客「あー、腹減ったなぁ。お、ちょうどいいところにレストランがある」
客「注文の多い料理店? 客が多いってことか? メニューが豊富ってことか?」
客「ま、なんでもいいや。とにかくこの腹ペコをどうにかしたいからな」
店員「いらっしゃいませ」
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店員「まず、荷物は全部預けて下さい」
客「はい」ドサッ
店員「上着はこちらで脱いで下さい」
客「分かりました」ヌギッ
店員「下に着てるシャツも全部脱いで下さい」
客「はぁ」ヌギッ
店員「ズボンとトランクスも脱いで下さい」
客「ブリーフなんですけど」
店員「ブリーフならそのままでいいです」
客「ブリーフ一丁になっちゃったんですけど」
店員「そうしたら、このクリームを体じゅうに塗って下さい」
客「はい……これはいい匂いですね」ヌリヌリ
店員「この香水を体にまぶして下さい」
客「酢っぽい香水ですね」シュッシュッ
店員「次にこの塩で体じゅうを揉んで下さい」
客「んっ……ギグッ……! あぁんっ!」モミモミ
店員「自分のマッサージで感じないで下さい」
店員「ではこの皿の上に寝そべって下さい」
客「こうかな?」ゴロン…
店員「お疲れ様でした。これが最後の注文です。私に食べられて下さい」
客「なるほど、そういうことですか。分かりました、どうぞ食べて下さい」
客「食べられれば、この腹ペコもなくなるでしょうから」
店員「ではいただき……」サッ
客「ちょっと待った! フォークとナイフを持つ手が逆だよ!」
店員「あ、すみません。不作法なもので」
客「いいってことよ」
店員「じゃあナイフで切りますね」ギーコギーコ
客「こらこら、もっと筋肉のスジにそって上手に切ってくれ。痛いし、俺の旨味が台無しになる」
店員「ごめんなさい」
店員「じゃあ頭から……」ジュルリ…
客「いきなり頭(メイン)から食べるやつがあるかい。足から順に食べていきなさいよ」
店員「そうします」
客「あ、カカトの骨はよくしゃぶって味わってね。結構自信あるんで」
店員「どういう自信ですか」
店員「モグモグ…ゴクン」
客「もっとよく噛んで食べないと! 消化に悪いよ! 一口につき最低1000回!」
店員「そんなに噛むんですか!?」モグモグ
客「あ、虫歯あるよ! ちゃんと治療するように!」
店員「歯医者って怖いんですよね」
客「やたら数がある上にハズレも多いからねー、よく考えて選ばないと」
店員「ようやく全部食べられた……」ゲフッ
客「胃袋からもしもーし」
店員「なんでしょう?」
客「胃酸が多いな、このままじゃ胃潰瘍になっちゃうかもしれないよ。食生活にもっと気をつかって」
店員「わざわざ胃の中からありがとうございます」
客「腸内環境もよくないな。もっとヨーグルトとか摂取した方がいいよ」
店員「はい……」
客「うわっ、便秘になってるじゃん! ったく、体内から押し出してやるよ」グリグリ
店員「排便まで促していただいて助かります」
プリッ
店員「ふぅ~……出た」
便「出したのはいいけど、便になった俺はどうするのさ? ちゃんと流さなきゃ」
店員「ここは山奥のレストランなんで、下水なんか通ってないんですよ」
便「なんだってぇ~?」
便「じゃあ、どうすんだよ俺は? このまま放置か? どんどん臭くなるし、ハエもたかるぞ」
店員「肥料にでも使わせていただきます」
便「まさか、このまま使うつもりか? このまま使ったら草や木がダメになるぞ」
店員「えっ、そうなんですか」
便「肥溜めなんかに保存して発酵させなきゃダメなんだよ」
店員「ちなみにどのくらいかかるんですか?」
便「やり方にもよるが、一年以上かかるな」
店員「そんなに……」
便「そう悲観するな。一年間、みっちりとお前を教育し直してやる」
店員「ああ……なんて注文の多いお客さんだ」
おわり
小学生の頃は真面目に意味がわからなかった
一年後も幽霊になって口うるさく指導されそう
これは草
耳にクリーム塗ってないやん!
はーあほくさ、料理店やめたら?
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