【デレマス】タクシー運転手「お客さんはアイドルとプロデューサー その2」 (37)

昨日までの雨が嘘みたいに晴れわたった空 気温もちょうど良くお出かけ日和な土曜日 俺は朝番で朝から仕事をしていた
本日最初のお客さんは男女の一組だ 
「速水、今日はまずドラマの撮影、そのあとLiPPSとして雑誌の取材を受けてもらうぞ」「ええ、わかったわ」

撮影、取材、この人も芸能人か? 男は淡々と言う「それが終わったらレッスンだ。明日も仕事があるからな、気を抜くなよ」「わかっているわ、私を誰だと思っているのかしら」
なんだかこの前乗車した三船さんたちとは全然違うな 二人とも互いをビジネスの関係としてしか見てない感じ 別に芸能界では少ないことじゃないしむしろ多いくらいだ
この前の三船さんたちが特別なのだろう

そんな事を思っていると「お前はまた…」と男がつぶやいた 「ふふっ、別にいいじゃない、減るモノじゃないんだし」
一体女は何を言ったんだ?

「お前なぁ、そうゆうこと他の人にやっていないだろうな」「あら、嫉妬?」
「違う。お前の評価はもちろん、会社の評判にも関わる。お前はアイドルなんだぞ」
何をやっているかとても気になるが今は運転中、気にしないようにしよう
「ふぅん」女が不機嫌な感じでそう言った

「---が--にも-----」「いや、そうゆうわけじゃ」「じゃあ、-----」「やめろ!」
男がいきなり大声を出した。びっくりしたぁ… ケンカか?
「ほら、やっぱり嫉妬してる」

それから男と女はずっと小声で話していた。ときどき男の方の声が聞こえた気がするが何を言っているかはわからなかった
目的地に着いたら「いくぞ、奏」「ええ、プロデューサーさん」といい、疲れた顔した男と上機嫌そうな女が降りていった
いったいこの時間の間に二人はどうなったのか、とても気になったが
「まぁいいや」といいこの出来事を胸の奥にしまい俺はまた車を走らせた

一旦終わりです。
この後の話はありますが、蛇足と感じる人がいるかもしれないので、少し後に載せます

お、これすきやった

股人タクシーしか出て来ない…

ここから蛇足編

その後何人かお客さんを乗せてお昼頃 俺も昼飯を食べようとした時、路肩で何か言いながら手をブンブン振っている女が見えた
おそらく「タクシー」とでも言っているのだろう 午前中最後の仕事だと思い、俺はタクシーを止めた

「ありがと~ドライバーさん、あたし今急いでいるからさ~」
そう言って乗ってきたのは白衣みたいなものをきて、髪がぼさぼさな、女性というよりか少女といった方がいいだろう
目的地を聞き車をまた走らせる
「いや~午後から仕事だってのにさ、ついさっきまで寝ちゃっててさ~」と聞いてもいないのに急いでいる理由を教えてくれた彼女におれは「はぁ」としか返せなく、
「なんで教えてくれたのですか」「だって知りたそうな顔してたもん」ヤベッ、顔にでてたか
「次から気を付けます」「いいよ別に、だっていきなりこんな美少女が急ぎでタクシーに乗るんだもん。誰だって気になるよね~」
自信過剰なセリフにも聞こえるがそう言えるだけの容姿は確かに持っていると言える

「クンクン」いきなり臭いを嗅ぎ始めた
「あの、臭いますかね」「う~ん、少しね」いつも終業後には無臭の消臭剤をかけているのだが、まだ臭いが残っていたのか、なんて思っていたら
「あ~違う違う、ちょっと知り合いの匂いがしてね」知り合いの匂い?さっき乗っていたのは50過ぎくらいのおばさんだったが
「う~ん、今日男と女の人が一緒に乗っていた時ってある?」
そう聞かれたので俺は今日1番最初に乗った二人ではないかといった。不思議な2人組だったとも言った

「やっぱり、プロデューサーと奏ちゃんだ」といいまた「クンクン」と言いながら匂いを嗅ぎ始めた
「ん~?この匂い、もしかして……にゃはは~♪」いきなり上機嫌な声をあげ、
「いや~ドライバーさんタイヘンだったね~」と言う。タイヘンとは?
「おや、その感じだと何も知らない、教えてあげよっか~」正直気にしてはいたのでめちゃくちゃ聞きたいが、

「結構です」
「おろ?」「確かに知りたくないといえば嘘になります。ですがそれはお客様間の話、そのようなことを聞くことは会社の理念にも、私のポリシーにも反します。なので大丈夫です」
本当はめちゃくちゃ聞きたいけどね!

「へ~マジメだね~、いいプロデューサーになれるよ」「私はドライバーです」「そうだったね~にゃはは~」
「じゃあいまからあたしが言うことは全部独り言。ドライバーさんはうんともすんとも言っちゃダメだよ」
「これはあるプロダクションのプロデューサーとアイドルのお話~」

~プロデューサー視点~
---速水奏とタクシーで撮影現場にむかえ
昨日上司にそう言われて俺は心の中でため息をついた。今このタクシーを待っている時もそうだ。
俺の後ろでスマホをいじってる大人びている印象が強いが高校2年生なアイドル、速水奏。
俺は速水が苦手だ

初めて海辺で出会った時には彼女から才能を感じた。実際は自分が予想していた以上の才能だった。ソロでもユニットでも大活躍な彼女はトップアイドルといっても過言ではない。
けどどうしてもあの性格にはなれない 
「速水、今日はまずドラマの撮影、そのあとLiPPSとして雑誌の取材を受けてもらうぞ」「ええ、わかったわ」
彼女はとても真面目だ。与えられた仕事を完璧にこなそうとする。
「それが終わったらレッスンだ。明日も仕事があるからな、気を抜くなよ」「わかっているわ、私を誰だと思っているのかしら」
そう、真面目なヤツなはずなのに
「けど、終わったらキスが欲しいわ」
いきなりこんなセリフを耳元で囁いてくる 速水奏はアプローチが強いのである

最初に会った時からこうだ。段階を考えずに刺激が強いセリフを言う
「お前なぁ、そうゆうこと他の人にやっていないだろうな」
「あら、嫉妬?」
「違う。お前の評価はもちろん、会社の評判にも関わる。お前はアイドルなんだぞ」
今のところそんな話は聞かないが担当アイドルが尻軽女だったなんてヤバ過ぎる。うちの他のアイドルにも影響が出る。
「ふぅん」そう言ってまた俺の顔の近くにきて小声で話す

「私が他の男の人にも言っていると思っているのかしら。私信用されていないのね」
「いや、そうゆうわけじゃ」
「いいわ、他の人にもしていくわ。まずそこの運転手さんから 「やめろ!」思わず声を荒げてしまう 
「ほら、やっぱり嫉妬してる」彼女は嬉しそうに笑っていた

違う、と言いかけたが俺はそこで立ち止まってしまう 本当は嫉妬しているのではないかと
自分がスカウトしたアイドルだから他のアイドルと比べたら速水に特別な感情があるのは分かっている
けどその感情が変わっていたら?

「ふふっ、難しい顔してるわよ、そんなに認めたくないのかしら」
速水が余裕ぶってる表情で俺を見てる。ムカつくのを通り越して美しさすら感じるその顔を見て今までの問題が全て解決した
なぜ俺が速水を苦手だったのか、それは速水を意識していたのだろう。彼女に隙を見られたくなかったのだ。自分が有利な立場にいられるように

俺は最初から速水のことが好きだったのだろう

けどそんなこと言えるわけない。だから必死に冷静さを取り繕う
「確かに嫉妬していたかもしれない。そんな「キスして」なんてアプローチ俺にはできないからな」
こんなにひどい言い訳は初めてだ、なんて後悔してたらまた速水が近づいてきて
「じゃあいいこと教えてあげる」耳元で囁く
「私、本当に好きな人としかキスしたくないの」

「それって…」一瞬真っ白になった頭の中がよく分からないなにかが溢れ出す 速水が目を閉じて唇を前に出している
今ここでキスをしろってのか、運転手は今ちょうど前を見ているがバックミラーを見られたらおしまいだ
少し笑っているようにもみえる顔は俺をからかっているのだろう ここでキスをできるのか、と
俺は速水の肩を掴み、



速水の顔に近づき、



「ダメだ」肩を押し席に座らせる 俺は速水にキスできなかった

「ヘタレ」そう言われても何も言い返せない、すると速水は「奏」と小声でいった
「は?」そう俺がいうと速水はまた小声で「女の子が本当の気持ちを言ったのよ、ひとつくらい私のお願い聞いてくれるわよね」
「これから私のことは「奏」って呼んで」いきなりそんな事を言われて少し困っていると
「それくらいのことも叶えられないの、スカウトした時の言葉は何?」そんなふうに言われてしまうと後に引けない

「分かったよ、奏」「ふふっ、私の願い聞いてくれるのね」そう言うとまた顔を近づけられて

「私の気持ち、忘れないでねプロデューサーさん」

あぁ、これは鎖だ、決して奏の元から離れないようにする鎖
俺はずっと奏といなきゃいけないのかと思うとどっと疲れと、高揚感が訪れた

「いくぞ、奏」「ええ、プロデューサーさん」嬉しそうにタクシーを降りていく奏の後を追う
これから俺はどうなるのだろう、それは奏が教えてくれるような気がした

一通り話し終わった白衣の少女は目的地に着くと「じゃあね~」といい降りてった。お金はちゃんと払った。
しかし今の話が本当だとしたらファンは気の毒だなと思う。
まぁあの少女が全て本当のことを話したかは分からないし、あの女のことは俺は知らない
この話は俺の心の奥深くにしまっておこう そうすればみんな幸せなのだから

本当に終わりです。 感想を書いていただければ幸いです。

何の匂いを感じ取ったんですかねぇ!

よかったで

読みづらい

前半は中身を憶測もしづらかったんで
後半書いてくれて良かった

ファンは気の毒だなってところに
ある意味モバマスの根幹を垣間見た気がする

ファン「気の毒だな…(安部さんの腰の湿布を見つつ)」

サイコメトラーかな

アイドルマスターシリーズを汚すのが大好きな八幡豚達


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