希「エリチカポンコツ疑惑裁判」 (23)

ヒデコ「只今より、絢瀬絵里ポンコツ疑惑裁判を開廷します。検事及び原告団入廷してください」

ガチャ

検事 東條希

希「……」テクテク

原告団

高坂穂乃果 星空凛 矢澤にこ

穂乃果「……」テクテク

凛「……」テクテク

にこ「……」







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ヒデコ「次に被告、絢瀬絵里。入廷しなさい」

ガチャ

絵里「ちょっと。なんなのよ、これ」

凛「態度悪いにゃ」

にこ「裁判やる必要もないわよ。有罪よ。」

希「被告、着席下さい」

絵里「被告ってなによ、被告って。私何もしてないじゃない」


ヒデコ「検事。訴状をお読み下さい」

希「はい。スクールアイドルμ’sのメンバーである絢瀬絵里は可愛い賢い元生徒会長を謳っている裏で数々のポンコツぶりを発揮し周囲を困惑させています。よってここに絢瀬絵里ポンコツ疑惑裁判を申請致します」

絵里「はあ?ポンコツって何よ。誰の事言ってるのよ」

凛「絵里ちゃんが被告なんだから絵里ちゃんに決まってるにゃ」

絵里「そう言う事言ってるんじゃないわよ。納得いかないって言ってるの」

ヒデコ「静粛に!わかりました。それでは東城検事、証拠を提出して下さい」

希「はい。今回は各方面から証拠書類及び証言を集めて来ました。先ずはこちらの資料をご覧下さい」

絵里「何よ、資料って。そんな物あるわけないじゃない」

希「こちらのノート見覚えありませんか?」

絵里「それは活動日誌…」

希「このノートはμ’sのメンバーが交代でつけていた活動日誌です。勿論メンバーの一員である被告も書いているわけですが」

絵里「べ、別に変な事は書いてないわよ」

希「被告が書いた活動記録の内容に問題がありましたので読み上げたいと思います」

絵里「ちょっと。プライバシーの侵害よ」

穂乃果「別にもう皆んな目を通してるんだし今さらだよね?」

にこ「ああ言う所なのよね」

絵里「違うわよ。声に出して読まれると恥ずかしいでしょ」

希「これは被告がμ’s加入後に職員室に行った際にスクールアイドル活動を始めた事に関して教員にいじられイメージが崩壊した事によるショックを受けた事が書いてあります」

絵里「ちょっと待ってよ」

希「では、星空さん。一部抜粋して読み上げて下さい」

絵里「なんで凛が読むのよ。希でいいじゃない」

希「裁判長。これは星空さんが読み上げる事に意味があるのです」

ヒデコ「許可します」

凛「え~、じゃあ読みます。私、色んな先生に声掛けられて~~~~~~自分で覚悟を決めて自発的に決めた事。でも、うわぁぁぁぁん。今日はもうやる気なくなったぁぁぁぁぁ。エリチカおうちに帰る」

絵里「ねえ、それは私のモノマネしてるの?それに誇張が酷いわよ!」

希「ちなみに日誌にはお家を平仮名でおうちと書いていました」

絵里「別にそれはいいじゃない」

穂乃果「お家くらい漢字で書けるよね?」

にこ「当たり前よね?」

絵里「私だって帰るわよ」

焦りすぎて帰ろうとしてる絵里ちゃんかわいい

希「え~裁判長。証人がいますので」

ヒデコ「では、証人、証人台へ」

穂乃果「はい」テクテク

絵里「証人って…全員読んでるんだから…って言うか本当にプライバシーの侵害だからね?むしろこっちが裁判起こすわよ」

希「え~被告人はこの活動日誌の中であなたに対して文句を言ってるようでしたが」

絵里「別に文句じゃないってば」

穂乃果「いやぁ、本当にビックリしました。元々絵里ちゃんは私のイメージの中ではクールで頭が良くて美人でカッコいいイメージだったんですよ」

希「はい」

絵里「ちょっとやめてよ。そんな急に」

凛「なんで照れてるのかな?」

にこ「立場わかってんのかしら?」

穂乃果「それが文章とは言え…うわぁぁぁぁん、やる気なくなったですよ?」

絵里「そのモノマネ悪意があるわよ」

穂乃果「挙句の果てにはエリチカ、おうち帰るですよ?もう、私の中の絵里ちゃんのイメージが崩壊しました」

希「なるほど。では、あらためてどう言う風にイメージを持ちましたか?」

穂乃果「いやぁ~絵里ちゃん可愛いって思いました。今まで憧れのお姉さんのイメージから少し甘えん坊さんのイメージに変わりました。でも、やっぱり尊敬はしてます」

絵里「穂乃果ぁ」

希「な、なるほど。イメージは変わったんですね?」

穂乃果「はい」

にこ「穂乃果は趣旨を理解してるのかしら?絵里を追い込むどころか持ち上げてるじゃない」

希「さあ、被告…」

絵里「あのねぇ、分かったわ。一つ言わせて貰うけど。確かに私は子供っぽい文章を書いたわよ。でも、これはあれよ?私って周りから怖いって思われがちだったでしょ?だから、早く皆んなと打ち解ける為に」

希「打ち解ける為におうちに帰ると言ったんですね?分かりました。では、今この場で同じ事を言って見てください」

絵里「な、なんでよ」

希「恥ずかしくないなら言えるはずです」

絵里「なっ…わかったわよ。言ってやろうじゃない。お家に帰る」

希「違います。うわぁぁぁぁん。もう、やる気なくなった。エリチカ…エリチカおうちに帰るぅぅです」

絵里「くっ……やる気…なくなった。…エリチカ……」

穂乃果「絵里ちゃん、もう少し。ファイトだよ」

絵里「エリチカ、お家に帰る!」カァァァァ

希「ありがとうございます。今、絢瀬さんの顔の色が全てを物語っている。何よりの証拠です」

チカァ……

絵里「でも…それだけじゃない。私は認めない。認めないわよ」

希「いいえ。証拠はまだまだあります」

絵里「え?」

希「先ずはこちらの動画をご覧下さい」

絵里「動画?」

絵里『ねえ、にこ?起きてる?』

にこ『………』

絵里『にーこー?』

にこ『………何よ?』

絵里『起きてるんじゃない』

にこ『……寝てるわよ。何なのよ』

絵里『別に…用はないんだけど…』

にこ『なら寝なさいよ』

絵里『ほら…せっかくの合宿なのに勿体無いでしょ?』

にこ『なに穂乃果みたいな事言ってんのよ。早く寝なさいよ』

絵里『じゃあ、寝るから。私が寝付くまで寝ないで』

にこ『…怖いの?』

絵里『ま、まさか…』

にこ『怖いなら真姫に頼みなさいよ』

絵里『そんな事出来るわけないでしょ?』

にこ『どうしてよ?』

希「え~動画はここまでです」

絵里「ちょっと待って。なんなのこの動画は?」

にこ「この動画はですね前に合宿に行った時の」

希「にこっち、証人台で喋ってな」

にこ「あっ、そうだったわ」

希「にこっち。えりちのポンコツ裁判やからね?」

にこ「分かってるわよ。この動画は前に真姫の別荘に合宿に行った時に私が隠し撮りした動画です」

希「隠し撮り?何故隠し撮りなんかしたんですか?」

にこ「この動画を撮った時は私と真姫と絵里で別荘の近くの森にテントを張って寝泊ましていたんです」

絵理「あ、あの時の…」

にこ「で、焚き火をして焼き芋を食べてたんですけど急に絵里がソワソワし始めて」

希「ほう。ソワソワ」

にこ「絵里は暗いのが大の苦手だったんです」

希「なるほど。高校生三年生にもなって暗いのが怖いと」

にこ「そう言う事です。で、面白そうだからテントの中で動画を撮っておいたんです」

絵里「全然気づかなかった…」

にこ「多分普段も夜一人でトイレにも行けないと思います」

絵里「それくらい行けるわよ」

にこ「どうだか」

絵里「だいたい…私は暗闇なんて怖くないわよ。さっきの動画だって別ににこに起きてるかどうか確認してただけじゃない。私が怖がりなんて証拠にはならないわ」

にこ「どう聞いても怖がってるじゃない…」

希「では、何故あなたはにこっちに自分より後に寝るようお願いをしたんですか?」

絵里「それは…」

にこ「動画は電池が切れちゃったのであそこまでしか映ってなかったけどあの後怖いからって私の方にひっついてきたり大変でした」

絵里「なっ」

希「これは、もうポンコツと言わざるを得ないですね」

絵里「でも…にこだって怖がってたじゃない。火が消えないように必死だったし」

にこ「私は怖がってなんかないわよ」

絵里「じゃあ、どうして必死になって火を消さないようにしてたのよ」

にこ「それは…芋を焼く為に決まってるじゃない」

絵里「食べ終わった後も必死だったわよ」

にこ「そんな事ないわよ。にこはテントの中でだって平気だったじゃない。だいたいあんたの裁判をやってるのよ?今、にこの事は関係ないの」

絵里「とにかく私は認めません」

希「ほう、あくまで認めないという訳ですね?」

絵里「そうよ」

希「この件では証人をもう一人呼んでおります」

絵里「え?」

ガチャ

真姫「もう、なんなのよ」

にこ「げっ、真姫…」

希「西木野さん。今日はお越し頂きありがとうございます」

真姫「お越し頂きもなにも校内じゃない。って言うか何をしてるのこれは?」

希「あなたは絢瀬絵里さんが暗闇が苦手だと言う事をご存知ですね?」

真姫「絵里が?あ~、もしかして合宿の時の話?あの時は絵里もにこちゃんも怖がってたわね。まあ、にこちゃんは想像通りだったけど絵里は意外だったわ。物凄い怖がってたもの。私とにこちゃんを置いて一人でテントの中に籠っちゃって」

にこ「にこの事はいいのよっ!」

希「なるほど。後輩を置いて一人でテントに」

真姫「別にμ’sは先輩後輩禁止だし、それに誰にだって苦手な物はあるものでしょ?仕方ないわよ」

希「被告人。これでもまだ否定しますか?」

真姫「ねえ?なんで裁判の真似事なんてしてるの?」

にこ「後で説明するから」

絵里「くっ、まさか真姫まで来るとは…」

事実なんだよなあ

希「え~まだまだ証拠は沢山あります」

絵里「まだあるの?嘘よね?」

希「嘘ではありません。引き続き矢澤さん証言の方をお願いいたします」

にこ「はい。え~あれは…μ’sのメンバーでプールに行った時の話です」

穂乃果「あ~皆んなで行ったねぇ」

凛「あの時凛は大変だったにゃ」

絵里「ちょっと待って。その話はよしましょう?」

希「続けてください」

絵里「なんで検事にそんな権限があるのよ」

にこ「あの時もその場に居たのは真姫と絵里と私の三人だったのよね~」

真姫「あ~もしかしてあの話?」

にこ「あの日はスイカ割のイベントをやってたの」

穂乃果「え~そうなの?穂乃果もやりたかったぁ」

凛「凛も」

希「あなた達3人も参加したんですね?」

にこ「そう。最初は私がやって…まあ、外したんですけど。で、次に真姫がまあ無難にやってのけたのよ」

希「で、被告人の出番という訳ですね?」

にこ「ええ、まあ絵里の事だから上手くやるんだろうなぁと思ってたら。まあ、勝手に一人で始めてるのよ」

希「勝手に?」

にこ「そう。勝手に一人で始めて全然違う方向に進んでいくのよ」

希「それはそうですよね?一人でやってるんですから」

にこ「そうなのよ。助けてあげなきゃと思って方向を指示してもまあ全然違う方を向くのよ」

希「ほう。被告はスイカ割りが苦手なんですね。感が鈍いのかな?」

にこ「そうなのよ。で、どんどん違う方向に進んで行って最終的にはプールに向かってジャボーンよ」

真姫「あの日絵里はやけにテンションが高かったのよね」

希「一人先走ってスイカ割りを始めた挙句棒を一度も降り下ろす事もなくプールに落ちてしまったんですね」

にこ「はい」

絵里「あれは…難しいのよ。だって目隠ししてるのよ?方向なんて分かるわけないじゃない」

凛「それがスイカ割だからね」

希「でも、真姫ちゃんは成功しているのですよ?」

絵里「それは真姫が凄いんであってにこだって失敗してるじゃない」

にこ「私は外しただけでしょ?あんたは失敗どうのこうのの前にプールに落ちてるのよ」

絵里「それはたまたま私の向かってる方向がプールだっただけでにこだって向かってる方向にプールがあったら落ちてたわよ」

にこ「そうならない為に周りの声を聞くんでしょ?私は方向はそれ程間違えてはなかったんだから」

絵里「そうだけど…」

希「この他にも被告は数々のドジっ子エピソードを…」

絵里「ちょっと待って…ドジっ子はやめて…」

希「おもちゃのチョコレートを本物と間違えて食べたり」

絵里「いや、だからそれは。本物そっくりなのよ?最近のおもちゃって凄いんだから…そう、技術が凄いの。物作りの技術が凄いのよ。技術の勝利なの。それって世界に誇れる日本の凄い所だと私は思うわ」

凛「絵里ちゃんは何を言ってるんだろう?」

穂乃果「もう、訳わかんなくなっちゃったんだろうね」

希「他にもあります。被告人はそこの高坂穂乃果ちゃんを生徒会長に任命する際に慌てふためき滑って頭を強打すると言う一歩間違えれば笑い事じゃ済まない事件まで起こしています」

穂乃果「あったねぇ」

凛「あの時は冷やっとしたよね?凛泣きそうだったもん」

絵里「まあ…そうね…その節はご心配おかけしました」

希「え~裁判長。判決をお願いします」

凛「今日凛って来た意味あったのかな?」

穂乃果「穂乃果だってほとんど喋ってないよ。希ちゃんとにこちゃんばっかりだもん」

ヒデコ「それでは判決を下します。被告、絢瀬絵里はμ’sきっての常識人ポジションでありなが数々のポンコツ行動で周囲を困惑させその被害ははるかに私達の想像を上回りました。よって、弁明の余地なしとみなし判決は有罪」

絵里「有罪…そう…私が一体何をしたのかしら…私はただ普通に過ごしているだけなのに」

ヒデコ「絢瀬絵里を怖がり矯正の刑に処す」

絵里「な、何よそれ」

パチっ

絵里「いやぁぁぁ。何?」

穂乃果「うわっ、真っ暗」

パチっ

絵里「ちょっと…」

希「わぁぁぁ」

絵里「いやぁぁぁぁぁぁ」




ただのかわいいエリーチカだった

矯正のために夜の学校か誰もいない旅館に泊まらせる刑もお願いします。

ほのかわいい

もしくは、真夜中の一人ぼっちの運動会とか

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