~弓道場~
瑞鶴「加賀さん、ちょっとこっち向いて」
加賀「…なに? どうかしたの?」
瑞鶴「ちょっとしばらくの間、加賀さんのこと見つめさせて?」ジィ
加賀「!」
瑞鶴「じーっ……」
加賀「な、何なの。もぅ…」
瑞鶴「あー。落ち着くー…」
加賀「……私は落ち着かないのだけど…」モジモジ
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瑞鶴「ちょっと葛城が可愛すぎてさ~」
瑞鶴「こうして加賀さんを見て、目のバランスを取ってるんだ」
加賀「は?」
加賀「……どういう…意味、かしら?」プルプル
瑞鶴「あ~、加賀さんのその感じも今となっては良い清涼剤よねぇ……」
葛城「瑞鶴先輩っ!加賀先輩!」タタッ
葛城「訓練お疲れさまでした!今、使い終えた汗ふきタオルをお預かりしてます!」
瑞鶴「え? ああ、ありがとう。じゃあお願いするわ」
葛城「はい!任せてくださいっ!」
葛城「え、えへへ…」
瑞鶴「…あ~、世界一可愛い」デヘヘ
加賀「…………」
期待
こういうのほんとすき
―――――
―――――
次の日
食堂の一角
葛城「瑞鶴先輩!おはようございます!」
瑞鶴「おはよう葛城」
瑞鶴「あれっ、今日はツインテールにしたんだ?」
葛城「はいっ!今日は着任して初めての瑞鶴先輩との演習ですし、ゲン担ぎです!」
天城「そのせいで、部屋の鏡を三十分も占領してたんですよ?」
葛城「ちょっと天城姉ぇ!やめてってば///」カァァ
雲龍「慣れない髪型を、よりによって今日やりたいだなんてね」
天城「手伝おうかって訊いても、自分でやると言って聞かないんです」フフッ
瑞鶴「そーなの?」キョト
葛城「だ、だって……!」
葛城「……みんなにとってはただの演習かもしれませんけど」
葛城「私にとっては、生まれて初めて、艦載機を飛ばして戦うんです…」
葛城「しかも今日は、憧れてたあの瑞鶴先輩と一緒で」
葛城「だから、私も……瑞鶴先輩みたいにって」
葛城「…ぅぅ…」ウズウズ
葛城「え、えっと……それに。せっかくお揃いにするから……」
葛城「綺麗に、上手くできたねって」
葛城「瑞鶴先輩に……褒めて欲しくって///」
瑞鶴「…………」
雲竜「……次いでみたいに言ってるけど、どちらかというと後の理由の方が大きいのよね?」
葛城「ちょっ! 雲竜姉ぇ!?///」アセアセ
瑞鶴「……」
瑞鶴「もう」
瑞鶴「だからって、朝から三十分も洗面台を占領したら迷惑じゃないの」コツン
葛城「あぅ」
瑞鶴「……」フフッ
瑞鶴「でも……そうね、うん。頑張っただけあって、凄く上手に出来てる」
瑞鶴「似合ってるわよ、葛城。頑張ったのね」ナデナデ
葛城「////////」キュンキュン
瑞鶴「さぁ!一緒に朝ごはん食べましょう」
瑞鶴「いっぱい食べて、今日の演習は全勝するわよー!」
葛城「は、はいっ!」
加賀「…………」
瑞加賀か!?(シュバババ
―――――
―――――
後日。
加賀「瑞鶴」
瑞鶴「はい? …あれ、もしかして加賀さん?」
加賀「ええ。そうよ」ファサッ
瑞鶴「なになに、ツインテールなんて珍しいじゃない。どうしたの?」
加賀「今日の演習では、空母は私とあなたが出るでしょう?」
加賀「せっかくですから、私もこの髪型(お揃い)がいいかと思って」
瑞鶴「え? 意味不明なんだけど。何で…?」
加賀「……」
加賀「あ、朝は……この髪型にするために、四十分掛けたわ」
加賀「赤城さんに泣かれました」
瑞鶴「はぁ? 朝の忙しい時間に何してんのよ…」
瑞鶴「赤城さん可哀想……」
加賀「…………」イラァ
―――――
―――――
弓道場。
葛城「…あの、瑞鶴先輩?」
瑞鶴「なに? どうかした?」
葛城「いえ、その……ずっとこちらを見られていたので」
葛城「私、何かダメでした?」
瑞鶴「…えっとね。『顔向け』、『打起こし』、『引分け』、『会』……こういう動作をちゃんと意識してやってみなさい」
葛城「は、はいっ!ありがとうございます!」
瑞鶴「……」チラ
加賀「……」ググッ
加賀「」シュパッ
ダァン!!!!!!!!!
葛城「わ! す、すごい……」
瑞鶴「……『すべての動きに意味があるの。どんな状況であろうと、なに一つ、疎かにしてはダメよ』」
葛城「わ、わかりました!」キュッ
瑞鶴「……」クスッ
瑞鶴「いきなり先輩たちみたいに、無駄のない動きで流れるように、なんてできないんだから」
瑞鶴「精進なさい。しっかりね」ポンポン
葛城「はいっ!」グッ
加賀が嫉妬するやつ(´・ω・`)
ええやん
ええぞ…ええぞ……
瑞加賀の系譜って感じ……これは最高ですわ
続きはよ
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