P「お、落ち着け!幸子!今までの事は謝るっ!!許してくれ!!」ガタガタ
幸子「知らぬ」ドボォッ
おっさん「おげえええええええええっ........!!」ドシャッ
P「ほ、ほら!幸子!お前の可愛い顔が台無しだぞ!やめるんだ!やめてくれ!!」ブルブル
幸子「存ぜぬ」グボォッ
おじさん「うぶぇええええええええっ!!!」グシャッ
P「た、助けてくれ........お願いだ........なんでも........なんでもするから........!!」ガクガク
幸子「慈悲はない」グオッ
P「う、う........うわあああああああああああああああーっ!!!!!」
あとは頼んだ
俺が倒れ伏すおっさん二人に向けた視線に込めていた感情……それは嫉妬だ。
このおっさん達は、あろうことか俺を差し置いて幸子に腹パンされたのだ。
吐瀉物に塗れながら倒れ伏すおっさん達の股間を見ると、ジワリジワリと染みが広がっていくのがわかる。
あれは間違いなく、幸子に腹パンされた幸福感に伴う射精、そして失禁だ。
彼らは、俺を置いて先にイったのだ。
「覚悟せよ」
世界一可愛い顔を悪鬼の如き形相に変えながらも、幸子は世界一可愛い。
可愛くて可愛くて、腹パンがしたくなって仕方がない。
だが、今の幸子は俺の腹に握りしめた小さく拳を全力で叩き込む事しか頭にない。
――そう、俺たちの想定した通りに。
「こ、来ないで! 来ないでくれええええええ!!」
俺の演技はバレてはいないだろうか?
ちゃんと、腹にパンチを貰う事を嫌がっているように見えるだろうか?
世界一可愛い幸子の、容赦のない、無慈悲で、全力の腹パンが受けられる。
そんな、有り得ない程の幸せを前にして、俺ははちきれんばかりに勃起していた。
幸子は可愛い、それも、世界一。
その可愛さを表現する言葉を俺は持たない。
何故なら、幸子の可愛さを表現するにはどんな言葉も陳腐に思えてしまうからだ。
そんな、可愛い幸子に腹パンをされたい。
俺たちは、その目的のために自らを殺し、且つ、楽しむために幸子に腹パンしてきた。
時に優しく、時に激しく、可愛い幸子を腹パンし続けてきたのだ。
だが、俺たちの目的は決して幸子を傷つける事ではなかった。
あくまでも、可愛い幸子に容赦ない腹パンを貰う、ただその一点のために鍛錬は怠らなかった。
そして、滝に打たれながら、流れてくる大木を粉砕する力を得た。
また、全力で豆腐を殴りつけつつも、形を崩すこと無く、卵豆腐に変化させる技も得た。
全ては幸子のため。
彼女が絶対に壊れる事なく、俺たちへの怒りを腹の底へ蓄積させるためだけに。
「話せば! 話せばわかる! お願いだ幸子!」
「問答無用」
嗚呼! 嗚呼、嗚呼、嗚呼っ!
そんなに怒りの篭った目で睨みつけないでくれ幸子!
それだけで、射精してしまいそうになるじゃあないかっ!
ステージ衣装に身を包んだ幸子は、世界一可愛い。
何を着ていても可愛いのだが、腹を露出させる今の衣装はまた格別だ。
幸子の腹は、とても滑らかな肌をしていて、適度な弾力がありとても殴り心地が良い。
殴った後にその部分を優しく撫でると、幸子はそれだけで失禁する程感度も抜群だ。
俺たちの鍛錬の甲斐もあって、そこには傷跡どころかシミひとつ無い。
健康的で、可愛らしく、ヘソに舌をねじ込み蹂躙の限りを尽くしたくなってしまう。
「やめてええええええっ! やめてくれえええええっ!!」
大声で叫びながら、俺はスーツの上着を脱いで振り回し、抵抗する素振りを見せた。
勿論、目的は幸子の歩みを止める事ではない。
折角、幸子が本気で俺に腹パンをしてくれるのに、上着などを着ていたら勿体無いからだ。
「ああっ!?」
手を滑らせた風を装いつつ、上着を遠くに投げ捨てた。
目を飛んでいった上着に向けるふりをしつつも、目線の端で幸子の様子を伺う。
「無様」
変化の無い、感情の無い幸子の表情は、実にそそるものだった。
世界一可愛い幸子の、虫を見るような冷たい視線。
それが引き起こすのは、興奮に次ぐ興奮、勃起に次ぐ勃起。
ドクリドクリと早鐘を鳴らす心臓は、海綿体に容赦なく血液を送り込む。
「ひ、ひいいっ!」
しかし、それを幸子に気取られる訳にはいかない。
あくまでも幸子には、怯える獲物を無慈悲に狩るが如く、腹パンして欲しいからだ。
「――逃しはせぬ」
背後から幸子の声が聞こえた。
幸子は、腰が引けたように見えた俺を逃がさないために、一瞬で後ろに回り込んだのだ。
実際は、逃げるつもりなど毛頭ないし、腰を引いていたのは勃起を隠すため。
それに、後ろに回り込む時の華麗なステップを踏む可愛い幸子の姿を俺が見逃すはずもなく、
脳内にある『可愛い幸子フォルダ』に一瞬にして動画、静止画の両方で永久保存した。
「う、ううう、うわああああっ!?」
恐慌に陥った振りをし、今度はネクタイを外し、ワイシャツを脱いで振り回す。
右手でネクタイ、左手でワイシャツを振り回している今の俺は、とても滑稽に見えるだろう。
だが、幸子の歩みは止まらない。
俺の興奮も、留まるところを知らない。
長かった。
ここにたどり着くまで、本当に長い道のりだった。
世界一可愛い幸子は、とても優しく、寂しがり屋の少女だ。
そんな幸子に全力で腹パンされたい。
紆余曲折、回り道もあったが、ようやく悲願を成就させる事が出来る。
さあ、来い、幸子!
憎い俺に、全力の腹パンを叩き込んでこい!
「砕けよ」
幸子が右手を引いたのを見て、俺は手に持っていたネクタイとワイシャツを放り投げた。
そして、光の速さでインナーのTシャツをまくり上げ、腹部を露出。
これにより、幸子の拳は何一つ隔てる事なく、俺の腹を貫ける。
きっと俺は幸子に腹パンされた瞬間、絶頂を迎える。
世界一可愛い幸子による、世界一幸せな絶頂をだ。
……しかし、期待していた衝撃は来なかった。
「思い知ったか、我が怒りを」
興奮が、急激に冷めていくのがわかる。
体中を巡っていた血液の温度が下がっていく気がする。
「そうか。なら、次は俺の怒りを思い知れ」
「……へっ?」
俺の突然の豹変ぶりに幸子は戸惑うが、その様子も世界一可愛い。
確かに、幸子の拳は俺に叩き込まれた。
だが、コイツは間違ったし、間違いは正さなくてはならない。
「腹パンじゃねえじゃねえかオラアアア!」
幸子の拳は、俺の顔面に叩き込まれたのだ。
俺の拳が幸子の腹にめり込む。
世界一可愛い、幸子の腹に。
おわり
悪くない
おつ
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