ガヴリール(勢いよくドアが閉まり、枕の羽根が舞い上がる。今夜はついにラフィを怒らせてしまった)
ガヴリール(どうやら、私がサターニャから貰った目覚まし時計をずっと使ってるのが気に食わないらしい)
ガヴリール(ラフィと付き合い始めて一ヶ月が経つ…けど今までこんなこと無かったのにな……)
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ガヴリール「どうしよう」オロオロ
ガヴリール「ひとまずヴィーネに助けを……」プルルル
ガヴリール「いや、いいか」ピッ
「……追いかけよう」
ガヴリール「道にいくつも羽根が落ちてるな……っと、危ない。ラフィを見失うところだった」
ガヴリール「それにしてもあの時計……チクタクチクタクと、まるで時限爆弾みたいだな…………こっちの気まで急かされるぞまったく」ダッ
ガヴリール(走るラフィの髪や服には、たくさんの白い羽根が揺れていた。しかしそれが舞い上がった枕の羽根なのか、それともラフィ自身のものなのかはわからなかったけど)
-----公園
ガヴリール「やっと追いついた……いきなり出ていくなよラフィ!」ハァハァ
ラフィエル「あらあらガヴちゃん、来てくれたんですか」ペコリ
ガヴリール「おじぎなんて他人行儀なこと、やめろよ……」
ラフィエル「ガヴちゃんのせいですよっ」ムッ
ガヴリール「たしかに私がラフィの言うことを聞かなかったのは事実だけどさ」
ガヴリール「いいじゃん!目覚まし時計くらい何使ったって!」
ガヴリール「私がラフィを好きなことは変わらないよ!」
ラフィエル「ガヴちゃん。愛を勘違いしないでください。私の気持ちに鈍感すぎますっ!」
ガヴリール(ラフィがそう言って両手をあげると、目覚まし時計は弧を描いて空に飛んでいった)
ガシャン
ガヴリール「ラフィ……そこまでしなくても…」
ラフィエル「………………」
ガヴリール「どうした?」
ラフィエル「……ちょっと、お話しませんか?そこのベンチで」
ラフィエル「私は……昔からガヴちゃんに憧れていました。」
ラフィエル「天使学校ではいつでも2番でしたから、ずっとガヴちゃんの背中を追いかけてきました……。」
ラフィエル「そして、一ヶ月前やっと、やっとその横に並べるようになったんです」
ラフィエル「本当に、本当に嬉しかった……。」
ラフィエル「『やっと、長く抱いていた想いが実ったんだ』って」
ラフィエル「でも、私は……ガヴちゃんの身の回りのお世話をするために恋人になったんじゃありません……!」
ラフィエル「さっきも言いましたが、ガヴちゃんは人の気持ちに鈍感すぎます……」
ガヴリール「……」
ラフィエル「一緒にお買い物にいって、一緒にご飯を作って、一緒に食べて、一緒にお風呂に入って、一緒に寝る……」
ラフィエル「そんな風にできたら、一緒に幸せになれたらいいな……って…」
ラフィエル「思ってた……のに……」ポロ ポロ
ガヴリール「ラフィ……」
ラフィエル「ガヴちゃん……なんにも……ひっく……してくれなかったじゃ、ないですかっ……!お掃除も…洗濯も…全部、わたしに任せっきりで……キス…だって、恋人らしいこと…1度も……ひぐ…ぐすっ……」ポロ ポロ
ラフィエル「う…ええぇ……」ウワーン
ガヴリール「ラフィ」
ラフィエル「ふぇ……っ?」
期待
ガヴリール「その…ごめん。ラフィの気持ちを考えてあげられなかった……ラフィに甘えてた……本当にごめん」
ガヴリール「だから、さ……そのせめてもの罪滅ぼしだ」
ガヴリール「いつも、私と一緒にいてくれて、ありがとう」
チュッ
ラフィエル「っ……!?//////」ドキドキ
ガヴリール「……これ、結構恥ずかしいな…///」ドキドキ
ラフィエル「ガヴちゃん………」
ガヴリール「嫌……だったか…?」
ラフィエル「いえ」
ラフィエル「大好きです、ガヴちゃん」ギュッ
ガヴリール「……私も、大好きだ」ギュッ
ガヴリール「帰ろう、一緒に。部屋の掃除は、全部私がやるからさ」
ラフィエル「……はいっ♪」
ガヴリール(こんなこと恥ずかしくて絶対言えないけど)
ガヴリール(ラフィは、どうしようもない駄天使の私に降りてきた天使だ)
-----物陰
ヴィーネ「ガヴから着信があったから急いで来たけど、心配いらなかったみたいね……」
サターニャ「きききき、きすしてる……! ね、ねえヴィネット」
ヴィーネ「どうしたのサターニャ?」
サターニャ「きすってどんな感じなのかしら…?ちょっと試してみてもいい?」ドキドキ
ヴィーネ「うぇっ!?」ドキッ
おわり
以上になります。
元ネタは槇原敬之『どうしようもない僕に天使が降りてきた』です。多少の改変はご容赦ください
初投稿作品であるため至らぬ点も多くあったかと思いますが、ここまで見て下さった皆様、本当にありがとうございました。
乙乙
『どうしようも~』を聴いていて、この2人のようだなあ、とふと思ったことがきっかけでした。すばらしい名曲だと思います。
https://youtu.be/hNhD7uzepw4
聴いたことの無い方も、この機会にぜひ拝聴なさってみてはいかがでしょうか。
おつ
で、サタヴィ編はまだ?
これは良いものだ
乙
良かった
乙
分かる人少なそう(小並感)
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