【ミリマス】宇宙の旅、夢の果て (19)
若干の鬱要素?あり
今思い付いたのでストックは無いです=かなり雑です
そういう映画に出たとでも考えてください
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1501685861
西暦2XXX年、人類は太陽系を開発し、月や火星、木星の衛星のいくつかは植民星となっていた。
そして、その進歩は太陽系を留まらず、いつしか数光年も先の惑星開発を目指すものとなっていた。
亜光速ロケット開発の成功で、それは更に加速していた。
そして、21世紀の頃に発見されたプロキシマ・ケンタウリを有人艦で目指すこととなった。
その登場員に選ばれたのは、十代の少女たちだった。
4.25光年先だっけ?
「太陽系の外だって!静香ちゃん!」
春日未来は、笑顔で親友の最上静香に言った。
その目はまるでお伽噺を聞いた少女のように輝いていた。
「どんな星があるのかなあ…楽しみだね!」
「未来、私たちは旅行に行く訳じゃないのよ?重要な任務を…」
静香は、親友を諌めるように言った。
「もう、静香ちゃんって夢がないなあ…きっと、UFOとか、宇宙人とかいるよ~」
「そんなものはいないわよ。」
「ええ~」
そんなやり取りをしている所に、伊吹翼がやってきた。
「何話してるの?」
「あっ、翼、聞いてよ!静香ちゃんがね…」
とりとめのない話がいつまでも続いた。
三人は来月に地球の周回軌道上にある、スペース・ステーションから、宇宙船''ミリオンドリームス号''に乗り、4.2光年先にある居住可能惑星プロキシマ・ケンタウリへ向かうこととなっていた。
プロキシマ・ケンタウリbだな
プロキシマ・ケンタウリが人類居住可能惑星と判明したのは数年前。
無人亜光速ロケットの最終実験、惑星間往復実験によるものだった。
亜光速ロケットが発進したのは、30年前、プロキシマ・ケンタウリの空気、気象データや地形データを取り、それを持ち帰る実験だった。
通信は太陽系の外縁を出た時点で途絶えてしまったため、失敗だと思われた実験だったが、無事にロケットは帰ってきたのだった。
当時、そのニュースは大きく報じられた。
太陽系の外に出たロケットが、はるか数光年先の惑星のデータを回収してきたことはまさに奇跡だった。
それだけでなく、プロキシマ・ケンタウリが人類居住可能惑星と判明したのも、ニュースを大きく盛り立てた。
そして、30年の間に、亜光速ロケットは更なる進歩を遂げたことにより、20年以内の往復が可能であるという試算が成された。
そして、ニュースの後、数年の間に太陽系政府は、プロジェクトを大きく進めることとしたのだった。
「…あたしでよかったんだろか」
弱気な言葉を吐いたのは木下ひなただった。
「どうしたの?ひなたちゃん」
矢吹可奈は尋ねた。
「んっとね…あたしの他に、もっと凄い宇宙飛行士(アストロノーツ)がいたはずなのに、なんで選ばれたのだろうかって」
可奈は首を振る。
「大丈夫だよ、ひなたちゃん生き物とか植物とか天気とか誰よりも詳しいもん。きっと、そこを評価されて選ばれたんだよ!」
「そうだろか…」
弱気な言葉を吐くひなたに対して、北沢志保はこう切り捨てた。
「なら、他の人に譲ればいいじゃない。」
「し、志保ちゃん」
可奈が志保の言葉を止めようとする。
しかし、志保は言葉を続ける。
「私たちは、他の誰よりも努力してきた。それは、今までの訓練で実証してきたし、今回の任務でも実証してみせる。それに、弱音を吐くのは、選ばれなかった人への侮辱よ。だから…」
志保の言葉はそこで途切れた。
ひなたは俯いていた。
その小さな指を組んだ両手は、小刻みに震えていた。
「…だべな…」
ひなたは小さな、とても小さな声を絞り出した。
「そう、だべな…あたしらが頑張らんと、選ばれなかった人に、申し訳ないべな」
そう言ったひなたの目は、硬い決意を抱いていた。
「ひなたちゃん…うん、一緒にがんばろ!皆でやるぞ~♪大きなお仕事~♪」
とりあえず上に出てきた未来、静香、翼、ひなた、可奈、志保の他に百合子、ロコ、昴、瑞希を出す予定です
今日中には15歳組の様子書きます
そのあと合流&出発て感じにする予定です
乙
「この日は10時に空港、12時から会見、それから…それから…」
「なぁ百合子、何回確認してるんだ~?」
七尾百合子が、出発前のことを何回も確認している様子を見るのに飽きた永吉昴が、声をかける。
「だって、こんな大事な仕事に選ばれるなんて…うぅ、緊張する…」
「大丈夫、なんとかなるって、なぁロコ?」
昴は、机の向かいにいたロコに言った。
三人は共に、プロキシマ・ケンタウリへの有人宇宙飛行に選ばれた宇宙飛行士だった。
「そうですよ、ユリコ。ノープロブレム!です。ロコたちならきっと出来ますよ!それに、ロコたちは他のメンバーよりエルダーなんですから、パニックにならないで、落ち着いてお手本を見せてあげるくらいじゃないと」
そう、ロコは早口で言った。
その表情はどこか自信に満ちていた。
「…大丈夫なのかな…」
二人から励まされる百合子だったが、やはり不安であった。
百合子は、文学少女だった。
宇宙人や宇宙海賊との戦い、度重なる困難、それらを乗り越えていく宇宙飛行士たち、そんなことを書いた小説を幾度となく読んだ。
空を見上げ、遠くの宇宙に思いを馳せる夜も少なくなかった。
そんな空想が、思いもかけなかった方法で現実になる、しかも自分はその主要な登場人物なのである。
緊張しない訳がなかった。
「なぁ、百合子。俺たちと一緒じゃダメなのか?」
永吉昴は尋ねた。
「い、いえ、そういうわけじゃ…」
「ユリコ、何かあったら、スバルとロコに頼ってくれてもいいんですよ?」
ロコは言った。
「そうだぜ、俺たち三人が一緒なら、何があっても大丈夫だって!だから、な?」
(二人は私を励ましてくれてる…私も、それに応えないと!)
百合子は、決意を新たにした。
「なぁ…」
「もう大丈夫です。ありがとう、昴さん、ロコちゃん。」
そう聞いたロコと昴は笑顔になって言った。
「へへっ、そうと決まったら飯食べようぜ、。俺もう腹が減って…」
こうして、春日未来、最上静香、伊吹翼、木下ひなた、矢吹可奈、北沢志保、七尾百合子、永吉昴、伴田路子の9人は宇宙へと向かう。
これから先、幾多の困難が待ち受けていたとしても、皆となら乗り越えられる、それぞれが皆そう信じて。
瑞希は別枠か?
はい、9人の宇宙飛行士とは別の役を考えています
なのでもうちょっとだけ先の合流の予定です
9人が空港に着いたとき、入り口は記者とカメラマンと、それ以上の人数の見物人でごった返していた。
多数のマイクを突きつけられ、カメラのシャッターのシャワーを浴びるなか、どうにか空港に入ったが、その中もまた混雑していた。
彼女らは押し合い、へし合いの中で、かなりの時間をかけたが、どうにか控え室にたどり着いた。
「うぅ…もう疲れた…」
未来は椅子に座りこんでぐったりしながら言った。
「すごい人数だったね…」
百合子も、少し疲れた様子で言った。
「もう、二人ともシャキッとしなきゃ、あと二時間くらいで会見なんだから」
「あはは、なんだか静香ちゃん、未来と百合子ちゃんのお母さんみたいー」
翼が静香をからかった。
「んと…記者さんたちはどんなこと聞いてくるだろか?」
「そうだな、やっぱり選ばれてどう思いましたか、とかどんな風に頑張りたい、とかかなー」
ひなたと昴は、会見でどんなことを聞かれるか、どう答えるか等を考えていた。
「じゃあ、えっと…たくさんの宇宙飛行士のなかから、あたし…私が選ばれたのは、とっても光栄で、名誉なことだと思います…どうだい?」
少したどたどしいしゃべり方で、ひなたが答える。
「いいんじゃないか?」
昴は頷いた。
中学生ぐらいで会見とか緊張するわな
すみません今週いっぱい色々あって忙しいです
来週火曜日には必ずどうにかします
把握した
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