希「エリーチカの寂しい気分」 (58)
駄文失礼します
のぞえりです
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学校の廊下
希「・・・」スタスタ
希「・・・暑い」
希(もうすぐ八月やん)
希(早い人ならもう進学の決まっていく季節)
希(うちは・・・)ピラッ
希(職員室からもらってきた進路希望用紙)
希(どうしよう。なんにも思いつかないんやけど・・・)
希(えりちは進学するみたいやし、うちもえりちと一緒に・・・)
絵里『私は大学で勉強したいことがあるのよ』
希(・・・えりちまぶしすぎやん)
希(えりちと一緒にいたいなんて理由で、進学に決めるのはダメやんね・・・)
希「・・・」ハァ
希「えりち・・・」
絵里『呆れた。まだ進路決めてないの? もう冬よ?』ハァ
希『うん・・・』
絵里『でも、決まらないのだから仕方ないわよね。急いで決めるのもよくないしね』
絵里『希は将来なにをしたいの?』
希『それがないんよね・・・でも、なんでもいいってわけでもないし。もうワケわからないな・・・』
絵里『落ち着いて、自分に合った将来を考えるべきよ。やっぱり人生は楽しくてやる気に満ちたものにしたいじゃない』
希『うん・・・』
絵里『もうこの際、ゆっくり考えたらいいのよ。だって、終わりよければすべてよし、でしょ?』ニコッ
希『そうやね』
絵里『私は希の良さをいっぱい知ってるんだから、きっといい未来があるはずよ。この私が保証するわ!』
希『ありがとう』
絵里『不安にならなくてもいいのよ。どんなときでも、希がどんな未来に決めようが、この私がずっと希の隣にいるんだから、困ったら頼ればいいのよ!』
希「・・・ホントにえりちはできた子やね。自分のことだけやなくて人のことまでちゃんと考えられる」
希(えりちは私の将来への不安を見抜いて、優しく支えてくれる・・・)
希(それに比べて、うちは自分のことさえおぼつかない)
希(えりちがうらやましい・・・)
希(・・・でも)フフ
希(そのえりちでも、たまにものすごいドジをして、うちを驚かせる)
希(そこがとってもかわいくて、大好きなんやけど)
希(またおもちゃのチョコレートを間違って食べちゃう瞬間を見たいな。あの無邪気な顔ったら・・・)クスクス
希(そのときは今度こそ写真におさめるんやからね! そのためにカバンにおもちゃのチョコを忍ばせてあるんやし)
希(部室に着いた。えりちが先に着いてるはずよね)
希「お待たせ~」ガラッ
絵里「・・・」
希「・・・えりちひとり?」
絵里「・・・」
希「・・・ん? ・・・えりち?」ソロソロ
希「え・・・」
絵里「・・・」ズーン
希(・・・えりちめっちゃ項垂れてるんやけど・・・前髪が貞子みたいになってる・・・)
希(しかもうちに気づいてへん・・・)
希(なんや、なんかよっぽどの悩みを抱えてるんかな・・・)
希(でも、そんな素振りなかったしな・・・)
希(とにかく・・・)
希「えりち!!」
絵里「!」ビクッ
絵里「・・・希?」
希(・・・声低っ! それに顔暗すぎひん・・・?)
絵里「・・・あはは、待ってたわよ・・・」
希(・・・)
希(学校が終わって、えりちと別れるまで普通やったのに、このわずかの間になにがあったん・・・)
希「・・・えりち、どうしたん・・・?」
絵里「希? もしかして、私落ち込んでるように見える?」
希「う、うん・・・」
絵里「そうだったのね。心配かけてごめんなさい。でも、大したことじゃないのよ。ただ私ってたまにこうなっちゃうだけで・・・」
希「こうなるって、どうなるん・・・?」
絵里「寂しくてしょうがないの」
希「え?」
絵里「ひとりで部室で希を待ってる間にこうなっちゃったみたいね・・・」
希「寂しい?」
希(なんか唐突な話やなぁ・・・)
希「寂しいことでもあったん?」
絵里「いえ、とくに理由はないんだけど、たまに、どうしようもなく寂しい気分になってしまう日があるのよ・・・」
希「えぇ、どういうこと?」
絵里「わかるでしょ? 無性に寂しい気分になって、なんにも手につかなくてイライラする日ってあるじゃない。今日がその日みたいなの」
希「・・・鉄分摂ってみたらいいんやないんかな」
絵里「そういう日って意味じゃないの。わからない?」
希「うーん。うちにはわからんかも」
希(よくわからないけど深刻な悩みとかやなくてよかった・・・)ホッ
絵里「え・・・こうなるのって私だけなの・・・?」
希「別にええやん」
絵里「よくないわよ・・・特に理由もないまま、気分だけ寂しくなって、それでやる気も起きなくて、その日1日無駄に潰しちゃうのよ?」
希「たまにはそんな日があってもええやん。えりち普段がんばってるんやしね!」
絵里「希・・・」
希「今日くらいその寂しい気分に甘えてゆっくりしたらええやん?」
絵里「・・・希・・・優しいのねぇ・・・」ウルウル
希「なんで泣くん!?」
絵里「・・・だって、希の優しさが心に染みるの・・・」グスッ
希(・・・うん。たしかに今日のえりちはヘンやね)
絵里「希に私の冷えた心を温めてほしい・・・」
希「うちにできることなら協力するよ」
絵里「ほんとに?」
希「うん! うちにまかせて!」
絵里「やったわ♪ じゃあ希に存分にかまってもらおうかしら!」
希(お! えりちちょっと明るくなった!)
希(えりちには普段からお世話になってるしね。こんなときこそ恩返しのチャンスやん!)
絵里「じゃあ私の体をぎゅっと抱きしめて」
二人ともちょっと病んでる感あるな
希「・・・」
絵里「・・・」
希「それは無理」
絵里「えっ? なんでもしてくれるんじゃなかったの・・・?」
希「抱きしめるとかそんなん無理やん!」
希(だって恥ずかしいし///)
絵里「・・・私にウソをついたのね?」ジイッ
希「ウソとかやなくて、ただ、恥ずかしいやん?///」
絵里「きっと希は私のことなんてどうでもいいんだわ・・・」シュン
希(えぇ・・・そんな感じになるの・・・?)
絵里「どーせ私は独りぼっち・・・」
希(と、とにかく慰めないとっ・・・!)
希「そんなことないって! うちはえりちのこと大好きやで?」
絵里「ホント・・・?」
希「ホント!」
絵里「・・・それならよかったわ」
希「・・・」ハァ
希(・・・今日のえりちめんどくさいわぁ・・・)
絵里「・・・あれ、希・・・その手に持ってる紙はなに?」
希「これ?」ペラッ
希(・・・そういえば手に持ってたままやったわ。えりちにあまりに驚きすぎてすっかり忘れてた)
絵里「なにかのプリントみたいだけど」
希「進路希望用紙やね。まだなんにも決めてなくて先生に急かせかされてんねん、あはは・・・」
絵里「・・・進路希望・・・?」ボソッ
希(ん?)
絵里「・・・ちょっと貸して?」バッ
希「あっ」
絵里「・・・こんなもの、こうしてくれるわ!」
ビリビリッ!
希「えっ!? えりち、なにしてるん!?」
絵里「・・・将来なんてどうでもいいことだわ」
絵里「今が大事なの。今目の前にいるのは私でしょ? 私だけを見て」
希「・・・」
絵里「じゃないと寂しくて潰れそうなの・・・」
希(たしかに今日のえりちはただごとやないな・・・)
希(具体的な悩みがあるわけやないから安心してたんやけど・・・)
希(これはこれで問題みたいやね・・・)
絵里「だから抱きしめてほしいの・・・」
希「・・・それは無理やけど、でもできる限りえりちに付き合うよ」
希(最初は疑い半分やったんやけど、ほんまにえりちブルーになってるみたいやし、なんとかしてあげたい・・・)
絵里「うーん、でも抱きしめるのは嫌なんでしょ?」
希(嫌ってわけではないんやけどね)
絵里「なにしてもらおうかしら」
希「抱きしめる代わりになにか言ってみ?」
絵里「じゃあ代わりにチューして?」
希「・・・」
希(さらに上行ってるやん・・・)
絵里「・・・だ、ダメ?」ウルウル
希(ほんでまたすぐ泣くやん・・・)
絵里「希のバカぁ」グスグス
希(・・・)ジィッ
希(えりちの泣き顔カワイイ・・・)
希(じゃなくて!)
希(このヘンなえりち相手にどうやりすごせばええんやろ・・・)
希(寂しいえりちをなんとかしてあげたいんやけど、それどころか、うちはえりちに振り回されてばっかりやし・・・)
希(こんなときに限ってみんな来るのおそい)
絵里「・・・」
希(あれ、えりちおとなしくなった・・・?)
絵里「・・・」スッ
希(なんや無言で近づいてきたで・・・)
希「え、えりち?」
絵里「・・・希」ニコッ
絵里「・・・」ギュッ
希「はわっ!?」
希(て、手を繋がれた!?)
絵里「・・・」ニコニコ
希(な、なんのつもりなんや、えりち・・・にっこにこでうちを見つめてくる・・・)
希(しかもめっちゃ顔近い・・・)
希(あかん・・・変にドキドキしてきた・・・)
希(えりち顔キレイすぎる・・・なんでそんなに唇がプルプルなん・・・)ドキドキ
絵里「希・・・」ボソッ
希「・・・え?」ドキッ
絵里「・・・希、大好きよ?」ニコッ
希「!??///」
希(な、な、なんてことをっ!!!///)
希(至近距離でそんなこと叫ばれたらぁっ・・・!)ドキドキドキドキ・・・
絵里「・・・希は私のこと好き?」
希「!?///」
希(なんで急にこんなに大胆になってんねん! いくらなんでも急展開すぎ!)
希(とにかくなんか返事しないと・・・)
希「す、好きってそれはと、友達としてならもちろんやけどっ」
絵里「フフッ!」
希「?」
絵里「人に手を繋がれただけでそんなに緊張する・・・? 希ってカワイイわぁ」
希「か、からかってたん!? ひどい・・・」
絵里「落ち込まないで? 大好きなのは本当よ?」
希「・・・///」
絵里「このかしこいかわいいエリーチカお姉さんに体を任せなさい?」
希「だ、だからそんなんやなくて!」
希(ああもうどうすればええの・・・? えりちの手きれいでスベスベやん・・・)
絵里「・・・」
希「え、えりち?」
希(また急に黙り始めたやん)
絵里「・・・そうよね・・・?」ボソッ
希(?)
絵里「・・・」サッ
希「え・・・」
希(・・・繋いでいた手を離した?)
絵里「・・・」
希「えりち?」
絵里「・・・ごめんなさい」
希「・・・?」
絵里「・・・希はメイワクよね? 私のこんな行動」
希(なに・・・? 今度は急に落ち込んだやん)
絵里「それなのに私ったら、いい気になって調子に乗ってしまったわ・・・」
希「て、手を繋いだこと? 別に迷惑なんかやないよ? ただちょっと恥ずかしかっただけで」
絵里「ウソよ」
希「え?」
絵里「希はきっとメイワクなのよ。希は優しいから口に出さないだけで、きっとメイワクなの」
希「そ、そんなことないって・・・」
希(大胆の次は傷心モード? いくらなんでも不安定すぎひん・・・?)
絵里「希・・・」ウルウル
希(また泣いてるやん・・・)
希(正直そんなんやめてほしい。えりちの泣き顔なんて見てるこっちがつらくなる・・・)
絵里「のぞみぃ・・・」シクシク
希(・・・ガ、ガチ泣きっ・・・!?)
希「え、えりち! 大丈夫やから泣かんでもええやん! うちはもちろんえりちのこと大好きやで!?」
絵里「ウソよ」グスグス
希「ホントやって!!」
絵里「ウソよ! だって希ずっとメイワクそうだったもん! 私にだってわかるのよそれくらい!」
希(とりつくしまもない・・・)
希(どうすればええの・・・)
絵里「うぅ・・・」シクシク
希(・・・えりち)
希(すごく泣いてる)
希(こんなに泣いてるえりちなんて初めて見た・・・)
希(泣いてる理由は理解できひんけど、えりちが悲しそうに泣いてるのは本当)
希(・・・)
希(えりち・・・たまにこんな日が来るって言ってた)
希(ひとりのときにどうしようもなく寂しい気分になるって・・・)
希(じゃあ、きっとそれは家でひとりの時にもあったはず)
希(そんなときえりちはどうしてたん?)
希(そうやって、ひとりで泣いてたん?)
希(でも、今はうちがえりちのそばにいる・・・)
希「・・・えりち、いいよ?」
絵里「え・・・?」
希「うちがえりちを抱きしめてあげるやん」
絵里「・・・ホント?」
絵里「ホントにいいの? 希あんなに嫌がってたのに・・・」
希「うちの胸においで?」
絵里「ウソじゃないのね?」
希「おいで、かしこいかわいいエリーチカちゃん?」
絵里「希・・・」
ギュッ・・・
絵里「希の体あったかいわ・・・」
希(・・・これじゃKKEもカワイイカワイイエリーチカになってしまうで?)
希「えりちはこんな甘えんぼさんやったん?」ナデナデ
絵里「今だけ。今だけよ・・・」ギュウッ
希「うん・・・」
絵里「ごめんね、希・・・」
希「さっきのこと?」
絵里「私ちょっと寂しくて、好き勝手に振る舞っちゃった・・・」
希「うん・・・」
絵里「希大好きよ・・・」
希「うちもやで・・・」
希「・・・」
絵里「ふふ・・・♪ 気持ちいい」
希(今のえりちならいけるかな・・・)
希「・・・えりち、チョコレート食べる?」
絵里「・・・チョコ? あるの、食べたい!」
希「待っててね。カバンに入れてるから」
絵里「うん!」ワクワク
希(ふふ、今のえりちならいけそうやな)
希「はい、どうぞ」
絵里「ありがとう」ヒョイッ
絵里「・・・」ジイッ
希「・・・」ドキドキ
絵里「・・・」
絵里「・・・」パクッ
希(くわえた!! 今や!!)
希「!」パシャパシャパシャ!!
絵里「え・・・固い・・・」ガリッ
希(9連写・・・バッチリ収めた・・・)
希(えりちがおもちゃのチョコレートを食べた瞬間を!!)
絵里「・・・これおもちゃじゃない・・・」
希「えへへ。ごめん、間違ったわ。うちチョコ持ってへんかったみたいやわ」
絵里「もう、希ったら」
希「えへへ」
絵里「・・・」
希「・・・」
絵里「さっき撮った写真消しなさい?」
希「嫌」
絵里「どうして?」
希「この写真をμ`sのみんなに見せてほしくなければ今からうちの言うことを聞いて」
絵里「脅しっ・・・!?」
絵里ちゃん不安定やな~
かわいいけど
共依存に発展しそう・・・
躁鬱っぽい
やられたチカ
続きまだー?
時間が開いて申し訳ないです
希「・・・」
絵里「わ、私になにをやらせるつもりなの・・・?」
希「それはな」
絵里「・・・」ドキドキ
希「うちにチューして」
絵里「え?」
希「うちにチューして」
絵里「それさっき私が希にお願いしたことじゃない・・・断ったくせに」
希(だから復讐やねん)
希(チューされるより、する方が恥ずかしいに決まってるやろ?)
希(えりちに恥ずかしい思いをさせてやるんや)フフフ
希「どうするの? やらへんの?」クスクス
絵里「え・・・だってチューするなんて///」
希「さっきはやってほしそうやったやん?」
絵里「の、希からチューしてよ!」
希「うちのお願いとちがうやん?」
絵里「だ、だって私からなんて恥ずかしいじゃない・・・///」
希「さっきまでうちもそんな気持ちやってんで? わかってくれた?」
絵里「そうだったのね・・・いくら寂しい気分だからって悪いことをしちゃダメよね・・・ごめんなさい・・・」
希「わかってくれたならそれでええよ」
絵里「よくわかったわ」
希「うん」ニコッ
絵里「えぇ」ニコッ
希「・・・」
絵里「・・・」
希「それでいつチューしてくれるん?」
絵里「えっ? ホントにしなくちゃいけないの!?」
希「さっきからそう言ってるやん」
絵里「だ、だってそれは私に謝ってほしくて言ってたんじゃないの?」
希「ちがうで。えりちがあんまりにうちの心を振り回すから、うちまでなんか変な気分になってきたん」
絵里「え?」
希「だからえりちがチューしてくれるまで離さへんで?」
絵里「・・・」
希「ほら、写真もあるんやし」
絵里「ゆ、許してー!!」
穂乃果「みんなおはよー!!」ガラッ
のぞえり「・・・」←至近距離で見つめ合ってる格好
穂乃果「お、お取り込み中かな・・・?」
絵里「べ、別にそんなんじゃないのっ!」
希「た、たまたまこうなっただけでっ!」
穂乃果「お、終わったら電話してねっ・・・あはは」ガチャッ
シーン
のぞえり「・・・」
希「・・・どうするの?」
絵里「今すぐ電話するのよ」
シーン
のぞえり「・・・」
希「・・・どうするの?」
絵里「今すぐ電話するのよ!」
帰り道
希「いやぁ、あのときはびっくりしたなぁ」
絵里「そんなのんきに言ってる場合じゃないでしょ。危うく変な噂が流されるところよ」
希「穂乃果ちゃんのあんなに気を遣った顔久々に見たわ~」
絵里「申し訳ないわ」
希「もとはといえばえりちに原因があるんやで?」
絵里「希があの写真で脅してきたからでしょ?」
希「あれはうちの心を揺さぶった罰やで」
絵里「・・・ごめん」
希「ほんまにやで。えりちは自分が絶世の美女ってことをもうちょっと自覚したほうがええで? 同性のうちでもドキドキしたんやから」
絵里「絶世の美女って言い過ぎでしょ・・・まあ、多少は自覚しとくわ・・・」
絵里「それよりも、あのとき希ドキドキしてたんだ?」クスクス
希「え、えりちのせいやからな!」
絵里「希はかわいいわね」
希「えりちがひどいってだけやから!」
絵里「ふふ、だからごめんって言ってるじゃない・・・でもあの写真は消してね?」
希「うん」
希(消すわけないでしょ。あんなかわいい写真)
希「結局えりちはもう寂しい気分は大丈夫なん?」
絵里「そうね。今のところは。希と話してて楽しかったし、そのおかげね」
希「うちは楽しくなかったけどね」
絵里「いつまで怒ってるのよ」
希「ふふ、冗談やって」
希「えりちが寂しかったのって、もしかして将来のこと?」
絵里「え?」
希「えりちは進学するけど、うちもえりちと一緒になるとは限らんやん。それで?」
絵里「・・・違うわよ。将来なんて人それぞれなんだから、寂しくなってもどうしようもないでしょ?」
希(あのときえりちがうちの進路希望用紙を破ったから、そう思ったんやけど・・・)
希「たしかに、うちはえりちとおんなじ将来になるとは限らへん。こうやって一緒に学校にいったりするのは音乃木が最後になるかもしれへん」
絵里「・・・」
希「でも、うちはずっとえりちの隣にいるつもりよ? 別々の未来になるとしても」
絵里「・・・」
希「・・・」
絵里「今日私が寂しくなってたのは、本当にたまにそういう日が訪れるからなのよ・・・」
希「うん。わかってるよ」
絵里「私家に帰ったらまた部屋にひとりになっちゃう」
希「え?」
絵里「希のおうちに行ってもいい?」
希「ふふ」
希「うちと一緒でええんやったら」
絵里「・・・わかったのよ。私」
希「え?」
絵里「こういうとき、希じゃないとダメなんだって」
希「・・・」
絵里「私ったら希に頼りっきりね」
希「お互い様やで」
絵里「ええ。これからもよろしくね」
希「うん」
絵里「ええ。これからもよろしくね」
希「うん」
絵里「それに、希のおうちならもう誰の邪魔が入ることもないし、どこまでも行けるわね? ふふ」
希「な、なに言ってるの///」
絵里「冗談よ」
希「も、もう///」
絵里「これからも末永くよろしくね」
おわり
お読みいただきありがとうございます
のぞえり久々に見た気がする
乙でした
オレオマエスキ
10ハラショー!
チューするシーンはまだ?
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