まゆ「李衣菜ちゃんから連絡が来ました。もうすぐ着くそうです」
加蓮「遅い! 待ちくたびれた~」
美穂「まあまあ李衣菜ちゃんお仕事から急いで向かってきてくれてるんだから」
加蓮「仕事あったのはアタシも一緒だし。それに忙しいのはみんな同じでしょ」
智絵里「けれど、だからこそ、こうやって集まれて嬉しいな……」
加蓮「ふふっ、それも一緒。――みんな、協力してくれてありがと」
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美穂「お礼を言うのは私のほうだよ。企画とか全部やってくれて」
まゆ「はい。まゆにとっても大切な場所ですから……ありがとう加蓮ちゃん」
加蓮「もう、いいからそういうの」
李衣菜「ごめんっ! 遅くなって」
美穂「あっ、李衣菜ちゃん! 待ってたよ」
智絵里「お仕事お疲れさま」
加蓮「ほんと待ちすぎて待ちくたびれちゃった」
李衣菜「ごめんって。先に始めちゃってもよかったのに」
まゆ「今の冗談ですか? おもしろい」
李衣菜「笑顔が逆に怖いんだけど……」
加蓮「もー李衣菜はわかってないんだから」
美穂「そうだよっ。私たちに5人揃ってMasque:Radeなんだから」
加蓮「それにアンタ謝るより先に言うことあるんじゃないの」
李衣菜「ええっ? それどういう……あ、そっか。加蓮ちゃんありがとう」
加蓮「ちょ、ちょっと! どうしてそうなるのよ」
李衣菜「え、だって今日の会は全部加蓮ちゃんが計画したんでしょ? だよね智絵里ちゃん」
加蓮「智絵里~~~」
智絵里「ご、ごめんなさい。私とっても嬉しくって」
美穂「私たちもついさっきまで加蓮ちゃんに感謝しないとって話してたんだよね」
まゆ「うふふ、加蓮ちゃんの負けですね」
加蓮「だからアタシだけじゃないって。料理とか飾り付けとかみんなでやったんだから」
李衣菜「料理まで!?」
まゆ「はい。マスターさんのお手伝いをすこし」
李衣菜「なんか私だけ何もしてなくてみんなに悪いな……」
智絵里「李衣菜ちゃんはお仕事だったんだから仕方ないよ」
李衣菜「そんなみんなだって忙しいのに」
美穂「それに李衣菜ちゃんなんとなくユニットのリーダーみたいになってたでしょ。
だから日ごろのお返しもしたいって思ってたの」
李衣菜「気持ちは嬉しいけど私も準備手伝いたかったなー」
加蓮「アンタね、そこは素直にねぎらわれなさいよ」
まゆ「料理来ましたよ。冷めないうちにいただきましょう」
加蓮「それじゃ、かんぱーい!」
「「「「乾杯!」」」」
李衣菜「この料理まゆちゃんが作ったって、やっぱりすごいなぁ」
まゆ「まゆはすこしお手伝いしただけですよ。ほとんどマスターさんの調理を見てるだけでした」
美穂「ここご飯もおいしいよね。私すっかり気に入っちゃって。この前は卯月ちゃんとランチしたんだ」
李衣菜「私も詞を書くときにひとりで来るな。スタジオの近くなのもいいよね」
まゆ「智絵里ちゃんが紹介してくれたんですよね。打ち上げの場所を決めるときに」
智絵里「それは、加蓮ちゃんが……」
加蓮「奈緒からよく一緒にカフェ巡りするって聞いたからいいお店知ってると思ってさ」
美穂「智絵里ちゃんに聞いて大正解だったね」
智絵里「えへへ……みんなに喜んでもらえて私も嬉しいです」
加蓮「マスターさんもいい人だよね。今日だってけっこう融通を利かせてもらっちゃって」
まゆ「まゆもいろいろ料理のコツを教えてもらっちゃいました」
加蓮「もしかして料理を作りたいって言ったのは……」
まゆ「うふふっ、もちろん手料理でお祝いしたい気持ちのほうが大きいですよ」
加蓮「勉強熱心だねぇ」
美穂「私たちからなにかお返しできないかな」
李衣菜「お店の宣伝は……ファンが押し寄せたら逆に迷惑かけちゃうか」
智絵里「私たちもゆっくりしづらくなっちゃいそう……」
加蓮「アタシ達は今まで通りでいいんじゃない。お客さんとして足を運べば」
李衣菜「そうだね。アイドルとして来てるわけじゃないんだし」
美穂「アイドルかぁ……」
李衣菜「どうしたの美穂ちゃん?」
美穂「ううん。カフェに行くのもお忍びで、なんて、そんな風に私がなれるなんて信じられなくて」
智絵里「私も同じこと思って、なんだかじーんとしちゃった」
加蓮「……そろそろお願いするかな」
李衣菜「加蓮ちゃん、今なにか言った?」
加蓮「ううん別に。なーんかしんみりした空気になっちゃった。てことで李衣菜空気変えてよ」
李衣菜「ここで私に振る!?」
加蓮「当たり前でしょMasque:Radeの盛り上げ隊長!」
李衣菜「雑っ! ――こうしてプライベートで遊ぶのもいいけどまた一緒にステージ立ちたいよね。だって私たちアイドルだし!」
美穂「そうだねっ。私と李衣菜ちゃん、まゆちゃんの3人でなら大きなライブでも歌ったことあるけど」
智絵里「今やっている事務所主催の全国ツアーも3人は同じ地区担当でしたよね」
加蓮「まゆも李衣菜もセンター務めたって聞いたよ~やるじゃんふたりとも」
まゆ「うふっ、ありがとう」
李衣菜「正直私はリーダーとかそんな柄じゃないんだけどね」
美穂「そんなことないよ。李衣菜ちゃんすっごく頼もしかった」
まゆ「はい。とてもかっこよかったです」
李衣菜「ふたりともありがと。――加蓮ちゃんは九州だっけ」
加蓮「そうだよ。アタシもそんな遠くまで行くとは思わなかったよ」
智絵里「がんばってね」
加蓮「任せてよ。お土産も期待してて」
李衣菜「!……電話? なつきち??」
まゆ「どうしたんですか?」
李衣菜「いや、急になつきちから電話がかかってきて……」
加蓮「へぇ~夏樹から」
李衣菜「そう、なつきちから。普段電話なんてめったにないんだけど」
美穂「電話、出ないんですか?」
李衣菜「でも今はみんなといるし、後で聞いてみるよ」
智絵里「それはだめだよ李衣菜ちゃん」
李衣菜「えっ!? 智絵里ちゃんどうしたの??」
智絵里「きっと特別な事情があると思うの」
美穂「そうですよっ。わざわざ電話をかけてくるなんて」
加蓮「だから李衣菜はわかってないって言われるんだよ」
李衣菜「えぇ……そんなに責められると思わなかったよ」
まゆ「私たちのことは気にしないでいいですから、夏樹さんとお話してきてください」
李衣菜「わ、わかったよ。ごめんっ、ちょっと電話かけなおしてくる」
加蓮「いってらっしゃーい……」
加蓮「……さぁてと、こっちも準備しよっか」
・・・・・・
李衣菜「ただいまー。そんなにたいした用事じゃなかったよ……って、あれ……?」
加蓮「…………」
美穂「…………」
智絵里「…………」
まゆ「…………」
李衣菜「え……? なにがあったのこの空気」
加蓮「まあ送り出したのはアタシ達だけどさ」
美穂「悪気がないのはわかってますけど……」
加蓮「アンタ、時計持ってないの」
李衣菜「へ? あっ……」
加蓮「気持ちはわかるよ。大切な相棒だもん」
美穂「そうですね。ただ私も5人揃ってMasque:Radeなのを大切にしたかっただけですから」
李衣菜「ご、ごめんなさい」
まゆ「大丈夫ですよ、まゆは李衣菜ちゃんのこと信じてますから、うふふふふ……」
李衣菜「まゆちゃーん、また目がマジになってるよ」
智絵里「…………」
李衣菜「智絵里ちゃん、何か言ってよ。そんな目で私を見ないで~」
加蓮「李衣菜ー、知ってるよね。Masque:Radeは愛が重ーいユニットだって……」
李衣菜「へ? へ?? みんなじりじり近づいてきて、何、ごめんなさい、許して」
加蓮「ふふっ、せーの」
「「「「お誕生日おめでとう!!!」」」」
パンッ!パパンッ!
李衣菜「ひやぁあ!?? えっ……?」
加蓮「ドッキリ~」
美穂「大成功」
智絵里「ですっ!」
まゆ「うふふ、李衣菜ちゃん、びっくりしました?」
李衣菜「ど、どういうこと?!」
加蓮「も~李衣菜リアクション良すぎ! 笑いこらえるのに必死だったんだから」
智絵里「ごめんね、李衣菜ちゃん」
美穂「あのね、今日の集まりは半分はMasque:Radeのお祝いなんだけど、李衣菜ちゃんのバースデーパーティーでもあるの」
まゆ「みんな李衣菜ちゃんに感謝してますから。お返しのパーティーだったんですけど」
加蓮「せっかくだからサプライズがあったほうが楽しいと思って。どうだった?」
李衣菜「気が気じゃなかったよ~……私祝われる側なんだよね?」
美穂「ちょっとやり過ぎちゃったかな」
李衣菜「みんな演技が達者なんだから。本気で焦ったんだからね」
まゆ「けど、全部お芝居ですから。安心してくださいね」
李衣菜「でもなつきちからの電話がなかったらどうするつもりだったの?」
加蓮「ああ、あれアタシの仕込み」
李衣菜「えーー!?」
加蓮「夏樹は全部知ってるよ。計画を話したら快く協力してくれた」
李衣菜「なつきちめ~全然そんな素振りなかったのに」
智絵里「えへへ、本当に仲がいいんだね」
加蓮「さて、ネタばらしも済んだことだしお祝いのケーキ食べよ」
美穂「ちゃんとプレゼントも用意してあるからね」
李衣菜「みんな……ありがとう!」
・・・・・・
李衣菜「……さっきも言ったけどさ、5人でまたステージ立ちたいね」
加蓮「立てるでしょ、きっと。だって……ねぇ」
まゆ「はい。そうなる運命ですよ、絶対」
美穂「そうだよ。私たち、運命でつながってる」
智絵里「この5人が一緒になったときみたいに……だよね」
李衣菜「うん! みんな、今日はありがとう! これからもよろしくね」
以上で終わりとなります。
この5人はこれからも仲良く過ごしてくれたらいいなと思ってます。
そして李衣菜誕生日おめでとう!
乙
またこのユニットで曲とか歌ったりしないのかね
乙々
愛が重い(物理)な4人に囲まれる李衣菜ちゃんはいなかったんだね良かった
◆
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