神谷奈緒「ペット……のようなものが住み着いた」 (20)

アイドルマスターシンデレラガールズです。
神谷奈緒と北条加蓮が一応メインです。渋谷凛もちょこっと出てます。
くだらないお話です。

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事務所

奈緒「なぁ、凛」

凛「なに?」

奈緒「ちょっと相談があるんだけどいいか?」

凛「別にいいけど」

奈緒「凛って犬飼ってるよな」

凛「うん。飼ってるよ、ハナコ」

奈緒「そこを見込んでちょっと教えてほしいんだけど……」

凛「飼うの?」

奈緒「飼うって言うか……拾ったと言うか……」

凛「野良犬? 今時珍しいね」

奈緒「あ、すまん。犬……じゃなくて猫かも」

凛「猫なら私よりもみくの方が詳しいと思うけど……」

奈緒「その……えっと……。なんて言うか、そう! 生き物を飼う上での心構え的なのが知りたいんだ!」

凛「ああ、そういう事。それなら私でも教えられるね」

奈緒「だろ!?」

凛「じゃあ、とりあえず私から言える事はひとつかな」

奈緒「なんだ?」

凛「愛情を持って接する事」

奈緒「? 当たり前じゃないのか?」

凛「うん。当たり前。当たり前だけど難しい事だよ」

凛「子犬や子猫みたいに子どものうちは可愛がっても大人になったら、思っていたのと違ったとかで可愛がらなくなる事もあるんだよ」

奈緒「そうなのか?」

凛「聞いたことない? 飼いきれなくなってその辺に捨てたとか」

奈緒「んー……?」

凛「あ、ごめん。犬や猫に限った話じゃなくてね。魚とか爬虫類とかでも」

奈緒「あー、それなら聞いたことあるな。外来種のカメとか」

凛「そう。そういう人達もきっと小さいうちは可愛がってたんだよ」

凛「でも、段々と成長して手に負えなくなって、その辺に捨てる」

凛「きっと本人は強く生きて欲しいとか思って捨てるんだと思うけど、これは生き物を飼う上で絶対にやっちゃいけない事」

凛「ペットとは言え、命には変わりないんだから、人間の都合だけで捨てるなんて絶対にダメ」

奈緒「なるほどなー……。だから愛情を持って接する事が重要なのか」

凛「そういう事」

凛「それに、犬や猫は人間に比べて寿命が短いから、飼うなら最期の時までちゃんとお世話してあげなきゃね」

奈緒「だなぁ……」

凛「ところでどんな子を飼うの?」

奈緒「へ!?」

凛「いや、だからどんな猫?」

奈緒「えっ!? ね、猫!?」

凛「? 猫って言ってたよね?」

奈緒「そ、そうだっけ?」

凛「……まさかと思うけど、猫じゃない、とか」

奈緒「そ、そそ、そんなわけないだろ!? 猫だよ! 猫! うん! 猫!」

凛「……なんか怪しくない?」

奈緒「あ、怪しくなんかない! 怪しくなんかないぞ!」

凛「ふーん……」

奈緒「……あ、あーっ! そ、そろそろアニメの時間だー! あ、あたしは帰るからな! お疲れ!」

凛「お疲れさ……ってもう行っちゃった」

凛「それにしてもあの奈緒の慌てよう……何か怪しい気がする」





神谷家

奈緒(はぁ……。凛に怪しまれただろうなぁ……)

奈緒(でも……言えるわけがないし……)

加蓮「あ、おかえりー♪」

奈緒「ただいまー」

奈緒(まさか加蓮があたしのペットとしてうちに居るなんて)

奈緒「言えるわけがない……」

加蓮「ん? 何が?」

奈緒「お前があたしのペットになったって事」

加蓮「言ってくれても良いんだよ?」

加蓮「大好きな奈緒のペットだもん♪」

奈緒「言えるわけないだろ!」

加蓮「なんで? どうして?」

奈緒「世間体とかそういうの色々あるだろ!」

加蓮「えー? きっと世の中は受け入れてくれるよ。なんかそういう性癖の人も居るんでしょ?」

奈緒「まぁそりゃ居るだろうけど……」

加蓮「でしょ。だから私が奈緒のペットでもなんの問題もない!」

奈緒「問題だらけだわ!」

加蓮「はいはい。気にしない気にしない。ご主人様はイライラし過ぎだにゃー」

奈緒「みくのアイデンティティがクライシスしそうだからやめてやれ」

加蓮「でも、『わん』だと凛のアイデンティティがクライシスしちゃうし」

奈緒「じゃあそのペットのスタンスやめろ!」

加蓮「えっ……? じゃあ私はこれから奈緒の奴隷として……?」

奈緒「やめろやめろ! よりディープな方向に話を進めるなー!」

加蓮「あはは、冗談だよ、冗談」

奈緒「勘弁してくれ……」

加蓮「ま、でもたまにはいいんじゃない?」

奈緒「たまにでもあたしの人間性が疑われるからやめてほしい」

加蓮「まぁまぁ、どうせあと3日くらいだし」

奈緒「普通に友達としてお泊りでよくないか?」

加蓮「えー? それじゃあ奈緒が私を可愛がってくれなくない?」

奈緒「例えペットだったとしても加蓮を無意味に可愛がる必要ないと思うんだ」

加蓮「そんなっ……! 私はこんなにも奈緒の事が大好きなのに……!」

奈緒「あー、どーも。ありがとなー」

加蓮「もう、奈緒つまんなーい」

奈緒「昨日一日、散々言われたからさすがに慣れた」

加蓮「そっか。うーん。ちょっとペース配分を間違えたかな」

奈緒「と言うか加蓮はなんでこんなにテンション高いんだよ。あたしなんかもう疲れ切ってるのに」

加蓮「だって、奈緒の家に一週間もお泊り出来るんだよ? これでテンション上がらないわけないでしょ?」

加蓮「奈緒のパパとママも大歓迎してくれるし、これはもう神谷加蓮でも違和感ないと思う!」

奈緒「あたしだって加蓮が普通に人間で居てくれた間は歓迎してただろ!」

加蓮「あーそうだね。うん」

奈緒「なのに、なんで急にペットになるなんて……」

加蓮「えー? だってそろそろ飽きてきたし」

奈緒「暇つぶしでペットになったのかよ!?」

加蓮「むしろそれ以上の理由がどこにあるの?」

奈緒「この……!」

加蓮「はいはい。怒らない怒らない。ご主人様の可愛いお顔が台無しわん」

奈緒「さっき凛のアイデンティティがクライシスするってった割にすぐに『わん』使うんだな」

加蓮「……奈緒的には『ぴょん』の方が好みだった?」

奈緒「あたしは普通に人間の加蓮が好みだ」

加蓮「えっ……そんな、あたしの事が大好きだなんて……。照れちゃう……」

奈緒「あー! 言ってないし! そんな事、言ってないし!」

加蓮「……奈緒は……私の事、嫌いなの……?」

奈緒「へっ!? い、いや! そんなわけないだろ! 加蓮の事は大す……」

加蓮「す?」

奈緒「っ……! もう良いだろ!」

加蓮「奈緒顔真っ赤でかーわーいーいー!」

奈緒「あー! もうあんまりからかうなら追い出すぞ!」

加蓮「……今、ここを追い出されちゃったら、私は帰るところがなくなっちゃう……」

奈緒「そんなシリアスムード出しても無駄だぞ。ご両親が仕事で留守だからうちで預かってるだけだろ」

加蓮「んー、駄目だったかー」

奈緒「はぁ……、もうなんなんだよ、お前……」

加蓮「昨日今日とオフで暇だったからさー。退屈で退屈で仕方がないの」

奈緒「だからってあたしで遊ぶな! と言うか普段からあたしをいじるのやめろ!」

加蓮「えー」

奈緒「『えー』じゃない! あたしの方が年上なんだぞ! 少しは敬え!」

加蓮「はぁい、ご主人様♪ ご奉仕しますにゃん♪」

奈緒「ひょぇっ……」

加蓮「ちょっと、なんで悲鳴あげるの!」

奈緒「いや……だって、こうなんかぞわぞわすんだよ……」

奈緒「よくよく考えたら加蓮に敬われるだけでもなんか気持ち悪いのに、さらにそんな壊れたキャラで来られたら……情報過多で脳の処理が追いつかない」

加蓮「今の発言、私だけじゃなくてみくも的に回してる気がする」

奈緒「みくは常識あるけど、今の加蓮には常識がないのが悪い」

加蓮「もう、ひどーい」

奈緒「酷くないし」

奈緒「と言うか、あたし汗かいてるしシャワー浴びたいんだけど」

加蓮「ん。そっか」

奈緒「うん」

加蓮「じゃ、行こっか」

奈緒「は?」

加蓮「? シャワーでしょ? 髪の毛洗ってあげるし、お背中流してあげるよ、ご主人様」

奈緒「いらん! ついてくるな!」

加蓮「えー」

奈緒「いいか! 絶対についてくるなよ! 脱衣所に入ってきたら絶交だかんな!」

加蓮「はいはい。じゃあここに居るから。先にシャワー浴びて来いよ」

奈緒「プロデューサーさんがいつか言ってみたいって言ってたな、その台詞」

加蓮「うん。だから言ってみた」

奈緒「感想は?」

加蓮「ちょっと恥ずかしい……」





奈緒 シャワー中

加蓮(んー、ちょっと羽目外し過ぎかなー)

加蓮(でも楽しいし、仕方ないか)

奈緒『か、かれーん……?』

加蓮「なーにー?」

奈緒『あ、あのさ……』

加蓮「どしたの?」

奈緒『その……』

奈緒『き、着替え忘れたからあたしの部屋から取ってきて欲しい……』

加蓮「ふふっ。もう、仕方ないなー」

奈緒『取ってきたら脱衣所に投げ込んどいてください……。あたしはそれまでお風呂に居る……』






加蓮「奈緒ー、入るよー」

奈緒『おう! ありがとな!』

加蓮「どういたしまして。じゃあここに置いておくから」

奈緒『ありがとな!』

加蓮「うん」

奈緒『置いたらすぐに出て行ってください』

加蓮「ありゃ、バレた?」

奈緒『やっぱりまだそこに居たのか!』

加蓮「せっかくご主人様のお身体を拭いて差し上げようかと思ったのになー」

奈緒『いらんわ!』

加蓮「はいはい。じゃあ私はリビングに行ってるね。お茶淹れてるね」

奈緒『了解ー。頼んだ』

加蓮「はーい」





神谷家 リビング

奈緒「かぁれぇぇぇん!!!」

加蓮「どったの?」

奈緒「どこから出してきた! どこで見つけた! どうして見つけた!」

加蓮「どこって奈緒の部屋のタンスの奥の方。どうしてって部屋の掃除しておくねって朝言っておいたし」

奈緒「ああああぁぁぁもおー! あー言えばこー言うー!」

加蓮「まぁいいじゃんいいじゃん。お気に入りなんでしょ? そのバックプリント」

奈緒「お気に入りだけどさ! お気に入りだけど、お前に知られたくなかったんだよ!」

加蓮「大丈夫だって。凛にしか言わないし」

奈緒「絶対に言うなよ!? 絶対だからな!?」

加蓮「……これは幸子ちゃんが言ってたフリってやつ?」

奈緒「ちがーう!」

加蓮「あはは。大丈夫大丈夫。言わないから」

加蓮「はい、麦茶」

奈緒「ありがと……」

加蓮「大丈夫だって。ご主人様が嫌がる事はペットってしないんだよ」

奈緒「加蓮はペットじゃないだろ」

加蓮「今は奈緒のペットだよ」

奈緒「はぁ……」

奈緒「なんでまたそんな事始めたんだよ」

加蓮「まぁいいでしょ?」

奈緒「……昨日も言ったけど、父さんと母さんの前では絶対にやめろよな」

加蓮「わかってるって」





夜 奈緒の自室

奈緒「疲れた……」

加蓮「お疲れ様」

奈緒「って、なんであたしのベッドに入ってくるんだ」

加蓮「ペットだしいいでしょー?」

奈緒「狭いんだよ! 昨日みたいに床で寝ろ!」

加蓮「そんなっ……か弱い女の子に床で寝ろだなんて……!」

奈緒「布団が敷いてあるだろ! 人聞きの悪い事を言うな!」

加蓮「まぁまぁ」

奈緒「まぁまぁ、じゃない!」

奈緒「あー、もー……」

加蓮「えへへ、奈緒あったかーい」

奈緒「むしろ暑いんだけど」

加蓮「ペットだと思って。ほら、ぎゅってしてよ」

奈緒「えぇ……」

加蓮「奈緒の可愛い可愛いペットがこんなにお願いしてるのに……」

奈緒「自分で言うのか」

加蓮「言葉の綾ってやつかな」

奈緒「はぁ……。ほら、これでいいかー?」

加蓮「うん。ありがと、奈緒」

奈緒「はいはい。じゃあもう寝るからなー、おやすみー」

加蓮「おやすみ、奈緒」





翌日 事務所

奈緒「はよー」

加蓮「おはよー」

凛「あ、おはよ。二人とも」

凛「ところでこれどういう事?」

奈緒「これ?」

奈緒「加蓮のツイッターがどうか……し……って、おいぃ! 加蓮!? お前何をしてやがる!」

奈緒「って居ないし! どこ行った!」

凛「まさか朝から奈緒と加蓮が同じベッドで抱き合って寝てる写真がアップされるなんて思いもしなかったよ」

凛「ほら、見てよ、このリツイート数」

奈緒「やめろ! リツイートすんな! 加蓮! 加蓮はどこだ! 消せ! 早く消せ!」

凛「あ、また増えた」

奈緒「やめて! これ以上リツイートすんなー!」



加蓮「ふふっ。やっぱり奈緒はからかいがいがあるなぁ」

加蓮「私も楽しかったし、またやろっと♪」

加蓮「でも、残りは普通にお友達としてお泊りかな」

加蓮「そろそろご機嫌とっておかないとね」

End

以上です。

これは酷い……。
今書いてる別のが行き詰ってるから息抜きがてらに書いてました。駄作を書くのは楽しい。
気分転換も必要ですよね!

では、お読み頂ければ幸いです。依頼出してきます。


まだ3時だし続きを書けばいいんじゃないかな

次は凛の家に行って凛のペットになろう(提案)

なおかれはいいぞ




尊い

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