ヴィーネ「これがガヴの…オリジナルバイブ」 (31)

~ガヴリールの部屋~


ヴィーネ「もう、ガヴったらまたこんなに散らかして」

ガヴ「こうやってヴィーネが掃除してくれるから別にいいじゃん」

ヴィーネ「普段からちゃんと掃除してれば、こんなに汚くなることもないのよ」

ヴィーネ「まったく……ガヴのサボり癖も困ったものね」

ヴィーネ「ん?何かしら、これ」ヒョイッ

ヴィーネ(大きさ約20センチ、薄ピンク色、マイクのような持ち手と丸い先端)

ヴィーネ(側部には電源ボタンと強弱を切り替えるボタン)

ヴィーネ「これってもしかして…」

ヴィーネ「ば、バイブ……ってやつじゃないの……?」ドキドキ


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ガヴリール「なんか静かだけど何かあったか、ヴィーネ?」トコトコ

ヴィーネ「な、何でもないわよ!」アセアセ

ヴィーネ(あ、焦ってとっさに隠しちゃった…!)

ガヴリール「??まあいいか。掃除も済んだし、ゲームでもするかー」

ヴィーネ「あ、ちょっと私用事ができたから、帰るわね……」イソイソ

ガヴリール「んー?おう、また明日なー」

~その日の夜~

ヴィーネ「はあ、もとの場所に戻す時間がなくて持って帰っちゃったけど……どうしよう、これ」

ヴィーネ「こういうグッズがあるっていうのは知ってたけど実物を見るのは初めてね」

ヴィーネ「そもそもこれ、本物なのかしら?」

ヴィーネ「それにしても、こういうのに興味なさそうなガヴがこんなもの持ってるなんて」

ヴィーネ「案外、天使も俗っぽいところがあるのね…」

ヴィーネ「……天使といえば」

ヴィーネ「ラフィエルは、ガヴがこういうのを持ってること知ってるのかしら…?」

プルルルルルル ガチャ


ラフィエル「はい、もしもし」

ヴィーネ「あ、ラフィエル?ごめんねこんな遅くに」

ラフィエル「いえ、大丈夫ですよ。どうかしましたか?」

ヴィーネ「ええっと、あのね、今日ガヴの部屋を掃除してたら…」

ヴィーネ「その、ば、ばい…ぶ……を、見つけちゃったの」

ラフィエル(んん?声が小さくてよく聞こえませんでしたが…)

ラフィエル(いま、バイブル(聖書)と言いましたか?)

ヴィーネ「こういうこと聞くのはよくないかもしれないけど……」

ヴィーネ「ガヴにはまだ早いんじゃないかって……」

ラフィエル「ガヴちゃんも天使学校元主席ですから、そういうのも一つくらい持っててもおかしくありませんよ」

ヴィーネ「そ、そういうものなの!?」

ラフィエル「私も、天界から持ってきてるのが家にありますし」

ヴィーネ「ええっ!?ら、ラフィエルも持ってるんだ……///」

ラフィエル「そんなにおかしいですか?天使の間では普通ですけど」

ラフィエル「何かあった時のために、下界に来るときに一応持っていくのが慣習なんですよ」

ヴィーネ「ナニかあった時…そ、そうなんだ…///天使ってすごいのね…///」

ラフィエル「ええ。たぶん、タプちゃんも持ってると思いますよ」

ヴィーネ「タプちゃんも!!?」ガーン

ヴィーネ「あんなにあどけないタプちゃんの家にも…あれが…」カアア

ラフィエル「まあ、あまり人前で話すことでもないので言わなかったんですけどね」

ヴィーネ「そ、そうよね。ごめんなさい、言いにくいこと聞いちゃって」

ラフィエル「いえいえ、全然大丈夫ですよ。あ、それほど気になるなら私のも明日学校に持っていきましょうか?」

ヴィーネ「んええええぇぇっ!!??いい、いいわよっ!大変なことになるから!!」

ラフィエル「??? これ(聖書)自体は特に害はないんですけど…」

ヴィーネ「が、害はないでしょうけど…その、いろいろ問題あるんじゃないの?」

ラフィエル「ああ!たしかに人間に見られたらちょっと面倒かもですね」

ラフィエル「でも、私たちの間だけでこっそり見せれば大丈夫じゃないでしょうか」

ヴィーネ「そ、そう……なの?その……じゃあ、良かったら、見せてほしいな…」

ラフィエル「いいですよ。じゃあ明日持っていきますね」

ヴィーネ「あ、ありがとう。夜中に急に電話してごめんなさいね」

ラフィエル「いえいえ。それじゃあ、おやすみなさい♪」ピッ ツーツーツー

ヴィーネ「おやすみ……///」カアアア

ヴィーネ「やっぱり、ガヴが持ってたコレは本物だったんだ……」

ヴィーネ「それに、ラフィエルやタプちゃんも持ってるなんて……///」

ヴィーネ「やっぱりこの年頃の子は、持ってるのが普通なのかしら」

ヴィーネ「ううん、天使組が早熟なだけかもしれないし」

ヴィーネ「次は……サターニャに聞いてみようかな…?」

プルルルル ガチャ

サターニャ「もしもしヴィネット?どうしたの」

ヴィーネ「あ、サターニャ?ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

ヴィーネ「あのね……バイブ、って持ってる……?」

サターニャ「へ?ばいぶ??」

サターニャ(ばいぶってなんだろう)

ヴィーネ「そ、そうよね。さすがにサターニャは持ってないわよね…」ホッ

サターニャ「……」

サターニャ「わ、私は大悪魔よ!もちろん持ってるに決まってるじゃない!!」ババーン

サターニャ(ばいぶってなんだろう)

ヴィーネ「持ってるの!!??」ガーン

サターニャ「あ、当り前よ!しかも数えきれないほど大量にね!」

ヴィーネ「そんなにたくさん!!?」

ヴィーネ「じゃあ持ってないのは私だけなのね……」ショボン

サターニャ「……?なに落ち込んでるのよ」

ヴィーネ「いや、なんか私だけ仲間はずれみたいで……」

サターニャ「ヴィネット……?」

ヴィーネ「ってそんなことはいいのよ!ちょっと質問があるんだけど!」

ヴィーネ「あ、答えたくなかったら、答えなくていいからね」

サターニャ「え、ええ!どんな質問も受けて立つわ!遠慮せずにかかってきなさい!」

ヴィーネ「えっと…じゃあ、どれくらいの頻度で使ってるのかな、とか…///」ドキドキ

サターニャ(使う?何かに使うものなのね)

サターニャ「えーっと……その、まあ結構な頻度よ」

ヴィーネ「ど、どれくらい!?」ドキドキ

サターニャ「えーーーっと……ま、まあ……毎日、かしら?」

ヴィーネ「毎日……///」カアア

ヴィーネ「じゃあもしかして、これから…するの?///」

ヴィーネ「それとももう終わったあとかしら///」

サターニャ(する?何をするのかしら。トレーニングとか?)

サターニャ「ええっと、んー…そうね、これからよ」

ヴィーネ「そうなんだ……じゃあ、邪魔しちゃ悪いわね///」

サターニャ「え、ええ。まあなかなかハードだけど?私にかかればどうってことないわ」

ヴィーネ「そうなの……サターニャは、そんなに激しいんだ……///」

サターニャ「ま、まあね。それじゃ私は忙しいから、また明日ねヴィネット!」

ヴィーネ「うん、また明日ね///」カアア

ガチャ ツーツーツー



サターニャ「ばいぶってなんだろう」

サターニャ「あの口ぶりだと、ヴィネットだけ持ってないアイテムみたいね」

サターニャ「ちょっと魔界通販でも見てみようかしら」カタカタ

サターニャ「よくわかんないけど、これがあればヴィネットも喜ぶはずね!」ッターン!!

ヴィーネ「ガヴとラフィエルとタプちゃんだけじゃなく、サターニャも持ってるなんて」

ヴィーネ「みんな大人なのね……」

ヴィーネ「私だけ置いてけぼりなの……?」ションボリ

ヴィーネ「……これを使ったら、私もみんなと一緒になれるかしら」

ヴィーネ「これがガヴの…オリジナルバイブ」ドキドキ

ヴィーネ「ごめんね、ちょっとだけ使わせてね…?」

ヴィーネ「まずはスイッチを入れて」


カチッ

ヴヴヴヴヴヴヴヴヴウ

ヴィーネ「きゃっ!」ビクッ

ヴィーネ「け、結構振動が強いのね……これ、本当に大丈夫かしら」ドキドキ

ヴィーネ「でも、ここで負けてられないわ……大人の階段上るのよ!」

ヴィーネ「ええと、たしか胸とかに……押し付けるって聞いたような」

ギュッ

ヴヴヴヴヴヴヴ

ヴィーネ「いたたっ!」

ヴィーネ「無理無理無理無理よこんなの!」

ヴィーネ「でも頑張らないと……まずは先端だけ、かるーく当てて……」

チョンッ

ヴィーネ「ひゃんっ///」

ヴィーネ「ふー、ふー……なんか、ピリピリって電気が走ったような……」

ヴィーネ「よくわからないから、今度はもうちょっと強く……」

チョンチョン

ヴィーネ「んんんっ!///」

ヴィーネ「これ、クセになっちゃうかも……///」

ヴィーネ「反対側の胸にあてたり……」ヴヴヴヴ

ヴィーネ「んっ!ふう…ふぅ…///」

ヴィーネ「自分で触りながら、とか……?///」ヴヴヴヴ

ヴィーネ「あんっ!はーっ……はーっ……///」

ヴィーネ「も、もっともっと……///」

…………

……

~朝~

ヴィーネ「はあ、昨日はなかなか寝付けなかったわ……」ゲッソリ

ヴィーネ「ガヴの…アレ……いつ返そうかしら……」



ガヴリール「おーっす。おはよ、ヴィーネ」テクテク

ヴィーネ「おはよう……」

ガヴリール「ん?元気なさそうじゃん。どうした?」

ヴィーネ「……ちょっと遅くまで、勉強…してて……///」カアア

ガヴリール「ふーん?あ、そういえばさー」

ガヴリール「このあいだ通販で買ったマッサージ器が、いつの間にか無くなってたんだよねー」

ガヴリール「肩こりが治るから結構重宝してたんだけど、どこ行ったんだろ」

ヴィーネ「……」キョトン

ヴィーネ「え?マッサージ器?」

ガヴ「うん。ヴィーネ昨日部屋の掃除してくれてたじゃん?見つけなかった?」

ヴィーネ「え、ええっと……」アセアセ

ラフィエル「ヴィーネさーん」テクテクテク

ヴィーネ「あ、ラフィエル……!その分厚い本は?」

ラフィエル「え?昨日お話したように、バイブル(聖書)ですけど」

ヴィーネ「……」キョトン

ヴィーネ「え?バイブ…ル?」

ラフィエル「ええ。見たいと言っていたので、一冊持ってきました。はい、どうぞ」

ヴィーネ「え、ええっと…」アセアセ

サターニャ「ヴィネットー?ヴィネットー!」ダダダダダダ

ヴィーネ「さ、サターニャ?どうしたのそんなに急いで」

サターニャ「はい、これ!」

手渡された袋の中には大量のアダルトグッズ。

ヴィーネ「……」キョトン

ヴィーネ「え?何これ?」

サターニャ「何って、ばいぶじゃない!」ドヤア

サターニャ「昨日あんたが寂しそうだったから、魔界通販で買って持ってきたのよ!」

サターニャ「この私の優しさに感謝しなさいよね!なーっはっは!」

ヴィーネ「……」

ガヴリール「……」

ラフィエル「……」

ヴィーネ「あ……あの、これは……」


ガヴリール「すまん、お前たちそういう仲だったんだな……」

ラフィエル「えーと、そういうのはあまり人前では見せないほうがいいかと……」

ヴィーネ「ちがう、ちがうの…」

ヴィーネ「誤解なの、勘違いなのよ……」ウルウル

ガヴリール「わ、私たち先に学校行ってるから……」スタスタ

ラフィエル「お二人も、遅刻しないようにしてくださいね……」スタスタ



ヴィーネ「待ってよ…私の勘違いなんだって……」ウルウル

サターニャ「……なんかよくわからないけど」

サターニャ「これでも使って元気だしなさいよ、ヴィネット」ヴヴヴヴ

ヴィーネ「……つ」

ヴィーネ「使うわけないでしょうがーっ!!!///」



タイトルを言わせたかっただけです
オリジナルバイブルは神曲

HTML化依頼出してきます
ありがとうございました

なんでヴィーネさん変態になってしまうん?

サターニャ完全にとばっちりで笑う

面白かった!

オナグッズ持ってるのを友達に言い触らすとかヴィーネさんマジ悪魔

面白かった

オナニーって語源は聖書の登場人物だし

良かったエキセントリック変態なヴィーネはいなかった

サターニャはやっぱり優しい子だ!

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