男「勉強してください」 女「だるいっすー」 (14)


男「はい、じゃあ今日の授業はここまでです」

「「起立、礼」」


「ねぇねぇ先生、今度みんなでお花見に行くんだけどさ、一緒に行こうよー」

「先生きてくれたら、私達嬉しいですー」

男「何言ってるの、俺は教師だよ? お友達同士で楽しんできなさい」

「えー先生も行こうよー」

男「楽しかったお土産話と、元気に帰ってきてくれる皆が見られればそれだけで十分だよ」

「もーつれないなぁ。 じゃあお土産買ってくるねー」

男「本当はそれもダメなんだけどね」

女「ちっ……」




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女「めんどくせー」

女「学校…… めんどくせー」

女「昼飯めんどくせー」

女「友達めんどくせー」

女「バイトめんどくせー」

女「あーーーー……」

女「……とりあえずコンビニ寄って帰ろ」


「いらっしゃいませー」

女「…………」

女「辛子明太子、紀州南高梅、コーラ……っと」

女「これでいっか」

男「女さん?」

女「あー…… 男せんせ?」

男「なんだー年頃の子がこんなん食ってるのか?」

女「なんスか。 ほっといてください」

男「コンビニ飯ばっかりじゃダメだぞ」

女「うるさい」

男「あぁそうだ、うちで飯食ってくか?」

女「はぁー? なんでそうなる」

男「よし、じゃあそういうことだちょっと来い」

女「ちょ、ちょっと! 先生が生徒連れ込むってまずいっしょ!」

男「そうだね! じゃあ秘密にしといてね?」

女「は、はぁ?」


男「どうぞー」

女「お邪魔しまーす」

男「じゃあそこで手洗って」

女「へーい」

男「うがいもするんだぞ」

女「はいはい」

男「水で濡らすだけじゃダメだぞ」

女「せんせはおかんか!」

男「なんか嫌いなものとかある?」

女「ニンジン」

男「好き嫌いがあったら大きくならないぞ。 ちゃんと食べろ」

女「なんで聞いたし!」

男「冗談だよ、嫌いなもんは別に無理して食うことないってのが俺の持論。 俺だってピーマン嫌いだ」

女「せんせ、子供っすね」

男「お互い様だろ……」


女「せんせ、タバコ吸うんだね」

男「はは、意外か?」

女「うん、超いい子のおぼっちゃんだと思ってたから」

男「女さんは吸ってないの?」

女「めんどくせーから吸わないよ」

男「吸ってみる?」

女「未成年にすすめんなよ……」

男「二人だけの秘密だって」

女「……どうすりゃいいの」

男「思いっきり肺まで吸うイメージで吸ってみ」

女「……すぅぅー…」

女「げっほげっほ! 苦し……ごほっ」

男「あっはは、これでもう吸いたいと思わなくなっただろ」

女「……まじ最悪。 何なのこいつ」

男「タバコなんてやめときなよモテないぞ」

女「嫌味?」

男「心からのアドバイス」


女「頂きます」

男「召し上がれ」

女「あむ……」

男「どう?」

女「ふつー」

男「あっはは、所詮は男料理だからねごめんよ」

女「んーん。 でもあったかいね」

男「あったかい?」

女「うん。 コンビニのよりもあったかい味がする」

男「悪くないだろ?」

女「うん、悪くないね」

男「じゃ、女さんがよかったらまた食べにおいでよ」

女「まじ? いいの?」

男「もちろん。 俺も1人だと寂しいからさ」

女「なら、しょうがないな」

男「うん、しょうがない」



男「洗い物そこ置いといてよ」

女「いいよそれくらい、うちがやるって」

男「お客さんにそんなことさせらんないの」

女「これくらいやらないと気が済まない」

男「じゃあ二人でやるか。 早く終わるし」


ガチャガチャ


女「せんせー」

男「ん?」

女「近いんだけど」

男「水場狭いからな」

女「……せんせ、背高いんだね」

男「こう見えても185あるからなー」

女「こうやって近くに来ると、見上げないとじゃん」

男「女さんは身長いくつなの?」

女「152」

男「ふっ」

女「はぁ!? 今鼻で笑ったよね! ねぇ!!」

男「あはは、可愛くていいじゃん」

女「バカにされた…… まじ許さんし」

男「どうすんの?」

女「男せんせに家に無理やり連れ込まれたって言う」

男「やめろ! 本当にごめん! 謝るから許して!」

女「せんせ、私ハーゲンダッツ食べたい」

男「今度用意しとくよ」

女「やった!」


男「そろそろ帰る?」

女「うん」

男「じゃあ送ってくよ。 バイクだけどいい?」

女「へぇ…… せんせバイク乗ってんだ」

男「デカいやつだよー」

女「そうなんだ! かっ飛ばしてよ!」

男「いいけど振り落とされないでよ?」

女「よゆーよゆー!」



男「じゃ行くよ、しっかり捕まってて」

女「ん」

男「……!」

ギュォォォォン

女「ひっ!!」

女「待って、待って待って! 早いってこれ!!」

男「あはは、やっぱりいきなり飛ばすと怖いっしょー」

女「え、ちょっと何今の!? ジェットコースター!?」

男「似たようなもんだよねー五秒かからずに100キロ超えるし」

女「やばすぎなんですけどー!!」

男「じゃ、普通に行こっか。 危ないしね」

女「うん、そうしよそうしよ」

女「でも、ちょっとだけ早めで」

男「早め?」

女「ちょっとね!?」

男「あはは、どうしよっかなー」

女「本当に死んじゃうから!! やめてよ!?」


男「ここ?」

女「うん、そそ」

男「じゃあね女さん」

女「うん、ありがとう先生! 楽しかった!」

男「ちょっとバイクでハイになってるんじゃない?」

女「あはは、そうかも!」

女「じゃあねせんせ、おやすみなさい!」

男「おやすみ。 ちゃんと学校来いよー」

女「せんせに会いに行ってあげるよ」

男「はは、そりゃ嬉しいな」

女「じゃあ気をつけてねせんせ。 ばいばーい」

男「…………」

女「なに? あ、もしかしておやすみなさいのキスしてほしかったー?」

男「バカ言え、ちゃんと玄関入るまで見送るんだよ」

女「あはは、紳士ぶっちゃってさー」


………………………………

「先生、おはよー!」

男「おはよう」

「ねぇ先生、デートしよー」

男「そこら中に男子いるでしょー。 みんな誘ってあげなよ」

「先生がいいのー」

男「勘弁してくれー」


女「ちっ……」


「先生! 私じゃ嫌なのー?」

男「はいはい今度ねー」

「約束だよー?」

男「俺約束って3秒で忘れちゃうんだよね」

「最低すぎるー! あはは」

女「…………」

男「やほ? おはよ、女さん。 ちゃんと来たね」

女「……うっせー気安く話しかけんな」

男「冷凍庫のハーゲンダッツ食べちゃおうかな」

女「……だめ」

また明日

うむ

俺はその明日をいつまでも待つ

もう半年近くか……

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