花子「二代目ごらく部だし」 (40)
花子「ただいまー」
櫻子「おかえり!……って何その服!?」
花子「何って……普通に制服だし」
櫻子「だってそれ七森中の制服じゃん」
花子「今日、入学式だって何度も言ったし」
櫻子「え?そうだっけ?」
花子「…………」
櫻子「そういえば…………そうだっけ?」
花子「というか、櫻子も学年変わったんだから少し考えれば分かるし」
櫻子「おお!もしかして花子って天才!?」
花子「なんでそうなるし」
櫻子「ま、私の次にだけどな!!」
花子「……」イラァ
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櫻子「あ、そうだ!そんな櫻子様から入学祝いをやろう!」
花子「え……いや……別にいいし」
櫻子「遠慮すんなって!」
花子「絶対ロクな物じゃないし…………」
櫻子「ロク……?流石に6個もないけど」
花子「………………」
櫻子「まあいい、ちょっと待ってろって!探してくるから!」タタッ
花子「あ……!」
3時間後
櫻子「じゃーん!持ってきた!」
花子「どんだけ時間かかってるし!」
櫻子「いやー、中学卒業以来、引き出しに入れっぱなしだったんだよ」
花子「はぁ…………で、一体なんだし」
櫻子「うむ、これだ!」スッ
花子「ん……?これは鍵……?」
櫻子「そうそう、茶道部の部室の」
花子「七森中の?」
櫻子「は?当たり前じゃん」
花子「…………」イラァ
櫻子「そこを私の友達が使ってたんだけど、卒業する時に鍵をくれたんだよ」
花子「なんで?」
櫻子「妹さんが入学したら鍵渡して使わせてあげてって」
花子「へぇ……そのお友達って……?」
櫻子「あかりちゃんとちなつちゃん」
花子「ああ……あのお姉さん達……」
櫻子「あかりちゃんは学校に返した方がいいって言ったんだけど、ちなつちゃんがこっちの方が面白いってね!」
花子「そんな理由で……」
櫻子「いいからもらっとけよ、じゃないとちなつちゃんに恨まれる」
花子「それはいいけど…………私別に茶道とか興味ないし」
櫻子「へ?茶道?」
花子「櫻子言ったし、茶道部の鍵だって」
櫻子「ああ、大丈夫!茶道してなかったから!」
花子「え!?」
櫻子「なんかずっとダラダラしてたよ、本読んだりゲームしたり」
花子「意味分かんないし……」
櫻子「でも楽しそうでちょっと羨ましかったなぁ……」
花子「ふーん……」
櫻子「ま、いいや!とにかく渡したから、あとは勝手にしろ!」
花子「上から目線やめろし」
櫻子「あー!頑張って探してきたからお腹減ったなー!」
花子「唐突になんだし」
櫻子「何か食べたいなー!」
花子「今日の当番、櫻子だし」
櫻子「え!?また!?この前も私だったんですけどぉ」
花子「撫子お姉ちゃんがいないから当然だし」
櫻子「ああ、そっかー、一人暮らし始めちゃったからなー」
花子「うん」
花子(一人暮らし……とは限らないけど)
櫻子「よし!じゃあコンビニ行ってくる!」
花子「ちゃんと作れし」
翌日
未来「花子ー!一緒に帰ろー!」
花子「うん、ちょっと待つし」
こころ「え……花子はこころと一緒に帰る約束してたのに……」
未来「3人で帰ればいいでしょ!」
花子「ん、じゃあ行くし」
未来「よーし!帰ろー!」
未来「あれ?なんか外騒がしいね」
こころ「部活のユニフォーム着た人がいっぱいだねー」
花子「部活の勧誘?」
こころ「そうみたい」
未来「部活……かぁ……」
花子「未来は何か入りたい部活あるの?」
未来「いや……私は別に無いんだけど……」
花子「じゃあ何だし」
未来「あ……えっと……花子は部活とか興味あるのかなって……」
花子「うーん…………別に無いかな……」
未来「そっか……!」
花子「あ、でも」
未来「え……?」
花子「部活と言えば、こんなものが」スッ
こころ「鍵?」
花子「うん、失敗作の方にもらった」
未来「へ、へぇ……」
花子「茶道部の鍵なんだけど、そこでダラダラすれば?って」
こころ「なにそれ面白そう」
花子「行ってみる?」
こころ「うん、未来もそれでいい?」
未来「も、もちろん!二人が行くなら!」
こころ「なんかワクワクするねー」
花子「私はあんまり期待してないけど……」
花子「ここだ」
カチャカチャ
ガチャ
未来「ほんとに開いた!」
こころ「中ってどうなってるのかなー」
花子「うわ……なんだかホコリっぽいし……」
未来「一応茶道の道具は置いてあるけど、全然使ってないみたいだね」
こころ「この掛け軸……ミラクるんって書いてある……」
花子「意味分からないし」
未来「ちょっと窓開けるね」ガラッ
花子「うん、絶対換気した方がいいし」
未来「はー、いい空気」
花子「この部屋使うなら掃除しないとやばいし」ケホケホ
未来「そうだねー」
未来「でも結構広いし畳だし、落ち着くね」ゴロン
花子「そんなとこで寝たらホコリつくし」パッパッ
未来「あっ、ごめんごめん~」
花子「ほら、この座布団でも敷くし」
未来「へへへ、ありがと!」
こころ「花子、未来、面白いの見つけたー」
未来「お、なになにー!?」
こころ「掛け軸の下の所にこんな紙が」
花子「なんて書いてあるし」
―――――――――――
この場所にひとつだけ
とびっきりの
たからものが
あります
―――――――――――
未来「たからもの!?」
こころ「これ、誰が書いたんだろう?」
花子「うちの馬鹿姉の友達がここを使ってたらしいから、多分その人達だし」
未来「ってことは、その先輩方がたからものを隠して卒業したってことだ!」
こころ「たからもの、ちょっと気になるねー」
未来「ね、ね、探してみようよ!」
花子「えー……まぁいいけど……ヒントとかないの?」
こころ「これ以外には何も書いてないよ」
花子「……しょうがない、ヒマだから探してみるし」
未来「おー!」
花子(とは言ったものの……たからものって一体なんだし)
花子「えーと…………」キョロキョロ
花子「あっ、木刀があるし」タタッ
花子(もしかしてこれが名のある刀匠が作った物だったり……?)
花子(って、どう見ても修学旅行のお土産クオリティだし)
花子(他には……)キョロキョロ
花子(あ、この箱は……?)
花子(何か入ってるし……)パカッ
花子「…………ん」スッ
花子「トランプ……?」
花子(もしかしてすごい名のあるトランプ匠が作った…………)
花子(いや、これうちにあるのと同じ普通のトランプだし)
花子(それに使い込んであってボロボロで価値は無さそう)
花子(というか……この裏側のキズ、故意につけたっぽいのが…………)
花子(…………気にしないでおくし)
こころ「わー」
花子「こころ、何か見つけたしー?」タタッ
こころ「これ、水道のところにあったんだけど」スッ
花子「これは……湯のみ?」
こころ「うん、4つ」
花子「名前が書いてあるし」
こころ「ええと…………きょうこ、ゆい、ちなつ、あかり……?」
花子「あっ、ここを使ってた人達だし」
こころ「その人達の湯のみが置きっぱなしになってたんだねー」
花子「うん……というかわざわざこんな湯のみ作るって……どんだけ満喫してたし……」
未来「ぎゃあああああああああああああああああああああああ!!」
花子「!?」ビクッ
未来「ひっ、いいい……うわああああああっ!!」
花子「み、未来!?どうしたし!」ダッ
未来「は、花子ぉ……!?た、たすけ……!」ダキッ
花子「よしよし、何があったし」ナデナデ
未来「お、お、押入れを探してたら……あ、あ、悪魔が……!」
花子「押入れ……?ちょっと見てみるし……」ソーッ
未来「き、気をつけて!」
花子「……ん……何か紙が…………ひっ!?」ビクッ
花子(た、確かに……!何やらおぞましい悪魔が描かれてるし……!しかも一枚や二枚じゃない……!?)
花子(これはおそらく4体の悪魔が地獄を散歩している風景……!世が世なら宗教裁判にかけられてもおかしくないし……!)
未来「花子!だ、大丈夫!?」
花子「……な、なんとか……」
こころ「どうしたの?」
花子「押入れから危険な絵が見つかったし」
こころ「どれどれー?」
未来「ち、近づかない方がいいよ!」
こころ「わぁ、可愛いお姫様だね」
未来「可愛い!?」
こころ「ふーん……なるほどなるほど……」ペラペラ
花子「わ、分かるの!?」
こころ「うん、一人の娘が王子様に出会ってお姫様になるってストーリーみたい」
未来「そ、そうなんだ…………」
こころ「王子様はすごくカッコよく描けてるね」
花子「こころのことが分からなくなりそうだし……」
数十分後
花子・未来・こころ「ない…………」
花子「もう諦めるし」
こころ「残念だけど」
未来「うん、しょうがないねー」
花子「はぁ……ちょっと休むし」ペタン
未来「私もー」ペタン
こころ「じゃあ、こころはお茶入れてみるー」タタッ
未来「おお!ありがと!」
花子「……無駄にあの手紙に踊らされたし……」
未来「まぁまぁ、私は探検してるみたいで楽しかったよ」
花子「それは……まぁ」
未来「そうだ、押入れ探してた時に写真も見つけたんだ!」スッ
花子「あっ……」
花子(よく櫻子と遊んでたお姉さん達と、あのお笑い芸人の二人だ……!)
花子(この人達が……)
未来「これって前にここを使ってた人達だよね!」
花子「……うん、多分そうだし」
未来「へへ、なんかこの写真見てるとこっちまで楽しくなっちゃうね」
花子「すごい……楽しそうだし……」
花子(櫻子が羨ましいって言ってた理由が分かるし……)
こころ「はい、お茶だよー」コト
未来「おおっ!ちゃんとお茶だ!」
花子「こころ、すごいし」
こころ「湯のみはさっき見つけたやつ借りちゃった」
未来「へへへー、いい匂いー」
花子「じゃあ……いただきます」ズズッ
花子「……ふぅ…………落ち着くし」
未来「はぁ…………いいね……」
こころ「二人ともおばあちゃんみたい」
未来「こころも座ってお茶飲んだらこうなるって!」
花子「和室……いいかも~……」グダー
未来「ねぇ!ここさ、私達の秘密基地にしない?」
こころ「ん、いいね」
花子「秘密基地って……?」
未来「放課後にこうやって集まっておしゃべりしたりするの!」
花子「……うん、賛成だし」
未来「やったぁ!明日からも来ようね!」
こころ「何かゲームとかもやる?」
花子「さっきトランプあったし」
未来「人生ゲームとかUNOとかも持ってくるね!」
花子「うん、こころは何かある?」
こころ「限定ジャンケンとかEカードとか?」
花子「なんでそんなに血生臭くなったし」
こころ「せっかく中学生になったんだからさ」
花子「中学生とか関係ないし!」
未来「……ふふっ……えへへ……」
花子「ん?どうしたし」
未来「……なんかね、嬉しくて」
花子「何が?」
未来「……花子は頭いいからもしかしたら違う中学に行くのかなって思ってたし」
未来「……スポーツもできるから部活に入って私達と遊ぶ時間がなくなっちゃうかもって思ったし……」
花子「…………」
未来「……だから今まで通り、こうやっていられるのが嬉しいんだ」
花子「べ、勉強とか部活とかめんどくさいだけだし」
こころ「あ、照れてるー?」
花子「て、照れとかそんなんじゃないし!」
未来「へへ、ありがと、花子様!」
花子「ちょ、花子様はやめろし!」
未来「え~、いいじゃん、花子様~」
花子「ダメだし!」
こころ「花子さまー」
花子「ああもう……!いい加減にしろし!」
未来「あ、もうこんな時間だ」
こころ「そろそろ帰ろっかー」
花子「うん、じゃあ……」
ドンドン
「おーい!中に誰かいるのかー?」
花子「!?」ビクッ
こころ「せ、先生!?」
未来「どうしよ……!?怒られる!?」
ガララ
「あれ……開いてる……」
花子「と、とにかく隠れて……」
未来「もう間に合わないよ!」
???「うお、お前らどうやってここに入ったんだ?」
花子「あ……ご、ごめんなさいだし……」
未来「あ、えっと……この子は悪くないんです!私が……!」
???「あ、別に怒ってるわけじゃないんだ、ただ意外で」
こころ「……意外?」
???「何年か前からここには誰も立ち入ってなかったからな」
未来「あ……そうみたいですね」
期待
???「お前らあんまり見覚えないけど1年か?」
花子「そ、そうです」
???「ははっ、入学したばっかでよくこんな場所見つけたもんだよ」
未来「あ、あははは……」
???「おっと、まだ私のこと知らないよな。私は西垣奈々、理科を担当してる」
花子「え、えっと……1年2組の大室花子です」
こころ「小川こころ」
未来「相馬未来です!」
西垣「大室……?もしかして大室櫻子の妹か?」
花子「え、アレを知ってるんですか?」
西垣「ああ、そうか、それでここの鍵を……」
花子「はい、アレから貰いました」
西垣「じゃあ、ごらく部の話も聞いたのか?」
花子「ごらく部?」
西垣「前にこの部室を占拠してたやつらだよ」
花子「ああ、なるほど……」
西垣「そうかそうか……またここを使うやつらが現れたか!」
花子「あ、あの……やっぱり鍵は返した方がいいですか?」
西垣「いや、別に構わんよ、どうせ誰も使ってないんだから」
未来「先生としてそれでいいんですか!?」
西垣「まぁ、前にごらく部がいた時もほとんど黙認されてたし、問題ないだろう」
花子「へ、へぇ……」
西垣「それじゃあ私は見回りに戻るが、戸締りはしっかりしろよー」
こころ「はーい」
西垣「何か楽しいことをやる時は私も呼んでくれ!」
未来「は、はい!」
西垣「じゃあな、二代目ごらく部さん」
ガラッ
ピシャン
花子「二代目ごらく部……」
こころ「ごらく部っていい名前だねー」
未来「誰がつけたんだろうね」
花子「……私達が名乗っていいのかな」
こころ「いいんじゃないー?」
未来「今は誰も使ってないんだし!」
花子「じゃあ今日から私達が」
花子「二代目ごらく部だし」
数日後
未来「やったー!揃った!」ポイッ
こころ「あー……」
未来「やっと花子に勝てたよ!」
花子「そりゃ、こんだけやれば一回くらいは勝てるし……」
未来「だって花子、ポーカーフェイスで全然読めないんだもん」
花子「ババ引かれそうになっただけで、未来みたいに満面の笑みになる方がおかしいし」
未来「えっ!?なってた!?」
こころ「……」コクコク
未来「うそー……」
花子「ま、精進するし」
未来「うん!……じゃあ、次は何する?」
こころ「トランプのゲームはもう色々やったよねー」
未来「うん、ババ抜き、大富豪、七並べ、神経衰弱…………あと何かあるかな~?」
花子「今度新しいゲーム調べてくるし」
未来「ほんと!?さすが花子様!」
花子「だから様はやめろし……」
こころ「でも3人だとやれるゲーム少ないよねー」
花子「まぁ……それは確かに」
こころ「麻雀もできないし」
花子「……こころは普段どんな漫画読んでるし……」
未来「で、でも私は3人で十分楽しいけどなー!」
こころ「それはそうだけど、4人いたらもっと楽しいよ?トーナメントもできるし」
花子「何の!?」
こころ「みさきちでも呼ぶ?」
花子「うん、暇そうなら呼んでみるし」
未来「えー……」
花子「未来……?」
未来「花子は……そんなにみさきに来てほしいの……?」
花子「別に……そんなわけじゃないけど」
未来「じゃあいいじゃん……3人のままで」
こころ「4人でもいいと思う」
未来「よくないっ!」
花子「……!」ビクッ
未来「……あ、よ、よくないわけじゃないけど…………これ以上花子が他の子と……」
花子「な、なんだし?」
未来「……と、とにかく!みさきが入りたいかも分からないし、もしかしたらもう入る部活決めてるかもしれないから!」
花子「確かに…………一応メールで聞いてみるし」
未来「…………え?みさきにアドレス教えてるの……?」
花子「うん、この前交換したし」めるめる
未来「い、いつの間に…………」
花子「ん……っと……これで後は返信待ちだし」
未来「……そうだね……」
こころ「未来、なんか変だね」
未来「へ、変じゃないよぉ!?」←裏声
花子「あ、ちょっとトイレ行ってくるし」
未来「あ!う、うん!行ってらっしゃい!」
花子「うん」
ガラッ
みさき「わぁっ!?」
花子「み、みさきち!?」
みさき「あ、ああぁ、な、なんで急に開けるのよ!」
花子「な、なんでドアの目の前にいるし!」
みさき「そ、それは!最近あんた達がここに出入りしてるって聞いて……そ、その……」
花子「気になったの……?」
みさき「……ば、ばかっ!そんなわけないでしょ!」
花子「じゃあ何だし……」
みさき「……あ……えっと……あ、危ないことしてないか監視に来たのよ!そうよ!」
未来「花子どうしたの!?……って、みさき!?」
こころ「なんでここに?」
花子「私達がここを使ってたのが気になったらしいし」
みさき「気になってないってば!全然!」
こころ「ちょうど良かった、みさきちも一緒に遊ぼー」
未来「え、ちょ、こころ……!」
みさき「あ、遊ぶ?」
花子「ここでトランプとかして遊んでたし」
みさき「と、トランプ?……ふ、ふん!子どもね!」
みさき「そんなことに付き合ってられるほど暇じゃないから!」
未来「ほら、本人がそう言ってるんだから誘わなくていいよ」
花子「……確かに」
みさき「あ、あう…………」ウルッ
こころ「まぁ、他の子を誘えばいっかー」
みさき「え…………」ウルウル
花子「じゃあ、そういうわけだから……」チラッ
みさき「うぅぅぅ…………」うりゅ~
花子(なんでそんな顔してるし!)
こころ「……ちょっと可哀そう」
未来「う、うぐ……」
みさき「……べ、別にいいから!あんた達と遊びたいなんて……う……全然……ぐすっ……思ってないんだから……!」
花子「……どうしろと……」
こころ「花子……」チョイチョイ
花子「なんだし……?」
こころ「やっぱり入ってもらおうよ」
花子「……しょうがないし」
花子「みさきち、一緒に遊ぶし」
みさき「わぁっ……!」パァッ
未来「…………」ジトー
みさき「……あ」ギクッ
みさき「……そ、そんなにみさきと遊びたいの?ふん、しょうがないわね!」
未来「やっぱりやめよっか」
花子「……うん」
みさき「ま、待って!」
みさき「というわけで、みさきがごらく部に入るかどうか!トランプで勝負して決めるわよ!」
花子「分かったし」
みさき「あんたが勝ったら入ってあげる!」
花子「まぁ……異論は無いし」
未来「えー、それじゃ絶対花子が勝っちゃうじゃん……」
みさき「そんなことない!トランプでもみさきの方が強いんだから!」
未来「トランプでもって……どんな勝負でも花子に勝ってるの見たことないんだけど?」
みさき「そ、それは未来がたまたま見てないだけでしょ!」
花子「私も記憶に無いし」
みさき「………………さ、始めるわよ!」
花子「………………」
数十分後
花子「あ、アガったし」
みさき「……なんでよ!なんで何回やっても勝てないの!」
未来「ふふっ、だから花子には勝てないって言ったのに!」
みさき「ううう……イカサマでもしてるんじゃないの!」
未来「ちょ!花子がそんなことするわけないでしょ!」
みさき「じゃあ何でなの!」
花子「……未来みたいに顔芸が豊かだったし」
みさき「か、顔芸!?」
未来「私も巻き添え!?」
みさき「そ、そんなわけないもん!みさきはいつだってクールで……」
こころ「…………」コチョコチョ
みさき「あっ……んひゃ……ちょっ、やめ……あははははは!」ジタバタ
未来「……クールとは一体…………」
みさき「と、とにかく!今までのは準備体操よ!やっと身体が温まってきたの!」
こころ「もう一回やるー?」
みさき「当たり前でしょ!やっとみさきの本気を見せてあげられるんだから!」
花子「そろそろ疲れてきたし…………」
さらに数十分後
みさき「やった!勝った!花子に勝ったわ!」
こころ「わー」パチパチ
花子「そりゃ、これだけ何回もやれば……ってこの流れ、さっきもやったような……」
みさき「ふふん!やっぱりみさきの方が強いって証明されたわね!」
未来「あれ?でもみさきが勝ったらごらく部に入らないんじゃ……」
みさき「……あ…………」
花子「………………」
みさき「……し、仕方ないわね!リベンジのチャンスをあげるわ!」
花子「いや、別にいらないし」
みさき「え…………」ウルッ
未来「そういうことだから、じゃあね~」
みさき「あ……う……その…………」ウルウル
こころ「花子、どうするの?」
花子「……じゃあ、次の勝負で決めるし」
みさき「……!」パァッ
未来「……まぁ花子がそう言うなら、私も付き合ってあげるよ」
みさき「ふん、次も絶対負けないんだから!」
こころ「負けないと入れないよー?」
みさき「あ……そ、それは…………って、別に入りたいわけじゃないから!」
未来「はいはい、じゃあ配るよー」パッパッ
花子「……そういえばさっきトイレ行き忘れたからそろそろ行きたいし…………」
―帰り道―
こころ「今日、楽しかったねー」
みさき「戦績はみさきの2勝39敗だけど、これだけじゃ分からないから明日も勝負するわよ!」
未来「どう見ても負けですけど!?」
花子「もう勝手にするし」
みさき「ふふん、明日は何で勝負する?みさきが得意なのはオセロだけど花子の得意なものでいいわよ?」
花子「……将棋で」
みさき「え…………?」
花子「飛車角落ちくらいにはしてやるし」
みさき「あ……ちょ…………」
こころ「みさきち、将棋のルール分かる?」
みさき「わ、わわわ分かるわよ!…………み、みさきはオセロが得意だけど……」
花子「……オセロで」
みさき「しょうがないわね!」
未来「あははは……」
未来(みさきが入ってきて、花子を取られちゃうかもって心配だったけど)
未来(前より楽しくなったからいっか……)
未来(明日からもこんな学校生活がつづくなら、すごく嬉しいな)
未来(そういえばあの場所にあるたからものって……)
未来(もしかして、みんなで一緒に過ごすかけがえのない時間ってことなのかな)
未来(……って、そんなのわざわざ書き残してるわけないか)
未来(今度もう一回たからもの探ししよっと、みさきちも一緒に)
花子「あ、未来とこころはここでお別れだし」
こころ「お喋りしてるとあっという間だねー、みさきちは?」
みさき「みさきは右の道だけど」
花子「じゃあ私と一緒だし」
みさき「へ、へぇ!しょうがないから隣歩いてもいいわよ?」
花子「いや、別にいいし」
みさき「ふぇ…………」ウルッ
花子「分かった、隣歩くし」
みさき「ふふ、当然ね!」
未来「あははは…………」
花子「じゃあ……」
未来「うん!」
花子・未来・こころ・みさき「また明日!」
おわり
乙!
以上です
読んでくださった方ありがとうございました
花子様、誕生日おめでとうございます
乙です!
おもしろかったです
乙だし!
おつー
ええなぁ(だばー)
乙だし
数年後のゆるゆりって胸にジーンと来るなぁ
二代目もゆりゆりしてほしいね
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