旧態依然の帝国 (6)

この小説は、艦これの二次創作小説です。艦これのキャラだけをお借りしたと言っても過言ではないほどの二次創作小説です。

新参者ではありますが、頑張っていきますので、よろしくお願いします。
世界観の設定は、小説内で話していきます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1493384077

この物語は、決してフィクションなどではありません。本人から直接お話を賜り、綴る物語です。
主人公は、今の時代ならば知らぬ人はいないであろう、現首相、「猫屋敷運時」海軍幕僚長。
今の日本のほとんどの方々が、彼のことをこぞって軍閥派であるだとか、恐怖政治をするのではとあることないこと吹聴して回るものですから、これは彼の今までの生き様を書き皆様にお見せせねばならないと思い、この物語を書くのです。
ですからどうか、小馬鹿にせず、ただただ真剣に、読んでほしいのです。
物語である以上、生活の部分や会話の細部まで書かねばならなくなるわけですが、さすがにそこは私の想像ですから(もちろん彼の人生に流れは沿います)、お忘れなきようよろしくお願いいたします。

小さくもなく、広くもない部屋で、静かに食器の音を鳴らしながら食事を口に運ぶ家族がいた。

父と母、姉と弟、それぞれが二人同士隣合って食事を取っている。

今日も今日とて静かに食事が終わるかと思いきや、箸を丁寧に箸置きの上に寝かせてから、弟が唐突に口を開いた。

運時「父さん」

父「・・・なんだ、急に」

運時「私は、海軍に入りたいと思います」





初回なのでこの程度に留めます。少なるすぎるかもしれませんが・・・。
後日、まとまった投稿を不定期に繰り返す形で書いていきます。

第二次世界大戦において、大日本帝国率いる枢軸国軍は、米国や欧州を筆頭とする連合国軍を、歴史上類を見ないほどの大逆転劇で勝利した。

大逆転劇とはいっても、それは大日本帝国が行ったことによるものではない。

戦時記録を大まかに参照しつつ、ミッドウェー海戦で起きた、あまりにも不気味な事の顛末をもう一度詳しく話した上で、当時の世界情勢についても触れようと思う。

1942年、5月27日、南雲忠一海軍中将率いる第一航空艦隊が柱島を出撃。
     5月28日、アメリカの機動部隊、第十六任務部隊が真珠湾を出撃。
         同日、ミッドウェー島を攻略戦とする上陸部隊を載せた輸送船団が出撃。

     5月29日、日本海軍の主力部隊が二日前と同じ柱島を出撃。
     6月2日、米海軍第十六任務部隊及び第十七任務部隊がミッドウェー島北東海域にて合流。
     6月3日、日本海軍輸送船団が敵航空機に発見され、ぜんちな丸、霧島丸が至近弾による被害を受ける。
     6月3日、連合艦隊敵信班が敵空母のものと思しき信号を傍受。
     6月4日、日本海軍輸送船団が再び敵航空機による攻撃を受ける。
     6月4日、ミッドウェー島周辺に敵空母機動部隊がいるらしきことを察知。
     6月5日、01:30、、赤城から零戦9機、九九艦爆18機、加賀から零戦9機、九九艦爆18機、蒼龍から零戦9機、艦攻18機、飛龍から零戦9機、艦攻18機がミッドウェー島空襲任務を帯び発艦。同時に偵察機も発艦する。
     6月5日、02:15、日本海軍空母機動部隊が敵航空機により発見される。

(詳しく話そうとすれば長くなってしまうので割愛する)

これ以降の流れは、日本海軍のレーダー技術不足、不運などが重なり機先を制される結果となってしまったのは、誰もが知っていることと思う。

だが、問題はこの戦闘の数時間後、午前七時頃からのことなのだ。

アメリカ海軍航空隊、艦爆機SBDドーントレスによる急降下爆撃が日本海軍艦隊の加賀、蒼龍へ襲いかかり次々と爆破炎上させた後だ。

航空隊が次なる標的である赤城に狙いを定めた時、常軌を逸した現象が起きたのである。

後のアメリカ海軍航空隊への取材で、たとえ夜であったとしても、あの光景を目撃しなかったなどという者は絶対にいないとの証言を得たほどのこと。

今でも信じている人が少ないとさえ言われているが。

・・・海中から「戦艦」が艦首を突き出し、急浮上してきたのだ。

曙水測員「海底より正体不明の船影あり。急浮上中。浮上予定地、当艦右舷横約100m!」

悲痛な無線は、艦橋に轟音のように響いたという。

この急報に、誰がどう対処できるというのか。真下に爆雷を投げれば自爆するだけ。かと言って爆雷投射のためにここを離れれば、護るべき空母がやられてしまうかもしれない。

適切な判断をする間もないほどの急浮上だったのだ。浮上している際の速度そのままに海面に顔を出した『ペンシルベニア級戦艦二番艦「アリゾナ」』が、一瞬宙に浮いた後、大きな水しぶきを上げつつ、海面に着水した。

想定外の事態が発生したとの無電を撃ち、SBDドーントレス各機は赤城への攻撃を中断。突如現れた「沈んだはずの」戦艦へ向け、敵味方を問うモールス信号を発しながら、乱れた編隊を整え高度を取るために再び上昇、加賀へ反復攻撃を行おうとした。

敵味方の区別が完全についていない航空隊がすぐさま反復攻撃に移ったのには理由がある。

「アリゾナ」が、その主砲を前方にいる空母「加賀」へと向けているのを確認していたからだ。同じ敵を攻撃するならば、少なくとも今は気にしなくてもよい、そう考えたのだ。

必要高度に達したドーントレスは、急降下を開始、アリゾナ上空から加賀に殺到した。

・・・が、それがまずかった。

空母へ向けられていたはずのアリゾナの主砲が、目標を変えた。

今までなんの動きもなかったはずの対空火器が、急降下している米軍航空機を照準に捉えたのだ。

容赦ない対空砲火は、碌な回避行動を取れない航空機を次々と撃墜していく。

駆逐艦「曙」も為す術なく見つめていたわけではなく、魚雷発射の準備を始めていたが、敵が敵を攻撃しているという事態に、作業の手を止めた。

たかだか上空から急降下爆撃を開始したというだけで、なぜ米軍パイロットを攻撃するのか。命からがら操縦席から脱出し、パラシュートで不時着水したパイロットもそう考えたのではないだろうか。

航空機の挙動を見れば、アリゾナ自身を攻撃しようとしているなどとは絶対に思わないはず。ならば日本の味方なのかといえば、まさに発砲せんとしていた浮上直後の光景を見れば、違うといえる。

ならば・・・、あの船を操縦していた者は一体何者であったのか。あるいは何者でもなく、人間ではない何かなのか。

その真実は、後に明らかになる。しかし、それは今は話さない。

当時一つだけわかっていたのは、浮上してきた艦船がその一隻にとどまらず、数は100を優に超え、米国のみならず、今まで沈んだ各国の船が混成していたこと。そして、日本の艦隊には見向きもせず、まるで獣のように米海軍を攻撃し、

わずか半年で、米国を無条件降伏へと追いやったことだけだ。

その降伏への経緯も、もはや一方的としか言いようがなかった。

あまりの物量に、米国の兵站が底を突いたのである。・・・完封勝利だった。

米国が抗戦をやめてほどなくして、正体不明の敵からの攻撃は止んだ。

訳もわからず手をこまねいていた大日本帝国は、それから数日して突如として届いた米国からの降伏文書を、敵の罠なのではないかと思ったほどだそうだ。

米国陥落の急報は直ちに世界各国へ響き渡り、もちろんそれはドイツ等枢軸国へも知らせられた。

小国に過ぎなかったはずの日本が、大国であるアメリカを下したというのは、連合国を震撼させた。

連合国側の雰囲気を察知した日本は、日本海軍を太平洋から撤収させ、奪われていた植民地を奪還、ドイツやイタリアへ援軍を送って寄越し、戦線の構築に注力し始めた。

米国陥落以降、戦争は終始枢軸国有利に運び続け、1945年6月6日、第二次世界大戦は枢軸国勝利として終戦を迎えたのである。

正式な降伏文書の調印を終えた大日本帝国は枢軸国各国に号令をかけ、世界統治のための最高機関、枢軸国軍最高司令部を設立。

そしていわゆる、暴政が始まった。

まるで今までの鬱憤を晴らすかのように。

それは1945年8月1日に行われた、世界平和希求宣言から始まる

平和を希求などというが、その内容は、

第一条:枢軸国以外の全ての国家は軍事関連の研究を中止、無断での再開は、枢軸国はこれを許さない。

第二条:枢軸国以外のすべての国家は軍事関連の研究資料(途上も含む)を枢軸国に渡さなければならない。枢軸国は、その要求を拒否された場合、当該国へ然るべき制裁を加えなければならない。

この条文の名のもとに資料を用い、日本とドイツが主導して核兵器の開発を加速。「現代戦闘艦」という新たな戦艦の存在を探求すべく、さらなる研究を開始した。

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