堀裕子「なんでも増えるーむ!」 (46)


~事務所・廊下~


森久保乃々「……」トコトコ

星輝子「……あ」

輝子「乃々ちゃんじゃないか……フヒ」

乃々「あ、輝子ちゃん、こんにちは」

輝子「あれ、その花瓶と花……どうしたんだ?」

乃々「この前の撮影の時にいただいたんです……。せっかくだから事務所にも……と思いまして」

輝子「そ、そうなのか。うん、いいと……思うぞ。なんて名前なのかはわからないけど、ね」

乃々「実は私もわかってなくて……。赤くて綺麗だな……としか」

輝子「やっぱり、こ、こういうのは凛さんや夕美さんに聞くのがいいの……かな」

乃々「部屋にいたら聞いてみます……」

輝子「それがいい……」



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乃々「そちらの鉢は、キノコ……ですよねもちろん」

輝子「フヒ……新しい……トモダチ……」

乃々「ちっちゃくてかわいい……」

輝子「わ、わかってくれるか……!」

乃々「は、はいぃ」

輝子「ここからコイツらがどんな成長をするのか……楽しみだぜェ……」フフフ

乃々「は、はぁ……」


~部屋~


輝子「こ、こんにちは……」

乃々「お疲れ様です……」

ポンッ

乃々「え?」

輝子「な、なんだ? 今の音おおおお!?」ポンポンポンポンポンポンッ

乃々「うえぇぇぇ!?」ポンポンポンポンポンポンッ

輝子「マ、マイフレンズがどんどん増えていやがるぜぇぇぇぇ!?」ポンポンポンポンポンポンッ

乃々「も、もりくぼのお花も増えてるんですけどぉ……!?!?!?」ポンポンポンポンポンポンッ


輝子「よ、ようやく……止まった……」

乃々「ま、前が見にくいぃ……2輪持ってきただけなんですけど……重いぃ……」

輝子「なにが……起きたんだ……」

???「ふふふ……教えてさしあげましょう!」

2人「「え?」」

堀裕子「エスパーユッコの力です!」ババーン

輝子「……」

乃々「……」

輝子「?」

乃々「?」

裕子「あれ!?」


裕子「ふ、ふたりして首をかしげる動作はとってもキュートですが、なるほど、よく聞こえなかったんですね!」

裕子「では、もう一度、よーくお聞きください!」コホン

裕子「ふふふ……エスパーユッコの力です!」

輝子「……」

乃々「……」

輝子「?」

乃々「?」

裕子「あれれ!?」


裕子「と、とりあえずその花瓶と鉢は置いて、こちらのソファまで!」

輝子「う、うん……よいしょ」

乃々「重かった……」

裕子「これは、私が先ほど、サイキックの練習をしていた時の話です……」

乃々(あ、説明に入るんですね)

輝子(みたい……だな)


~回想~


裕子『むむむーん!!!』

ポンッ

裕子『はっ! スプーンが増えました!!!』


~回想終わり~


裕子「というわけなんです!!!」

乃々「ええ……」

輝子「そ、それだけなのか……!?」

乃々「わざわざ回想を入れた意味ぃ……」

裕子「私はすぐに! みなさんにお知らせしようとしました! しかし、もし何かの間違いだったら……?」

裕子「そう考えて、他の方が来るのを待ち望んでいたんです!」

裕子「ですが、これで確信しました……! さっそく皆さんにメッセージを送信しなくては……!」

乃々「ま、まさかテレパシーで……!?」

裕子「LINEです」

輝子「LINEか……」


裕子「さて、これで、何か増やしたいモノがある人がこの部屋へ殺到するはずです!」

乃々「そ、そううまくいくんでしょうか……?」

ガチャ

裕子「むむっ! 早速ですか!」

輝子「いや、多分、まだメッセージ見てない人だと思うぞ……」


二宮飛鳥「おや、裕子と乃々と輝子」

ポンッ

飛鳥「ん? 何か今、音がああああああぁぁぁ!!!???」ポンポンポンポンポンポンッ

乃々「あ、飛鳥さんのエクステがどんどん増えて……!?」

飛鳥「な、なんなんだこれは!? 痛い! あ、頭がちぎれる!!!」ズシン

輝子「おおう……!? ゆ、床にうつ伏せに倒れて……」

飛鳥「何が……起きたんだ……! と、とりあえずエクステを外してくれ……! 動けない……!」

裕子「ふふふ……エスパーユッコの力です!」

飛鳥「うるさいな!!!」


~エクステ外し、完了~


輝子「机の上に置いてみたけど……」

コンモリ

乃々「す、すごい……」

飛鳥「これがボクの頭についていたとは……」

裕子「びっくりしたでしょう!」

飛鳥「キミの表情が満足気なのも含めて、驚きに満ちているよ」

裕子「ふふふ……エスパーユッコの力です!」

飛鳥「本当にヒトの神経を逆なでするのが巧いなキミは」


乃々「えっと、裕子さんからのメッセージ、読みましたか……?」

飛鳥「メッセージ? いや、読んでないが……」ポチポチ

裕子「全ての謎はそこに!」

飛鳥「なになに……『事務所に増やしたいモノを持ってきてください! たちまちエスパーユッコが増やしてみせますよ!』」

裕子「ね!」

飛鳥「この説明で何を理解しろと」

輝子「で、でも実際、増えてるわけだし」

飛鳥「そ、それはまあ、実際にエクステが積み重なっている以上、認めざるをえないけれど……」

裕子「もう飛鳥ちゃんも私のサイキックの理解者というわけですね!」

飛鳥「その無駄に頑丈なメンタルはどうやって手に入れたんだい」


飛鳥「……まあいい、ボクはレッスンに向かわせてもらおう」

乃々「あ、いってらっしゃい……」

飛鳥「先ほどの痛みが夢であったことを祈るよ……では」

ガチャ

ポンポンポンポンポンポンッ

輝子「え、エクステが消えた……!?」

裕子「なるほど、対象者が部屋を出ると、効果も切れるようですね……!」

乃々(それじゃあ何を増やしても意味ないんじゃ……)

輝子「あれ……消えたエクステの下に……」

裕子「あ、これは飛鳥ちゃんのブレスレットですね! さっきのごたごたで外れてしまったのかも」


ガチャ


飛鳥「すまない、どこかにボクのブレスレットは落ちてなあああああぁぁぁぁ!?!?!?」ポンポンポンポンポンポンッ

裕子「飛鳥ちゃーん!!!」


~エクステ外し、完了~


コンモリ

飛鳥「なんなんだこの部屋は!!!」

乃々「お、落ち着いて……」


ガチャ


宮本フレデリカ「たのもー!」

裕子「おお、フレデリカさん!」

ポンッ

みんな「!」

フレデリカ「あれ? 今、何か音がしなかった?」

輝子「今度は何が……」

乃々「……」ゴクリ

飛鳥「フレデリカ、何か身体に異常は?」

フレデリカ「???」


裕子「あれ?」

乃々「何も……起きません……」

フレデリカ「どーしたの? あれ!? その机の上の、なになにー?」

飛鳥「あ、ああ、エクステだが」

フレデリカ「ええー! 全部飛鳥ちゃんの? すごいね! イヌとかネコとかかと思ったー!」

飛鳥「いや、ボクのといえばボクので、違うといえば違うんだけど」

フレデリカ「ふーん? ユッコちゃんはどうしたのー?」

裕子「むむむ……失敗でしょうか……? 音はしていたんですが……」

フレデリカ「ほらほらそんなションボリしないでー? そんな時は歌でも歌おうよ! 元気になるフレちゃんソングがあるんだよ! 今から作るんだけど!」

飛鳥「相変わらず、会話の紡ぎ方が独創的だね」

フレデリカ「みんな一緒に~! フンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフフーン♪」

みんな「!?」

フレデリカ「……あれ!? 長い!!!」

輝子「そ、そこ!?」


飛鳥「お、おい裕子、増えるのはモノだけじゃないのか!?」

裕子「え? も、もちろんです!!!」

飛鳥「今ちょっと考えたろう!?」

乃々「目に見えない変化もあるんですね……」

フレデリカ「すごーい! 止まらなかった! もしかしてユッコちゃんのパワー!?」

裕子「ふふふ……エスパーユッコの力です!」

フレデリカ「もっかいやってみるね! フンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフフーン♪」

裕子「すごいでしょう! すごいでしょう!」

飛鳥(ノリのいいフレデリカ相手だから調子に乗っている……)

フレデリカ「フンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフフーン♪」

フレデリカ「フンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフフーン♪」

フレデリカ「フンフンフンフ……」

乃々「……?」

フレデリカ「い、息が……」コヒュー

飛鳥「バカなのか?」


飛鳥「というかフレデリカもレッスンだろう? レッスンルームへ向かった方がいいんじゃないか」

フレデリカ「忘れてた! よし! 飛鳥ちゃんと一緒に行こー! じゃーね!」

裕子「いってらっしゃい!」

ガチャ

ポンポンポンポンポンポンッ

乃々「エクステ、消えましたね……」

輝子「2回目だけど、すごいな……」

<フンフンフフーン♪

輝子「あ、鼻歌も、戻ってるな……フヒ」

裕子「目に見えぬモノまで増やせるとは……自分の才能が怖い……!!!」

乃々「ぽ、ポジティブぅ……」


裕子「さて、次は誰がくるのでしょうか!」ワクワク

輝子(まだ……いい結果になった人いないけど)


ダダダダダダダダダ


乃々「あれ? 誰か……走って……」

ガチャ

双葉杏「ユッコ!!! 増やして!!!」

輝子「あ、杏さん……!?」

ポンッ

杏「ん? なんだ今の音? まあいいや、お願い!」

裕子「お安い御用です!!!」

乃々「安請け合いぃ……」


裕子「で、何を増やすんですか!」

杏「さっきから持ってるでしょ! コレコレ!」

乃々「それは……」

輝子「つ、通帳……?」

杏「この口座のお金を増やして!」

乃々「ええ……!?」

輝子「は、犯罪なんじゃ」

杏「今の日本にサイキックを取りしまる法律はないのさ!」ババーン

乃々「そういう問題じゃないかと……」


杏「さあ! さあ!」

裕子「ふふふ……杏ちゃん、実は、先ほどの『ポンッ』という音をもって、サイキックは完了しているのです!」

杏「な、なんだってー! その音だったのか!」

裕子「安心してください、今のところ、成功率100%です!」

輝子(ま、まあ、増えなかったことはないけど……)

乃々「裕子さんの意志とは無関係に発動してる気が……」

杏「いやあ~、杏は最初から信じてたよ! ユッコのこと!」

裕子「ありがとうございます!」

ピピピピピピピピ

杏「あ、杏の電話だ。ああ、もしかして、急に残高が増えたから、銀行から確認の電話かな?」

乃々「な、何て言うんですか……?」

杏「もちろんこう言うさ! 『それは私が努力の末に手に入れた大切な財産です』ってね! もしもしっ!?」ピッ

「双葉杏様で間違いないでしょうか?」

杏「はい! そうです!」

「双葉様の口座なのですが、何故か双葉杏名義の口座が複数開設されておりました。犯罪等への使用に繋がる恐れがありますので、一度全ての口座を凍結させていただきます。つきましては、本人確認書類をお持ちの上、窓口までお越しください」

ピッ


杏「」

裕子「」


杏「誰が口座を増やせって言ったのさ!!!!! 中身だよ中身!!!!!」

裕子「うーん! サイキックミスですね!」テヘペロ

杏「腹立つな!!!」

輝子「ざ、残念……」

杏「ユッコを信頼した杏がバカだったよ……」

裕子「大丈夫です! 杏ちゃんなら、少しの努力でお金を稼げますよ!」

杏「その努力がしたくないの!!!」


杏「はぁ~、まあいいや……ソファ、失礼するね」ヨイショ

乃々「クッションどうぞ……」

杏「ありがと……ってか、あそこに置いてある大量のキノコと花はなんなの?」

裕子「サイキックの結晶です!」

輝子「わ、私たちが持ってきたんだけど、部屋に入った途端に増えたんだ」

杏「あー、ホントに成功はしてるのか……わけわからないな……」

ガチャ

早坂美玲「うーっす」

杏「あ、美玲」


ポンッ

美玲「あれ? 何か音したか? まあいいや、輝子、乃々、今日のレッスンって何時からだっあぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」

乃々「み、美玲ちゃんの眼帯が……!?」

輝子「り、両目についてる……!?」

美玲「なっ! 何だ!? 前が見えな……。だ、誰の仕業だっ!!!」

輝子「美玲ちゃん、お、落ち着いて……」

美玲「わあああああ!!!!」ブンブン

杏「か、完全にパニックになってる」

裕子「お任せください!」タタタ

杏「ユッコ!?」

裕子「必殺☆サイキックホールド!」ダキッ

乃々「抱きしめてるだけなんですけど!?」

裕子「どうですかこの包容力! きっと安心感に包まれることでしょう!」

美玲「ウチに……」

裕子「え?」

美玲「ウチに触るなあぁぁぁぁぁ!!!!!」

ザシュッ!!!!!!!!

裕子「ぐわあぁぁぁぁぁ!!!!!」

杏「ユッコー!!!!!!」


~数分後~


美玲「が、眼帯が両目についてたのか……ッ」

輝子「落ち着いてよかった……」

美玲「は、恥ずかしいケド、誰だっていきなり真っ暗になったらビックリするだろ!」

乃々「だ、大丈夫です。わかってますから……」

美玲「でも、ウチは1本しか眼帯を持ってきてないぞ? なんで増えたんだ?」

裕子「ふふふ……エスパーユッコの力です!」

美玲「は?」

裕子「ごめんなさい」


杏「ユッコからのメッセージを読めばわかるんじゃない?」

美玲「いや、読んだけどイミわかんなかったから無視した」

裕子「ひどいっ!?」

乃々(ひどくはないと思うんですけど……)

杏(飛びついた杏がバカみたいじゃんか……)


美玲「あー、なんかわかってきたぞ……。あのキノコと花は……」

輝子「そういうこと……だな」

美玲「あれ? 杏は何を増やしたんだ?変わってないように見えるけど」

杏「口座」

美玲「口座ァ!?」

裕子「ふふふ……エスパーユッコの力です!」

杏&美玲「「うるさい!!!」」

裕子「はい……」シュン


ガチャ


杏「つ、次なる被害者が……!」

裕子「被害者とは失礼な!」

美玲「妥当だろッ!」

乃々「会話を杏さんと美玲ちゃんが回してくれるので助かりますね……」コソコソ

輝子「だな……」コソコソ


高森藍子「こんにちはっ」


ポンポンポンポンポンポンッ

ポンポンポンポンポンポンッ

ポンポンポンポンポンポンッ


美玲「おおおッ!?」

杏「ちょっと! 今ヤバいくらい音しなかった!?」

輝子「お、多かった」

裕子「あ、藍子ちゃん、大丈夫ですか!?」

藍子「……」


乃々「あ、藍子……さん?」

藍子「大丈夫

ですよ

どうか

しま

したか

?」

杏「大丈夫じゃない!!!」

お山が増えるわけじゃなかったのか…


杏「ヤバいって! めっちゃふわふわしてるじゃん!」

藍子「杏ちゃん

そんなに

叫んで

どうしたん

ですか

?」

杏「いちいち長いんだよ!!!ちょっとユッコ!どうにかして!」

裕子「はい

呼びました



?」

杏「お前もか!!!」


裕子「あれ

早く

喋れま

せんね」


乃々「む







ー」

杏「縦読みかよ!!!」

輝子「これは

ヤバいんじゃ

ないか……

?」

杏「いやホントにヤバいって!

どうにかしな……

うわ!

杏もか!」

藍子「まあまあ

ゆっくり

しませんか?」

杏「これ以上は

いいよ



わあ!

喋れな……」


藍子「~♪」


~藍子・退室~


杏「散々な目にあった……」

乃々「すごい……その……ふわふわしてました……」

裕子「サイキック暴走……! 強大な力というのも困りものですね!」

杏「どんなメンタルしてるんだ」

輝子「10分くらいだったはずなのに……感覚が……」

美玲「……おい」

杏「?」

美玲「1時間経ってる」

みんな「!?!?」


杏「って、え!? れ、レッスン遅れる!!! ……サボっちゃ……」

裕子「ダメです!」

美玲「観念した方がいいぞッ」

杏「くそう……踏んだり蹴ったりだ……」トボトボ

乃々「お気をつけて……」

杏「はいはい……」

ガチャ


裕子「さてさて!次はどなたが来るんでしょうか!」ワクワク

輝子「こ、これまで1人も良い結果になってないけど」

美玲「よくワクワクできるな……」

裕子「いえ! 私の直感が正しければそろそろ! 杏ちゃんのように望んでやってくる人が現れますよ!」

乃々(とうとうサイキックじゃなくて直感って言っちゃいましたけど)

美玲「そんなバカな……」


脇山珠美「身長を伸ばしてくだされー!!!」ガチャー!!!!!


裕子「お任せをー!!!!!」

美玲「ええ……」


珠美「おお! 裕子殿! さすがの自信ですな!」

ポンッ

裕子「もちろんです! そして、サイキックはすでに完了しています!」

珠美「な、なんですとー!」ミョンミョン

輝子(……あ)

珠美「ということは、今から伸びるのですか!?」ワクワク ミョンミョン

乃々(アホ毛が……)

珠美「目指せ大人のレディ!」ミョンミョンミョンミョン

美玲(めっちゃ伸びてる……!!!)


珠美「ってなんですかこれはー!!!」

裕子「……」

珠美「裕子殿!?」

裕子「……」

珠美「これはいったい……!」

裕子「……テヘ」

珠美「裕子殿ー!!!」

美玲「やかましいな……」


裕子「お、落ち着いてください!」

珠美「これが落ち着いていられますかー!!!」ビシッビシッ

裕子「あっ……痛っ……あ、アホ毛で叩かないで……!」

珠美「うわーん!」

裕子「その効果は、部屋に入る度に変わるんです! なので、背が伸びるまで部屋に出入りを続ければ……!」

珠美「なるほど!!!」

輝子「なんか……ガチャみたいだな」

美玲「ハズレしか見てないけどな」


ドアの外「行きますぞー!」

裕子「どうぞ!!!」


ガチャー

珠美「よいしょー!」

ポンポンポンポンッ

美玲「袖が伸びたーッ!」

珠美「小梅ちゃんみたいですぞー!」ウワーン

裕子「もう1回!!!」


ガチャー

珠美「よいしょー!」

ポンポンポンポンッ

美玲「前髪が伸びたーッ!」

珠美「前が見えませんぞー!」ウワーン

裕子「もう1回!!!」


ガチャー

珠美「よいしょー!」

ポンポンポンポンッ

美玲「鼻とアゴが伸びたーッ!」ザワザワ

珠美「ギャンブルで破産しそうですぞー!」ウワーン

裕子「もう1回!!!」


ガチャー

珠美「よいしょー!」

ポンポンポンポンッ

美玲「竹刀が伸びたーッ!」

珠美「13キロですぞー!」ウワーン

裕子「もう1回!!!」


ガチャー

珠美「よいしょー!」

ポンポンポンポンッ

美玲「……あれ? 見た目は変わってないケド」

珠美「とうとう変化なしですぞーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」ウワーン

美玲「語尾だ!!!」

裕子「ぐぬぬ!!!」


珠美「ちっとも伸びません……!」ハァハァ

裕子「こんなはずでは……」ハァハァ

乃々「裕子さんが息を切らしているのは……おかしいのでは……?」

輝子「座ってただけ……」


ガチャ

日下部若葉「こんにちは~」

ポンッ

若葉「あれ? 今の音はなんで……わああ!? なんか背が伸びてます~!?」ポンポンポンッ

珠美「なんでですかー!!!!!」ウワーン

若葉「え、ええ!?」


~~~~~


裕子「珠美ちゃんは残念そうに帰っていきました……」

裕子「あと、上機嫌で帰っていった若葉さんは部屋から出て1歩目で現実と向き合うことになっていました」

美玲「後で謝った方がいいぞ」


ガチャ

美玲「って、まだ来るのかッ」

裕子「さて、次の依頼人……は……」

ベテラントレーナー「失礼」

乃々「と、トレーナーさん」

ベテトレ「堀……今何時だかわかってるか……?」

裕子「えっと、17時ですね!」

ベテトレ「今日のお前のレッスンは何時からだ?」

裕子「えっと、16……時……はっ!」

美玲「はあ!?」

ベテトレ「何か言い訳は?」

裕子「あ、あのですね、人助けをしていたと言いますか、それとゆるふわとかもありまして……」

ベテトレ「私を説得するには至らないな」ズルズル

裕子「ひ、ひええ」ズルズル

ベテトレ「仕方がない。2倍メニューで勘弁してやろう」ズルズル

裕子「お、お助けを……!」

ポンッ

乃々「あ」

輝子「あ」

美玲「あ」

裕子「あ」

ベテトレ「……ふむ、気が変わった。4倍メニューにしてやろう」ズルズル

裕子「サイキック大失敗ー!!!!!」ズルズル


<タスケテー

ガチャ バタン

美玲「……」

輝子「……」

乃々「……」

ポンポンポンポンッ

乃々「あ、花とキノコが」

美玲「2個めの眼帯も消えたな」

輝子「……」

乃々「……」

美玲「ウチらのレッスン、何時からだっけ?」

輝子「18時からのはず……」

乃々「……早めに準備しましょうか」

美玲「……だな」


コンコン

美玲「?」

輝子「ど、どうぞ?」

ガチャ

美城常務「失礼する」

乃々「じ、常務……?」


ポンッ


美玲「……え?」


美城常務A「インディヴィジュアルズはいるか?」
美城常務B「インディヴィジュアルズはいるか?」
美城常務C「インディヴィジュアルズはいるか?」


常務s「「「キミたちに仕事を頼みたい」」」


美玲輝子乃々「ええええええ!?!?!?!?」



おわり





没ネタ



ポンッ

北条加蓮「……何も起こらないけど?」

裕子「そ、そんな……」

美玲「体にもおかしなとこはないのか?」

加蓮「うーん……」

加蓮「あ!!!!!」

乃々「ひうっ!?」

輝子「フヒッ!?」

美玲「い、いきなりなんなんだッ!? ノノもショーコもびっくりしてるぞッ!」

加蓮「増えてる……!」

裕子「おお! やはりサイキックに間違いなし! 何が増えたんですか?」

加蓮「寿命」

裕子「寿命」

美玲「把握してるのか!?」



ボツ理由:笑えないよ





過去作


五十嵐響子「ピーキーキュートとお料理番組」

佐城雪美「……3回目の」橘ありす「リトル・マーチング・ファンド・ガールズ!」

【モバマスSS】駄弁れ!なおかれん!

智絵里「茄子さんと行く!」朋「LackLuckの!」ほたる「開運ツアー!」


などもよろしくお願いします



笑えないに笑ったわ
おつ

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