【モバマスSS】駄弁れ!なおかれん! (34)
~事務所~
神谷奈緒「暇だなー」
北条加蓮「ねー」
奈緒「……」
加蓮「……」
奈緒「まさか撮影が延期になるとはなー」
加蓮「せっかくのテレビだったのにね」
奈緒「まあ短いコーナーだけど」
加蓮「あ、延期の理由、聞いた?」
奈緒「え、知ってるのか?」
加蓮「あれは、5年前の夏のことだった……」
奈緒「やっぱいいや」
加蓮「ひどくない?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1492082115
奈緒「知らないなら無理に振らなくていいんだよ」
加蓮「せっかく話題を提供してあげたのに」
奈緒「実際、どうしたんだろ」
加蓮「スタッフさんが体調不良で倒れて入院とか? それはないか、私じゃないんだし」
奈緒「ツッコミにくいからやめろよそういうの」
加蓮「きっとベットの上でこう思ってるよ。"ああ、いきなり日本が沈没しないかな"って」
奈緒「いつもそんなこと考えて入院してたのか。次からお見舞いの回数増やすわ」
加蓮「あー、いきなり病院にテロリストが攻めてこないかなーとかさ」
奈緒「身体の不調じゃなくて頭の病気で入院してるのか?」
加蓮「ちょっとー、さすがに傷つくよ?」
奈緒「そもそもテロリストを殲滅できるなら入院してないだろ。人質になって終わりだよ」
加蓮「違う違う、私が倒すんじゃなくって、助けてもらうの」
奈緒「あ、そっち」
加蓮「奈緒に」
奈緒「荷が重い」
加蓮「颯爽と病室に現れた奈緒は、私に武器を向けるテロリストにこう言うの。"コロスコロスコロスコロスコロスコロス"」
奈緒「完全にバーサーカーじゃねぇか」
加蓮「それを見た私はたまらずこう言うの。"うわぁ……"」
奈緒「ドン引きじゃねぇか」
奈緒「せめて妄想の中でくらいカッコいい口上を披露させてくれってば」
加蓮「テロリストはそんなの待ってくれないよ。そんなことしてると人質の命が天に向上しちゃうよ?」
奈緒「ちっとも上手くない」
加蓮「"やあやあ我こそは""パァン!!!!!""ぐわぁぁぁ……"でバットエンドだからね」
奈緒「何で名乗り口上が戦国時代スタイルなんだよ。アタシの感性はそこまで時代錯誤じゃないからな」
加蓮「心理テストしない?」
奈緒「話題の切り替わり方エグすぎるだろ」
加蓮「あなたの目の前にテロリストが現れました」
奈緒「話題切り替わってなかった」
加蓮「どうする?」
たたかう
どうぐ
にげる
奈緒「まさかのドラクエスタイル」
加蓮「どうするの?」
奈緒「戦うわけないだろ。逃げる一択だよ」
加蓮「にげるを選んだあなたは、どうかと思います」
奈緒「感想かよ」
奈緒「心理テストだよなこれ? 生きていく姿勢を批判するなよ。命あってだろ」
加蓮「まあまあ、落ち着いて。挑んでいれば、パパスが助けに来てくれるかもよ?」
奈緒「何で救済措置までドラクエスタイルなんだよ。むしろこの状況で剣担いだ半裸のおっさん出てきたらテロリストより危ねえだろ」
加蓮「第2問」
奈緒「放り投げるなよ」
加蓮「今、何問目?」
奈緒「わかった、バカなんだな?」
加蓮「逆にさ、奈緒は何か心理テスト、知らないの?」
奈緒「あー、そういえば、この前読んだ雑誌に1つ載ってたけど」
加蓮「御託はいい。かかってこい」
奈緒「誰だよ」
加蓮「後悔することになるよ」
奈緒「心理テストってそんなケンカ腰になる遊びだっけ?」
奈緒「えっと、"大変です、あなたの隣の家が火事になってしまいました"」
加蓮「タバコの不始末? ストーブの付けっぱなし?」
奈緒「そこはどうでもいいよ」
加蓮「あ! 部屋の中で花火をしたとか?」
奈緒「加蓮の隣の家にはチンパンジーが住んでるのか?」
奈緒「"たまらず家を飛び出したあなたは、家の外で誰かと遭遇しました。それは誰?"」
加蓮「いい問題だね」
奈緒「このタイミングで言うセリフじゃない」
加蓮「オーディエンス使っていい?」
奈緒「自分の深層心理が見知らぬ奴らの多数決で決まるのに耐えられるならな」
加蓮「ファイナルアンサー?」
奈緒「早くそっちのアンサーを出してくれよ」
加蓮「火事という極限状況、不安で心はいっぱい。そんな中で会った人物……」
加蓮「うん、間違いなくこれは、"その人物は、あなたがいざという時に信頼している人物です"って感じでしょ」
加蓮「というわけで、奈緒かな♪」
奈緒「"その人物は、あなたが1発殴らないと気が済まない人物です"」
加蓮「……」
奈緒「……」
加蓮「……」
奈緒「……」
加蓮「……」
奈緒「いや、アタシも悪かったよ」
加蓮「しりとりって遊びやらない? ルール知ってる?」
奈緒「馬鹿にしすぎだろ」
加蓮「よかった。じゃあ、奈緒はジュセリアサイドね、私クオーレラサイドやるから」
加蓮「先制コーキペは譲ってあげる。そのかわり第一リュオはこっちでいいよね?」
加蓮「マイフォンネは持ってきた? 2セット持ってるから貸せるけど。事務所のハウスフォンネはあまり質が良くないからね」
加蓮「システムはオールドでいっか、変えられるし。」
加蓮「じゃ、SHIRITORI-ON!!!」
奈緒「ごめん、アタシの知らないタイプのしりとりだった」
加蓮「あ、そっか、奈緒は千葉出身だっけ」
奈緒「たぶんそういう規模の話じゃないと思う」
加蓮「どの辺が違った?」
奈緒「強いて言うなら全部だけど」
加蓮「え、知らないの? 国民の義務だよ?」
奈緒「今の悪ふざけのどのあたりに納税や勤労と肩を並べるポテンシャルがあったのか教えてくれ」
加蓮「じゃあいいや」
奈緒「諦めてくれて助かったよ」
加蓮「なにか暇つぶしないかなー」
奈緒「うーん……」
加蓮「あ、王様ゲームしない?」
奈緒「2人で? 正気か? 一瞬で奴隷制度が完成するだけだぞ?」
加蓮「都合よく割り箸が2本あったから、赤いマークがついてる方が王様ね」
奈緒「なんで都合よく割り箸があるのか」
加蓮「で、もう一方の"バーカ"って書かれた方が命令を受ける側ね」
奈緒「踏んだり蹴ったりだな」
加蓮「じゃ、奈緒、引いて?」
奈緒「天国と地獄じゃねえか。えいっ。……うわ、バーカの方だし」
加蓮「王様だーれだっ」
奈緒「お前だよ」
加蓮「わぁ! 私!?」
奈緒「うるさいなクーデター起こすぞ」
加蓮「じゃあ……」
奈緒「変な指示はやめてくれよ……」
加蓮「我が国の王政の終幕をここに宣言する!」
加蓮「これより我が国は民主主義国家として生まれ変わるのだ!」
加蓮「まずは国民の代表者を決めるための選挙を行う!」
加蓮「共に良き世にしていこう!」
奈緒「まさかの展開」
加蓮「どうだった? 私の王様」
奈緒「完璧だけど完璧だったらなんなんだよ」
加蓮「うれしい」
奈緒「素直か」
加蓮「生まれ変わって王様になってもやっていけるね」
奈緒「その準備が実る確率低すぎるだろ」
加蓮「じゃあ、生まれ変わったら何になりたい?」
奈緒「えー……、とりあえずまた日本に生まれたいかな」
加蓮「現実的すぎてつまんない」
奈緒「そういう加蓮は何になりたいんだよ」
加蓮「健康」
奈緒「普通ここで泣かせにくるか?」
加蓮「冗談だよ。今はもう元気だもん」
奈緒「反応が難しいからやめてくれ……」
加蓮「ま、生まれ変わってもアイドルになれれば嬉しいかな」
奈緒「そうだなー、まあ楽しいし」
加蓮「次は"マッチョ!!"が決め台詞の筋肉アイドルとかどうかな」
奈緒「完全にお笑い芸人の枠にお邪魔してるだろそいつ」
加蓮「次の人生でも……隣に……いてね……」
奈緒「どうした急に。加蓮、死ぬのか」
加蓮「まだ死ぬわけないじゃん。120まで生きるよ」
奈緒「生への執着」
加蓮「今まで私を笑ってきた奴らのお葬式に笑顔で出席してあげるよ」
奈緒「心にべらぼうな魔物を飼ってるな」
加蓮「ウソだけどね」
奈緒「その一言で片づけるには大きすぎる闇を振りまいてるけどな」
加蓮「さて、そもそも私たちが午前の撮影が延期になっても事務所にいた理由は、夕方からレッスンの予定が入ってたからで、いい感じに暇つぶしができたことによりようやくそのレッスンの時間が近づいてきたわけなんだけど」
奈緒「だから急にどうした」
加蓮「言ってなかったなって」
奈緒「何言ってるのかよくわかんな……」
ピピピピピピ
奈緒「あ、メール」
加蓮「私も来てる。プロデューサーからだね」
奈緒「なになに……"夕方から組まれていたレッスンですが"」
加蓮「"トレーナーさんの体調不良により延期になりました"」
奈緒「……」
加蓮「……」
奈緒「……」
加蓮「……」
奈緒「……」
加蓮「……」
奈緒「……」
加蓮「……」
奈緒「……」
加蓮「……」
奈緒「……」
加蓮「……SHIRITORI-ON!!!」
奈緒「やらねぇよ」
おわり
過去の作品とは一切関係ない、単発の作品でした。
ありがとうございました。
過去作
藤居朋「徹底究明?」緒方智絵里「ほたるちゃんの不思議っ!」
五十嵐響子「ピーキーキュートとお料理番組」
佐城雪美「……3回目の」橘ありす「リトル・マーチング・ファンド・ガールズ!」
などもよろしくお願いします
おつおっつ
乙
すごい笑ったわ
話の作りが似ていると思ったらそういうことか
苦労人の頭痛のネタは増えるばかりと
駅弁れ!
ってなんのことかと思った
空目だった
おつやで
いいテンポやった
TPだと、奈緒の負担ががが
苦労人世界線に逆輸入してもいいのよ
>>28
腹減ってるのはよーく分かった
食べる方なんですかね…
そら駄弁るほうよ
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません