ミリマスとキラキラ☆プリキュアアラモード(紗代子の中の人つながり)とのクロスです
クロスと言いつつプリキュアのキャラは名前しか出てきません
ですがプリキュアの方を全く知らないとやや置いてけぼりかもなのはあしからず
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1491732618
べーせんってOPだけじゃなかったのね
P(...今俺の目の前では、たくさんの小さな女の子達が目を輝かせている)
P(いきなり言われても何のこっちゃと思われるだろうから、順を追って説明していこう)
P(少し前に始まった子供向け、主に女児向けのアニメのOPテーマ歌手に紗代子が大抜擢された)
P(その作品はシリーズ物で一年おきに次の代へと代替わりしていく)
P(今回オファーを貰ったのは既に10年以上も続いている超有名どころ)
P(作品によって手を抜くなんて事は絶対にしないが、それでもやはり気を引き締めて取り組んだのは確かだった)
P(その甲斐もあってか、アニメも曲も順調に注目を集めていた。今日はそのミニイベントを開いている)
P(OP,EDのミニライブが終われば握手会を残すのみ)
P(本人は今までにないタイプの仕事で緊張していると言っていたが)
P(始まってしまえばさすがの度胸で歌い終えた。観客も楽しんでいたようだ)
司会「...はい!終わりの歌を歌ってもらいました!お姉さんに大きな拍手~!」パチパチパチ
ED歌手「ありがとねー」
司会「じゃあこの後はお姉さん達とお話する時間です!係員のお兄さん達に従って順番に並んで下さ~い!」
女の子達「「「はーーい!」」」ワイワイ
P「紗代子、お疲れ様。見てるこっちも笑顔になれるいいステージだった」
紗代子「有難うございますプロデューサー」
紗代子「でもイベントはまだ終わってません。最後まで気を抜かずにやり遂げてみせます!」
P「その意気だ。といっても相手はいつもと違う年齢層だからな。あんまり力み過ぎないように」
紗代子「はいっ。じゃあ行ってきますね!」
女の子A「あの、いつもいっしょに歌いながら見てます!」
紗代子「わぁほんと?ありがとう!これからも応援よろしくね」
女の子B「今日カスタードと同じ服着てきたの!」
歌手「すごいね!お母さんに作ってもらったの?」
女の子B「うん!」
P(もう緊張もないみたいだし、大丈夫そうだな)
ディレクター「いやー打ち合わせとは別人のようですね!高山さん」
P「ご心配お掛けしました。改めて、ウチの子を起用してもらって本当に有難うございます」
D「こちらこそ期待以上のものをもらって感謝してます。きっとこれから凄く伸びますよ、彼女」
P「ははは、本人に伝えておきます......ん?んんんんん!?」
D「ど、どうしました急に」
P「あっいえ何でもありません!もうちょっと近くで様子見てきますね。それでは」
P(後ろ姿で確証は持てないが、もしかして...)
司会「じゃあ次の子どうぞ~」
女の子I「はーい!」
女の子M「...」
紗代子(あれ?よく見えないけど、この子達どこかで)
歌手「こんにちは、来てくれてありがとう!よかったらお名前教えてくれるかな?」
女の子I「こんにちは!わたしは育っていいます!」
女の子M「桃子です」
紗代子(!!??)
紗代子「え、ちょっ」
桃子「『初めまして、こんにちは。紗代子お姉ちゃん』?」
紗代子「! う、うん。こんにちは」
歌手「育ちゃんと桃子ちゃんはお友達なのかな?」
育「うん!わたしが桃子ちゃんを誘ったの」
紗代子「~~~」
育「~~~」
桃子「~~~」
P(やっぱり。そういえば二人とも今日はオフだったな)
P(まあ変装も完璧だし、本当にただの観客として参加してるんだろう)
P(あ、話し終わったみたいだ...?なんかこっちに近付いてくるぞ)
P「来てたんだな。全然気付かなかったよ」
桃子「ねえお兄ちゃん、このイベントってこの後にもう一回あるんだよね」
P「内容は同じだが、そうだな。それがどうしたんだ?」
育「紗代子さんとお話がしたいんだけど...」
P「次の回までは間があるから問題無いよ。あれ?今話してきたじゃないか」
桃子「ん、ちょっとね。じゃあまた後で」
P「あ、おーい...行っちゃった」
>>2
今のとこ歌だけだよ
でも紗代子ならベイみたいに女児泣かしたりする心配なさそう
♦♦♦
P(一回目が終わってしばらくして、俺達は控え室にいる)
育「紗代子さんお疲れ様!すっごくよかったよ!」
桃子「桃子は育に無理やり連れてこられたんだけど...まあ、来てよかったかな」
紗代子「あはは、二人ともありがとね。楽しんでもらえて嬉しいよ」
P「それにしても来るなら教えてくれればいいのに。わりと驚いたんだぞ」
育「...えっとね、ほんとはステージを見るだけにしようと思ってたんだけど」
桃子「育が紗代子さんに言いたい事があるんだって」
紗代子「私に?」
P「あれ、桃子からじゃないのか」
桃子「...お兄ちゃんそれどういう意味?」ジロリ
P「イエ,ナンデモナイデス」
紗代子「な、何か変なところあったかな...歌詞間違えてたり!?」
育「そういうのじゃないの!ねえ紗代子さん、わたしが好きなキャラクターが誰か分かる?」
P「えっ、登場人物は多くないけどそれはちょっとむず」
紗代子「キュアマカロン?」
P「!?」
育「当たり!ちゃんと覚えてくれてるんだ!」
紗代子「関わらせてもらってるからには本気でやりたいからね」
P「な、なんだ。前から知ってたのか」
育「ううん、一度も言ってないよ?」
紗代子「それどころか育ちゃんが作品を見てるのも今日知りました」
P「へぇ???」
桃子「桃子もさっき教えてもらったんだけどね...お兄ちゃん、育の手見てみて」
P「......おもちゃの指輪?...あーなるほど!」
紗代子「そうなんです。キャラクターごとにデザインが異なるので、簡単な目印になるんですよ」
育「こういうアクセサリーグッズを着けていない子はたくさんいるけどね」
紗代子「一番好きなキャラクターの物を着けているとも限りませんし、注意は必要です」
P「へ~。でもそんな着眼点があるとはな」
桃子「面白いよね」
紗代子「それより、育ちゃんが私に言いたかった事っていうのは...」
育「あのね......今の紗代子さんにあって、イベント中にはなかったものがあるでしょ?」
紗代子「! それって...」
P「眼鏡、か。けどそれは」
桃子「お兄ちゃん。育も桃子も、紗代子さんがアイドルとしてステージに立つ時に眼鏡を外す理由はなんとなく知ってるよ」
桃子「育はそれについてとやかく言うつもりはないの。聞いてあげて」
P「...話の腰を折って済まなかった。続けてくれ」
育「紗代子さん。握手会でさっきと同じようにアクセサリーとかを確認してて、どうだった?」
紗代子「......コスチュームをそのまま着ている子は、色合いで誰の衣装かすぐに分かったんだけど」
紗代子「正直それ以外の小物類は...半分も見分けがつかなかった」
桃子「...紗代子さんの視力で半分も判別できるのは、結構凄いと思うよ」
紗代子「ありがとね、桃子ちゃん」
紗代子「もちろんそれができなくても、会話の中で好きなキャラクターやストーリーを教えてくれるから問題は無いの」
紗代子「でもキラキラしてるあの子達の笑顔を見ているうちに、せっかく着けてきてくれた物をちゃんと見てあげられないのが凄く申し訳ないなって思えてきて...」
紗代子「あー......育ちゃんが言いたい事、分かったかも」
育「ご、ごめんね?すっごくおせっかいかもしれないんだけど」
紗代子「やっぱり、目つき悪くなって怖がらせてたよね」
育「違う!怖がってたんじゃなくて、ちょっとびっくりしちゃっただけだよ!」
育「それに最初のほんのちょっとの間だけだったし、その後はすっごく優しい顔だった!」
育「コスチューム着てる子の時は目を凝らしてなかったもん!」
紗代子「今思えば私と話してた子の何人かは明らかに緊張してた...もしかして...」
育「紗代子さん...」
桃子「......紗代子さん!」グニッ
紗代子「! ふぁ、ふぁい」
桃子「紗代子さんがどんな風に自分を評価してるのかは知ってる」
桃子「けど、それでも、今日大切にしなきゃいけないのは何なのか」
桃子「紗代子さんはもう分かってるはずでしょ」
紗代子「それふぁ...」
P「桃子、ほっぺ離してあげな」
桃子「あ、ご、ごめんなさい」パッ
紗代子「......それは分かってはいるの。けど普段の...眼鏡をかけた私のままだと」
紗代子「とっても可愛くて、キラキラしてるこの作品を台無しにしてしまいそうで」
育「そんな事ない!いつもの紗代子さんだってすっごくかわいいもん!皆そう思ってる!」
桃子「じゃあせめてステージで歌う時は外して、握手会ではかけてればいいんじゃない?」
紗代子「...それでもいいかもって思うけど、やっぱり途中から急にかけてたらもっと変じゃないかな」
桃子「それは...その...」
P「......三人で話し合ってるところ悪いんだが、もうそろそろ次の回の準備を始める時間だ」
育「ええっ!」
桃子「ちょっとお兄ちゃん!どうせやる事は同じなんだからいいでしょ!」
P「そういうわけにもいかないんだよ。分かってくれ」
育・桃子「「...」」
紗代子「...二人の気持ちはとっても嬉しかったよ。本当にありがとね」ギュッ
紗代子「だからせめて、歌だけは私の全力で」
P「おっと紗代子、何か勘違いしてるな」
紗代子「はい?」
P「別に俺は、諦めて一回目と同じようにやるしかないと言ったわけじゃないぞ」
紗代子「プロデューサー...。でも今から変更できる部分なんてもう」
P「それに関してなんだが、俺に一つ考えがあるんだ。聞く?」
紗代子「......?」
♦♦♦
育「プロデューサーさん、結局何するんだろうね」
桃子「ふん。お兄ちゃんが思い付く案なんてたかが知れてるから別にいいもん」
桃子「...でもこれで何も変わってなかったら、朋花さんとのり子さんにお仕置きしてもらうんだから」
育「そ、それは期待してるってことなのかな」
桃子「! 始まる」
司会「それでは次のコーナー、ミニライブを始めます!皆も一緒に歌ってね!」
女の子達「「「はーい!」」」
司会「準備はいい?...元気と、笑顔を~?」
「「「レッツ・ラ・まぜまぜーー!」」」
育「紗代子さんだ!」
桃子「...」ゴクリ
育・桃子「「!!」」
~~~~~♪
ボンボン セシボン Yeah! キラキラル
Oui スタート Sweets Time(キラキラル☆)
シュークレーム…ジュレ…… どれ!? どれも!!...
桃子「...」
育「眼鏡、かけてないね...。やっぱり無理だったのかな...」
桃子「~~っ」ダッ
育「! だ、ダメだよ桃子ちゃん!」ガシッ
桃子「だって!」
育「きっとプロデューサーさん...ううん、二人には何か考えがあるんだよ!」
育「信じて見てよう?...お願い」
桃子「......分かった。ごめん、熱くなっちゃって」
育「いいの。わたしもすっごく心配だもん」ギュ
桃子(...紗代子さん、お兄ちゃん...)
(まだ)OPだけだったかサンクス
沙代子が仕事中で眼鏡かけるタイミングってどこなんだろう?眼鏡かけてる時はカメラが回ってない時なのか
♦♦♦
P「俺に一つ考えがあるんだ。聞く?」
紗代子「......?」
桃子「お兄ちゃん、もったいぶってないで早く教えてよ」
P「そう急かすなって。まずこれまでの話を整理すると」
P「1。子供達が身に着けているグッズをちゃんと見てあげたい」
紗代子「はい」
P「2。しかし眼鏡を外している為、それをやると目を細めてしまい怖がらせてしまうかもしれない」
紗代子「...はい」
P「3。かといって握手会でのみ眼鏡をかけるのは少し不自然である」
P「そして4。...最初から眼鏡をかけてイベントに出るのは、まだ抵抗がある」
育「ぷ、プロデューサーさん!」
紗代子「いいの育ちゃん、これは私の問題だから。......はい、そうです」
P「そうか。じゃあ一つ質問だ」
紗代子「...」
P「アクセサリーだけじゃなくライブ中の女の子達の笑顔もはっきり見れるなら、どんな努力も惜しまないか?」
結構真面目な紗代子ssだった.....
一旦乙です
>>4
高山紗代子(17) Vo
http://i.imgur.com/7OzPAMY.jpg
http://i.imgur.com/3MR3ydV.jpg
>>6
中谷育(10) Vi
http://i.imgur.com/doMGMqM.jpg
http://i.imgur.com/gMdYCop.jpg
周防桃子(11) Vi
http://i.imgur.com/2CVIjwV.jpg
http://i.imgur.com/d5NSePW.jpg
>>17
SHINE!! キラキラ☆プリキュアアラモード
http://www.youtube.com/watch?v=iEmUAhTJEXM
♦♦♦
ザワザワ ガヤガヤ
紗代子「...さっきよりお客さん増えてませんか?」
P「予想以上に好感触だったみたいだな。両方来てくれた子が結構いるって聞いたよ」
P「大丈夫、増えたとはいえシアターのキャパの一割もいないから」
紗代子「それとこれとは別問題なんです!」
紗代子「それに二度目ってことは変えた所がより目立って」
P「紗代子」
紗代子「うっ...分かりました。もう弱音は吐きません、当たって砕けてきます」
P「意気込みはいいが砕ける必要はないな。...そんな貴女に私めから餞別を」ポンッ
紗代子「...たい焼き?」
P「休憩中に渡すのすっかり忘れてた。ごめんな、もう冷めてるわ」
紗代子「...一口だけ頂きます。あーん」
P「なんでそうなる」
紗代子「......」アーン
P「...はいはい分かったよ。ほら召し上がれ」
紗代子「...冷めてまふね」モグモグ
P「だからごめんて。っていうか残りどうするんだ」
紗代子「食べちゃって下さい。...なんだかカップルみたい」ゴックン
P「な、なななな何を」
紗代子「ふふっ、直前になって無茶振りしてきたお返しです」
P「くっ、どこで覚えてきたんだか...」
スタッフ「高山さーん、そろそろスタンバイお願いしますー」
紗代子「分かりました!...じゃあ行ってきます、プロデューサー」
P「おう、行ってこい」
紗代子(...不思議な感覚。ライブはもう何回も経験してるのに、今までのどのそれとも違う)
紗代子(高揚、緊張、期待...色々あるけど)
紗代子(こんなに『怖い』のは今回が一番かもしれない)
紗代子(それでも、今の私なら...)
司会「それでは次のコーナー、ミニライブを始めます!皆も一緒に歌ってね!」
女の子達「「「はーい!」」」
司会「準備はいい?...元気と、笑顔を~?」
「「「レッツ・ラ・まぜまぜーー!」」」
~~~~~♪
ボンボン セシボン Yeah! キラキラル
Oui スタート Sweets Time(キラキラル☆)
シュークレーム…ジュレ…… どれ!? どれも!!......
(...育ちゃんと桃子ちゃん、見てくれてるかな)
(さっきと変わらないじゃないかって、失望させちゃったらごめんね)
(でももし...もしも信じて待ってくれているのなら)
(私の『次の一歩』......しっかり見てて)
♦♦♦
P「どんな努力も惜しまないか?」
紗代子「当たり前です」
桃子(そ、即答)
育(紗代子さんかっこいい...)
P「ははっ、改めて聞くまでもなかったか。じゃあ準備を始める前に」
P「そろそろ二人には戻ってもらおうかな」
育「えー!!」
桃子「...ここまできて邪魔者扱いするなんてヒドくない?」
P「違う違う。あくまで今日の二人は『お客さん』なんだろ?」
P「これからやるのは本当に演出を変える為の下準備」
P「せっかく見に来たイベントの裏の裏まで知っちゃったら、楽しみがなくなっちゃうだろ」
育「それは...そうかもしれないけど...」
P「大丈夫だ、俺と紗代子を信じろ。絶対になんとかしてみせる」
桃子「......そこまで言うんだったらいいよ、信じてあげる。行こう、育」
育「う、うん......紗代子さん、頑張ってね!」
紗代子「うん、頑張る」
P「...さて。これは今回しか使えないかもしれない作戦だ」
P「作戦、いや、おまじないとでも言った方がいいかな」
紗代子「おまじない?」
P「ああ。紗代子はステージに立つ時、普段の自分とアイドルとしての自分を眼鏡の有無で分けてるな」
P「いわば杏奈のオンオフスイッチと似たようなものだと俺は考えてる」
P「まあ厳密には、二人にとってこの切り替えが意味するものは全然別なんだが」
P「一つ違いを挙げるとしたら、紗代子の場合はオフモードでステージに立つことに極端に自信がない」
紗代子「...」
P「責めてるんじゃないぞ。ただ、これは紗代子が眼鏡派であるが故の現象なんだ」
紗代子「...どういう意味ですか?」
P「もし普段使っているのがコンタクトなら、そもそもこういう問題は起こらないだろ?」
紗代子「あっ...そうですね」
P「つまり良くも悪くも、『眼鏡』が紗代子の中でとても大きなものになっているんだ」
P「要はその認識をちょっとだけ変えれば、抵抗感も和らげられると思う」
紗代子「...よろしくお願いしますっ」
P「そんな大層なアイデアじゃないんだけどな。今更だけど」
P「簡単に言うなら、眼鏡を『アクセサリー』の一つとして考えてほしい」
紗代子「眼鏡を...ですか」
P「もうちょい詳しく話すよ」
P「紗代子が普段アイドルとしてステージに出る時は、眼鏡を『外して』スイッチを入れる」
P「言い換えると眼鏡を『かける』のは素の自分でいる時、普通の女の子に戻る時」
P「だけど今日この場に限って、アイドル高山紗代子は眼鏡をかけることによって『できあがり』となるんだ」
紗代子「!」
P「いつもとは真逆、アイドルである状態から更に装飾(デコ)る」
P「眼鏡を、いわば『変身』する道具と捉えてみたらどうだろうか」
紗代子「......」
P「......」
紗代子「.........」
P「.........」
紗代子「......プロデューサー」
P「は、はい」
紗代子「それって結局、この作品にいいようにかこつけた根性論で乗り切れってことですよね」
P「うっ......そうとも言える。......そうとしか言えない...かも」
紗代子「...自信満々に大見得切ったから、期待してたのに」
P「うぐっ......やっぱり強引過ぎるよな」
P「......済まん、力になれなくて...」
紗代子「......なに早とちりしてるんですか」
P「え?」
紗代子「無理だとは言ってません。......やってみます」
P「!! そうか!そうと決まったらこっちも全力でサポートするぞ!」
紗代子「お願いします。具体的に私は何をすればいいんですか?」
P「あぁそうだった、肝心な演出についてなんだが...ん?」
P「......紗代子。お前、震えて...」
紗代子「...ちょっと体が冷えただけです。気にしないで下さい」カタカタ
P「......やっぱり、眼鏡は握手会の時だけに」
紗代子「いいんですプロデューサー!」
紗代子「前に、進みたいんです。...やらせて下さい」
P「......分かった。但し、絶対に無理はするなよ」
紗代子「はい!」
♦♦♦
~~~~~♪
桃子(...もう二番に入った)
桃子(今のところ変わった部分は見当たらない)
桃子(準備の時間を考えたら、できるのはせいぜい衣装か振り付けの変更程度のはずだけど)
桃子(...信じていいんだよね、お兄ちゃん)
桃子(......?)チラ
育「......」ギュ
桃子「......」ギュッ
P「お二人さん。手を繋いで見守るのはいいが、そんな不安そうな顔見たら紗代子も悲しむぞ」
育・桃子「「っ!!?!?」」ビクッ
桃子「お、お兄ち」
P「しーっ、大きな声出すなよ。そのままステージ見てな」
育「プロデューサーさん、いつの間に...びっくりしたぁ...」ドキドキ
P「ごめんごめん。驚かすつもりはなかったが、あまりにも熱心に見てたからさ」
桃子「そんな事よりさっきと全然変わってないんだけど」
育「間に合わなかったの?」
P「まあそう焦るなって。じきに分かるよ」
P「寧ろここから一瞬たりとも見逃すんじゃないぞ?」
育・桃子「「...」」ジッ
♦♦♦
Let's Fight! Let's la 挑戦! 涙を粉砕(カッセ)
きみとわたしの勇気まぜまぜ☆☆☆
(刻一刻とその時は近づいてくる)
(歌に気持ちを込めつつも、全く別の事も考える)
(人間ってこんな器用な事もできるんだ、なんて感心してる場合じゃないか)
幸せへのレシピ探し そうよ 世界 スイートでデリシャス
Do! 変えてくの ホイップステップジャンプ & LOVE!!
(ああ、やっぱり怖いな。このままさっきと同じでもいいかな)
(きっと彼女達は責めたりせず、優しく労ってくれる)
(でも。考えなくても分かる。分かってしまう)
(それをやって私を責めるのは、他でもない私自身)
フレーフレー スフレ Say! キラキラル
チュチュ チュイール Wow! キラキラル
ボンボン セシボン Yeah! キラキラル
(...発売したばかりなのに、掛け声を覚えてきてくれているんだね)
(皆、それだけこの作品が大好きなんだ)
(......この子達の笑顔の為になら、私だって...!)
―――笑顔と勇気を―――
―――情熱とトキメキを―――
―――そして、強さと希望を―――
―――レッツ・ラ・まぜまぜ!―――
紗代子「いついつでも、おそろい♪」
「「「おーそろい!」」」
紗代子「"大好き"が いちばんの原動力 マストアイテム♪」パチン
育・桃子「「!!!」」 P「っし!」グッ
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira133315.jpg
紗代子「『できあがり!』」
「「「わぁーー!!」」」
紗代子「Let's Go! Let's la 前進! 希望を装飾(デコ)♪」
紗代子「きみとわたしの夢まぜまぜ♪」
紗代子「想像超えたエナジー沸いて♪」
紗代子「強くなるよ 手をつなげば♪」
紗代子「できる かなう スイートでハッピー♪」
紗代子「Yes! てんこ盛りっ♪」
紗代子「ホイップステップジャンプ & SHINE!!」
(皆の顔がはっきり見える...当たり前か)
(...よかった。喜んでくれてる)
(......さんざん悩んで苦しんで、迷っていた事が)
(いざやってしまえば驚くほどあっさりとうまくいく)
(そんなのはこれまでに何回もあったのに)
(これ以上の景色は無いといつも決めつけてしまう)
(けれども、あなたはそんな私の世界を鮮やかに染めていく)
(その度にまた新たな願いが、希望が羽ばたいていくのだろう)
(また壁にぶつかるかもしれない)
(それでも、今のこの想い、このトキメキを、忘れないでいよう)
ボンボン セシボン Yeah! キラキラル
Oui スタート Sweets Time(キラキラル☆)
シュトーレン…ガレット…… どれ!? どれも!!
キラキラ☆プリキュアアラモード
~~~~~♪
♦♦♦
―ミニライブ終了後―
育「ねえねえプロデューサーさん!紗代子さんのあれ、どうやったの!?」
桃子「二番までは確かにかけてなかったのに...どこから出したんだろ」
P「まぁ簡単な手品だ。ほれ」ポポン
桃子「!?」ビクッ
P「ちょっと前に瑞希に教わったんだよ。芸は身を助くってな」
育「それ、たい焼き?」
P「休憩中に渡し損ねたやつだからばっちり冷めてる。食べ」
桃子「いらない」
P「デスヨネー...あ、握手会始まるぞ。行ってくれば?」
桃子「さっき行ったからいいの。それにまた後で会うんだし」
育「早く行こう桃子ちゃん!」グイグイ
桃子「え。待って育、まだ何を話すか考えて」ピュー
P「......イベントにもああして連れてこられたんだろうな。多分」
P「...」モグモグ
P(...お茶も買ってくるべきだった)
♦♦♦
P(その後無事に握手会も終わり、ミニイベントは文句無しの大成功)
P(特に二回目での『変身』のサプライズの反響は凄まじかった)
P(司会の方の粋な計らいで、客席の子供達に感想を聞いた時は...)
『みんな~、始まりの歌を聞いてもらったけど、どうだったかなー?』
『すごーい!』『上手だったー!』『びっくりしたー!』
『はーい、ありがとね!じゃあもう一つだけ聞いちゃおっかな!』
『紗代子お姉ちゃん、かわいかったと思う人~?』
『『『はーーい!』』』
P(あの時の紗代子のはにかみ顔は、誰が何と言おうと最高に可愛かった)
P(握手会も長引きに長引き、予定より大幅に時間が過ぎてしまった)
P(...まあ手品についての話も多かったみたいだが)
P(それでも紗代子は一人一人の顔を目に焼き付けるかのように丁寧に対応していた)
P(もちろんその顔には、終始満面の笑みを浮かべて)
終わり
ここまで読んで下さり有難うございました
まだ補完や後日談を投下するつもりですが、一旦締めておきます
あと作中で事実かどうか分かり辛い設定が幾つか出たので、コメントしときます
・キャラクターグッズの指輪
あるかどうか知りません。多分ないです
コスチューム(コスプレ衣装)はあるはずです
・育がキュアマカロンファン
でっちあげです。見てたとしたら誰が好きなんでしょうね
乙まぜまぜ!
・手のひらサイズの物を出し入れする手品
こんな手品が本当にあるのかは知りません
あったとしてもここまでポコポコ出せるのかどうかも分からないです
あと『変身』に都合上ロイヤルスターレットの画像を使いましたが、
脳内でプリキュアっぽい衣装を着た紗代子(メガネver)を想像して下さると助かります
補足説明はこれで以上です
次からはおまけを投下していきます
(あ、ロイスタじゃなくてTYSでしたね済みません)
違う自分に『変身』するってモチーフ好きだからとっても良かったです!
指輪はスマプリならあるけどキラプリは無いかも
あと偶然だけど、今日のころあずのライブと少し重なってるw
―幕間―
P「ただし、絶対に無理はするなよ」
紗代子「はい!」
P「...じゃあ改めて演出について説明する。先に言っておくと、やる事は至って単純だ」
紗代子「...」ゴクリ
P「曲の途中、紗代子の好きなタイミングで眼鏡をかけてくれればいい。できるか?」
紗代子「はい!......はい?」
P「あ、でも一応いつかけるか教えてくれると助かるな」
紗代子「ぷ、プロデューサー!」
P「おっとどうした?」
紗代子「あの......それは、ただ取り出してかけるわけじゃないんです...よね?」
紗代子「......案を考えてもらう私が言うのもおこがましいんですけど」
紗代子「それだと、あまり『変身』っぽくないっていうか......少し心許ないというか...」
P「あああもちろん違うぞ!...済まん説明の順序を間違えた!」
P「そうだな、紗代子にとってはそっちの方が気掛かりだもんな」
P「『変身』する為に...これを覚えてもらう」ゴソゴソ
P「今、俺の両手には何も無いな?」
紗代子「? はい。そう見えます」
P「よし...ほいっと」ポン
紗代子「!!? お、お財布?」
P「簡単な手品だよ。掌くらいの大きさの物までならだいたい応用が利く」
P「多分その衣装でも問題無くできるはずだから、本番はこれで眼鏡を召喚してくれ」
紗代子「.....プロデューサー、どんな努力も云々と聞いてきたのは」
P「ああ。この手品を身に着けてもらう事に対して言った」
紗代子「次の回までの時間で?」
P「そうなるな」
紗代子「無理はするなって言いませんでしたっけ」
P「これは"無理"じゃない、"無茶振り"だ」
紗代子「......」
この世界だと、ジェラートの中の人は誰なんだろう?
P「それに俺は紗代子なら不可能じゃないと本気で思ってる」
P「紗代子の"才能"が枯れてなければの話だが」
紗代子「...その言い方は卑怯ですよ」
P「ははは、ごめんごめん」
P「...気持ちの面は努力でどうこうできるとも限らないからな」
P「少しでも別の何かで後押しできたら、と考えてたら思い付いたんだ」
P「...やれるか?」
紗代子「......衣装・メイク直しと進行の確認」
紗代子「それ以外の時間は"全て"手品の練習に充てます」
紗代子「"やれるか"じゃありません。"やるしかない"んです」
P「随分頼もしくなってきたな。それでこそだ」
紗代子「...改めて、色々宜しくお願いします」
P「それこそ今更だな。『全力でサポートする』って言ったろ?」
P「それに何より、俺はお前のプロデューサーだからな!」
舞台裏 終わり
―イベント終了後 車内―
紗代子「―――って感じだったかな」
育「えー!? そんなのできっこないよ!」
P「間に合ったんだなそれが」
紗代子「全然間に合ってないです。それっぽく誤魔化しました」
P「だから基準が高過ぎるって。十分できてたさ」
紗代子「せめてあと1時間、いや30分あれば...」
P「聞いてないね」
桃子「...結局どれぐらい練習したの?」
紗代子「分かんないや。空き時間は時計も見ないでひたすらやってたの」
P「お陰で毎回俺が呼びに行く羽目になったけどな」
紗代子「無茶苦茶言ったのはプロデューサーなんですからそれくらいは当たり前です」
紗代子「落ち着いたら少しお腹空いてきちゃいました。プロデューサー」
P「御意」ポン
紗代子「有難うございます」モグモグ
P「今度はちゃんとできたてだからな! 二人も要る?」ポポン
桃子「答える前にもう出してるじゃん...頂きます」
育(凄いけどいちいち手品を使う必要はあるのかな?)
紗代子「飲み物も欲しいですね。お茶とか」
P「あ"っしまったまた忘れた」
紗代子「早く」
P「うす」ガチャバタン
育「さ、紗代子さん。なんかプロデューサーさんに冷たくない...?」
紗代子「ん?そんなことないよ育ちゃん。いつも通りじゃないかな」ニコッ
桃子(...頑張ってねお兄ちゃん)モグモグ
桃子「あ、美味しい」
P「お待たせしました」ゼエハア
紗代子「有難うございます。たい焼き、凄く美味しかったです」
P「だろう?今日の為に下調べしておいたんだ」ドヤァ
紗代子「すぐ調子に乗らない」
P「スミマセンデシタ」
育「...なんか不思議な光景だね」
桃子「...育はああなっちゃダメだよ」
育「う、うん」
P(塩対応な紗代子...何かに目覚めそう)ドキドキ
―数日後―
桃子「わざわざ録画までして事務所で観なくていいのに」
P「偶にはこういうのもいいだろ?」
育「ちゃんと起きてたけど観るの我慢して来たんだ!」
紗代子「まあ私は歌っただけで、声をあててるわけじゃないんだけどね」
P「細かい事は気にしない気にしない」
育「あ、果物も揃った! どんなスイーツにするんだろう」
『キラッと閃いた!』
『ハリネズミフルーツタルト、できあがり!』
紗代子「」ガタッ
P「Wow」
育「美味しそう!」
桃子「...お兄ちゃん、知ってたの?」
P「んなわけあるかーーい。完全に偶然だよ」
紗代子「プロデューサー、作りましょう」
P「そしてどストレートに来たな。...桃子」
桃子「も、桃子の専門はパンケーキだもん」
紗代子「レシピを見ながらやれば大丈夫!」
育「私も手伝う!」
P「...まあ幸い今日は事務作業だけだし、いいか」
紗代子「そうと決まればシアターに行きますよ!」
P「あーこれ絶対四人分より増えるパターンじゃん」
紗代子「その時はその時で考えましょう」
桃子「オフなのになんで皆劇場に来るんだろ」
育「今のわたし達もひとの事言えないけどね」
紗代子「なんだか燃えてきました!絶対に美味しいタルトにしよう!」
育「おー!」
P「生き生きしてるなぁ」
桃子「キラキラル逃げちゃうかもね」
紗代子「努力と根性を!」
育・紗代子「「レッツ・ラ・まぜまぜー!」」
P「それじゃまるで少年漫画だ」
桃子(...桃子も自分の作ろうかな)
P(...とか考えてんだろうな。可愛い)
後日談 終わり
以上でおまけも全ておしまいです
最後まで目を通して下さって有難うございました
信じてもらえないとは思いますが、脳内プロットの段階だと上のおまけぐらいのノリの
紗代子・千鶴・エレナの三人のゆるゆるギャグになる予定でした
イベントの様子を見に来た千鶴とエレナが「顔が怖い!」と容赦なく言い放って~~みたいな
どうしてこうなったのか自分でも不思議です
紗代子ごめんね
根本的にギャグに向いてないのかもしれませんね
まあいいです
全然関係無いですが駒形さんの歌声が好きな方はプリキュアを見てなくても主題歌CDは買って損無しです
ぜひフルで聴いてみて下さい
言いたい事はこれぐらいでしょうか
長々と失礼しました
乙
まぁまぁ眼鏡どうぞ
これはクロスオーバー不可避ですわ・・・
乙
だれらじの罪は重い
手に物を隠す手品自体はあまり難しく無いがメガネサイズだときびしいな
後半の塩対応紗代子は中身が漏れてましたねぇ
とはいえ眼鏡かけてアイドルする紗代子が見れたのは良かった
紗代子いいよぉ・・・
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