夜は長いよ (2)

深夜の二時、安アパートの二階にある俺の部屋の

前で、何者かがチャイムを鳴らした。

金曜日の夜ということもあり、寝付けないでいた

俺は布団から這い出て、扉の前に立ち何事かと尋

ねる。

儚げで、どこか諦めたような声が聞こえた。

「助けてください。危険な相手に追われているの

です。今晩だけでも、どうか、匿ってくださいま

せ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1490376342

なる程、たちの悪い相手だ。

女の事情が真実であろうと、嘘であろうと、自分

に対する迷惑というものを全く考えていない。

今の自分は酒の影響もあっていくらか感傷的だっ

たのだが、こうなると話は別だ。

「警察へ行かれたらどうですか?」

「けいさつ、という方をお訪ねすればよろしいの

ですか?」

「ええ、きっと相談に乗ってくれますよ」

「世も捨てたものではありませんね。そのような

信頼をおかれた方がおられるとは。

教えて頂き、感謝を申し上げます」

どうにも、ちぐはぐな会話になってしまった。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom