青春時代の思い出 (44)

ちょっとずつ彼女との青春時代の思い出を振り返っていく

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俺は、高校で文化系の部活に所属していた。理由は特になかった。親に勧められたからちょっといいかなと思って入った。中学校でやっていた部活を高校でも続けようと兼部をしていたが、高校一年生の時点でそっちの方は才能がないと思ってやめた。

一方、高校から始めた部活は、
ほとんどの人が高校から始めるということもあり
俺は意外といい成績を残した。

だからこっちに残って頑張ることにした。

部活はほとんど休みがなく辛いことも多かったが楽しかった。
そして高2の夏、俺は部長になった。
まさか俺が部長になるとは思わなかった。ほかに部長になりそうなやつがいたからだ。

後から聞いた話だが、人間関係でさっぱりしていそうだから俺を部長にしたそうだ。
俺は部長になったといっても、みんながそれぞれ頑張ってくれたから特に困ることはなかった。
大会でも上位大会に出場していい成績を残せた。そんなこんなで俺は充実した部活生活を送っていた。
そう、充実した部活生活を、だ。

俺は部活中心の生活を送っていたため遊びにいったり恋をしたりすることがなく、
部活と勉強くらいしかやっていなかった。家ではひたすら部活の練習をやっていた。

友達も少なかったためメールのやりとりも部活などの業務的なものしかなかった。
とはいっても高校生だったし、俺は一人前に彼女がほしかった。

友達が少なかったからその寂しさを埋めてくれる人がほしかったんだと思う。
誰か自分を認めてくれる人を欲していたのだ。

自分の周りにいい人はたくさんいるが、みんなどこか自分の探し求めている人とは違った。
だから俺は代わりに冬の大きな大会に向けて没頭することでそのことを忘れようとしていた。

高2の秋、そんな俺はクラスの女子に恋をした。その人はもしかしたらかわいいとは言われない人かもしれない。

だが、その人はどこか人懐っこくて一緒に話をして楽しいと思えたのだ。
夏、俺の周りの人を好きになるとは思っていなかった。
でも秋になって変わったのだ。

ああああ

俺は高2の秋に夏の終わりごろから抱えていた問題に頭を悩ませていた。それは部活内のことであった
。あんまり人間関係がうまくいっていなかったのだ。人間関係がさっぱりしているからといって部長になったのにおかしな話である。
だが、これはあくまで俺がある後輩部員に避けられているだけの問題である。

しかし、俺の部は大会に出場する際には親密にコミュニケーションをとることが大事であるため、重要な案件でもあった。
もし俺が部長でなかったら放っておくようなことであったがここから部全体が悪い雰囲気になるのは嫌だった。

そんなときに相談に乗ってくれたのが、その女子であった。仮にS子とする。S子は元気な子だった。
よく仲のいい部活仲間と一緒にいたが、男子ともよくしゃべっていた。
軽いノリの子ではなく、ちょっと天然な感じの子であった。将来の夢は幼稚園の先生だといっていた。

S子「俺君なんかあったの?」
俺「かくかくしかじかで」

俺は事の成り行きをS子に話した。それからS子と少し仲が良くなり、メールで連絡を取るようになった。
俺はそれ以降、後輩とのことでの相談や学校の宿題、何気ないことをメールでやり取りした。

それまで休み時間は部活の練習か勉強をしている俺は、ちょっとした空き時間があればS子と話そうとしていた。
授業中もS子のことばかりを考えていた。俺は恋をしていた。

それからというもの、俺はどうしたらS子と付き合うことができるかばかり考えていた。
部活の友達にも相談したし、S子とよく一緒にいた友達のM子にも相談を持ち掛けた。
M子は非常にいたずらっぽい子でとても快活な子であった。
M子いわく、S子は彼氏がいないということであって、応援してくれるようだった。
そんなこんなで、俺はどうにかしてS子と付き合うことができないか奔走していた。

一方、冬の大会の予選では無事いい成績を収めて次の大会に向けて準備をしていた。
俺はこの大会で上位の成績を残したので引退時期が遅れることになった。
受験勉強がもしかしたら遅れるかもしれないが、俺は部活一筋で生きてきたから微塵も不満を感じなかった。
逆にこれで他の人よりも長く好きなことに没頭することができると思い、俺は満足していた。

12月になった。俺の学校では修学旅行がある。俺たちは関西に行くことになった。
俺はワクワクしていた。この修学旅行でS子とさらに親密になれるかもしれない。
ただ想像だけが膨らんで、俺は浮かれた気分になっていた。

空港から出発する前に俺はS子としゃべっていた。
「S子―何かおごってくれよなー」
「んー、わかったー」
この前の期末試験でS子と勝負をしていたのだが、俺はS子に勝った。
そのため罰ゲームということで、俺はS子に何かを買ってもらうように約束を取り付けていたのであった。
普通だったジュース一本みたいな約束を高校生ならやると思う。実際、俺もこの時期じゃなかったらそういう風に考えていた。
だけどこの時の俺は、どうしてもS子にジュースとかそんなすぐになくなってしまうものじゃなくて形に残るものを買ってほしかった。

最近俺の誕生日があったからだ。S子とは仲が良くなったとはいえ、俺の一方的な片思い。S子は俺の誕生日を知らなかった。
俺はあえてそれを言おうともしなかった。俺はS子の誕生日を知っていたが、一方で俺の誕生日を知っている人なんて部活の友達くらいしかいなかった。
これは俺の自己満足でしかないんだけど、誕生日だったからこそ俺はS子から形に残るものをもらいたかったのだ。ちょっとした恋人気分を味わいたかったのかもしれない。

最近俺の誕生日があったからだ。S子とは仲が良くなったとはいえ、俺の一方的な片思い。S子は俺の誕生日を知らなかった。
俺はあえてそれを言おうともしなかった。俺はS子の誕生日を知っていたが、一方で俺の誕生日を知っている人なんて部活の友達くらいしかいなかった。
これは俺の自己満足でしかないんだけど、誕生日だったからこそ俺はS子から形に残るものをもらいたかったのだ。ちょっとした恋人気分を味わいたかったのかもしれない。

関西についた、俺たちは京都と大阪を二泊三日で観光する。
中学時代に一度来たことのある京都であったが、やはり地元に雰囲気が似ていてよかった。
十二月だったから少し寒くはあったがはしゃいでいたため俺はそんなことは気にしなかった。
俺は北野天満宮や金閣寺、嵐山などに行った。日中はかなり歩いて疲れた。

その日の夜、俺はホテルで部活の練習を行っていた。実は、この修学旅行の後に大会を控えていたのだ。
内心、修学旅行に行くよりもそっちの大会に集中したかった気もする。
しかし、こういった様々な経験をしておいたほうが部活上有利であったため、何事も経験だと思い参加した。
実際今まで見たことのない景色を見ることができたため、非常にいい経験になったと思う。実際に生かされているかどうかは別としてだが。
結局その日はいつも通り1、2時間ほど練習を終えて床についた。

二日目は大阪だった。大阪ではあるテーマパークに行った。
楽しんでいたが、俺はそれよりもS子のことが気になっていた。
アトラクションに並んでいるときにS子に会った。同じ列に並んでいたのだ。
「そっちはどう?」
「あんまり乗れていないよー」
「平日なのに意外と人多いもんね」
「それじゃあねー」
「うん、例のもの楽しみにしているわー」
その後俺たちは敷地内で会うことはなかった。

だいぶ時間が経ったため俺たちはクラスの集合場所に戻った。時間が来たためクラスのほとんど全員が集まっていた。
みんな、一緒に回れていない友達と写真を撮ったり何のアトラクションに行ったのかしゃべったりしていた。
俺はS子と何とか話せないか、あわよくば写真を撮れないかと思ったが、S子はM子とはまた別の人としゃべっていたため俺はあきらめることにした。
S子に頼んでいたものはどうなったのだろうかと思ったが、周りの人としゃべることでそのことをすぐに忘れてしまった。

翌日、俺たちは大阪駅周辺を散策しその後関西空港に向かい飛行機で帰ることになった。
俺は翌日から大会に出発しなければ行けなかったので空港の中で練習を行っていた。
その時に付き添いで修学旅行についてきていた教頭先生とも話をした。
それ以来教頭先生とはちょっとした顔見知りになった。
その後、飛行機の出る時間になったため、俺は練習をやめ機内に乗り込む。
S子に会った。俺はこのときS子に話しかけなかった。大会のことに集中しておりそれどころではなかったのだ。
機内は俺たちのせいでざわついていた。俺は歩き回って疲れたこともあって、目を閉じ深い眠りについた。

翌日からの大会で俺はなかなかいい成績を収めた。これでS子に自慢出来たらいいなとか、ほめてもらえたらいいなとか大会の帰りに考えていた。
俺がやっている部活は県内で非常に仲がよかったが、今大会を通して今まで知らなかった人とも知り合うことができた。

その中にちょっと印象に残った女の子がいた。他校だったのだが、そこの制服は非常に個性的であったため目に焼き付いている。
実は彼女は、大会で知り合っていた俺の友達の後輩でもあった。だから社交辞令みたいなもので、近くに俺がいたから話しかけてきたのだろう。

その時に彼女から今回の大会結果の賞賛を受け取った。そして俺の作品が好きだと言われた。
俺は初めてそういわれたためうれしかった。はっきり言って文化部の功績というのはスポーツ系の部活に比べて日の目を当たることがあまりない。
加えて俺は親にも全く部活のことについて報告していなかった。今回の大会も研修のようなものだと伝えていた。

だからこそ、彼女に言われた言葉は照れ臭くもあったが、今まで感じたことのない響きが耳の奥に残った。
彼女はすぐ他の人のところに戻った。俺はS子としゃべる時とはまた違った心躍る気持ちで帰路についた。

大会が終わってから初めて学校に行った。クラスは全然変わっていなかった。俺は勉強に追いつくためにS子にノートを貸してくれるよう頼んだ。
S子は快く応じてくれた。学校が終わり帰宅しS子のノートを写している途中、プレゼントはどうなったのだろうと俺の頭に浮かんだ。
早くもらいたいと思ったが、自分からこのことを尋ねるのもなんというか図々しいように思えて気が引けた。
だから俺はS子にノートを返す時に俺の中にある焦りを見せず感謝の気持ちとお礼のお菓子しか渡さなかった。

しかしその後、俺がS子からプレゼントをもらうことはなかった。

そして俺は大便を漏らしたのだ

確かにあの時はショックで漏らしてしまってもおかしくなかったかもしれない

時は流れて2月、俺はそれまでずっとS子と親密になろうと頑張っていた。
思えば12月。あの時から脈がないことはわかっていたのだ。
ちゃんとそれに気が付いて、すっぱりと思いを断ち切ってしまえばよかったのに、引き際が分からなくなっていた。
いやそもそも引くということを考えずにただただS子に向かって突っ走っていた。

話は変わるが、俺はこのとき部活で新しい活動を行っていた。
県内の俺と同じ部活の連盟があるのだが、そこで春に行われるちょっとした大会の実行委員会をやることであった。
俺は部長であったためこういうところにはちょくちょく顔を出していた。
そこで、俺は大会の実行委員長をやることになった。

一生徒である俺が実行委員長をやっている時点で分かるかもしれないが、
この大会は本当に規模の小さい気分転換程度のものだった。
普段の大会ではできないようなことをしてユーモアをはぐくむ様な内容だった。
それの実行委員長になったのだが、3月に大会を開催するので月に何回か集まって詳しい内容やルールを
決めなければいけなかった。そのため他校の人たちとの交流があって
なかなか普段会えない人と話すことができて楽しかった。

そんなある日、俺たちの主催するこの大会が地元の小さいテレビ局に取り上げられることになった。
しかも、スタジオに行って話をするのだ。俺は実行委員長であったため他の何人かと一緒に行くことになった。
初めて入ったテレビ局は思った以上に人が少なかった。よくあんな人数で番組を作れるなと感心した。

テレビの収録が終わり、俺たちは近くの公園でしゃべっていた。
その中には以前の大会で俺の作品を好きだと言ってくれた子の先輩Yがいた。
俺はそのテレビ局の一件があって以来、メールで連絡を取るようになった。内容は俺の恋愛相談がほとんどだった。
Yは当時恋人がいたのでS子とどうすればいいか俺はYを恋愛の師匠にしていたのだ。

メールを続けていくうちに自分でもS子と付き合えるような気がしてきた。
そして、俺は自分が部活を引退した後にS子に告白しようと決めた。
お互い受験でもしかしたらそんな時期ではないのかもしれなかった。
しかし、俺は県外の大学に行こうとしていたし、S子は地元の大学に行こうとしていたので焦りがあったのだ。
なんとかして二人の関係を築いておきたい、そう考えていたのだ。

SSにしても読み辛いな

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