モバP「酔い川千秋」 (22)
黒川千秋とお酒を飲むSSです。
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居酒屋
モバP(酒...それは、気分を高翌揚させるための一つの道具)
モバP(宴の席、誰かと久しぶりに会ったとき、家でゆっくりと...など、使われる場所は様々だ)
モバP(口にすると、個人差はあるものの...普段とは違う己をさらけ出すことになる)
千秋「んにゃあ...」フラフラ
モバP(普段クールな人間がぐいぐい絡み始めたり、逆に普段陽気な人間が泣いてばかり...など、想像できない一面も見ることができる)
千秋「んむぅ~...Pさん!ちゃんときいて!」グイグイ
モバP「アッハイ、聞いてます」ユサユサ
モバP(...そして、我らがプロダクションきってのクールアイドル黒川千秋もまた、その例にたがわず...)
少し前
事務所
モバP「...んぁあ」カタカタ
千秋「Pさん、お疲れかしら?」
モバP「ああ、もうくったくたよ。今日も忙しかったからな...ん~~っ」ペキペキ
千秋「...大丈夫?凄い音してるけど」
モバP「うーむ...うん、大丈夫じゃあないな。うん」ハハハ
千秋「笑ってる場合なのかしら?」
モバP「はは、実際大丈夫だよ。...ありがとうな千秋。心配してくれて」
千秋「ふふ、私たちの仲だもの...これくらい普通よ」クスッ
モバP「ははは...でもそうだな、久しぶりに飲みにでも行こうかな」
千秋「飲みに?」
モバP「ああ、あんまし強いわけじゃないんでそんなに行かないんだが...まあたまにはな」
千秋「...ねえPさん、私も一緒に行っていいかしら?」
モバP「千秋が?」
千秋「礼子さんにはまだ早いと連れて行ってもらえなかったから、まだ行ったことなくて...興味があるし、Pさんがよかったら」
モバP「ああ、いいけど...でもそんな、良いところとか俺知らないぞ?」
千秋「かまわないわよ。もともとPさんが行きたくて行くところについていくだけだから」
モバP「うーん、まあ...千秋がいいならいいんだが」
千秋「じゃあ、決定ね。楽しみにしてるわ...」フフフ
モバP「まあ、期待はしないでおいてくれな...っさてと、残りも片付けますか」
千秋「あら、やる気が出たのかしら?」
モバP「もちろん。美人さんと飲めるっていうんならそれだけでやる気も出るよ」
千秋「まったく、もう...じゃあお茶でも淹れてくるわね」クスッ
モバP「ああ、頼むよ」カタカタ
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モバP「......っふう~終わった終わった」カタカタカッターン
千秋「お疲れ様、Pさん」
モバP「ああ、ありがとさん。待たせちゃって申し訳ないな」
千秋「そんなことないわ...私が勝手に待ってただけだもの」
モバP「待っててくれる千秋がいてくれるだけで頑張れたよ。ありがとなあ」
千秋「うふふ...」
モバP「よっし、じゃあ行くか。さっさと行かんと日が暮れちまう」
千秋「ええ、そうしましょうか」
道
モバP「いやしかし、冷えますなあ...俺にはもうつらい」
千秋「まだそんな歳でもないでしょう?Pさんだって若いんだから」
モバP「まあそうだけどさ...単純に寒さに弱いのだよ。最近ずっと暖房に頼ってたせいかな...」
千秋「あまり使いすぎると体に悪いわよ?」
モバP「うむ、まあその通りなんだが...いかんせん体が勝手になあ」
千秋「...まあ、あまり体冷やして体調崩しても悪いものね」
モバP「ははは、そのとーりそのとーり」
千秋「でもそんなに寒がりなら...せめて手袋だけでもつけてこれば、よかったのに」
モバP「家がごちゃっててな、どこにやったか皆目見当がつかん」ハハハ
千秋「...仕事は丁寧なのに、そういうところは適当なんだから」ハァ
モバP「ははは、お恥ずかしいな...さて、そこだな」
千秋「あら、結構近い所にあるのね」
モバP「まあな。それこそべろべろに酔っちゃって帰れなくなったら困るし」
千秋「誰に言っているのかしら?それくらいしっかりとコントロールできるわよ」クスッ
モバP「はは、まあそれもそうだけどな。遠すぎてもあれだし...」ガラッ
店員「いらっしゃいませー!何名様でしょうか?」
モバP「ああ、2名です」
店員「かしこまりましたー!ではこちらにお願いします!」
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千秋「...結構いい所ね」
モバP「まあな、だからいつもは混んでるんだが...今日は空いててよかったよ」
千秋「なるほどね...」
モバP「さってと、じゃあ頼むか。なにがいい?」
千秋「そうね...じゃあ、Pさんと同じものにしようかしら」
モバP「いいのか?んー...じゃあとにかくビールにするかな。すいませーん!」
店員「はい!ご注文をどうぞ!」
モバP「とりあえずビール中二つ、おねがいします」
店員「生中二本ですね、かしこまりました!では少々お待ちください!」
千秋「どうも...Pさん、ビールって美味しいの?」
モバP「うん?うーむ...どうだろうなあ。いまいち意識したことないけど、まあおいしいんじゃないか?」
千秋「はあ、そんなものなのね」
モバP「まああまり味わうようなものじゃないんじゃないか?どっちかというとのど越しを楽しむもの、みたいな感じとか」
千秋「へぇ...」
店員「お待たせしました、生二つでーす!」ドン
モバP「おお、どうも。...じゃあ千秋、乾杯と行きますか」
千秋「ええ...じゃあ、今日もお仕事お疲れ様」スッ
モバP「おう、お疲れ様」カチン
千秋「さて」チラッ
モバP「」グビグビ
千秋(思い切りいっているわね...じゃあ、私も)グイッ
モバP「...っはー!いやあ、久しぶりに飲むといいな!...千秋?」
千秋「」グビグビ
モバP「おいおい千秋、そんないっきにいっちゃあ危ないぞ」
千秋「...っふう、これがビールなのね...不思議な味、ね」
モバP「千秋、大丈夫か?」
千秋「ええ...すぐに酔うものだとばかり思ってたけど、そうでもないのね」
モバP「まあそりゃあな。そんな即効で効いたら怖いだろ」ハハハ
千秋「ふふっ、それもそうね♪」
モバP「まあでも、ほんとに注意しろよ?すぐにこないからってグイグイいくとえらいことになるからな」
千秋「それくらいわかってるわよ。Pさん?」
モバP「千秋だってまだ若いんだから、いろいろわからんだろうしな」
千秋「...平気よ。このくらいなんでもないわ」グビグビ
モバP「お、おいおい千秋...」
千秋「...ふうっ。すいません」
店員「はい。ご注文承ります」
千秋「同じものを...いえ、さっきは中だったから大きい物を。よろしいかしら?」
店員「はい。承りました!」
モバP「ちょ、ちょっと千秋...」
千秋「...ふんっ」プイッ
モバP(...あちゃー、ちょっとやっちゃったか)
モバP「あー千秋、なんかごめんな?」
千秋「なにかしら?私は何もおこってなんかいないけど?」ツーン
モバP「は、ははは...」
モバP(酔ってきてるせいか、いつもより起伏が激しいな)
店員「お待たせしました、こちらビールになりまーす」ゴトッ
千秋「あら、ありがとう」
モバP「千秋、あんま飲みすぎんなよ?」
千秋「...」ゴクゴク
ダンッ
モバP「」ビクッ
千秋「...Pさん?私はおこってないわよ?」
モバP(な、なにも聞いてないぞ...)
モバP「そ、そうか。それなら良かったよ。ははは...」
千秋「だいたいPさんはいっつもそうなんだから、もう...」ゴクゴク
モバP「そうって、なにが?」
千秋「...ぷはっ、そうっていったらそうなの。わかるかしら?」
モバP「さ、さっぱりわからん...ていうか、やっぱり怒ってるんじゃないか」
千秋「...おこってないって、いってるでしょ」フラフラ
モバP「いや、でも...」
千秋「...いってるでしょ~~!」ギュム
モバP「ふぉへ、ふぉおをふままはいへ!(頬をつままないで!)」
千秋「こどもあつかいしないでって、いってるでしょ!」ムニムニ
モバP「ひっへないひっへない!」
モバP(ま、まずい...ここまで弱かったとは)
千秋「...うう」ジワッ
モバP「ど、どうした千秋?」
千秋「Pさんが、Pさんがわたしをいじめる...」シクシク
モバP「いやいや、そんないじめてなんかないって!」
モバP(泣き上戸か...こりゃ困ったな)ハハ
千秋「んむぅ~...Pさん!ちゃんときいて!」グイグイ
モバP「アッハイ、聞いてます」ユサユサ
千秋「Pさん、いっつもほめてくれないもの...わたしのこときらいなんだわ」シクシク
モバP「そ、そんなことないさ!」
千秋「...」ゴクゴク
モバP「おいおい、とりあえず飲むのやめなって」
千秋「...ほめて」
モバP「え?」
千秋「...もっとほめて?私きょうもレッスン頑張ったんだから...」シュン
モバP「あ、ああ。今日もレッスン頑張ったなー。えらいぞー千秋」
千秋「...ん~~!」ポロポロ
モバP「なんでまた泣く...」
千秋「こどもあつかいした!」ポロポロ
モバP「え、ええ...褒めただけなのに」
千秋「Pさん、こっちにきなさい!」バンバン
モバP「は、はい」イソイソ
千秋「...」ジー
モバP(めっちゃ見られてる...次は何を)
千秋「...ネクタイがまがってる...わたしがなおしてあげる」
モバP「あ、ああ...いやでももう仕事じゃないしいいんだけど」
千秋「...いやなの?」
モバP「いえいえ、滅相もございません!」
千秋「じゃあ、じっとしてるのよ...う~」フラフラ
モバP(だ、大丈夫なのか?)
千秋「...むぅ」グイグイ
モバP「うひゃっ」
モバP(く、苦しいけど...それより近くて、いい匂いがする!ぐぅっ!)
モバP(お、おちつけ...冷静になるんだ)
千秋「んむぅ~...まっすぐできない...」
モバP「あ、あはは...もう直ったぞ千秋。大丈夫だからな」
千秋「いやよ...」
モバP「いやって...どうしたんだ?」
千秋「いつもおせわになってるんだから...おんがえしよ...」フラフラ
モバP「ははは...頑張ってくれる姿を見せてくれるだけで十分おかえしになってるって」
千秋「わたしがなっとくしないの!」ジワッ
モバP「ご、ごめんなさい」
千秋「もういいわ...ふん」ゴクゴク
モバP「ああっ、千秋!もう流石にやめとけ!」
千秋「...んは」ドン
モバP「ああ、もう...とりあえずどかしとかないと」スッ
千秋「んむぅ~」フラフラ
モバP「まったく...ほら、お冷あるから。こっちなら好きに飲んでいいぞ」
千秋「...Pさん!」キッ
モバP「な、なんだ?」
千秋「なんで、いつもほめてくれないの...?」
モバP「え?」
千秋「いつもいつもおつかれさま、って...それだけしか言ってくれないじゃない」
モバP「...それはな、千秋がストイックに頑張ってるのを見ると...気軽に褒めちゃったらそこで満足しちゃうと思って」
千秋「...」ギュッ
モバP「ち、千秋?」
千秋「わたしだって、女の子なのよ...いっぱいほめてほしいの」
モバP「千秋...」
千秋「もっと...もっと、やさしくして?」ウルッ
モバP「...ああ、すまなかったな、千秋」
千秋「んむ」
モバP「千秋はいつも頑張ってる。その頑張りはファンの皆がよーく知ってるからさ」
千秋「...Pさんは?」
モバP「ああ、もちろん俺だって知ってるさ。どれだけ千秋のプロデューサーやってると思ってるんだ?」
千秋「うふふ...♪」ニコニコ
モバP「千秋は頑張ってる。いつもいつもな...すごいじゃないか。こんなに頑張れて」
千秋「もっと...もっとよ?」
モバP「千秋はえらい。誰よりも頑張り屋さんだからな...」
千秋「えへへ...」コテン
モバP「...千秋?」
千秋「...すー...すー...」
モバP「...寝ちゃったか。さて...」
モバP「......」
モバP「......」
モバP「......!!??」
モバP(ちょ、ちょっとまて。なんで俺の足で寝てるんだ!)
千秋「んむ...」モゾモゾ
モバP(う、動かないでくれえええ!お、おちつけ...そうだ、誰かに電話しなきゃ)スッ
モバP(え、えーと、礼子さんは...ダメだ!あの人は今日パーティーだって言ってた)
千秋「...んふ」
モバP(い、色っぽい息しよって~~!そ、そうだ。たしか今日なら)ピピピ
帰り道
千秋「...すー...すー」
モバP(流石に翠に来てもらうわけにはいかんから、おんぶしたけど...そ、それはそれでやばい!!)
千秋「...ん、んむ...」
モバP(あああ!!!お、落ち着け...理性を、理性を保つんだ...)
モバP(ふー、ふー...ぴにゃが一匹、ぴにゃが二匹...)
千秋「...んん...」モゾモゾ
モバP(う、うごかないでえええ!!)
モバP(や、やばい...この道がこんなに遠く感じるとは、おもわなかったぞ)
千秋「...んっ...」
モバP(ひ、ひいい~~!だれか助けてー!)
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーー
翌日
事務所
モバP「...」カタカタ
ガチャ
千秋「ただいま戻りました」
モバP「! お、おう。お疲れさん」
千秋「? どうしたの?何か変わった事でも?」
モバP「い、いやあ...そんなことないぞ?」
千秋「...ふふっ、おかしなPさんね」
モバP「そ、それより千秋。レッスンに直接行ってたんだな」
千秋「ええ、そうよ。今日はあまり時間が無かったからね」
モバP「...お疲れさん。今日もよく頑張ったな」
千秋「...」
千秋「...どうしたのかしら、急に?」
モバP「ああいや、ふとほめたくなってな...いやだったか?」
千秋「...そんなことないわ。なんだか新鮮だから...驚いただけよ」クスッ
モバP「は、はは...それならよかったよ。うん」
千秋「ふふっ、変なPさんね...ちょっとお茶でも淹れてくるわ」
モバP「ああ、行ってらっしゃい」
バタン
モバP「うーむ...さすがに昨日のことは覚えてないかな?」
給湯室
千秋「~~~!!!」バタバタ
千秋(ま、まさかすぐ褒められるなんて...心の準備ができてないのに)カアアア
千秋(た、ただでさえ昨日あんな姿を...恥ずかしい、恥ずかしいわ!)カアアア
雪美「......千秋......顔、赤い......かぜ?」
千秋「い、いえ。そうじゃないの...」
雪美「?」
千秋(ああもう、どうやって顔合わせればいいかわからないわ!)カアアア
千秋(だ、誰か助けてー!)
終
終わりです。依頼出してきます。
乙
非常にかわいい
おつ
乙乙
酔うとめんどくさくなりそう
乙
(元)国家権力の犬・世紀末駄じゃれ姫・安部など、酔うとアレな面々が他に居るから千秋はまだマシに見える
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