【艦これ】曙「こっち見んなこのクソ提督!」 (196)
注意
長いので更新ペースは遅めです。
キャラ崩壊があると思います。
艦これがベースの世界観ですが、ちょくちょくオリジナル設定が混じるかもしれません。
それでもよろしい方はどうぞ。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1483532416
(寒い……痛い……)
(あれから……どれだけの時間がたったのかな……)
(意識がもうろうとして……身体が……動かない……)
「……い……きろ……」
「う……うん?」
「起きろって言ってるんだ!No104638!」
「きゃ!?……った……」
「これがお前の今日のメシだ。10分以内に食え。この後ヒトフタマルマルに731番実験室に集合だ」
「はい……」
(また……痛いこと……されるのかな……)
「やっと来たな。遅いんだよ」
「……申し訳ありません」
「お前にはある薬物を投与してもらう。安心しろ病原体から身体を守るワクチンだ」
(嘘に決まってる。また身体にヘンな薬入れられるんだ……)
「薬を投与した後、しばらく観察室に入って様子を観察させてもらうぞ」
「どの位で終わるの?」
「安心しろ、すぐに終わ(ry」
ドンドンドン!
「何だ!?」
「No103845が暴れ始めました!」
「気にすることはない。この強化ガラスは絶対に壊れん。例え深海棲艦だとしてもな」
(なにあれ……、口と目から血が……出てる?……まさか、あの薬を注射されたから!?)
「さっさと始めるぞ!」
「はっ!」
「くっ!離せ!離せぇ!」
「手足を抑えろ!猿轡をはめろ!」
(やだ……やだ!死にたくない!死にたくない!!)
「んー!んー!」
(針が後5cm……、3cm……、やだ!やだ!)
チクッ……
「へ?……」
(へ?……なに……これ……)
「実験開始だ!早く観察室にぶち込め!」
「はっ!」
「早くしろ!殺されるぞ!」
(身体が……自分じゃ……なくなる……)
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
「騒ぐな!」
「ったく何してんだ!こうするんだよ!」
「ぐわぁあああああああああああああ!」
(出して!ここから出してぇ!)
「ああああああ!あああああああああ!」
(うそ……目から血が出てる。って口から何かが込み上げてく…)
「くはっ!……おえっ!ごぼごぼ!」
(口からも……止まらない!……お願い……止まって……とまってよ……)
(視界が真っ赤に……そマってく……)
(だレか……タス…ケ…テ……)
(ん?……ここは……どこ……)
(あれ……へんな……においが……)
(かんむす……のやま……ここは……じごく?……)
(わたし……しんだ……のかな……)
(あれは……ひかり?……)
(ひかりは……てんごく?……)
(てんごく……いきた……いな……)
(もう……すこし……もう……)
トップン!
それから数週間後、鎮守府正面海域にて……
漣「そこなのね!」
ドガーン!
漣「敵駆逐艦撃破しました。これが、漣の本気なのです!」
提督『そうか、始めての出撃で心配だったが意外と戦闘も得意なんだな』
漣「意外ととは何ですかぁ~、ちょっと漣悲しんじゃうゾ」
提督『すねるなって、悪かったよ。まあ、初対面から俺に対してご主人様呼びだったからな。不安だったのは事実かな』
漣「いつもふざけていると思われがちですが、まぁちょっと本気は、凄いでしょ、ね?」
提督『流石俺が選んだ初期艦だな。よし、敵艦に遭遇しないようにちゃっちゃと帰還してくれ』
漣「ほいさっさ~」
漣「さてと、索敵も砲撃も雷撃も、漣にお任せ!って、今は砲撃と雷撃はしなくてもいいん(ry!?」
提督『漣、どうした?』
漣「敵艦の気配を感じた……のかな?」
提督『かな?ってのはどういうことだ?」
漣「気配がとても弱いんですよ。普通ならもっと強く感じるはずなんだけど……」
提督『ふーん……』
漣「それに気配に動きが無いのも気になりますねえ」
提督『なるほどな……漣、少し様子を見に行ってきてくれないか』
漣「様子ですか?」
提督『動きが無い微弱な気配ということは、他の鎮守府の艦娘が座礁している可能性もある』
漣「確かにそう考えればそうですねぇ」
提督『もちろん罠の可能性もゼロとは言えない。周囲の索敵は怠るなよ』
漣「漣にまっかせなさーい!」
漣「さーて、どう出てくるかな~、ってあれは……」
提督『漣、何か見つけたのか?』
漣「どうやらご主人様の予言が的中したみたいですね。なんか浮いてる艦娘っぽい姿が見えましたぞ」
曙「」プカプカ
漣(紫色の髪の毛に私と似たような体格……どっかで見たような気も……)
提督『様子はどうだ?』
漣「気を失っているみたいですが、脈があるから生きてますねコレ」
提督『漣、曳航することは可能か?』
漣「ちょっと帰還は遅くなりますが、それぐらいならできますよ」
提督『よし、なら座礁した艦娘を曳航して帰還してくれ。当然……』
漣「索敵は怠るな、でしょ?」
提督『わかってるじゃないか。頼んだぞ』
提督(しかし、こんな弱い敵しかいない領海内で艦娘が座礁することがあるのか?まあ、可能性としてはゼロではないが……)
これは期待
9の提督の声は通信によるものなので、全て『』のカギカッコです。ミスしてすいません。
本日はここまでです。
おつー
久々に面白そうなss見つけた
>>1 乙
再開します。
(ここは……てんごく……じゃないの……?)
(しかいが……あかくて……いやだ)
(ん…んん……)
曙「う、……ここは……どこ?……」
曙(私は……確かヘンな薬を打たれて……それで)
曙「これは……布団?」
漣「やっと起きたんだ」
曙「!?……あなたは誰?」
漣「私?私は綾波型駆逐艦『漣』、こう書いてさざなみと読みます」
曙「さざなみ?……読みずらい字ね……」
漣「そっちも大概だって、『曙』って漢字、初めはじょ、って読むかと思ったし」
曙「あけぼの……誰?それ?」
漣「曙……もしかして自分の名前知らないの!?」
曙(や、やばい!このままじゃ、私があの場所に居たってことに気づかれる!……えっと、えっと)
曙「ご、ごめん。私……ちょっと頭ぶつけてて記憶が混乱しちゃっててさ……、あけぼのって名前なんだ……ふーん」
漣(やっぱり……)
曙(ばれた!?いや……ぎりぎりセーフ……)
漣「大丈夫だよ、ご主人様は前のクソ提督みたいに酷いことしないからさ……、一緒に頑張ろう!」
曙「う、うん!」
漣「じゃあ、今からご主人様呼んでくるからちょっと待ってて!」
曙(……何か勘違いしてるのかな?まあ、それなら大丈夫かな……)
曙(にしても……)
曙(ここは今までいたあの場所とは違うみたいね)
曙(ここにいれば……鞭で叩かれたり、注射とか……されずに済むのかな?)
曙(いや……私の正体がばれればすぐにあの場所に戻される可能性もあるし……)
曙(ばれずに何とかやり過ごさなきゃ……)
漣「曙、ご主人様連れてきましたよ!」
曙「ご主人様?誰よそれ……」
提督「俺はこの鎮守府を指揮する提督だ。駆逐艦曙、今後ともよろしくな」
曙(提督……人間……)
『さっさと起きろ!No104631!』
『ったく、ちょっと叩いたぐらいで気絶しやがって、このクソが!』
『お前は黙って言うことを聞いていればいいんだよ!』
『生きる価値も無いクソにメシを与えてるんだ!有難く思え!』
曙「あ……ああ……」
漣「あけぼの?どうかしたの?」
曙「やだ……いやだ……」
提督「どうした?ひとまず水をの(ry!?」
パリーン!ガシャッ!
漣(ガラスのコップを……はたいた!?)
提督(っ!……)
曙「こっち見んなこのクソ提督!」
曙「はぁ……はぁ……」
漣「曙……さん?」
曙「あ……ああ!?」
提督「……」
曙(やばい……ばれた!今度こそ完全に!)
提督「曙」
曙「ひぃ!?」
提督「駆逐艦曙、お前は今日からここの鎮守府に所属することが決まった。今後ともよろしくな」
曙「へ?……」
提督「今日はもう遅い。夕飯が出来上がったら呼ぶからそれまでゆっくりしているといい。漣、行くぞ」
漣「は、はい!」
曙(助かった……のかな?)
漣「ご主人様……やっぱり曙が虐待を受けていたって本当なんですか?」
提督「身体中にあった痣に鞭打ち、注射痕、人間に対しての過剰なまでの拒絶反応。ほぼ間違いないだろう」
漣「漣……ちょっとショックです。艦娘と提督ってみんな良好な関係を築いているのが普通だと思ってましたから」
提督「中にはいるんだよ。提督という立場を利用して艦娘を好き勝手に扱うクソ野郎がな」
漣「で、曙の艦隊の一員にするのは本当なんですか?」
提督「ああ、本当だ。本部にも許可は貰ったさ。ただ妙に気になる部分はあるのがねえ」
漣「気になる部分?」
提督「曙が前にいた鎮守府はどこかが分かっていないんだ」
漣「まだ見つかってないんですか?」
提督「まだ見つかってないんだよ。普通艦娘が行方不明になったという話があった場合、その鎮守府から戦力が消えたということだから、なんかしらのアクションがあるはずなんだがな」
漣「ブラックな運用したことを隠したいとか?」
提督「確かにそれも理由として十分考えられるが……」
漣「ご主人様?」
提督「あ、そうだ。漣に頼みがある」
漣「何ですかご主人様?」
提督「曙のことだ。彼女は虐待を受けていたということもあるし、俺に対しては関わり合いたくもないだろう。だから彼女のことを気遣ってくれないか」
漣「当然ですよ。漣にお任せあれ!」
提督「ああ、任せたぞ」
今日はここまでにします。ありがとうございました。
乙
乙乙
乙
再開します。漣は会話を書いてて好きなキャラです。
数日後……
曙「はぁ……曙ねえ……」
曙(私の名前は駆逐艦曙……)
曙(どうやら私はブラック鎮守府から命からがら逃れた艦娘としてここに迎えられたらしい)
曙(それからは出撃もせず、ここのベッドで本や資料を読み続ける毎日)
曙(食事の時間になると漣という艦娘がやって来て、食事を持ってくるだけ。クソ提督とはあれっきり一度も顔を会わせてない)
コンコン!
曙「何かしら?」
漣「曙、いる?」
曙「いるわよ。漣、どうしたのよ?」
漣「ちょっと話にきただけヨ。初めて会った時と比べたらずいぶん元気になっていがったいがった」
曙「まあね。この場所はあの鎮守府に比べたら天国みたいな場所よ」
漣「ここの生活にも慣れた?」
曙「うん、この場所はあの場所に比べたらだいぶマシよ。ただ……」
漣「ただ?……」
曙「人間は……大嫌い……」
漣「……」
曙「……ごめん」
提督「曙、いるか?」
曙「!?」
漣「ご、ご主人様!?何故ここに?」
曙「……何よいきなり」
提督「次の海域の攻略にお前の力が必要なんだ。協力してくれないか」
曙「やっぱ人間様って偉いのね。そっちの都合で好き勝手な命令ばかり」
提督「嫌なら断ってもいいぞ」
曙「いや、協力するわ。クソ提督にお世話になったのも事実だしね」
漣「あ、行っちゃった」
提督「漣、お前もだ」
漣「もち!お任せあれ!」
曙「これが私の艤装かしら」
明石「手に入れるの大変だったんですからね。漣ちゃんが曳航してきた時は艤装そのものが無くなっていたんですから」
曙「す、すいませんね。手間をかけさせてしまって、えっと……あなたは……」
明石「明石よ。よろしくね。曙ちゃん」
曙「よ、よろしくお願いします。明石さん」
漣「曙~!ここにいたんだ!」
曙「漣じゃない。どうしたの?」
漣「いや、これから戦う仲間のことを知っとかなきゃじゃん。だから漣が紹介しに行くのです!ほらほら~」ダッ!
曙「ちょ、ちょっと漣ぃ~」
漣「皆さんちゅうも~く!今日から正式に艦隊の仲間入りを果たす新メンバーの紹介だお」
曙「漣、急に引っ張っらないでって……、ってあんたたちは?」
叢雲「ふーん、あんたが漣の言ってたブラ鎮出身の艦娘ね」
五月雨「あ!新しい仲間ですね!」
吹雪「これからよろしくお願いしますね」
電「はわわ!新しい仲間なのです」
漣「こちらの目つきの悪~い顔をした新入りは曙、ニックネームはぼのたんね」
曙「ぼ、ぼのたん!?…後、目つきが悪いは余計よ!……よ、よろしくね」
電「ぼのたんさん、よろしくなのです!」
五月雨「よろしくお願いしますね。あけぼ……いや、ぼのたんさん!」
吹雪「漣さんから事情は聞きました。一緒に頑張りましょう!」
叢雲「ぼ…ぼのた…ク、クククッ……、ごめん、よろしくクククッ……」ブルブル
曙(彼女たちがこの鎮守府にいる艦娘かしら。駆逐艦しかいないのが不安だけど……後、頭になんかわけの分かんない物が付いてる女は覚えておきなさい……)
漣「今度はこっちの紹介だね。右から自己紹介!自己紹介!」
叢雲「叢雲よ。さっきは笑って悪かったわね。まあ、せいぜい頑張りなさい!」
五月雨「五月雨っていいます!よろしくお願いします」
吹雪「はじめまして、吹雪です。よろしくお願いいたします!」
電「電です。どうか、よろしくお願いいたします」
漣「最後にこの私、漣よ!改めてよろしくね、ぼのたん!」
曙「よ、よろしくね。後、ぼのたんって言い方止めなさいよ」
提督「自己紹介は済んだか?」
漣「あ、ご主人様」
曙「……」
提督「では、これより海上護衛作戦の説明を行うぞ」
曙「海上護衛作戦?」
漣「曙は聞いてなかったっけ。ご主人様、説明説明」
提督「日本は今、鎮守府海域に製油所を所有している。そこの製油所から採れる石油はあちこちの鎮守府に輸送していることは知っているな」
吹雪「遠征で手に入る石油っていうのは……」
提督「そうだ、主にここの製油所から採られた石油がメインだ。ここがやられたら日本は壊滅するだろうな」
叢雲「……」
提督「もちろん、そんなことは日本海軍も想定済みだ。何重にもバリケードの如く防衛線を張って深海棲艦の攻撃を防いでいる」
曙「じゃあ、私たちが出撃する必要ないじゃないのよ」
提督「そうはいかない。防衛線を張っているのはお前たちと同じ艦娘だ。当然何週間も防衛線を張り続けるのは体力的に無理がある」
漣「そこで、私たちが交代して防衛線を張ってほしい、というわけですなご主人様!」
提督「正しくは警備だが、まあそんなもんだと思ってくれていい」
曙「……」
五月雨「曙ちゃん、どうしたの?」
曙「この艦隊、駆逐艦しかいないわよね。戦艦とか空母がでたら壊滅しかねないわよ」
提督「その点は心配いらない。お前たちが警備するのは製油所地帯後方だ。敵の主力と遭遇しない場所を護衛することになっている」
曙「つまり主力と遭遇する可能性のある場所は他の鎮守府の連中が担当するってわけね」
提督「そういうことだ。だがもしもの場合に備えて……」
漣「索敵は怠るな、でしょ?」
提督「正解だ。ではこれより出撃艦の点呼を行う!旗艦、漣!」
漣「はい!」
提督「叢雲!」
叢雲「はい!」
提督「五月雨!」
五月雨「はい!」
提督「吹雪!」
吹雪「はい!」
提督「電!」
電「はいなのです!」
提督「曙!」
曙「……はい!」
提督「これより海上護衛作戦を発令する!出撃時刻はヒトサンマルマル、作戦期間は12時間、作戦内容は製油所地帯に出現した深海棲艦の掃討を行い、全員無事に帰還すること!」
漣「駆逐艦漣、出る!」
叢雲「!……出撃するわ!」
五月雨「いよいよ私たちの出番ですね!」
吹雪「みんな、準備はいい?」
電「電の本気を見るのです!」
曙「曙、出撃よ。蹴散らしてやるわ!」
提督「では、出撃だ!」
今日はここまでにします。
おつ
乙―
再開します。応援ありがとうございます。
数時間後……
曙「にしてもヒマねえ……」
叢雲「さすが製油所地帯後方、戦艦どころか駆逐艦の影すら見えないじゃないの」
吹雪「それだけ他の鎮守府の皆さんが頑張っているってことですよ」
電「平和が一番なのです」
五月雨「このまま何もなく終わればいいんですけれど」
漣「五月雨さんようぉ、それは死亡フラグってもんですぜぇ」
五月雨「し、死亡フラグですかぁ!?」
曙「何あれ?」
叢雲「漣の戯言よ。気にしなくていいわ」
漣「死亡フラグってのは私にしか見えないデスティニーの旗。これが立ってしまうとあなたは近いうちに死んでしまうのです」
五月雨「ええ~!?ほ、本当なんですか!?」
漣「例えば今回は『このまま何もなく終わればいいんですけれど』。このセリフの数十分後、五月雨は敵戦艦の砲撃を喰らって死んでしまうのだ!」
五月雨「ひいいい~、死んじゃうの嫌ですよ。どうしたらいいんですか!?」
漣「それには死亡フラグを立てた者にそれは死亡フラグだと伝え、さらに新たなフラグを立てることが重要なのです」
五月雨「なら私は助かったのですか?」
漣「まだよ、まだ死亡フラグは残っている。最後には私が死亡フラグを立てなくては五月雨の死亡フラグは折ることはできない……」
五月雨「漣ちゃん……」
漣「ふぅ~……」
漣「私はこの戦いが終わったら刀剣男士とケッコンハーレムを築きつつ、田んぼの様子を見に行くんだぁー!」
曙「もう一度聞くわ、何あれ?」
叢雲「何度でも言うわ、漣の戯言よ。気にし(ry」
吹雪「敵艦の接近を確認しました!」
曙「敵ぃ!?」
電「敵艦が現れたのです!」
五月雨「これが死亡フラグってものですかぁ~!?」
叢雲「言ってる場合か!」
漣「編成は?」
吹雪「軽巡洋艦1隻、駆逐艦2隻です!」
叢雲「なら私たちだけでも十分対処できるわね!」
漣「曙!そっち行ったよ!応戦は任せたよ!」
曙「あれが敵……ふふん、そう来なくっちゃね!」
曙(敵艦に標準を合わせてっと、3……2……1……)
漣「曙!?ちょっと、何やって(ry」
曙「発っし、きゃあ!?」バーン!
漣「あの馬鹿……、吹雪!電!曙を守って戦って!残りはこっちが何とかするから!」
吹雪「はい!」ダッ!
電「なのです!」ダッ!
曙「イテテテ……もう何なのよ一体……え?」
ザザザザザ
グワアアアアア!
曙「えっ!?こ、こっち来たー!?えっと……えーと、この場合は……えっと……」
ドンドン!ドンドン!
ギャアアアア……
曙「へ!?」
吹雪「曙ちゃん、大丈夫ですか?」
電「転んだ仲間は助けるのです!」
曙「あ、ありがとう。助かったわ……」
吹雪「そっちはどうですか?」
叢雲「何とか片付けたわ。にしても……」
曙「……」
叢雲「主砲を発射するときは、しっかり両足に力を入れて踏ん張らないと反動で飛ばされるって、……まさか知らなかったの?」
曙「……ごめん」
五月雨「いくら何でもそれを知らないのは意外でした……」
漣「だ、大丈夫大丈夫!今から漣がワンツーマンで教えるからさ!どーせこの海域なんて大したことないし訓練する時間はいくらでもあるって!」
漣「主砲を発射するときは、おなかと両足に力を入れて踏ん張る!」
曙「こ、こうかしら?」
漣「そうそうそう、中々筋はいいじゃない」
曙「後、ごめん。何か足引っ張っちゃって」
漣「気にしなくていいって、漣も初めはそんな感じだったから。ただ曙はブラックとはいえ、前にいた鎮守府で出撃してるもんだと思ってたからちょっと驚いたけど。ちょっとだけね」
曙「あ、……あ、そうなのよ。私所属してすぐ出撃されてね。今思うとホントあり得ないわ!」
漣「だそうですクソご主人様。特大なブーメランですぞ」
提督『ああ……悪かったな、まさかこれが初陣だとは思ってもいなかったから。戦闘経験はどのくらいあるのかを確認するべきだったよ』
曙「……」
提督『で、どうする。曙だけならすぐに引き返すこともできるが』
曙「……心配ないわ、もう少し訓練もしたいし。それに……」
曙「クソ提督と一緒にいるなんて虫唾が走るわ」
提督『そうだな。ならこのまま作戦は継続する。曙は漣の言うことをよく聞くんだぞ。後、漣は曙を守ってくれるか?』
曙「ふん……」
漣「守るんだぁぁぁっ!……なーんてね」
提督『それが死亡フラグにならないことを祈ってるぞ。じゃあ頼んだ』
提督「ふぅぅ……」
提督(まさか曙が初陣とはねえ。作戦は続行するように指示したが、本当に何もなきゃいいんだがな)
提督(とはいえ、曙が他の連中と馴染めてるようで安心した。漣が上手く輪に入れてくれているようだな)
提督(相変わらず俺に対しては殺意むき出しだが、まあ仕方ないか)
提督(しかし、ブラック鎮守府出身とはいえ戦闘訓練も全くナシに出撃させるなんてあり得るのか?俺がブラ鎮提督だったら多少の……って、何考えてんだよ俺は)
ヘルルルルルル!
提督「電話?どうかしましたか、そんな慌てた声で」
提督「……それは本当ですか!?……分かりました!連絡ありがとうございます!」
提督「くそっ!やっぱりフラグ立ってんじゃねえか!」
吹雪「後1時間で終わりですね」
電「お空は真っ暗なのです」
叢雲「もう日付が変わったわ。後1時間ね」
曙「疲れたわ」
五月雨「曙ちゃん、初陣お疲れさまです!」
漣「ん?緊急通信?」
提督『みんな!作戦は中止だ!すぐに持ち場を離れて安全な場所まで避難しろ!』
漣「いきなりどうしたんですかご主人様!?」
提督『敵主力と当たるはずだった別鎮守府の艦隊の防衛線が突破された!このままだと……』
ドーン!
ドガーン!
五月雨「うわあぁん!?」バーン!
電「五月雨ちゃん!?大丈夫なのですか!?」
吹雪「しっかりしてください!」
五月雨「い、痛いよぉ……」大破
曙「へ?ち、血だらけ?……」
叢雲「駆逐艦をあの距離から一撃で大破に追い込む敵……間違いないわ」
戦艦ル級「ククククク……」
漣「戦艦クラスだね……」
今日はここまでにします。
バトルシーンって書くのが難しいですね。
おつ
五月雨が大破だとぉ!?迎えにいかねば(使命感)
再開します。この世界観での大破は服が破れるとかではなく、血塗れになっているものだと思ってください。
戦艦ル級「シズメ!」
ドーン!
叢雲「まずいわ!既に砲撃が夾叉してるわ!」
曙「ど、どうすんのよこれ!?」
提督『先頭を叢雲、次に曙、吹雪と電は五月雨を曳航、殿に漣。この隊列を保ちつつ之字運動で移動してB地点まで引け!』
漣「わかった!みんな、聞いてた通りに撤退するよ!」
叢雲「私が先頭に出るわ!ついてきなさい!」
戦艦ル級「……ニガサン!」
鎮守府にて……
提督(くっ……、一応撤退命令は出したがこっちには大破艦がいる。このまま逃げてもいずれやられるのは自明の理。なら夜戦での逆襲は……、それもだめだ。こちらの練度が低すぎる。うかつに手を出せは返り討ちに合うだけ……、どうすれば)
ヘルルルルルル!
提督「提督だ、どうした?」
提督「何、それは本当か?間違いないんだな?」
提督「ならその高速戦艦と重巡とやらをすぐに製油所地帯後方に出撃させてくれ、詳しい座標は追々伝える。とにかく早く!」
ガチャ
提督「後は間に合うかどうかだな……。死ぬんじゃないぞっ!……」
漣「そこなのね!」バンバン!
ドン!
ギャアアアア……
漣「よし、駆逐艦を沈めた!まだ、状況は圧倒的不利だけど……」
曙「B地点まではどのくらい!?」
叢雲「後、少しよ!みんな……」
ドーン!
吹雪「きゃあ!?」
曙「吹雪、電、大丈夫!?」
吹雪「爆風で飛ばされただけです!……ただ」
五月雨「……」グッタリ……
電「五月雨ちゃん!しっかりするのです!」ユサユサ
吹雪「五月雨ちゃんがこのままだと死んじゃいますよ!」
漣「……」
曙「漣?……」
漣「みんな良く聞いて……」
曙「何よ、いきなり改まって……」
漣「今から私が囮になる。だからその隙にB地点に逃げて!」
叢雲「はあ!?」
曙「漣!?あんた何言ってるかわかってんの!?」
漣「大破艦がいる状況、このまま逃げ切るのは不可能だよ。だったら少しでも逃げる時間を稼がなきゃ!」
電「でもそんなことしたら、漣ちゃんが死んじゃうのです!」
漣「このまま逃げても6人全員死ぬんだよ!だったら5人生き残った方が良いに決まってる……」
吹雪「……」
漣「これが漣の意見です。ご主人様はどうします?」
提督『……わかった。漣、敵を15分引き付けてくれないか』
曙「はあ!?クソ提督漣を見捨てる気!?」
提督『違う!今そっちに戦艦1隻、重巡洋艦2隻が援軍として向かっている。彼女らの到着は恐らく15分ぐらいかかる。それまで時間は稼げるか?』
漣「任せて、ご主人様」
提督『この囮作戦は犠牲を出すための作戦じゃない。みんなで生き残るためのさくせ(ry』
ドーン!
漣「うっっくぅ~、なんもいえねぇ~…」大破
曙「漣!?」
吹雪「そんな!?せっかく何とかなると思ったのに……」
漣「みんな漣のことはいいから逃げて!早く!」
曙「見捨てろっての!?」
漣「このままじゃみんな死ぬってまだわからないの!漣のことはいいからはや……へ?」ゴリッ
戦艦ル級「……ツカマエタ」
漣「!?……」ゾクッ
曙(このままじゃ……漣が!でもどうすれば……)
カラダヲカシテ……
曙(こ、これは……なに?)
カラダヲカシテトイッタノサ……
曙(なによ……これ……)ガクッ
叢雲「曙!?どうしたの!?しっかりして!」
吹雪「曙ちゃん!?急に膝をついてどうしたの!?」
電「あっ!?漣ちゃんがっ!?」
曙(お願い!なんでもいいわ!漣を助けてっ!)
ボクニマカセテヨ
漣(死ぬときは時間が走馬灯のようにゆっくりになるって、本当だったんだね……)
戦艦ル級「ウミノソコヘ……シズメ!」
漣(死亡フラグ……建築しなきゃよかったかな……)
バーン!
吹雪「漣ちゃん!」
電「そんなっ!」
叢雲「!っ……、あれ?曙は?」
戦艦ル級「ナンダ……イキナリ!?……」
曙「……」
戦艦ル級「アノキョリカラ……スクッタダト?!」
曙「……」
戦艦ル級「ソンナコトハユルサン!オマエラマトメテシズメテヤル!」
ドーン!ドン!
戦艦ル級「ナ!?……キエタ?!……」
曙「何ヲ勘違いしてるの」スッ
戦艦ル級(!?ウシロニ?!……)
曙「沈めるのハボクだヨ」ニヤッ
本日はここまでにします。次回はこちらのターンです(たぶん)。
おーつ
ぼのたんが僕っ娘ってマジ?
最高じゃん?
おつ
憑依合体inしぐ...いや何でもないです
ぼのぼのはシャーマンだったのか
再開します。ここらあたりからオリジナル設定がちょくちょく出てくると思います。
戦艦ル級「ナ!?」
シュン!
雷巡チ級「!?」バン!
軽巡へ級「!?」バン!
駆逐ロ級「!?」バン!
ドドドドドドン!!
戦艦ル級「ソンナバカナ……イッシュンデサンビキマトメテ……」
曙「残りハキミだネ。少しハ楽しめるかナぁ」コキコキ
叢雲「凄い……」
提督『みんなどうしたんだ!誰でもいいから応答してくれ!』
叢雲「は!?ご、ごめんなさい!叢雲ただいま応答しました」
提督『何があったんだ?突然轟音が鳴ったかと思ったら、誰も応答しなくなって焦ったんだぞ!』
叢雲「すいません。戦艦ル級の砲撃を受けて漣が大破、しかしその後曙が単身で漣を救出、そのまま戦艦ル級との戦闘へと移行したわ」
提督『ル級と戦闘!?なにやってるんだあの馬鹿は!死にたいのか!?』
叢雲「それが……、随伴艦3体を一瞬で轟沈させ、ル級とも互角に…いや、完全に圧倒してるわ!」
提督『圧倒!?それは本当なのか?』
吹雪「本当ですよ!漣ちゃんをおぶったまま飛んでるように戦ってます!」
電「ただ、みんなが呼びかけても声が聞こえていないみたいなのです……」
提督『っ!……わかった。援軍の到着まで後5分、吹雪と電は応急セットで五月雨の止血、叢雲は周りの警戒、ここは曙の火事場の馬鹿力に賭けるぞ!』
曙「ほらほらどーしたどーしタ?ボクを捕まえられないノかイ!」
戦艦ル級(ヘンソクテキスギルッ!……ソシテナニヨリハヤイ!)
曙「ならボクから行くヨ!」
戦艦ル級「クッ……ショウメンカラツッコンデクルカ!」
曙「怯えてるのかイ?戦艦なのニ情けないなア!」
戦艦ル級「ワタシヲ……ナメルナァァァ!」
ドン!ドン!ドン!
戦艦ル級「シトメタ……」
曙「誰ヲ?」
戦艦ル級(!?イッシュンデホウトウノマシタニ!?マズイ、コノキョリハ……)
曙「バイバイ」ギョライハッシャ!
ドドドドドドドン!!
戦艦ル級「クハッ……クチクカンフゼイニ……ココマデ……」大破
曙「……はっ!……私は何やっ(ryおえっ!?カハッ!?」ガクッバシャ
叢雲「!?」
吹雪「曙ちゃん!?」
電「突然倒れてどうしちゃったのです!?」
曙(口から血が……、それに身体中が痛くて動かない……)
戦艦ル級「イママデヨクモ……ワタシヲグロウシテクレタナ!」
曙「はぁ……はぁ……」
戦艦ル級「オマエハ……ユルサナイ!」
曙(まずい……このままじゃ……)ギリッ
提督『叢雲!早く助けろ!』
叢雲「分かってるわ!このままじゃ曙も漣も(ry」
??「心配するな」
??「ボクらが来たからには沈ませないよ」
叢雲「!?」
戦艦ル級「シズメ!」ドン!
曙「ッ!…………へ?これは……鉄の壁?」キョロ
??「戦艦防壁って知っていマスか?私自身の周辺にshieldを張ることで、敵の攻撃をshutoutすることが出来る戦艦にしか使えないスキルデース!」
曙「!?」
戦艦ル級「オ……オマエタチハ?!……」
金剛「英国で産まれた帰国子女の金剛デース!ヨロシクオネガイシマース!」
那智「お前たちがあの提督の艦隊か。私は那智。よく頑張ったな」
最上「ボクは最上さ。大丈夫、みんなを助けに来たよ」
提督『彼女たちは俺が言っていた援軍の戦艦と重巡だ。味方だと思ってくれていい』
吹雪「ということは味方なんですか!助かったぁ……」
電「死ぬかと思ったのです……」
叢雲「ったく、援軍寄越すの遅いのよ!」
提督『後手後手に回ってすまなかったな。だがこれでもう大丈夫、後もう一息だ!』
金剛「那智と最上は2人を連れてB地点まで仲間を誘導してクダサイ!」
最上「金剛さんは?」
金剛「私は後始末をしておきマース」
那智「そうか、頼んだぞ」
金剛「さてと……」
戦艦ル級(マ、マズイ……)
金剛「よくも私たちの仲間を傷つけてくれましたネ。絶対に許さないデス!」ギロ
戦艦ル級「イヤ……オマエタチハハジメ(ry」
金剛「問答無用!burning fire!」
ドーン!
ギャアアアアア……
金剛「これでfinishデース!」
約1時間後……
叢雲『艦隊全員B地点に到着。これから補給と応急処置を行いしだい帰投するわ』
提督「そうか、曙と漣と五月雨のケガは大丈夫か?」
叢雲『大丈夫って言ったら嘘になるけど、命を落としそうな仲間はいないわ』
提督「よかった……。では敵艦隊に遭遇しないよう気を付けて帰還してくれ」
提督(作戦が失敗したが、轟沈が1隻も無かったのは不幸中の幸いだろう)
提督(にしても……叢雲が言っていた曙が戦艦ル級と戦いあった話……)
提督(さっきは火事場の馬鹿力ってことで片付けたが、さっきまで砲撃すら満足に出来なかったんだぞ……、あり得るのか?)
提督「なんだ?陽の光、もう朝か……早いな……」
今日はここまでにします。バトルシーン書くのは難しいと実感しました。
ちなみに、オリジナル設定の戦艦防壁について解説しておきます。
戦艦又は航空戦艦のみに使用可能。自分の周辺に鉄の壁を発生させて敵の攻撃を防ぐことができる。
壁の大きさや強度は好きなように決められるが、早く発生させたり、広範囲に発生させたり、強度を強くするには訓練が必要。
また、防壁が防いだダメージは10分後に発生させた戦艦に直接フィードバックするので、防壁を乱発のは危険である。
今回は、戦艦ル級が大破してボロボロだったので、金剛へのフィードバックダメージはほとんどありません。
アニメの金剛パンチですね
おつー
AGP金剛かな?
再開します。今回は日常会です。
数日後……
漣「ん……んん、ここは?」
提督「やっと起きたか。心配したぞ」
漣「あ、ご主人様。ここは天国なのかしら?」
提督「何寝ぼけてんだ。正真正銘鎮守府だよ。帰るべき場所に帰ってこれたんだ」
漣「……他のみんなは!?」
提督「全員無事だ。まあ、曙と五月雨は重症だったが命に別状はない」
漣「そう、良かった……良かったよ」
提督「俺もみんなが無事でよかった。後、無電で話したと思うけど、新しく戦艦と重巡を迎えた。元気になってからでいいから挨拶しとけよな」
漣「うん……わかった……」
提督「どうした?元気が無いな」
漣「漣は病み上がりですぞ~」
提督「俺の思い違いならいいんだけどさ。何か妙に心ここにあらずって感じがじたからさ」
漣「……やっぱりご主人様には隠し事出来ないですね」
提督「悩みがあるならここで聞くぞ」
漣「あのさ、曙のことなんだけどさ」
提督「ああ電から聞いたぞ。漣を救出して敵3体の撃沈、八面六臂の大活躍だったらしいな」
漣「うん、漣は曙に助けてもらったんだけどその時の瞳がさ……」
漣「暗くて冷たくて……怖かったの」
提督「暗くて冷たい?」
漣「曙なんだけど曙じゃない。まるで深海棲艦に助けられた感じがしたの」
提督「深海棲艦だと?」
提督(そういや電も言っていたな。まるで声が届いていないようだと……)
漣「ご主人様?どうかしました?」
提督「ああ、電から聞いたよ。まるで声が届いていないってね」
漣「それじゃ……」
提督「今はまだ分からないことが多すぎる。ひとまずお前はゆっくりと身体を休ませることが今の仕事だ。それと……」
漣「それと?……」
提督「曙には礼を言っておけよ。例え二重人格だろうが深海棲艦だろうが、漣を助けたのは紛れもなく曙だ」
漣「そうだね。ぼのたそには後でオレオを言わねばならメンス!」
提督「やっと元気になったな。それでこそ漣だ。後、何言ってるかわからん」
漣「普段から何を言ってるかわからないと言われますが……、これが漣語録ですからー!残念!!」
提督「うわ、懐かしっ!」
漣「ホント今どこにいるんでしょうねギター侍」
提督「ここではないどこかいるのは間違いねえな。じゃあな漣」
漣「バイビー!」
提督(曙の瞳が深海棲艦……、前の所属先は未だ不明……、そして豹変するほどの強さ……、何か繋がってる気がするが、まだピースが足らない。何かが足りないんだ……)
曙(ここは……どこ?)
曙(真っ赤な海?……)
ナンデイキテルノ?
曙(!?……幻聴?)
シンジャエバイイノニ……
ユルセナイ……ユルセナイ……
ウミノソコヘ……キエロ!
曙(何よこれ!?あちこちから不快な声が(ry」
「ネエ、ナンデイキテルノ?」
曙「!?……あれ?ここはいつもの……」
曙(さっきのは夢かしら……。あんな夢今まで見たことなかったのに……)
提督「起きたか?」
曙「!?……」
提督「ここは鎮守府の医務室だ。心配したぞ丸3日寝ていたんだからな」
曙「漣と五月雨は?」ギロ
提督「大破したが命に別状はない。全員無事に生還だ」
曙「後手後手の対応しかできなかった癖に偉そうにしないでよ」
提督「その減らず口が叩けるようなら大丈夫だな。お前には聞きたいことが山ほどあるが、とりあえず今はさっさと入渠してこい。汗臭いぞ」
曙「うざい、クソ提督」
曙(ったく、寝起き早々なんでクソ提督の顔見なきゃなんないのよ……)イライライラ
曙(まあ、あそこで私が早々に引き上げていたら、みんなを危険にさらさなかったのかもしれないけどさ……)
漣「ボノサリーノ!起きてたんだ!」
曙「漣!?ケガ大丈夫なの?」
漣「だいじょうぶい!今は元気100倍ザミパンマンだお!」
曙「のっけからテンション高いわね。後ヘンなあだ名つけるの止めなさいっていったでしょ」
漣「まあボノエッティ、もちついてもちついて」
曙「本当に機嫌が良いわね。死にかけてたのに流石だわ」
漣「そりゃそうですよ。曙」
曙「ん?」
漣「助けてくれてありがとう。曙が助けてくれなきゃ、今頃海の底だった……」
曙「助けた?……」
漣「まさか……それすら覚えてない……とか?」
曙「あっ……、ち違うのよ!あの時はマジで必死だったからさぁ!あー大変だった大変だった!」
曙(ご、誤魔化せた?っていうか本当に漣助けたのって私?記憶が曖昧で全く覚えてないわ……)
漣「そうなんだ。まあ、電から聞いた話だと阿修羅みたいな動きだったって言ってたからさ。漣も見てないんだけどね」
曙「そ、そうなんだ。まあ、漣も五月雨もみんなも無事でよかったわよ」
漣「そうそう、終わりよければ全てよし。日々の疲れは今からお湯に流すのだ!」
曙「私は起きたばっかだけどね」
ガラガラ
曙「ん?」
五月雨「あ、漣ちゃんに、曙ちゃんも起きたんだ!」
叢雲「全く、やっと目覚めたのね。遅過ぎよ」
吹雪「そんなことを言いつつお見舞いは毎朝欠かさない叢雲なのであった」
叢雲「ちょ!吹雪!?」
電「みんなでお風呂なのです!」
曙「いつもの面子と……」
金剛「HEY!漣も曙も一緒に入るデース!」
那智「私も先に入らせてもらうぞ」
最上「君が確か曙……だよね。こっちこっち!」
曙「あんたら誰?」
こんなちもが「「「覚えてない!?」」」
曙「ふーん、貴方たちが私たちを助けたのね。ありがとう」
金剛「いきなりhardなmissionでシタ」
那智「何しろ、輸送船でゆっくりしていようかと思ったら、急に着任予定先の提督から連絡があってすぐに出撃しろ!って、血相変えた顔で怒鳴られたからな」
最上「おまけに暗くて視界は悪いし、大変だったよ」
吹雪「初めから大変だったんですね」
那智「にしても曙、お前はは強いらしいな」
曙「へ?」
最上「戦艦ル級大破、他にも3隻撃沈なんて歴戦の空母ですらそうそうできないよ」
曙(そういえば漣を助けたってのはさっき聞いたけど、何かまた知らないところでやらかしてるの!?)
曙「あ、あの時は……、火事場の馬鹿力ってか、とにかく必死で!私も記憶があやふやなの!」
那智「仲間を守るため死にもの狂いで戦う……、その心意気、私も見習わなくてはならないな」
最上「そうだね!僕もここの一員になったからには頑張らないと!」
叢雲「頑張りすぎて味方と衝突なんてオチはやめてよね」
那智「」
最上「」
電「」
五月雨「」
曙「あれ?なんでそんなに黙ってるの?」
漣「ふう~、やっぱお風呂はええのお~。五臓六腑に染み渡るわい~」
吹雪「漣ちゃん、ちょっとおばあちゃんぽいですよ」
金剛「私はお姉さんデース!」
吹雪「へ?金剛さんには何も言ってませんが……」
金剛「oh sorry、つい私のことを指してるのかと……」
吹雪「そんなわけないじゃないですか。金剛さんはこんなピチピチなのにおばあちゃん扱いするなんて考えられないですよ」
電「金剛さんはピチピチなのです!」
金剛「ソ、ソウデスヨネー!ハハハハハ……」
五月雨「何ですか?その乾いた笑いは……」
漣「にしても……」
金剛「?どうしまシタか?」
漣「ほいさっさー!」ムネヲワシヅカミー
金剛「what!?いきなり胸を揉まないでクダサイ!」」
漣「このダイヤモンドバスト……まさしく罪だ!」モニュモニュ
吹雪「確かに金剛さんの胸は大きいですよね……」
電「電も金剛さんみたいに素敵な女性になるのです!」
五月雨「どうしたら大きくなるんですか!教えてくれませんか!」
金剛「ちょっと待ってクダサイ!3人とも落ち着いて」
叢雲「ったく、胸の大きさぐらいでいちいち騒ぎすぎなのよ……」
漣「まあ、胸よりも肋骨が浮き出てる曙と叢雲には無縁の世界ですわな~」
曙「」ペターン
叢雲「」ペターン
曙「漣、いまのは聞き捨てならないわ」
叢雲「表でなさい」
漣「やばっ、ま、まあ2人とももちついてもちつい(ryってぎゃー!許してくださーい!」
那智「平和だな」
最上「平和だね。こんな平穏な日々がいつまでも続くといいのになあ」
執務室……
提督「えっ!?ちょっと待ってください!聞いてないですよそんなこと!」
提督「だいたいアレはあちらの方の過失で……、っ分かりました……申し訳ございません!で、次の作戦とは?……」
提督「はあ!?南西諸島の防衛ラインを撃滅!?こっちの戦力考えて言ってるんですか!っつ……分かりました。必ずやご期待に応えてみせましょう……」
提督(あのクソジジイ……いつか覚えてやがれ……。にしても……)
提督(こいつはやばいことになったな……、ったく一体どうすりゃいいんだよ!)ガン!
今回はここまでにします。
明日から仕事が忙しくなるので投稿スピードが一気に落ちますのでご容赦ください。
次回の投稿は1週間後です。
おっつ
乙待ってる
保守
やっぱり鎮守府は平和であるのが一番ですなぼのたん可愛い
再開します。
まってた
数日後、演習場にて……
叢雲「はあ…はあ…」
叢雲(何なのよこいつ……、たった数日でここまで強くなるなんて……)
曙「はあ…はあ…」
吹雪「曙ちゃんすごいですよ!」
電「良い勝負なのです!」
五月雨「これでどちらかが勝ったら2番目に強い駆逐艦が決まりますね!」
叢雲(その通り……、私は駆逐艦の中で2番目に強いと自負してきた。それに漣の次にここに配属されたプライドもある……)
叢雲「負けるわけにはいかないのよ!」ダッ
曙「私だって守られっぱなしなのは嫌だ!負けられないのはこっちだって同じよ!」ダッ
叢雲「沈みなさい!」バンバン!
曙「甘いわ!」ダッ
叢雲(この砲撃は陽動。次で決めてや(ry!?その体制から反撃!?」
曙「そんな見え透いた罠に引っかかるわけないでしょ!弱すぎよ!」バン!
叢雲(しまっ!?逃げ道は……ここしか!)
曙「なるほど…そうこなくちゃね」スッ
叢雲(チッ……危ない…ってなんで曙が私の目の前に!?)
曙「いっけぇー!」ドンドン!
叢雲「きゃあっ!」中破
曙「これで終わりよ!」ドンドン!
叢雲「や、やだ…ありえない…」大破
最上「叢雲、大破判定!よって勝者曙!」
曙「やったぁ!どうよ!」
五月雨「叢雲ちゃんに勝っちゃいましたよ!」
電「すごいのです!」
曙「みんなが教えてくれたおかげよ」
叢雲「くっそお……服ベトベトだし曙にやられるし……悔しい……」
吹雪「まあ、次リベンジですよ」
叢雲「ったく……ん?」
曙「叢雲も付き合ってくれてありがとね。良い訓練になったわ」
叢雲「言ってくれるわね……。次は負けないわ」
曙「当然よ」
那智「審判ごくろうだったな」
最上「ふう。やっと終わったよ」
金剛「HEY!那智!最上!駆逐grilのlevelingはどうデスカー!」
那智「皆練度にはまだまだ不安はあるが着実に成長してると言って良いだろう。特に曙の練度上昇はかなりのものだな」
金剛「oh!それなら大丈夫そうデスネ」
最上「ただこんなこと言うのもどうかと思うけど、曙が戦艦ル級を大破まで追い込めたとはとても思えなかったけどね」
金剛「それは火事場のanimal strengthってやつじゃないデスカ?」
那智「そうだな。人は守りたいものを守る時には普段とは考えられない力を発揮するのは良くある話だ」
最上「そうかもしれないね。まあ、曙は戦果にかまけて慢心するタイプでもないし、そこは心配ないよ」
漣「皆さんちゅうも~く!」
曙「漣?どうしたの?」
叢雲「この時間は司令官と次の作戦を練ってたんじゃ」
漣「今からご主人様のところに集合だお!」
提督「みんな集まったか」
吹雪「はい!」
電「なのです!」
最上「何の話かな?」
那智「恐らく次の海域の話だろう」
金剛「次は私たちがいますから大丈夫デースって曙?そんな考えた眼をしてどうしまシタカ?」
曙「…………」
漣「金剛さん気にしなくてだいじょうぶい。ボノルルは提督に強く当たるツンデレなのですから~。ね」
曙「…………」
漣(あれっ?リアクション薄いなあ)
漣「わっ!」
曙「きゃあっ!?って何なのよ漣?」
漣「いや~、曙が珍しく上の空だったからつい脅かしてみたくなって」
曙「あ、ああごめん!ちょっと考えごとしててさ……」
漣「考え事?」
曙「クソ提督がここ数日ずっと執務室を落ち着きなく歩き回ってブツブツしてたからさ。何か嫌な予感がするのよね」
漣(これはいわゆる『好きでもないし寧ろ嫌ってた女の子がふとしたきっかけで興味を持って最後にはデレデレになるツンデレの王道パティーン!』とか何とか言いそうになったけどぼののためを思って言わないようにする漣なのであった!」
曙「くだらない妄想すんなよバカナミ!そして全部まる聞こえよ!」
漣「バカナミですって!?……あーん!ふぶえもーん!ぼのアンが虐めるんだよー!」
吹雪「ふぶえもん!?」
曙「自業自得でしょ!後、吹雪にヘンなニックネームを付けるのは止めなさい。嫌がってるでしょ」
吹雪「そうですよ。私四次元ポケットなんて持ってませんよ!」
曙「突っ込むとこそこ!?」
金剛「これがjapanese comteデスネ!」
曙「ダメだ……頭痛くなってきた……」
提督「いい加減話始めていいか?」
全員「ア、ハイ」
提督「次は南西諸島に出撃する」
吹雪「南西諸島ですか?」
提督「そうだ、この地図を見てくれ」
電「マルで囲ってあるのです」
提督「ここの島を拠点として敵は防衛ラインを敷いている。空母を中心とした機動部隊だな」
那智「つまり私たちはそこを叩けと?」
提督「そうだ。俺たちに課せられた作戦は南西諸島の防衛ラインを破壊して敵機動部隊に損害を与え、南西諸島から追い出すことだ」
曙「私は反対」
五月雨「ちょっと曙ちゃん!?」
曙「何驚いてるのよ。当然でしょ」
曙「こっちの戦力は戦艦1隻、重巡2隻、駆逐艦6隻。こんなきれっぱしみたいな戦力で攻略できるわけないでしょ」
最上「確かに今のままだと制空権は完全に取られるよね。辛い戦いになりそうだよ」
叢雲「確かに曙の言う通りね。最低でも空母1隻は欲しい所だわ」
那智「今回の作戦のために新しく戦力を送るとかは無いのか?」
提督「海軍本部は今回の作戦のためにこちらに新しく重巡2隻、軽巡1隻をこっちに送り込むとのことだ」
曙「はあ!?戦艦も空母も寄越さないつもり!?クソ提督ふざけんなよ!やってらんない!」
五月雨「曙ちゃん!?どこ行くの?」
曙「部屋に戻る。こんな馬鹿馬鹿しい茶番に付き合ってらんない!」
吹雪「でも……」
曙「あんたたちもさっさとボイコットした方が良いわよ。ここにはロクな作戦も立てられないクソ提督しかいないんだし、こんなクソに付いて行っても無駄死にするだけよ」
提督「……」
曙「事実でしょ。空母が出てくるって言っときながらこっちは空母抜きで攻略しろとかあり得ないわ!」
提督「……まあ、曙の意見は至極真っ当だな」
漣「まあ、そんなことになったのはとても深ーいわけがございまして」
曙「深いわけ?何それ?」
提督「今、日本各地にはたくさんの鎮守府があるのは知ってるよな。」
曙「バカにしてるの?それぐらい知ってるわよ!」
提督「鎮守府といってもその戦力はピンからキリまで様々ある。俺たちの鎮守府は言っちゃ悪いが弱小だな。上層部や上の立場の提督にペコペコ頭を下げなきゃなんない立場なんだよ」
漣「悲しいものですなあ」
曙「御託はいいから早く本題に入って」
提督「その上の立場の鎮守府が今とんでもないことになってる。表面上は証拠隠ぺいしてることもあって穏やかに見えるけどな」
吹雪「とんでもないこと?」
電「何があったのですか?」
提督「新型が出たんだよ。深海棲艦のな」
曙(新型?……)
提督「そいつは一見すると艦娘のような身なりをしているが、目から青い炎を放ち、全身が病気のように白っぽく、背中には牙の生えた尻尾を持ち合わせているらしい」
那智「らしい、って言い方が引っかかるな」
提督「これらの情報は全て不確定で断片的な情報だからだ。その深海棲艦と戦って生きて帰ってこれた艦娘は今のところゼロ」
全員「ゼロ!?」
最上「ちょっと待ってよ!その艦娘たちって上の方の鎮守府に所属してるんだから、ボクたちなんかより遥かに強いはずだよね!?」
提督「そうだ。数々の修羅場を乗り越え、困難な作戦を何度も成功に導いた強者たちだ。そいつらが1隻も帰ってこなかった」
叢雲「それが本当ならかなりマズイ状況じゃない!」
提督「ああ、海軍はこの新型に各地の精鋭が沈められているのを重く受け止めて戒厳令を敷き情報の隠蔽を図った。そして欠けた戦力を補おうと……」
曙「戦艦や空母などといった主力艦娘は優先的に上へと送られるようになったから、こっちに戦力は送れないというわけ?」
提督「ご明察だ」
五月雨「あの提督?……」
提督「何だ?」
五月雨「その新型深海棲艦がここに攻め込んでくるなんて話は……」
提督「今のところは無いって聞いたぞ。敵が出没した地域は南方海域でこちらからはだいぶ離れている。それに戦艦4隻、空母4隻いれば新型といえども1隻潰すことができるらしい。その戦闘データを少しずつ集めて対策を練っていくんだと」
曙「まるで捨て駒ね」
提督(すさまじい嫌悪感を感じてるのか?)
曙(自分の都合ばかり考えて……艦娘はゴミのように扱って……)
提督「とはいえ、戦場に絶対なんてない。仮に見たこともない深海棲艦を見かけたらすぐに逃げるようにするんだぞ」
五月雨「そうですね。気を付けます!」
提督「じゃあ、話題を戻すぞ。まあ、そういうことだから送ってくる戦力含めて戦艦1隻、重巡4隻、軽巡1隻、駆逐艦6隻で南西諸島の防衛ラインを破壊しなきゃならないってことだ」
曙「結局人間様のしょうもない言い訳だったわね。で、この戦力差どうすんのよ」
提督「確かにこの戦力でまともにぶつかれば間違いなく負けるだろうな。だから数と練度の不利を補わなきゃならない」ニヤ
叢雲「その様子だと作戦があるみたいね」
提督「ああ、また地図を見てくれないか」
叢雲「南西諸島の地図ね。で、この赤い線で引かれてるのは何かしら?」
提督「これが俺たちが進む進路図だ。まずは金剛を旗艦とした第一艦隊。お前たちはこのルートを通って敵機動部隊を攻略しろ」
金剛「待ってクダサイ!こんな大きなmarine roadを進むのデスカ!?危険デスヨ!」
提督「金剛その話は後だ。そして次に漣を旗艦とした第二艦隊。お前たちが攻略するルートはこっちだ。ここのルートは岩礁もあって敵もおいそれと戦闘することはできない」
那智「ただ、岩礁に注意していかないと座礁しかねないな」
最上「でもここのルートは敵から襲われる心配はなさそうだね」
提督「最上甘いな。このルートを通っても敵に見つかる可能性は極めて高い。何せ敵は艦娘の攻勢に備えて防衛ラインを引いているのだからな」
曙「結局ダメじゃないの」
提督「で、お前たちにはこの防衛ラインを12隻で破壊してもらわなければならないわけだが」
提督「で、どうだ?」
最上「……確かにそれなら襲われる心配もないけど……」
那智「かなり危険な方法だな」
金剛「でも他のideaがあるのかと言うと……うぅ~!」
漣「私はそれで行くよ」
叢雲「漣!?あんた本気!?」
漣「他に方法もないし、勝利する可能性があるのはこの作戦しかないと思うよ」
五月雨「でも……」
漣「それに私たちは艦娘。深海棲艦から日本を守る希望なんだよ。ここで敵機動部隊が本土に空襲してきたらそれこそ多くの人が死ぬ」
吹雪「……」
電「……」
漣「怖いならここで待ってていいよ。私1人でも行くか(ry「待って」
曙「私も行くわ」
提督「以外だな。お前ならこんな作戦やってられるかと俺に突っかかると思ったんだがな」
曙「別にクソ提督のために戦うつもりなんて微塵もないわ。ただ、ここの仲間たちには世話になってる」
提督「……」
曙「その仲間が危険な場所に赴くなら私はついて行って一緒に戦いたい。それだけよ」
漣「曙……」
叢雲「ったく、何カッコつけてんのよ!そんなの当然に決まってるでしょ!」
五月雨「1人なら無理でも6人ならきっと作戦は成功します!」
曙「あれ?みんなビビッてたんじゃないの?」
吹雪「作戦を聞いた時は少し怖気付きましたけど……仲間を見捨てるなんてできません!」
電「私たちも一緒に戦うのです!」
漣「みんな……」
提督「駆逐艦たちは腹をくくったらしいな。お前たちはどうする?」
那智「そんなの決まってる」
最上「あれだけの決意みせられたんだからボクらだけ怖気ついてるわけにはいかないよ」
金剛「私たちも戦いマース!戦ってみんなで生きて帰りまショウ!」
提督「それがお前たちの答えだな」
提督「では1週間後、南1号作戦を開始する!それまでに俺が課した訓練をこなせ!そして全員で生きて帰るぞ!」
全員「おおー!」
今日はここまでにします。
漣の一人称が一部『私』になってますが、漣に脳内訂正してもらえると嬉しいです。
次回の投稿は1週間後です。
乙です。
次も楽しみにしてます!
ガチモードで一人称変わるって設定生やせばへーきへーき
再開します。曙改二ってまだですか?
カシャ!
青葉「んん~今日もいい天気ですね~!」
摩耶「また写真撮ってるのかよ。ホント飽きねえな。海なんていつでも撮れるだろ」
青葉「摩耶さんそんな夢のないことを言わないでください。海は雲や天気、気候、時間の違いで様々な景色を映し出すんですよ。ほら見てください!この2つの写真!」
摩耶「う~ん。あたしには全て同じように見えるな」
青葉「分かってないですね。これだから素人は」
摩耶「悪かったな素人で。にしてもよお、輸送船に3日間ってのも退屈だよなあ」
青葉「そういえば川内さんはどうしました?退屈なら彼女に話相手になってもらえばいいじゃないですか」
摩耶「あいつは寝てるよ。話っても夜戦のことしかしねーし。あーやっぱ退屈だ」
青葉「うーん、なら青葉たちが向かってる鎮守府の話でもしませんか?」
摩耶「あたしたちが向かってる鎮守府についてか?」
青葉「青葉が調べた情報によると、戦艦1隻、重巡2隻、駆逐艦6隻が所属する鎮守府のようです」
摩耶「第二艦隊すらまともに組めない弱小鎮守府じゃねーか。どうせならもっと骨のある連中が居そうな場所がよかったぜ」
青葉「青葉はここでほっとしましたけどね」
摩耶「どうしてだ?あっ!もしかしてビビッてんのか?」ニヤニヤ
青葉「そうじゃないですよ。ちょっと風の噂で聞いた話なんですけどね……」
摩耶「なんだ?急に真面目な顔しやがって?」
青葉「実は強い艦娘が所属する精鋭鎮守府では、新型の深海棲艦と戦っているらしくってですね……」
摩耶「新型?」
青葉「その新型深海棲艦がとても強いらしくって次々と精鋭が轟沈させられてるって噂ですよ」
摩耶「ふーん」
青葉「まあ、所詮噂ですからどこまで事実なのかは分からないですけどね」
摩耶「でもさ、その噂が本当ならよお。その新型のせいで仲間たちが次々に沈められてんだろ?」
青葉「ええ」
摩耶「ならこの摩耶様が仲間を助けにその新型って奴をぶっ飛ばしてやりてえな」
青葉「随分と勇ましいですね。悪いですけれど青葉は戦わなくて良かったと思ってます。着任早々轟沈だなんてまっぴらごめんこうむります」
摩耶「しゃあねーな。ならもし新型が襲い掛かってきたらこの摩耶様の後ろに隠れてな!」
青葉「では怖いので、青葉は摩耶様の後ろに隠れまーす!」
摩耶「ったく、調子が良い奴だぜ」
川内「あれ……2人とも起きてたんだ……」ボヤー
青葉「川内さんおはようございます!」
摩耶「もうおはようの時間じゃなくて、こんにちはの時間だけどな」
川内「2人とも何話してたの?……」ボヤー
青葉「今度青葉たちが所属する鎮守府がどんなものなのかを予想していた所です。川内さんはどう予想します」
摩耶「川内のことだしどうせやせ(ry「夜戦!」シャキッ!
川内「夜戦かな!?やっぱ夜戦だよね!うんうん分かるよ!」キラキラ
青葉「急に生気が宿りましたね…。青葉びっくりです」
摩耶「流石夜戦馬鹿だぜ」
川内「あ!あれが陸かな!?」
摩耶「やっとこんな狭い船から出れるのか!長かったぜまったくよお」
青葉「この後、輸送トラックに乗って2時間ですけどね」
摩耶「え?マジで?」
青葉「マジです」
摩耶「……」
川内「摩耶どうしたの?急に黙りこくってさ」
そんなこんなで2時間後、
漣「ようこそ我が鎮守府に!この鎮守府の秘書艦を務めてる漣と言います!」
青葉「ども、恐縮です、青葉ですぅ!」
摩耶「よ!アタシ、摩耶ってんだ、よろしくな」
川内「川内、参上!夜戦なら任せておいて!」
漣「皆さんの部屋は漣が案内します。どうぞこちらに」
摩耶「にしても噂どおりちっちぇ鎮守府だな。建物もボロいし」ヒソヒソ
青葉「摩耶さん。失礼すぎですよ!」ヒソヒソ
摩耶「でもよお……」
漣「漣です……今日鎮守府に所属した摩耶っていう艦娘に……鎮守府ボロいなと言われたとです……」BGM Che Vuole Questa Musica Stasera
摩耶「あー!悪かったから!そんな落ち込むなよ!」
川内(漣のネタどっかの深夜番組で見たことあるんだよなあ。確かあの人は今とかそんな番組だっけ?)
青葉「そういえば司令官さんはどこにいるんですか?」
摩耶「そういや忘れてたな」
川内「夜戦とかかな?」
漣「ご主人様は演習場で我が艦隊の指導に当たってます。荷物も置いたことですし、今から訓練場に案内しますね」
摩耶「提督自ら訓練指導って珍しいよな」
青葉「司令官といったら、執務室に籠ってる印象が強いですからね」
川内「訓練って何かな?もしかして夜戦!?」ワクワク
漣「まあ、夜戦に近いかもですね」
川内「やったぁ!」
漣「ここが訓練場です!」
川内「ここが夜戦ができるばし(ry」
ドーン!ドーン!
金剛「全砲門、fire!」
曙「はい!」
那智「次は直撃させる!」ドンドンドン!
曙「甘過ぎよ!」
最上「いっけえ!」ドンドンドン!
曙「まだまだぁ!」
提督「よし!今日はここまでだ!」
青葉「」
摩耶「」
川内「あのさ?何で戦艦と重巡が駆逐艦を狙い撃ちしてるの?砲撃をかわす訓練かな?」
漣「それについては追々説明するのでちょっと待ってて」テクテク
提督「曙、お前は無駄な動きが多い。もっと最小限の動きで砲撃をかわすよう努力しろ」
曙「ふん……そんなの一番分かってるわよ……」ハアハア
提督「叢雲と五月雨は被弾率が曙よりも高い。もっと那智たちの動きを見て砲撃位置を予測しろ」
叢雲「チッ……被弾率も負けてるなんて……」ハアハア
五月雨「は……はい……」ケホケホ
提督「吹雪と電はスタミナが足りてない。もっとスタミナ配分を考えた動きをしろ」
吹雪「はい……頑張ります……」ゼーゼー
電「身体中が痛いのです……」ハアハア
提督「今日の訓練はここまでだ。漣は新入りの案内ありがとな。クールダウンが終わったら、明石に診察してもらえ。今日はそれで終わりだ!」
漣「皆あともう一息!ラストジョギング5週!」
吹雪「は~い……」フラフラ
曙「ったく、電!しっかりしなさいよ!」
摩耶(何だよここはよ……)
青葉(駆逐艦どいえど一切手加減してないですね……)
川内(駆逐艦ってことは夜戦訓練かな)ワクワク
提督「で、お前たちが新入りか?」
青葉「!?は、はい!重巡洋艦青葉です!」
摩耶「あ、ああ!同じく重巡洋艦摩耶だ!」
川内「軽巡洋艦川内よ。で、提督これは夜戦の訓練!?」
提督「これは次の海域に備えての訓練だ。そのことについては参加するお前らにも教えてやらねばならん。俺についてこい」
青葉「えっ!?次の作戦に青葉たちも参加するんですか?」
提督「うちの鎮守府は人手が足らないんだし当然だ。この作戦が終わるまで楽はできないからそのつもりで頼むぞ」
摩耶(何かブラックな所に来ちまったかなあ……)
執務室にて、
提督「って言うことだ。戦艦1隻、重巡4隻、軽巡1隻、駆逐艦6隻で南西諸島に防衛ラインを敷く敵機動部隊に損害を与え撤退させなければならない」
摩耶「まあ提督の言いたいことは分かったぜ。こっちに空母も戦艦も送れないから、この戦力だけで攻略しなきゃならないってこともな。けどよ……」
青葉「空母抜きでやるなんて危険ですよ。最悪轟沈者が出る可能性もあるのに」
提督「だから敵空母が動けないうちに叩く作戦を行うつもりだ。3人ともこれを見てくれ」
川内「ん?これは南西諸島の地図?」
提督「そうだ。そしてこれがお前たちが進む進路だ。この場所を進んで敵機動部隊の元にたどり着かなくてはならない」
青葉「待ってください!こんな大きな海域を正面突破するんですか?それは無茶じゃないですか」
提督「普通に行けば無茶だろうな。だが、今回に限ってはそれが可能なんだよ」
摩耶「何だ?青ペンで地図に楕円の丸を書きこんでどうするんだ?」
提督「南西諸島はこの時期、暖かい気団と冷たい気団がぶつかりあうんだ。そこを境に停滞前線が出来るから長期に渡って雨が降るんだよ」
摩耶「そうなのか。それは知らなかったな……」
提督「そしてさらにここから南西諸島に向かって強い勢力を保った台風が来る。台風が湿った空気を停滞前線に供給すればどうなると思う?」
川内「嵐みたいな激しい雨になるんじゃない?」
提督「そうだ。風速40m以上の激しい突風を伴った嵐となるだろう。つまりこれだけの突風が発生すると空母の発着は困難になるんだよ」
川内「なるほどね」
提督「さらにこれだけの嵐だと視界を確認するのも困難になる上、敵もこの嵐の中から攻撃してくるとは思わなくなる。つまり奇襲が効きやすくなる」
摩耶「えっ!?奇襲ってまさかよぉ!?」
青葉「青葉たちはこの嵐の中を通過するってわけですか!?」
提督「大正解だ」
青葉「そうだったのですか!だから戦艦と重巡の3人が駆逐艦に砲撃してたわけですね」
提督「ああ、風速40m以上の嵐を通過するわけだから足元がおぼつかなくなる。だから金剛に足元を砲撃させて波が浮きあがった所を那智と最上が砲撃。駆逐艦はそれをかわすってわけよ」
摩耶「だから駆逐艦のガキどもに砲撃してたんだな」
提督「ああ、その通りだ。もちろんお前たちも作戦に参加する以上、この嵐に耐える体力と根性、砲撃技術を養ってもらうからな」
青葉「へ?」
提督「今日の8時から明日の1時まで金剛たちと訓練を行う。飯を食ったらすぐに訓練場に集合だ!」
青葉「えっ!?今日からですか!?」
提督「当然だ。お前たちは着任が遅い分、練度不足を補わなくてはならないからな。厳しくするから覚悟しておけ」
川内「ということは夜戦ってこと!」
提督「そうだ川内。お前が大好きな夜戦訓練だ」
川内「やったあ!待ちに待った夜戦だあ!」
摩耶「元気な奴だぜ、全くよお」
青葉(というよりこれは夜戦訓練というよりも夜間訓練ではないかと……)
午前0時50分訓練場にて、
提督「金剛、動きが鈍いぞ!こんなんじゃ撃っても当たらんぞ!」
金剛「ハーイ!」ヘロヘロ
提督「那智、身体がふらついてるぞ。もっと上体を支えろ!」
那智「ああ!分かってる!」ハアハア
提督「最上、相手の動きをよく見ろ!それは回避できるぞ!」
最上「はい!」ケホケホ
提督「よし、今日はここまでだ。クールダウンしてからあがれ!」
最上「ふう……やっと終わったよ……」
那智「そういえば新入りの3人はどうした?」
提督「あっちでへたり込んでる。辛いだろうが運んでやってくれないか?」
那智「ああ、任せておけ」
青葉「辛いです……」ゼーゼー
摩耶「死ぬかと思った……」ゼーゼー
川内「や……せん……」ゼーゼー
最上「提督はどうするの?」
提督「これからの訓練日程と作戦の構築だ。後、空母か戦艦を1隻でも寄越せないか交渉するつもりだ」
金剛「提督も無理しないでクダサイ」
提督「こんなもの前線で戦うお前たちに比べたら軽いものさ。とにかく俺は大丈夫だからお前たちは早く休んで疲れを取れ」
提督(この後は、作戦3日前になるまでこのメニューを毎日、3日前になったらペースを落として疲労を抜いて……)
コンコン!
提督「ん!こんな遅くに誰だ?」
漣「漣ですよご主人様!」
提督「何だ漣か。どうした?」
漣「ご主人様に差し入れですよ!」
提督「これはおにぎりだな。忙しい中ありがとな。お前にはいつも苦労をかける」
漣「ご主人様もあまり無茶しちゃ駄目ですよ。最近寝てないって聞きましたし」
提督「お前たちが無事に帰ってくるためならこれぐらいやって当然さ」
漣「流石ご主人様!そこにシビれる!あこがれるゥ!」
提督「で、曙の様子はどうだ?」
漣「曙ですか。最近強くなりましたよねぇ。漣もうかうかしてられないですぅ」
提督「最近はあいつの様子も変化してきたからな」
漣「変化ですか?」
提督「以前のあいつは俺を見るときは嫌悪感を隠さなかった。だが、最近は俺が話しかけてもあいさつはするようになったし、態度も以前と比べたら柔らかくなってるからな」
漣「良く見てますねぇ~」
提督「提督は作戦を立てるのと、鎮守府を運営するのと、艦娘のご機嫌をとることが仕事だからな。艦娘の動きには注意深く観察しなきゃならねえ」
漣「ケンペイサーン!ココニストーカーガイマスヨー(棒)」
提督「ま、俺も一区切り付いたら寝るさ。漣も寝とけよ。明日も早いんだからな」
漣「漣達の戦いはここからだ。明日勝つために寝るぞーっ!!! 約1ヶ月の投稿ありがとうございました!1の次回作にご期待ください!」
提督「何だそのジャンプ漫画にありがちな打ち切り展開」
そしていよいよ作戦当日!
ザー! ザー!
提督「作戦前にしては中々素晴らしい天気じゃないか」
曙「こんなどしゃ降りの雨を素晴らしいって言うなんてクソ提督が初めてだわ」
那智「だが、これなら敵に気づかれずに進撃できるな」
五月雨「五月雨を~」
最上「集めて早し 最上川って芭蕉だっけ?」
青葉「そうですよ。確か松尾芭蕉は雨で水嵩が増した最上川の急流を川下りしたらしいです」
吹雪「松尾芭蕉さんって意外と命知らずなんですね」
摩耶「まるで今回の作戦に出撃するアタシらみたいだな」
提督「いい感じでリラックスしてるな!では、これより点呼を行う!第一艦隊旗艦金剛!」
金剛「Here!」
提督「那智!」
那智「はい!」
提督「最上!」
最上「はい!」
提督「青葉!」
青葉「はい!」
提督「摩耶!」
摩耶「おう!」
提督「川内!」
川内「はい!」
提督「次は第二艦隊の点呼だ!第二艦隊旗艦漣!」
漣「はい!」
提督「曙!」
曙「はい!」
提督「叢雲!」
叢雲「はい!」
提督「五月雨!」
五月雨「はい!」
提督「吹雪!」
吹雪「はい!」
提督「電!」
電「はいなのです!」
提督「これより南1号作戦を発令する!出撃時刻はヒトサンマルマル、作戦期間は5日間、作戦内容は南西諸島に防衛ラインを敷いている敵機動部隊に損害を与え撤退させ、全員無事に帰還すること!」
金剛「私たちの出番ネ!Follow me!皆さん、ついて来て下さいネー!」
那智「出るぞ!怖気づくものは残っておれ!」
最上「第一艦隊、出撃するよ!」
青葉「青葉取材、…いえ出撃しまーす」
摩耶「おう、行くぜ!抜錨だ!」
川内「川内、水上打撃部隊、出撃します!」ビミョーニチガウケド
漣「(>∀<)やるよ~!ほいさっさ~♪」
曙「出撃よ、蹴散らしてやるわ!」
叢雲「ふふっ。いよいよ戦場ね」
五月雨「もうドジっ子なんて言わせませんから!」
吹雪「みんな、準備はいい?」
電「電の本気を見るのです!」
提督「では、出撃だ!」
今日はここまでにします。なかなか物語が進まないので、次回からもう少しテンポ良く話を進めるようにしたいです。
忘れていました。次回の投稿は1週間後です。
乙
ほしゅー
まだか
1日遅れてしまいましたが、再開します。
スランプ気味で少ししか書けなかったのはお許しください。
曙「くそ……、何なのよこれ……」
ザー!ザー!
曙「前が全く見えないじゃないのよ!このクソ豪雨が!」
提督『曙、あまり怒らない方が良い。怒ると体力を消耗して疲労が増す。もっとクールに振る舞え』
曙「愚痴の1つや2つこぼしてもいいでしょ!元はと言えば空母も戦艦も手配できなかったそっちが悪いんだから、このクソ提督!」
提督『無いものねだりしても手に入らないものは入らない。それより今はこの海域を攻略することに全力を尽くせ』
曙「チッ……、分かってるわよ、毎回毎回偉そうにさ!」ブツッ!
提督「はあ……、クソ提督ねえ……」
2週間前……
提督「えっ!?こちらの過失ってどういうことですか!?」
元帥A『だから貴様の艦隊が戦艦ル級を倒しあぐねたのが原因で製油所が損害を受けたのだぞ!分かっているのか!』
提督「……お言葉ですが、今回の件については防衛線を突破された大佐の方に責任があるのではないかと思われます」
元帥A『たかが少佐の分際で偉そうな口を叩くな、この役立たずが!』
提督「っ!……申し訳ありませんでした!」
元帥A『今回の件は貴様が責任を負うことになっている。よって、お前は解任だ!』
提督「!?待ってください!もう二度とこのようなヘマは致しません!ですからお許しを!」
元帥A『ふん。本来なら解任させようと思ったが、貴様がそこまで言うのだ。なら、最後のチャンスをやろう』
提督「本当ですか!ありがとうございます!で、その最後のチャンスとは一体?」
元帥A『南西諸島に空母を中心とした敵機動部隊が防衛ラインを引いている。貴様はその機動部隊に損害を与え撤退させることだ』
提督「機動部隊……って、正気ですか!?我が艦隊の戦力ではとても不可能ですよ!」
元帥A『命令を聞けぬようなら貴様は解任だ。貴様程度の提督の代わりならいくらでもいることを忘れたのか』
提督「っ!?……。分かりました、必ずやご期待に応えて見せましょう……」
元帥A『名誉挽回出来ることを期待しているぞ』ブツッ
提督(…………クソジジイ、いつか覚えてやがれ!)
提督(元帥Aが言っていた最後のチャンス。それはチャンスでも何でもないただの死刑宣告)
提督(この任務を達成出来れば、前の任務の過失も不問にしてやろう。その言葉はただの甘言、実際は気に入らない提督を始末する都合の良い謳い文句)
提督(大佐は元帥Aが手塩にかけて育てた部下。仮にその部下が今回の失態の責任を問われると、師である元帥Aの育成に問題があったからと海軍内での影響力低下に繋がりかねない)
提督(だから、今回の責任は後ろ盾も何もない俺に責任を押し付けよう、って魂胆見え見えなんだよ、あの野郎)
提督(だが、このままだとこっちが責任を負わされてそのまま泣き寝入り。反論しようにも悔しいが俺には後ろ盾も、艦隊戦力もない。つまりこのむちゃくちゃな任務を達成しなければならないということだ)
提督(何とか上に働きかけたおかげで重巡2隻と軽巡1隻は寄越すことに成功したが、空母と戦艦は新型の深海棲艦による損害補填に当てなくてはならないということで却下。つまり制空権を放棄した状態でこの任務を達成しなければならない、だからこの悪天候を利用したのさ)
金剛『提督ぅ!前方に敵艦発見デース!』
提督「!?」
提督『敵艦か!?金剛、情報を詳しく説明してくれ』
金剛「電探に敵艦反応がありましタ!軽空母2隻、軽巡1隻、駆逐2隻デス!」
提督『敵はこちらに気づいているか?』
金剛「電探の動きの様子だと気づいていませんネー。提督ぅ、どうしますカー?」
提督『そんなの決まってる。敵に補足されないよう迂回してそのまま進撃だ。敵艦隊に攻撃はするなよ』
金剛「Hi!私に任せるデース!提督はBackでどっしりと構えてくださいネー!」
那智「金剛、どうするつもりだ?」
金剛「戦闘は回避しマス。皆さん、こっちについて来て下さいネー!」
最上「分かった、こっちだね」
今日はここまでにします。
全く進んでいなくて申し訳ありません。
明日までにはもう少し投稿したいと思います。
1乙 続き期待
乙
急に提督が小物っぽくなったな。
そうか?
再開します。
明日には投稿したいと思います、と宣言しておきながら4日放置して申し訳ございません。
スランプは脱したと思うので、今後はもっとペースを上げていきたいと思います。
摩耶「にしても、この雨なんとかなんねーのかよ。クソが!」
青葉「青葉目に入って辛いです!前が見えないです!」
川内「ねーねー、目を閉じると夜見たいだよ!これ夜戦だね!」
那智「摩耶と青葉はこの天候に苦戦してるようだな。川内はまあ通常運転だが」
最上「摩耶のクソが、で思い出したけど漣たちは大丈夫かな?提督、あっちの情報は分かる?」
提督『その声は最上だな、大丈夫だ。あっちも今のところ大幅な遅れもなく進軍出来てるぞ。指定のポイントに到達したら連絡を入れてくれ』
最上「任せておいてよ!」
提督『張り切って衝突はするなよ』
最上「提督!その話は無しだよ!」
提督『さて、漣たちの方は大丈夫か?』
吹雪「大丈夫だと思います!曙ちゃんが妙にイライラしてることを除けばですが」
曙「吹雪、それどういう意味よ」
叢雲「そういう意味でしょ。司令官も言ってたでしょ、出撃中なんだからもう少し落ち着いた態度を心掛けろってね」
曙「なにお~」
電「2人とも喧嘩してはダメなのです。電は喧嘩を見るのは嫌なのです!」
五月雨「そうですよ。こんな最悪のコンディションだからこそクールに保てって、提督も言っていました」
曙「分かってるわよ。ふん!」
漣「ボノノグラフティさんは随分不機嫌ですのお」
曙「だから、そのヘンテコなニックネームつけるの止めなさい、って何度も言ったでしょ!」
曙(ったく、イライラしてんのは全部クソ提督のせいよ!こんな悪天候でむちゃくちゃな作戦立てるし、それに……)
ーー前日ーー
提督「曙、時間はあるか?」
曙「何よ、クソ提督」
提督「少し話がしたいんだが、時間はあるか?」
曙「別にクソ提督と話すことなんて何もないけど」
提督「そうか、なら黙って話を聞いてくれ」
曙「私の話を聞くつもりはないのかよ」
提督「ここの生活はどうだ」
曙「うん……。まあ、漣は私に気を使ってくれてるし、他のみんなも性格良いから、悪い気はしないわね」
提督「なら良かった。出会った時は誰に対しても心を開いていない気がしてたからな。最近のお前の態度を見ていると安心するぞ」
曙「私はクソ提督を見てると虫唾が走るんだけど」
提督「相変わらず俺にだけは手厳しいな。それが本来の姿ならいいんだがな」
曙「はあ?」
提督「過去の記憶に俺を重ねてなけりゃ良い、ってことだよ」
曙「いちいち分かりづらい言い回しね。で、本題は何?」
提督「前回の出撃のことだ」
曙「……」
提督「戦艦ル級を大破に追い込んだ記憶、覚えていないのか?」
曙「覚えてない」
提督「本当にか?」
曙「覚えてない、って言ってるでしょ!」
提督「なるほどな」
曙「何で聞くのよ。しつこいわね!」
提督「漣が言っててな。普段のお前が見せない冷たい目をしていたと言っていたぞ」
曙「冷たい……目?」
提督「そして、お前が以前所属していた鎮守府についてこっちがいろいろ調べさせてもらったが……」
曙「……調べた結果は?」
提督「分からなかった。海軍の情報網をいろいろ調べたが、曙が行方不明になったという有力な証拠は一切出てこなかった」
曙「!?……何が言いたいのよ……」
提督「あの時の異常なまでの戦闘力、以前の曙の所属、これらは本当に無関係なのか?」
曙「……」
提督「お前、何か隠していることは無いのか?」
曙「…………」
提督「…………」
曙「……………………」
提督「……………………」
曙「……で、それだけ?」
提督「……それだけだ。何か話辛いことがあるならいつでも話てくれていい」
曙「ふん……、ウザいのよ。私はもう寝るわ」スタスタ
提督「……」
曙(何なのよもう!私はただの……)ガバッ
タダノバケモノダロウ
曙(!?頭の中から変な声が……聞こえた?……)
曙(まさか本当に、クソ提督が言った戦いと、アレは……全て関係がある?……)
曙(……いやだ……。そんなのは……)
曙(……ありえない。ありえないはずなの……)
漣「曙!?」
曙「はっ!?な、何よ!?」
漣「何よ、じゃないでしょ。さっきから声かけてたのに、ずっと上の空だったじゃない」
曙「ご、ごめん」
叢雲「ま、さっきまでイライラしていたから、ちょうど良かったけどね」
曙「で、指定ポイントまでは後、どのくらい?」
吹雪「後、少しですね」
五月雨「指定されたポイントに到達したら、日が落ちるのを待って第一艦隊と一斉攻撃、夜戦の間に決着をつける。でいいですよね」
電「でも、雨風は相変わらず強いのです。本当に夜の間に止むのでしょうか?」
提督『みんな聞こえるか?』
漣「あ!?ご主人様?どうかしました?」
提督『金剛たち第一艦隊も指定ポイントに到達した。お前たちは大丈夫か?』
五月雨「ちょうど、私たちも到着した所です」
叢雲「日の入りまで、後30分ね」
吹雪「緊張しますね……」
曙「…………」
電「曙ちゃん?電を見つめてどうしたのですか?」
漣「曙ったらまた上の空でぼおっとしてさ。そろそろ作戦なんだからいくら漣でも意識高いマジメモードに(ry」
曙「危ない!」
電「きゃあ!?」
ズザザザザ!
電「いきなり飛びついてどうしたのです!?」
漣「曙!いくら何でも(ry」
曙「来るな!!!」
漣「!?」
叢雲「!?」
五月雨「!?」
吹雪「!?」
提督『曙!一体何があっ(ry』
ドゴーン!!
吹雪「きゃあ!?」
提督『なんだこの爆音は!?』
漣「戦艦の砲撃!?」
叢雲「何なのよあれ……」
五月雨「見たことない……戦艦?」
戦艦タ級「エモノヲ、ミツケタゾ」ニヤリ
今日はここまでにします。スランプは脱したと思うのでこっからもっとペースを上げていきたいと思います。
次回の投稿は水曜日です。
おつ
いつの水曜日なんですかね…
いつなんだろう・・・?
水曜日( )
このSSまとめへのコメント
あ
い
う
ーちゃん!
え
おかき食べたい
かねが欲しい
稀勢の里頑張れ
球磨だクマー