・モバマスの椎名法子、大原みちるが出てくるSSです
・みちるは年下にはタメ口ですが、あまりなじみがないので「です、ます」調にしています
・結果、日野茜みたいな みちるになってます
以上で宜しければ…
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椎名法子(以下「法子」)「おはドーナッツ!」
大原みちる(以下「みちる」)「おはベーカリー」
法子「あれ?ずいぶん早いねー」
みちる「ええ、ちょっと気になることがあって」
法子「気になることー?」
みちる「今日は『ポッキーの日』だそうです!」
法子「へー」
みちる「ポッキーを横に並べると『1111』になるから、とか」
法子「そうなんだ…なら、ハニーチュロの日でもいいのに~」
みちる「グリッシーニの日でもよかったのですが…残念!」
法子「それで、ポッキーの日がどうかしたの?」
みちる「ちょっと小耳にはさんだのですが…なんでも」
法子「なんでも?」
みちる「『ポッキーの日にポッキーゲームをすると、幸せになれる』という伝説があるそうです!」
法子「おおー」
みちる「というわけで、ポッキーゲームをしたいのですが」
法子「うんうん」
みちる「ポッキーゲーム、とは…何でしょうか?」
法子「…うん?」
みちる「何でしょうか?」
法子「2回言わなくても聞こえてるよー、ただね」
みちる「はい!!」
法子「『ああ…そこからなんだ…』って思っただけだよ」
みちる「そこからです!どこかはわかりませんが」
みちる「法子ちゃんは、ポッキーゲームをやったことがあるのですか?」
法子「んー、ないよ」
みちる「あたしは話に聞くのも、今日が初めてでした」
みちる「『食べ物で遊ぶのはよくありません』と、両親から厳しく言われてきましたから」
法子「えらいねー」
みちる「つまりは、ポッキーゲームなるゲームのルールをまったく知りません!」
法子「それで、誰かにルールを聞こうとしたら」
みちる「野生の法子ちゃんが現れたのです」
法子「がおー」
いいぞもっとやれ
法子「でも…あたしも詳しくは知らないよ」
みちる「とはいえ、まるで知らないあたしよりは…」
法子「そうかなあ…じゃあ、知ってる限り話すね」
みちる「はい!」
法子「まず一本のポッキーの、片方を自分で、もう片方を相手がくわえるの」
みちる「ふむふむ」
法子「で、ちょっとずつ二人で食べていって」
みちる「ふごふご」
法子「折れちゃったら、折れた側に近い方の人が負け、っていうルール…だったかなあ」
みちる「むしゃむしゃ」
法子「聞いてた?」
みちる「んがぐぐ」
みちる「だいたいわかりました!」
法子「…さっきの棒みたいなパン、おいしかった?」
みちる「グリッシーニですか、ええそれはもう!」キラッキラ
法子「…いい顔してるね」キリッ
みちる「ただ」
法子「ただ?」
みちる「…折れずに全部食べた場合、どちらが勝ちなのでしょう?」
法子「んー…それ、難しいね」
みちる「難しいですね」
法子「…その場合は」
みちる「その場合は?」
法子「引き分け」
みちる「無難ですね!」
法子「それがだめなら、ちひろさんの勝ちで」
みちる「なるほど!」
法子「みんな、幸せになれるよ、きっと」
みちる「『三方一両損』というものですね」
法子「みちるちゃんは、いろんなこと知ってるねー」
みちる「法子ちゃんも、私の知らないポッキーゲームに詳しくて、博識です!」
法子「えへへ、ありがとう、ただあたしも、1回見たことがあるだけで…」
法子「いやでも、アレは…どうなのかなあ」
みちる「アレ、とは」
法子「かな子ちゃんと里美ちゃんが『やってみよう』って言ってたんだけど」
みちる「ほうほう」
法子「…おなかと胸がじゃまで、ポッキーが届かなかったの」
みちる「あらら」
法子「でも『美味しいなら大丈夫』って言って、二人で思い思いにポッキー食べてて、おいしそうだった」
みちる「うるわしいお話ですね!」
法子「あれなら、引き分けでもいいかなーって思ったよ」
みちる「だいたいポッキーゲームのなんたるかがわかりました!」
法子「よかったよかった」
みちる「ということで、早速やってみましょう!」
法子「おー」
みちる「しかしです!ここで大問題が」
法子「大問題?」
みちる「…ポッキーがありません」
法子「oh…」
みちる「代わりのものを使いましょうか」
法子「さっきのグリッシーニは?」
みちる「全部食べてしまいました」
法子「10本くらいあったよね」
みちる「ごめんなさい…法子ちゃんのために1本残しておくべきでした」
法子「あ、気にしないで」
みちる「グリッシーニがないので…ええと」ガサゴソ
法子「?」
みちる「これでどうでしょう」
法子「…フランスパン?」
みちる「バタールです」
法子「おお、専門的」
http://imgur.com/eLarnGL
みちる「粉を混ぜるときのイーストの配置からクープの深さに至るまでこだわり抜いた、大原ベーカリー 一押しのパンです」
法子「いい香りがする~」
みちる「これで、ポッキーゲームならぬ『バタールゲーム』をやってみましょう」
法子「おいしそう」
みちる・法子「いっただっきまーす」
みちる「…」モグモグ
法子「…」モグモグ
みちる「…」モグモグ
法子「…」モグモグ
みちる「…」モグモグ
法子「…」モグモグ
法子「…」
みちる「?」
法子「…ねえ、みちるちゃん」
みちる「フゴッ、ファンフェフファ(何ですか)」
法子「食べきれないよ、これ」
みちる「フォーフンフンッン(多かったですか)」
法子「多かった、おなかいっぱい…もうドーナツしか食べられないよ」
みちる「ゴックン…そうですか、となるとこの勝負、引き分け…」
法子「にもならないかも」
みちる「なぜですか?」
法子「だって、ポッキーみたいに両端くわえてなくて、ただ食べちゃってるから」
法子「最初から折れたポッキー食べてるようなものだよ」
みちる「なるほどー!」
みちる「ということで、バタールゲームは失敗でした」
法子「ほかのやり方、考えよ、ね?」
みちる「わかりました、それでは次は法子ちゃんの案」
法子「あっと驚く、『ドーナツゲーム』で」
みちる「画期的です!」
法子「これならすぐ勝負がつくよ」
みちる「盛り上がってまいりました!!」
法子「じゃあこの、たまたまバッグに入ってた『ゴールデンチョコレート』で やってみよう」
みちる「おー!」
http://imgur.com/mGlw5pg
法子「準備はいい?」
みちる「はい!」
法子「じゃいくよ、せーの」
法子・みちる「ぱくっ」
ポトッ ポトッ
法子「…」
みちる「…」
法子「下に、落ちちゃった…」
みちる「お皿がなければ大惨事でした」
法子「お皿大明神」
みちる「そして意外と、やわかったですね」
法子「くわえ続けるの、無理みたい」
みちる「これまた『勝負つかず』ですか」
法子「難しいね、ポッキーゲームって…」
みちる「硬ければ、うまくいくかもしれませんね」
法子「そうかもねー」
みちる「ふっふっふ、そこで奥の手が」
法子「おお」
みちる「こちらです!プーレーッツェールー」
http://imgur.com/J1LPbRL
法子「なるほど硬そう~」
みちる「ポッキーと違ってまっすぐではありませんが、これならくわえられます」
法子「早速やってみよー」
みちる「いざ」
法子「いざ、せーの」
みちる・法子「ぱくっ」
みちる「んぐぐぐぐ」
法子「ぐぎぎぎぎぎ」
みちる「んー!んー!」
法子「んんんんんー!」
法子「んぁ…みちるちゃんちょっとタンマ」
みちる「ふぁ…どう、しましたか?」
法子「かったい」
みちる「それが自慢ですから」
法子「これ…どうやって食べるの?」
みちる「食べる前に、手でぱきっと折って、少しずつ」
法子「あご、疲れちゃう」
みちる「なんとかしないと、法子ちゃんのあごがマッチョになってしまいます」
法子「やだそれー」
法子「そうだ!」
みちる「なにか名案がありますか」
法子「二人でくわえて、別々の方向に動けばいいんだよ」
みちる「なるほど!」
法子「さっそくやってみよう」
みちる「おー」
法子「じゃ、あたしは右に」
みちる「あたしは左に動きますね」
法子・みちる「せーの、あむっ」
法子「…」スーッ →
みちる「…」スーッ →
※上から見た図
.......みちる →
め スーッ
.......法 子 →
法子「ぷっ、あははは」
みちる「たははははは」
法子「ちょ、ちょっとみちるちゃ、ははは」
みちる「ずーっと!ずーっと法子ちゃんが、目の前にあはははは」
法子「なんで、なんで同じ、方に、来ちゃうの、ひい、ひい」
みちる「いやー、おかしいなーとは、ふふふふ、思った、ですけど、あは、あははは」
法子「お腹痛い、お腹痛い、最っ高ー!」
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みちる「…でもこれ…『引き分け』なんですよね…」
法子「うん…」
法子「よーし、かくなる上は最終兵器」
みちる「兵器が出てきますか」
法子「ドーナツだけどね」
みちる「こうなったら何でも受けて立ちましょう」
法子「無意識のうちにさっき買っていた『ドーナツポップ』~」
みちる「意外とかわいい兵器でした」
http://imgur.com/UhJmXum
法子「当社製品の今までの欠点をことごとく改善」
みちる「ふむふむ」
法子「ちっちゃくてやわらかいので、ぽんぽん張らずにすぐ勝負がつくよ」
みちる「最初からこれでやってみればよかったですね!」
法子「じゃ…」
みちる「…はい」
法子「いくよ」
みちる「ええ、せーの」
法子・みちる「あむっ」
法子「………」
みちる「………」
法子「……っ……ん……~~…」
みちる「……んふっ………っ、……」
法子「!!~~~~~」
みちる「んんっ!んー!んーーーー!」
法子「んはぁっ!はぁ…はぁ……あぁ…」
みちる「ふぅ、ふぅ…」ジュル
法子・みちる「 おいしーーー 」
みちる「この、生クリームが入ったの、甘くてイーストの香りいっぱいで、たまりませんね」
法子「でしょ、あたし食べてたストロベリーのかかったのも、甘酸っぱくておいしいよ」
みちる「も1個いいですか」
法子「うん、食べて食べて」
みちる「では法子ちゃんには、オレンジジュースをしんぜよう」
法子「ありがとー!やっぱりひと口で食べようとすると喉つっかえるね、んぐ、んぐ」
みちる「いやー美味しかった」
法子「幸せ~」
みちる「でもですよ」
法子「?」
みちる「これ、ポッキーゲームでもなんでもなく、ただ『仲のいい友達とドーナツ食べる』だけ…」
法子「あー…」
みちる「里美ちゃんとかな子ちゃん状態です」
法子「あまりに前過ぎて忘れかけてたね」
みちる「結局4回やってぜんぶ『引き分け』もしくは『勝負つかず』」
法子「もしくは『ちひろさんの勝ち』」
みちる「生きてましたか、その設定」
法子「でもさ、どうだった?やってみて」
みちる「楽しかったですね」
みちる「やはり、美味しいものを共有できるのは、素晴らしいことです」
法子「あたしもおんなじ」
法子「ドーナツの魅力も伝わったし、パンもおいしかったし、みちるちゃんおもしろかった」
みちる「あはは」
法子「…これで、いいんだよね」
みちる「そうですね、きっとこうして法子ちゃんとおしゃべりして美味しいもの食べていることこそが、ポッキーゲームなんですよ」
法子「きれいにまとまったね」
みちる「遠回りした気もしましたけど」
ガチャ
千川ちひろ(以下「ちひろ」)「ただいま戻りま…あら、法子ちゃんにみちるちゃん」
法子「あ、ちひろさん おはドーナッツ」
みちる「おはベーカリー」
ちひろ「(どう返せばいいのかしら…)おはようございます」
ちひろ「二人は…これからボーカルレッスンだったかしら」
法子「あ、そうだった」
みちる「すっかり忘れていました…もうこんな時間」
法子「急がないと」
ちひろ「その前に」
法子・みちる「??」
ちひろ「これ…片付けて下さいね」
List:
・両端を食べかけているバタール
・両方から食べられたゴールデンチョコレート
・歯形だけついてるプレッツェル
・ポップドーナツ少々
法子・みちる「あー…」
法子「…そうだ、ちひろさん」
ちひろ「?なんでしょう」
法子「これ全部あげる、『ちひろさんの勝ち』だから」
みちる「優勝商品の豪華粗品です!」
ちひろ「???」
法子「じゃ、いってきまーす」
みちる「あーー!待ってくださいー」
ちひろ「…」
ちひろ「…どうしましょう、これ」
ちひろ「! そうだ」
ちひろ「これ、アイテムにしちゃいましょう」
ちひろ「絆レベルが上がった時に、法子ちゃんとみちるちゃんからプレゼント…いけるっ」
オチた(オチてない)
乙。いい感じにイイカンジだった。
てなわけでおしまいです
…いやまあ、本当にポッキーゲームやり始めて、
近づく吐息とほろ苦いポッキーとふれあう唇、あたたかくうごめく互いの舌…
チームフラワーのお互いの奥底に眠ってた「想い」に目覚めちゃう
もう、止まらない…
っていうようなのでもよかったんですけど、なんかこの二人はそういうのと無縁なところに遊ばせても
おきたいなと思いまして、結果あほの子みたいになってしまいました
おそまつさまです
html依頼だしてきます
乙
かな子には「マストレさんと戯れるゲーム」を用意しとこう
ん?おむねと…おなか?
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