時折誰かが訪れる部屋 (17)

少女「じゃんるとか、ほかにもいろいろ、てきとうらしいです」

少女「……えっ」

少女「……わたしも、するんですか?」
少女「……………………」
少女「べつにいいですけど……」

少女「しゃわー……あびてきました」

少女「あかり……けしてください」

少女「……やさしく、してくださいね」

少女「う…………んっ……う………………」
少女「(長い時間……舌が絡んで)」
少女「ん…………う…………ん…………」
少女「(……ずっと、くちづけている)」

少女「…………………あ…………っ」
少女「(息がひどくみだれると、くちづけが止まる)」

少女「はぁ…………はぁ…………」
少女「(……やすんでいるあいだもだきしめられている)」
少女「(そうして時間が経つとまた……)」

少女「あ…………っ」

みちる「ね、ね? さわりっこしよーよ」
みちる「さわりっこはきもちいいよー」
みちる「あはっ。じゃーすきんしっぷかいしー」

みちる「ぺたぺたさわって……」
みちる「……くっついてると、あったかいね」

みちる「ね……? きすしていい……?」

みちる「……あむ……っ……」
みちる「……ちょっと、きすしてみちゃったりして」
みちる「……ん……ふ……」
みちる「そのまま、しおりちゃんの舌を、わたしの舌で、つん、つんって、してみたり」

みちる「……ほんとに……あったかいね」

みちる「……どしたの? 鬱入ってる感じなの?」
しおり「……別に、なにも」
みちる「んー……」

みちる「はい、ぎゅー。いいこいいこ」
しおり「……………………」
みちる「いいこいいこ」

みちる「………………んっ」
みちる「えへへ、きすしちゃった」
しおり「……………………」
みちる「……だめだった?」
しおり「…………もっと……して……」

みちる「………………あっ」
しおり「……ん……ふ……」
みちる「……あむ…………」

みちる「……しおりちゃんのえっち」
みちる「…………だいすきだよ」

みちる「真夜中……」
みちる「外は雨……雪になるのかも……」
みちる「薄暗い部屋……ランプの橙色の明かり……」
みちる「暖かくて柔らかなベッド……」
みちる「昨日からずっと一緒に過ごしている……」

みちる「裸のしーちゃん……裸のわたし……」

しおり「う…………ん……」
みちる「……いっぱい、声、だしてもいいのに」
しおり「はぁ…………はぁ…………」
みちる「……おもちゃ、しーちゃんの中にも、入れるね?」
しおり「…………あっ…………あぁぁぁ…………」

みちる「んっ…………しーちゃんの、おなかにも……全部、はいったよ」
しおり「……………………」
みちる「ゆっくり……うごくね……」
しおり「…………あっ」
みちる「いっぱい……きもちよく、なってね……」
しおり「あっ……あっ……あっ……」
みちる「すき……しーちゃん……すき……」
しおり「あうっ……うぅ……ん…………」
みちる「すき……しーちゃん……しーちゃん……」

みちる「……ふゆのそら、つめたいかぜ」
みちる「……白い石畳、遠くまで続く、誰も通らない道」
みちる「ちるちる……みちる……あおいとり」

みちる「近くで扉が開く音……」
みちる「……しーちゃん」

みちる「ねえ……」
みちる「……きす、しよ?」
しおり「……うん」

みちる「ん……っ……」
しおり「あむ……っ……」

みちる「(こうして、だきあいながらする、くちづけが、すき)」

しおり「んっ……ん…………あっ……は……」
みちる「ん……あっ……は……ふ……あっ……」

みちる「(しーちゃんのおくちのなか、あったかい…やわらかい)」
みちる「(……だいすき)」

みちる「……そろそろ、もどる……?」
しおり「もう少しだけ、ちるちると……こうしていたい」
みちる「……うん」

みちる「(そうして……きすで……とろけて……)」
みちる「(あたたかいへやのなかでも……)」

ちゅ……ちゅぱ、ちゅっ……
しおり「……あ、っ」
みちる「……すき」
しおり「……ん……あむ……っ」
みちる「……あむ……あん……」

みちる「すき……しーちゃん……すき……」
しおり「ちるちる……ちるちる、っ、あっ、あっ、あっ」

ず……ぐちゅ、っ……ぐちゅ、っ……
みちる「しーちゃんの、おなかのなか、かきまわして、いっぱい、いっぱい……っ……」
しおり「あっ、ああっ、あんっ、あっ、あんぅぅっ」
みちる「(しーちゃん……しーちゃん……)」

みちる「(……朝)」

みちる「しーい、……ちゃん……」
しおり「なぁに……ちるちる……?」

みちる「……しーちゃんと、くっつきたいだけ」
しおり「……わたしも」

みちる「(……ふわふわする)」
みちる「(……しあわせ)」

みちる「えっ……」
みちる「……もう少ししたら、住めなくなっちゃうんだ、この島」
みちる「じゃあ、お引っ越しかー……」

みちる「しーちゃん、準備、どう?」
しおり「わたしは、荷物なんてそんなにないから、だいじょうぶ」
みちる「わたしはごちゃごちゃ……しーちゃん手伝ってー」
しおり「うん」

みちる「ありがと、しーちゃん」
しおり「ふふ……あとは出発までゆっくりできるね」

みちる「乗り物が来るまでまだ少し時間があるね」
しおり「そうね……」

みちる「(ふたりとも、なんだかすこし、さみしくなって)」

しおり「……ちるちる」
みちる「しーちゃん……」

みちる「(そうして、ふたりは、そっと、きすをした)」
みちる「(十二月の陽射しは、意外と、暖かかった)」

しおり「時間ね」
みちる「うん、いこ」

みちる「(わたしは最後に振り返って、この島におわかれをした)」
みちる「(しーちゃんも、そっと、手を振った)」

しおり「ちるちる、これからも……」
みちる「……うんっ、いっしょだよっ」

しおり「続きはまたいつか」
みちる「またね」

おわり

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