穂乃果「穂乃果この前…しちゃったんだけど」 (80)

一度過去によそで書いた物を一度まとめます
良ければ見てください


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「心霊スポット」

穂乃果「こないだね、見ちゃったんだよ」

海未「何をですか?」

穂乃果「近所に幽霊が出るって噂の廃墟があるでしょ?」

海未「都会の東京にそんな所ありました?」

穂乃果「とにかくあるんだよ」

海未「そうですか。あるんですね。どこにあるんですか?」

穂乃果「そんな事はどうでもよくって」

海未「いや、この話の信憑性に関わってきまよ?」

穂乃果「そこはね、昔学校だったんだけどね。生徒が集まらなくて廃校になっちゃっだって」

海未「なんだか他人事には聞こえませんね」

穂乃果「昔はね生徒で賑わっていたらしいけね」

海未「寂しいですが少子化ですからね」

穂乃果「いや、先生が生徒にセクハラしたとかで騒ぎになったんだって」

海未「恐怖のハードルが駄々下がりなんですど」

穂乃果「でも、事実だからさ」

海未「しかし、こう言ってはなんですがそれだけで廃校になってしまうのですかね」

穂乃果「うん、予備校なんて替えはいくらでもあるからね」

海未「予備校?え、予備校なんですか?あなたは予備校を学校と言うんですか?」

穂乃果「別に高校や中学校なんて言ってないよ」

海未「いや、もう一気に私の想像と変わりました」

穂乃果「それでも、ほぼ廃墟だからね。雰囲気あるからね」

海未「ほぼ?ほぼってなんですか?本当に廃墟なんですか?」

穂乃果「廃墟だよ。雰囲気は」

海未「雰囲気は?いや、もうそれだと全然話が変わってきますからね」

穂乃果「も~、話が進まないよ」

海未「私が悪いのですか?」

穂乃果「とりあえず、穂乃果はその噂を聞いて気になって行くことにしたんだよ」

海未「しかし、よく行きますね」

穂乃果「もう、入口からして雰囲気あるからね」

海未「あなた、雰囲気で誤魔化そうとしてまんか?」

穂乃果「してないよ。も~いちいち茶々いれないでよ…ん?ちゃち?ちゃちゃ?どっちだっけ?」

海未「あなたこそ先程から話を進める気ないでしょう?」

穂乃果「そんな事ないよ。とにかく、勇気を出して入口のドアを開けたんだよ。でも、なかなか開かないの」

海未「やっと、それっぽくなってきました」

穂乃果「でも、そりゃそうなんだよね。その扉ね引戸じゃなくて押戸のドアだったの。珍しいよね。普通入口は引戸だよね」

海未「いや、もうそういうどうでもいい情報はいらないですから」

穂乃果「そうかな~?とりあえず幽霊が出るって噂は3階だから行こうと思ったの。そしたらね、何か聞こえるの」

海未「幽霊の声ですかね?怖くなってきました」

穂乃果「よく耳を澄ませてみるとねにゃ~って」

海未「なんだ、猫だったんですか」

穂乃果「穂乃果、無駄にビックリしてちょっと頭にきたから言ってやったんだ。凜ちゃん、静かにしててって」

海未「えっ?凜?猫じゃなくて?」

穂乃果「うん。凜ちゃんも一緒に行ったからね」

海未「何でそれを先に言わないのですか」

穂乃果「それはどうでもいいよ。とりあえず、穂乃果達は三階まで行こうと思ったんだけどエレベーター壊れてるから階段で行ったの」

穂乃果「一歩ずつ一歩ずつ怖いな~と思う気持ちを押し殺して上がってったの。そしたらね、段々と足が重くなってきて…」

海未「まさか、霊にとり憑かれたんじゃ?」

穂乃果「だからね、もう自分で歩いてよって絵里ちゃんに言ったの」

海未「絵里?」

穂乃果「絵里ちゃんは入口の段階でビビって気絶してたから穂乃果がおぶってたの」

海未「また、このパターンですか?まさか、他にもいたんじゃ?」

穂乃果「あと、ことりちゃんと花陽ちゃんと真姫ちゃんと希ちゃんとにこちゃん!」

海未「私以外全員じゃないですか。えっ、私は仲間はずれですか?」

穂乃果「違うよ。海未ちゃんの誕生日プレゼントを内緒で買いに行った帰りだから…あっ!」

海未「言っちゃったじゃいですか!何でプレゼント買いに行った帰りに心霊スポットなんか行くんですか?」

穂乃果「ま~あの~お誕生おめでとう」

海未「この流れで?」

穂乃果「とりあえずそんな事はどうでもよくって」

海未「そんな事?人の誕生日をそんな事?」

穂乃果「また後で祝うから」

海未「いや、もういいです」

穂乃果「今、拗ねないでよ。話が進まないよ」

海未「なぜ、私が責められるのです?全然腑に落ちないのですが」

穂乃果「とりあえず、絵里ちゃんを置いてきぼりにして3階まで行ったんだ」

海未「置いて行ったのですか?酷いですね。目が覚めたら大変ですよ?」

穂乃果「大丈夫。置き手紙してったから。たまたま色紙があったから」

海未「その色紙って…まさか?」

穂乃果「いや、何でもないよ」

海未「悲しくなって来ました」

穂乃果「とりあえず3階に上がったら扉があってね横に○○組って表札が掲げてあったの」

海未「クラス分けでしょうか?それにしても○○組って講師の名前?」

穂乃果「凄い緊張したんだ。ドクッドクって」

海未「鼓動が高鳴っているんですね」

穂乃果「そしたら、ことりちゃんがもしもして」

海未「え?このタイミングで」

穂乃果「ドクドクって言うのはことりちゃんの携帯の着信音だよ」

海未「そんな着信音がありますか!」

穂乃果「実際あったんだ。とりあえず、ことりちゃんが電話終わったてから扉を開けたの。そしたらね…」

海未「何かあったんですね?」

穂乃果「いかついおじさん達が数人いてねこっちを恨めしそうに睨むの 」

海未「いかついおじさんって…○○組って完全にそっちの人じゃないですか。完全にその人たちの事務所じゃないですか。廃墟じゃないじゃないでかす」

穂乃果「だから、ほぼって言ったじゃん。とりあえずね、そのおじさん達穂乃果達に対しておんどりゃ~て言うからさそこはウラメシヤでしょって言ってやったんだ」

海未「いや、おんどりゃ~で合ってますから。凄いですね。あなた、勇気ありますね」

穂乃果「いや~、何事もファイトだよ!!」

海未「世の中何でも気合いでどうにかなると思ったら大間違いです」

穂乃果「いやぁ、遠泳10㎞を熱い気持ちで乗り切ろうとしてた海未ちゃんに言われたくないけど」

海未「…それは」

穂乃果「それでね、穂乃果その人達を良くみたらねないんだ」

海未「え?足ですか?やっぱり幽霊だったのですか?」

穂乃果「指が」

海未「いや、もうやめてください。別の意味で怖いです」

穂乃果「もう穂乃果達怖くなっちゃって一階まで急いで逃げたの」

穂乃果「追っかけて来たらどうしようって思いながらね。そしたら、なかなか玄関のドアが開かないし」

海未「押し引き逆ですからね。学習能力ないのですか」

穂乃果「やっと開いたと思って逃げ切ったの」

海未「危うくあなた達が幽霊になるとこでしたね」

穂乃果「逃げきったら笑えてきちゃって皆で笑ってたら凜ちゃんが…あれ、人数が…って」

海未「まさか、ここにきて幽霊が憑いてきたとか」

穂乃果「それが穂乃果、絵里ちゃんを置いてきちゃったんだよね。あはは」

海未「いや、笑い事じゃないですから」

穂乃果「いや、絵里ちゃんも無事一人で帰って来たよ」

海未「そうですか。よかったです」

穂乃果「しばらくの間ハラショーしか言えなかったけど」

海未「よっぽど怖かったのですね。…それで?穂乃果は結局何をみたんですか?」

穂乃果「うん。絵里ちゃんが鬼に変わるところだよ」

海未「…それで、今正座してるのですね」

穂乃果「うん」

海未「まったく、反省中なのにベラベラと。しかし、何事もなくて良かったです」

穂乃果「うん。でもね、あれから希ちゃんがねたまに誰もいないのに一人で会話してるんだ」

海未「…完全に連れて来ちゃってるじゃないですか」

穂乃果「スピリチュアルだね!」

海未「もういいです!」

「FRIDAY」

穂乃果「こないださ、穂乃果目撃しちゃったんだ」

海未「何をですか?」

穂乃果「あのね、先週末ね明日休みだーと思ってさ街に繰り出したんだけど」

海未「宿題はどうしたのですか?」

穂乃果「も~、海未ちゃんは心配性だな」

海未「そんな事はありません」

穂乃果「それでね、穂乃果お店の中に居たんけど…
絵里ちゃんが居てさ。なんか、怪しいんだよね。そわそわしてさ。」

海未「話かけなかったんですか?」

穂乃果「うん。様子がおかしいからさちょっと後つけようかなと思ってさ」

海未「あまり感心しませんね」

穂乃果「も~うるさいな。それでね、絵里ちゃん移動しちゃったの」

海未「買い物が終わったんですかね?」

穂乃果「穂乃果も追いかけなきゃと急いでラーメンを食べようと思ったんだけどさ」

海未「え?ラーメンを食べてたのですか?」

穂乃果「そうだよ。お店の中って言ったじゃん」

海未「いや、普通に買い物かと思いましたけど」

穂乃果「まあ、それは置いといて」

海未「…はい」

穂乃果「やっとラーメンを食べ終わったてさ追いかけようと思ったらさ、急に後ろからちょっと待ちなさいって」

海未「絵里にばれたんですか?」

穂乃果「やっぱりね、無銭飲食は良くないね。忘れてたにしろさ」

海未「いや、絵里じゃないのですか?今の口調は
絵里ですよね。というか、何無銭飲食しようとし
ているのですか」

穂乃果「いや、わざとじゃないしそこのお店はさ、
ほら女の子ってラーメンとか恥ずかしいと思った
りするじゃん。だから女性限定のお店なの。だか
ら、店長も女性なんだよ」

海未「そうなんですね」

穂乃果「今度海未ちゃんや絵里ちゃんにも食べさせてあげたいな。味噌がねすごく美味しいんだ」

海未「いや、絵里は食べていたのでしょ?」

穂乃果「食べてないよ?」

海未「じゃあ、絵里はラーメン屋でラーメンを食べず一人でそわそわしてたのですか?それ、大丈夫なんですか?」

穂乃果「いや、絵里ちゃんラーメン屋にいないしね」

海未「は?」

穂乃果「穂乃果がラーメンを食べてる時に窓越しに
見ただけだから」

海未「そうなんですか?完全に同じ空間にいると思っちゃいました」

穂乃果「違うよ。海未ちゃんはせっかちだな~」

海未「あなたに問題があると思います」

穂乃果「まあ、それで絵里ちゃんはさなんか噴水の
所に移動したの」

海未「噴水があったのですね」

穂乃果「うん。そこで、誰かを待ってる感じでさ。
…スキャンダルの予感がしたんだよね」

海未「いや、決めつけるのは早いですよ」

穂乃果「うん、穂乃果もそれは時期そうそう…時期そうしょう…時期…」

海未「時期尚早です」

穂乃果「うん、それ。いや~日本語って難しいね。
穂乃果もロシアのクウォータだったらな~」

海未「関係ないですけどね。もう、話が進みません」

穂乃果「それでさ、穂乃果遠くからずっと見てたの。そしたらさ、相手が来たの。もう、絵里ちゃん嬉しそうでさ」

海未「本当ですか?」

穂乃果「うん。絵里ちゃんびちょびちょだったん
だけど拭いて貰ってた」

海未「あの人は何んで濡れているのですか?噴水ですか?噴水で遊んでたのですか?もう、バカなんですか、絵里は?」

穂乃果「いや、雨降り始めてたからね」

海未「あの、先に言って下さい」

穂乃果「だって、同じ空の下にいるんだから知ってると思ったよ」

海未「何をかっこよく言ってるのですか」

穂乃果「ねえ、話が進まないよ」

海未「あなたのせいでしょ」

穂乃果「それでね、もう絵里ちゃん相合い傘してさ」

海未「絵里はアイドルの自覚があるのですかね」

穂乃果「こっそり後をつけたんだけどさちょっと近づきすぎちゃって」

海未「危ないですね」

穂乃果「そしたら、急ににゃあって」

海未「猫がいたのですね」

穂乃果「絵里ちゃん振り向くから、隠れたんだけど」

海未「ひやひやしますね」

穂乃果「なんとかばれなかったからさ」

海未「はい」

穂乃果「凜ちゃんどうしたのって聞いたらさ」

海未「凜?凜もいたのですか?」

穂乃果「いたよ。あと、花陽ちゃん」

海未「なんで、先に言わないのですか。というか、
前もこんな会話しましたよね?」

穂乃果「そうだっけ?」

海未「まあ、いいです。それで、凜はなんと」

穂乃果「ラーメン、豚骨にしとけば良かったて」

海未「凜はバカなんですか?尾行中でしょ?」

穂乃果「まあ、凜ちゃんだから」

海未「それで、その続きは?」

穂乃果「絵里ちゃんさ、お店に入っていってさ。あっ、食べ物屋さんじゃないよ」

海未「そうですか。じゃあ、何のお店でしょう?」

穂乃果「穂乃果達もね入ったんだけどね普通のお店だよ」

海未「そうですか。欲しい答えじゃなかったのですが」

穂乃果「で、絵里ちゃんどこかな~って探したらさ
いたんだけど物凄く顔をペロペロされてるの」

海未「え?何をしてるのですか」

穂乃果「終いにはさ、飛び乗られちゃってすごく
喜んでるの」

海未「これから、絵里を見る目が変わります」

穂乃果「それを見てさ花陽ちゃんも羨ましいって」

海未「え?花陽も?…これからμ'sはどうすれば」

穂乃果「凜ちゃんは苦手見たいだったけど」

海未「凜がまともで良かったです」

穂乃果「穂乃果は羨ましかったな」

海未「やめてください。あなただけはやめてください」

穂乃果「…?大丈夫だよ、穂乃果ん家和菓子屋だから」

海未「関係ないでしょう!」

穂乃果「関係あるよ。やっぱり、食べ物扱ってると
犬は飼えないからね」

海未「犬…ですか?話が見えないのですが」

穂乃果「なんで?」

海未「犬がいたんですか?店内に?」

穂乃果「犬がいないペットショップってあるの?」

海未「ペットショップだったんですか?」

穂乃果「なんだと思ったの?」

海未「…なんでもありません」

穂乃果「もう、話し戻すよ?」

海未「もう、ご勝手に」

穂乃果「で、絵里ちゃんが犬と戯れてたらさ後ろからもっとデカい犬が来てさ。危ないなと思ったからさ絵里ちゃん、後ろ後ろって」

海未「志村けんですかっ!」

穂乃果「いや、あれは土佐犬かな?」

海未「犬種の話じゃありません」

穂乃果「何を言ってるの?」

海未「わからないならいいです」

穂乃果「…? でさ、危ないと思ってさ絵里ちゃんって叫んだの」

海未「では、バレてしまったんですね。でも、絵里の無事には変えられないですからね」

穂乃果「ばれなかったよ?」

海未「叫んだのに?」

穂乃果「心の中でね。口に出したらバレるから」

海未「あなたは鬼ですか?」

穂乃果「世間では海未ちゃんのが鬼軍曹って言われてるよ?」

海未「…怒りますよ?」

穂乃果「まあまあ」

海未「まあまあじゃありません」

穂乃果「だめだこりゃ」

海未「穂乃果、わかってるでしょ?志村けんのくだりわかってたでしょ?」

穂乃果「何のこと?」

海未「もう、本気なのかわざとなのかわかりません」

穂乃果「もぉ~話がす・す・ま・な・い」

海未「はい、どうぞ」

穂乃果「うん。それでさ、絵里ちゃんなんとか気づいてパッと立って避けたの。その瞬間にね希ちゃんがね目配せしてきたから」

海未「希?希がいたのですか?だって、凜と花陽だけって」

穂乃果「いや、希ちゃんはその日絵里ちゃんと遊んでたんだって」

海未「え、男性とデートしてたのではないのですか?」

穂乃果「そんなわけないでしょ」

海未「だって、スキャンダルって」

穂乃果「最初、そわそわしてたからさ、そうかなと思っただけ。思ったって言ったじゃん。」

海未「わかりませんよ、それじゃあ」

穂乃果「でね、絵里ちゃんが立ち上がった瞬間にね穂乃果がね絵里ちゃんの膝を目掛けて後ろからカックンと」

海未「一体何の話ですか?」

穂乃果「だから、尾行の途中で希ちゃんが穂乃果達に気づいたから連絡が来てね、絵里ちゃんにドッキリを仕掛けようって」

海未「…はあ」

穂乃果「うん。あの時凜ちゃんが叫んだお陰だね。希ちゃんが気づいたのは」

穂乃果「もう、膝カックンされて絵里ちゃん叫んじゃってさ。そしたら、周りの動物も騒ぎだしてさ。絵里ちゃん、その後店員さんに怒られてたよ」

海未「あなた達、最低ですね」

穂乃果「ちょっとやり過ぎちゃった」

海未「それで、穂乃果は何を目撃したのですか」

穂乃果「絵里ちゃんが鬼に変わるところ」

穂乃果「実は穂乃果や海未ちゃんよりも絵里ちゃん
が鬼だったね」

海未「…それで、ユニット別の練習中にも関わらず
希と凜は呼び出されたのですね」

穂乃果「これが金曜日の出来事です」

海未「もういいです」

「ケンカ」

穂乃果「この間さやっちゃったんだよ」

海未「今度は何をしたのですか?」

穂乃果「あー穂乃果退学かも」

海未「なっ、また赤点だったのですか?」

穂乃果「違うよぉ」

海未「では、一体?」

穂乃果「この間の休日さ穂乃果出掛けてたんだけど」

海未「はい。どこへ?」

穂乃果「随分と食い気味だね」

海未「初めに聞いておかないとややこしい事になるので」

穂乃果「ケーキ屋さんだよ」

海未「何しに?」

穂乃果「絵里ちゃんが大学決まったでしょ?だから、お祝いしようと思って。サプライズでさ」

海未「なぜ、あなたはいつも私に声を掛けないのですか?」

穂乃果「サプライズって言ったじゃん」

海未「私に隠してどうするのですか!」

穂乃果「海未ちゃんはすぐ顔に出るから隠してたの」

海未「…そうですか」

穂乃果「それでさ、凄く美味しそうなのあったから買ったの」

海未「それは、絵里も喜びますね」

穂乃果「うん。凄く美味しかったよ」

海未「え?もう、サプライズしたのですか?私、全く呼ばれてないのですが?」

穂乃果「あ、違うよ。穂乃果の分を買ったの。イチゴのショートケーキ」

海未「そうですか。なんか、また仲間外れにされたのかと…」

穂乃果「被害妄想激しいな~」

海未「しかし、なぜ穂乃果の分を買っているのです?」

穂乃果「え?自分のお小遣いで自分のおやつ買っちゃいけないの?なんで、海未ちゃんが決めるの?」

海未「いえ、そう言う訳では」

穂乃果「もう、海未ちゃん。次からは気を付けてね」

海未「府に落ちません」

穂乃果「でね、絵里ちゃんの分も買ったの」

海未「はい」

穂乃果「それでさ、お店を出てちょっと休憩してたらさ急にぴゃあって声がしてさ」

海未「はい、もう分かりましたよ。また、凛ですね。凛もいたのですね。仲が大変よろしいのですね」

穂乃果「違うよ。花陽ちゃんが叫んだの。凛ちゃんはにゃーでしょ!」

海未「…そうですね」

穂乃果「それでさ、どうしたのって花陽ちゃんに聞いたらさ中身がって」

海未「崩れてしまったのですか?」

穂乃果「穂乃果も慌てて中に手を伸ばしたら急に痛って思って」

海未「中で何があったのですか?」

穂乃果「いや、ただドライアイスを触っちゃっただけだよ」

海未「その情報いります?」

穂乃果「いるよ。だってドライアイスしか中にないんだよ?」

海未「ケーキは?」

穂乃果「それがね、穂乃果が一人でショートケーキ食べてたらさ凛ちゃんが我慢できなくて絵里ちゃんの分を食べちゃったの」

海未「結局、凛もいたんじゃないですか」

穂乃果「いないとは言ってないよ」

海未「それにしても、あの子はバカなんですか?毎度何かしらやらかしますね」

穂乃果「まあ、凛ちゃんのお金で買ったから良いんだけどね」

海未「え?凛にだけ払わせたのですか」

穂乃果「皆、持ち合わせがなくてさ、凛ちゃんに代表で買ってもらったの。後で返すつもりだよ」

海未「なぜ、用意しとかないのです?」

穂乃果「だって、穂乃果はショートケーキ買っちゃったし花陽ちゃんはコンビニでおにぎり買ってたからさ」

海未「…凛、ごめんなさい。私は酷いことを言ってしまいました」

穂乃果「だからまたお店に戻って同じのを買ったよ。全く凛ちゃんはしょうがないね」

海未「しょうがないのはあなたです」

穂乃果「それで、買い終わって歩いてたら絵里ちゃんがいてさ」

海未「毎回絵里に出くわしますね。暇なんですかね?」

穂乃果「よく見たらさなんかケンカしてるの」

海未「絵里が?」

穂乃果「うん。しかも、自分より背の小さい子相手に怒ってるの」

海未「何があったのでしょう」

穂乃果「もお、絵里ちゃん拳を握りしめて相手に向かって」

海未「暴力はダメでしょう」

穂乃果「いい加減にしなさいって叫んでた」

海未「あ、叫んでただけ?そうですよね」

穂乃果「でも、凄く我慢してたよ。プルプルって」

海未「よっぽどだったんですね」

穂乃果「それでね、穂乃果がもしもしって言ったら真姫ちゃんが怒ってて」

海未「え?真姫?もしもし?え?話が…」

穂乃果「穂乃果に電話が掛かってきたの」

海未「プルプルって電話ですか?絵里の怒りの表現かと思いましたけど」

穂乃果「もぉ~海未ちゃんのおっちょこちょい!」

海未「少なくとも私は今プルプルしてます。怒りで」

海未「それで?真姫はなんと?」

穂乃果「なんか、計画通りに進んでるのかって。ことりちゃんも心配してるって」

海未「…あの、これからポーカーフェイスを身に付けますからお願いですから誘って下さい。胸がキュってなります」

穂乃果「わかったよ。それでさ、早くしなきゃいけないと思ってね、絵里ちゃんの所に行ったの」

海未「穂乃果が?」

穂乃果「うん。もう、思いっきり右手を振りかざしてさ」

海未「だから、暴力はいけませんってば」

穂乃果「絵里ちゃんの顔を目掛けてドンと」

海未「えっ?絵里に?なんで」

穂乃果「えっ?サプライズだから」

海未「話が…」

穂乃果「だから、絵里ちゃんの顔にケーキ屋で買ったパイをぶつけたの」

海未「は?」

穂乃果「よくあるじゃん」

海未「はぁ。ですが、なぜそれをその時に?」

穂乃果「計画してたから」

海未「絵里がケンカしてるのに?」

穂乃果「あー、亜里沙ちゃんに足止めしてもらってたの。そしたら、絵里ちゃん亜里沙を叱りだして」

穂乃果「その瞬間をさ真姫ちゃんとことりちゃんにカメラで撮って貰ったの」

海未「…そうですか」

穂乃果「でも、ダメだったね。ケーキって言ってもパイにしたんだけどね」

海未「専用の物があるのでしょう」

穂乃果「うん、アップルパイじゃダメだったね」

海未「アップルパイでやったのですか?」

穂乃果「うん。嬉しかったのかな?絵里ちゃん泣いてたよ、街中でわんわんと」

海未「痛かったんじゃないですか?」

穂乃果「希ちゃんとにこちゃんの時は普通にお祝いしようってなったよ」

海未「…その時はちゃんと呼んでくださいね」

穂乃果「わかってるよ、しつこいな」

海未「…それで、何をやってしまったと?」

穂乃果「うん、今回は絵里ちゃんはなんとか許してくれたんだけど真姫ちゃんを鬼にしちゃったよ。穂乃果達に任せるんじゃなかったって」

海未「ほう」

穂乃果「真姫ちゃんじゃ赤鬼だね。泣いた赤鬼じゃなくて怒った赤鬼」

海未「なら、私は赤鬼の為に青鬼にならなくては」

「パワースポット」

穂乃果「この前体験しちゃったんだよ」

海未「もはや常套句ですね」

海未「それで、どうされました?」

穂乃果「なんか、お医者さんみたいだね。あ、お医者といえばさ…」

海未「話を変えない事」

穂乃果「あー、えっとねこないださ近くのパワースポットに行った時の話なんだけど」

海未「は?近所のパワースポット?そんな、ちょっとコンビニ行って来ます的なノリで?」

穂乃果「あ、神田明神じゃないよ」

海未「へー」

穂乃果「あ、興味ないな~」

海未「それで?」

穂乃果「あのね、音乃木坂学園から少し行った所にさちょっと御屋敷みたいな建物あるでしょ?」

海未「ありましたっけ?」

穂乃果「うん、あるの。なんか見るからに歴史ありみたいな。」

海未「ほう、パワースポットある所に歴史ありですね」

穂乃果「そこのさ、お饅頭が凄く美味しいからさ」

海未「は?お饅頭?」

穂乃果「うん。和菓子屋さんなの。敵情視察しようかなと思ってね」

海未「パワースポットは関係ないのですか?」

穂乃果「海未ちゃん…あ・せ・ら・な・い!」

海未「ちょっとイラッと来ちゃいました」

穂乃果「もぉ、短気は損気だよ!穂乃果は運気を上げに行ったんだけどね」

海未「へー」

穂乃果「それでさ、その和菓子屋の裏に神社があるんだけど」

海未「神社でパワースポットなら私の耳にも入って来ると思うのですが」

穂乃果「でね、そこの神社的な所ではさ、凄く運気が上がるんだって」

海未「的な?的なやつってなんですか?」

穂乃果「最後まで聞きなよ」

海未「いえ、あなたはすぐ的なとか雰囲気とかで誤魔化すでしょう」

穂乃果「そんな事ない!」

海未「はい、そうですか」

穂乃果「それでね、そこの神社はさ、その昔ねお姫様が住んでたんだって」

海未「神社にお姫様が住んでたのですか?」

穂乃果「いや、元々は違ったらしいけどね」

海未「昔っていつの話なのでしょう?戦国とか?」

穂乃果「ううん、約30万年前くらいだって」

海未「30万年前って想像してたより随分と前ですね」

穂乃果「うん、そのお姫様ってネアンデルタール人らしいからね」

海未「ですよね?そのくらいですよね?お姫さまって?猿人ですよ?」

穂乃果「ネアンデルタール人だってお姫さまぐらいいたっていいじゃん」

海未「そう言う概念があったのかって話しをしてるんです」

穂乃果「あったんでしょ。それにさ、ネアンデルタール人は猿人じゃないよ。猿人はアウストラロピテクスだからね。意外と知らないね、海未ちゃん」

海未「へーそうですか。勉強になりました」

穂乃果「だから、真姫ちゃんにまともじゃないって言われるんだよ」

海未「言われてません」

穂乃果「とにかく由緒正しきパワースポットなの。しかも、恋愛のね」

海未「ネアンデルタール人の恋愛って」

穂乃果「ほぼ、交尾じゃない?」

海未「穂乃果っ!」

穂乃果「えっ、何?」

海未「な、なんでもありません」

穂乃果「えー?」

海未「だ、だいたいアイドルでしょう?恋愛のパワースポットなんて。自覚あるのですか?」

穂乃果「別に良くない?」

海未「良くないです」

穂乃果「それでね、折角行ったんだから参拝しようと思ってさ」

海未「そうですね」

穂乃果「ラーメンをいっぱい食べれますようにって」

海未「恋愛は?」

穂乃果「穂乃果もそう思ってさ、おかしいなって」

海未「気づきましたか」

穂乃果「さすがにね。だからね、凛ちゃんここは恋愛のお願いをするんだよって教えてあげたの」

海未「はい、出ました。凛のこのパターン。もう、ラーメンであれ?凛のパターンかなと思いましたから」

穂乃果「そしたら、凛はラーメンに恋してるにゃーだって」

海未「もう、勝手すればいいです」

穂乃果「それでさ、その時希ちゃんが」

海未「はい!質問!」

穂乃果「何?」

海未「その時は誰がいたのですか?」

穂乃果「えっとね、ことりちゃんと三年生組3人と一年生組3人だよ」

海未「…もしかして、私嫌われてます?」

穂乃果「そん事ないんじゃない?」

海未「はっきり否定してください。なぜ毎回私は居ないのですか」

穂乃果「だって海未ちゃん弓道部の方に行ってたでしょ?」

海未「今週一度も顔出してないのですけど」

穂乃果「あれ?じゃあ、なんでだろう?」

海未「私泣きそうなんですけど」

穂乃果「なんか、忙しかったんでしょ?」

海未「………」グズッ

穂乃果「もぉ、泣かないの。皆で海未ちゃんの分の御守り買ったから」

海未「…ありがとうございます」

穂乃果「それでさ、スピリチュアルな事に希ちゃんがもう浮いちゃってるの。さすが、だよね。穂乃果本当にびっくりしちゃったよ」

海未「えっ?浮いてるのですか?」

穂乃果「さすがはスピリチュアル娘だね。もう、オカルトだね」

海未「とんだ奇跡体験ですね」

穂乃果「絵里ちゃんもハラショーじゃなくてアンビリーバボーって言ってたからね」

海未「絵里からロシアを感じた事それほど無いんですよね」

穂乃果「でも、あれは浮くって」

海未「どうしてですか?」

穂乃果「だって神田明神の巫女衣装で他の神社に参拝にきてるんだもん」

海未「あっ、浮くって宙にじゃないのですか?」

穂乃果「ドラゴンボールじゃないんだから」

海未「穂乃果がスピリチュアルなんて言うから…」

穂乃果「はいはい、穂乃果が悪かったです」

海未「…」

穂乃果「それでさ、その後おみくじしたの」

海未「はあ」

穂乃果「穂乃果はさ中吉で健康も勉学も上手くいくって。ただ、恋愛面はさダメだったね」

海未「パワースポット行ったのに?絶対ダメですよね?恋愛運あがってないじゃないですか」

穂乃果「所詮はネアンデルタール人だから」

海未「ある意味良かったかもですね」

穂乃果「で、希ちゃんが引いて大吉。凛ちゃんが吉。花陽ちゃんが末吉。ことりちゃんが凶だったの。で、次の真姫ちゃんは大凶引くのがお決ま
りでしょ?」

海未「そうですかね?」

穂乃果「真姫ちゃん大吉引いちゃってさ。一年良いことしかないとか書いてあるの」

海未「良かったじゃないですか」

穂乃果「だから、穂乃果と凛ちゃんと希ちゃんで真姫ちゃんが大凶引かなかった事を責めてたら泣き出しちゃってさ」

海未「全然、大吉の効果発揮してませんね」

穂乃果「結局絵里ちゃんが大凶引いてるし。もう、遅いのに」

海未「絵里は本当に絵里ですね」

穂乃果「なんか絵里ちゃん可哀想でさ、穂乃果何故か御守り持ってたからあげたの」

海未「それ私のじゃ?」

穂乃果「まぁまぁ」

海未「もう、何も信じません」

穂乃果「で、希ちゃんのおみくじ見たんだ。恋愛面は切なに名前をつけるといいって書いてあったよ。意味わかんないよね」

海未「思いっきりスノハレじゃないですか?」

穂乃果「μ'sも有名になったね。ウハウハだね」

海未「はしたないです」

穂乃果「だからさ、もう穂乃果はさ財布ごと賽銭しちゃったからね」

海未「太っ腹すぎません」

穂乃果「さすがにね、やり過ぎたよね。絵里ちゃん泣いてたよ」

海未「何故?」

穂乃果「やっぱり財布事はショックだったみたい」

海未「絵里のを投げたのですか?」

穂乃果「うん。大凶だからと思って」

海未「怒ったでしょう?」

穂乃果「ううん。フリーズしてた」

海未「でしょうね」

穂乃果「とうとうハラショー言わなかったからね」

海未「声にならなかったのでしょう?」

穂乃果「その後ね、神社の人に物凄く頭下げて取らせて貰ってたよ」

海未「絵里は可哀想です。あっ、私もですけど」

海未「それで?穂乃果は何を体験したのですか?」

穂乃果「今、絵里ちゃんのお仕置き実行中」

海未「ハラショー」

「心霊スポット 補」

真姫「まったく、たまったもんじゃないわよ」

海未「どうしたのですか?」

真姫「別に、何でもないわよ」

海未「私で良かったら聞きますよ」

真姫「こないだね、海未の誕生…はっ!」

海未「私の?」

真姫「あ、あなたじゃないわよ。seaよ。青い海の海よ」

海未「はあ、そうですか」

真姫「そうよ」

海未「はい、それで?」

真姫「だから、皆で海に行ったんだけど」

海未「この時期に?私は誘われてないのですが」

真姫「あ、あなたはその~電波が悪くて」

海未「携帯のですか?」

真姫「そ、そうよ。皆ね。穂乃果もことりもよ。携帯の調子が悪かったのよ」

海未「無理があるような」

真姫「ないわよ」

海未「それで?」

真姫「で、ちょっと疲れてたからカフェで休憩してたの」

海未「はい」

真姫「そしたら、希が近くに心霊スポットがあるって言い出して」

海未「…なるほど」

真姫「何がなるほどなのよ?」

海未「いえ、こっちの話です」

真姫「そしたら、穂乃果も知ってるって言い出して。今から行こうって。私は反対したのよ?絵里も花陽もね」

海未「でも、行ったんでしょう?」

真姫「凛に怖いのかってバカにされたから…」

海未「チョロすぎます」

真姫「穂乃果が案内するからっていうから行ったのよ。絵里は最後まで反対してたけどね」

海未「さすが、元生徒会長です」

真姫「いや、ただ怖かったんでしょ」

海未「そうですか」

真姫「だいたい東京のど真ん中に廃墟があるなんて聞いたこと無かったのよね」

海未「そうでしょう?」

真姫「穂乃果に案内されて行った場所は廃墟と言うより寂れたビルって感じ。しかも、元予備校ね」

海未「しかも、講師がセクハラして廃校になったのでしょう?」

真姫「有名なの?」

海未「いえ、ちょっと」

真姫「まあ雰囲気は確かに幽霊が出てもおかしくはないのよ。だから、行こうかって事になったよ」

真姫「いざ、入ろうとしたら穂乃果が玄関の扉が開かないって。そりゃそうなのよ。明らかに押戸なのに引いてるんだもの。作りをよく見ればわかるでしょ?」

海未「まあ、そうですね。」

真姫「それを、希がふざけて心霊現象だって言うから絵里がパニックになっちゃって」

海未「…絵里」

真姫「もう、心霊現象じゃないって事を確かめるために勢いよくドアを開けるものだから転んで頭を打ったのよ」

海未「それで、気を失ってたのですか?」

真姫「何で知ってるの?」

海未「いえ…てっきり、怖くてかと。ですが、真姫。頭を打ったのなら危険でしょう?あなたは医者の娘でしょう?わからないのですか?」

真姫「大丈夫よ。気絶したふりだから」

海未「…絵里、ポンコツですね」

真姫「まあ、穂乃果がおぶって行くって言うら」

海未「その時点で引き返そうと思わないあたり穂乃果ですね」

真姫「本当よね」

真姫「私は引き返そうと言ったのよ。そしたら希が怖がってるって」

海未「本当、チョロい」

真姫「イミワカンナイ」

海未「そうですね」
1
真姫「だから、私と穂乃果が先頭で行ったのよ。そしたら、急におどろおどろしい声でにゃーって」

海未「凛ですね」

真姫「そうなのよ。私を脅かそうとしてるのよ。なんで、にゃーなのよ。人間の霊でしょ、わぁーとかでしょ普通?」

海未「まあ、凛の口癖ですから」

真姫「しかも、穂乃果は引っかかるし」

海未「まったく、穂乃果は」

真姫「それで、噂だと3階に霊が出るって言うのよ。でも、エレベータは壊れてるから階段で行ったのよ」

海未「引き返せば良いものを」

真姫「で、穂乃果は絵里をおぶってるでしょ?もう、重いって言うのよ。どうせ、絵里も寝たふりだから下ろせば自分で歩くと思ったから穂乃果に言ったのよ」

海未「真姫は優しいのか厳しいのか…」

真姫「でも、絵里も引くに引けないからなかなか起きないの。そしたら、希がまた悪ふざけで置いていこうって」

海未「μ'sって大丈夫なんですかね?まともなのが花陽とことりしか」

真姫「私もよ」

海未「はいはい」

真姫「からかわないで。それで、穂乃果は絵里の寝たふりに気づいてないから置いてくなら置き手紙をして行こうって」

海未「…後で希にはきつく言わなければ」

真姫「…?で、たまたま色紙があったのよ。穂乃果がそれに書いちゃって」

海未「フフッ、何故海に行って色紙があったのですかね?」

真姫「そ、それは…えっとにこちゃんよ。にこちゃんが…ほら、アイドルはいつでもサイン出来るようにって」

海未「フフッ、そうですか」

真姫「な、何で嬉しそうなのよ」

海未「いえ、別に」

真姫「それで、一応穂乃果は叱ったんだけど。まあ、書いちゃったものは仕方ないものね。後でまた用意すればいいし」

海未「はい」ニコッ

真姫「それで、絵里は置いてったのね。で3階に上がったら部屋が1つあって表札に◯◯組って書いてあるの。物凄く嫌な予感したわよ」

海未「冗談じゃすまないですよ?」

真姫「流石に引き返そうとしたらことりの電話がなりだして」

海未「あれ?携帯の調子が悪かったのでは?」

真姫「ヴェェ。な、直ったのよ。電波良かったんでしょう?」

海未「フフっ、そうですか。」

真姫「で、電話が終わったら穂乃果が扉を開けちゃって。流石の希と凛も顔がひきつってたわ」

海未「でしょうね」

真姫「もう、中見たら予感的中よ。もう、急に中のその人達に怒鳴られるし。何故か穂乃果は怒鳴り返すし」

海未「…あの子は。」

真姫「ウラメシヤーて言えって。穂乃果は幽霊と勘違いしてるのよ」

海未「天然ここに極まれりですね」

真姫「天然じゃすまないわよ。もう、必死で逃げたわ。流石に私達一般人だから追っかけて来なかったけど」

海未「良かったですね」

真姫「で、外に逃げるときまた穂乃果がドアが開かないって。もう、バカよ」

海未「幼馴染みとしてかわりに謝ります」

真姫「で、外に出たら凛が誰かいないよって言うのよ」

海未「絵里ですか」

真姫「そうなの。絵里を忘れてたの。でも、私達が逃げたのに気づいたのね。泣きながら走って来たわ」

海未「絵里も悪いですけどね」

真姫「まったく何が心霊スポットよ。その後調べたら全然違う所の建物の話だったのよ」

海未「穂乃果はしょうがないですね」

真姫「しかも希は最初から気づいてたのよ」

海未「言い出しっぺですものね」

真姫「しかも、その後も霊が着いてきちゃったふりをして絵里を怖がらせているのよ」

海未「そう言う事だったのですね?」

真姫「なにがよ?」

海未「実は穂乃果にもこの話を聞いていたのです」

真姫「な、先に言ってよ」

海未「しかし、穂乃果と違って話がわかりやすいです」

真姫「あ、当たり前でしょ」

海未「それで?何故、その話しを部室の前でわざわざするのですか?私は部室に入りたいのですが」

真姫「そ、それは」

プルプル

真姫「あ、もしもし…うん。…うん。わか
ったわ」

海未「電話ですか?」

真姫「海未。部室に入りましょ?」

海未「なんなのですか?」

真姫「いいから」

ガチャ

穂乃果「イェーイ!海未ちゃん!」

8人「お誕生日おめでとう」

海未「………はっ!ありがとうございます!」

「FRIDAY 補」

希「いや~この間は面白かったな~」

海未「どうしたのです?」

希「何でもないんよ」

海未「そうですか」

希「いや~笑ったな~」

海未「話したいのでしょう?」

希「何?海未ちゃん聞きたいんや?」

海未「ならいいですよ」

希「ああ、ウソウソ。聞いて」

海未「最初からそう言えば良いのに」

希「全くやね」

海未「あなたの事を言ってるんですよ」

希「そうやったね」

海未「バカにしてるのですか?」

希「そんな事…ないやん?」

海未「…それで?どうされたのですか?」

希「なんかお医者さんみたいな言い回しやね。海未ちゃんお医者さんごっこしたいん?」

海未「真面目に話さないなら帰りますよ」

希「厳しいな~」

海未「だいたい全く同じ事を穂乃果に言われました」

希「あら、うちと穂乃果ちゃんはお揃いさんなんや。運命感じるな~。海未ちゃん妬かないよ~?」

海未「だ、誰が」

希「ふふっ、海未ちゃんもチョロいな~」

海未「茶化さないで下さい」

海未「それで話しとは?」

希「あのね海未ちゃん、こないだうちねエリチと二人で久し振りに遊んだんよ」

海未「先週の金曜日ですか?」

希「そうそう。何で知ってるん?」

海未「いえ、別に」

希「スピリチュアルやね」

海未「ですね」

希「うち、ちょっと時間に遅れちゃてエリチを待たせてたんよ。そしたら、雨が降ってくるやん?」

海未「天気予報見なかったのですか?」

希「うちは見たよ。だから、傘を持っていったんやけど。エリチが案の定忘れたらしくって…」

海未「どこか抜けてるんですよね」

希「なんか、天気予報は見たらしんやけど。亜里沙ちゃんに傘持たせて自分の分を忘れたらしいんよ」

海未「ほんと、おっちょこちょいが似合いますよね」

希「だから、エリチがびちょびちょになってるの。それも、雨宿りすればいいのに律儀に約束した場所の噴水の横で傘も差さずに」

海未「真面目というか、機転が効かないというか。まあ、そこが絵里の良い所なのですが」

希「いや、海未ちゃんも似たような者だよ?」

海未「へ?」

希「あれ、その後雨やんだら噴水で遊んでる人みたいになってしまうなと思った」

海未「本当に間の悪い人ですからね」

希「流石にうちが待たせてエリチ濡れてるから傘に入れてあげなきゃと思って二人で相合い傘したんよ」

海未「本当に仲がよろしんですね」

希「海未ちゃんもうちと相合い傘したかったら傘忘れてきてな」

海未「だ、大丈夫です」

希「つれないな~」

海未「もぉ、私をからかう為に来たのですか?」

希「ちがうよ。なんかね、待ち合わせしてる所を穂乃果ちゃん達が見てたんやって」

海未「ラーメン屋でですか?」

希「あれ?うち言ったっけ?」

海未「…さあ?」

希「まあ、いっか」

希「穂乃果ちゃん達…あ、凛ちゃんと花陽ちゃんの3人でいたんやけど」

海未「そう言う情報…大切ですよ」

希「海未ちゃんどしたん?」

海未「いえ、何でもないです?」

希「で、花陽ちゃんがもしかしてデートの待ち合わせなんじゃて勘繰ったらしいんよ」

海未「そうだったのですか?」

希「意外と花陽ちゃんってこう言う話し好きなんやね。にこっちの時もそうやったやん?」

海未「確かに…花陽でしたか」

希「そしたら、凛ちゃんと穂乃果ちゃんが面白がるのは必然やん?」

海未「あなたも似たような者ですよ?」

希「だからわかるんよ」

海未「全く」

希「まあ、デートと言うのは本当やったけど」

海未「え?希と絵里でしょう?」

希「だから、デートやん」

海未「そうですか」

希「二人で遊べばデートなんよ!」

海未「では、私はデートと言う物の認識を改めねば」

希「もう、冗談つうじないな~」

海未「あなたがふざけすぎなのです」

希「で、スキャンダルの匂いがするからって後をつけてきたんよ」

海未「全く、野次馬根性丸だしですね。」

希「でも、凛ちゃんが大きな声出したから気づいたんよ」

海未「凛には尾行という芸当は無理ですね」

希「まぁ~凛ちゃんやからね。可愛らしいやん?」

海未「フフッ、そうですね」

希「ただ、このまま尾行をさせても面白くないやん?」

海未「誰しもが面白さ重視で生きてる訳じゃないんですよ?」

希「うちだって節度はあるよ?」

海未「では、もう少しちゃんとしてください」

希「まあまあ」

希「それでね、うち穂乃果ちゃんに連絡したよ」

海未「なんと?」

希「えりちにイタズラするからそのままこっそり着いて来てって」

海未「全く。それで、この前ユニット練習中に凛と怒られていたのですね」

希「まあね。もう、海未ちゃん話が前後してしまうやん」

海未「失礼しました」

希「で、イタズラするならどこが良いかなって思って…ペットショップに行ったんよ」

海未「非常に迷惑ですよ」

希「うん。反省しとるよ」

希「で、しばらくペットショップで犬とか見てたんよ」

海未「はい」

希「もう、エリチ犬になつかれちゃって凄く嬉そうやったな~。学園が廃校するって時は気を張りっぱなしで笑顔なんか見せる事なかったから…μ'sの皆のお陰やね!うち感謝しとるんよ?」

海未「そう言って貰えると嬉しいのですが絵里にイタズラしたんでしょう?」

希「それはそれやからね」

海未「折角の良い話が台無しですね」

希「で、犬とエリチが戯れていたら後ろから土佐犬が来たんよ」

海未「危ないですね」

希「うん。流石に穂乃果ちゃんもバレるの覚悟で叫ぼうとしたんやけど怖くて口をパクパクさせとるんよ」

海未「そう言う事だったのですか」

希「だから、うちがエリチ後ろって言ったんよ」

海未「…はい」

希「あっ!海未ちゃん!志村けんみたいって思ったやろ?土佐犬なのに」

海未「うう、まさか希と同じ思考をしてるとは…」

希「失礼やな~」

海未「当たり前でしょう」

希「でな、エリチが気がついて逃げたんよ。で、安心しきっとるから穂乃果ちゃんに合図したんよ」

海未「安心しきった所を狙うなんて中々鬼畜の所業ですね」

希「穂乃果ちゃんがエリチのひざを目掛けてかっくんしたんよ」

希「そしたら、エリチが思いの外大きな声で叫ぶから回りにいた動物も騒ぎだして」

海未「本当に迷惑ですからね?」

希「だから、エリチお店の人にめっちゃ怒られとったよ」

海未「可哀想です」

希「その後、うちもエリチから説教やよ?」

海未「自業自得ですね」

希「まあ、今回はやり過ぎたけど。楽しかったな~」

海未「最低ですよ」

希「うち、小さい頃友達とこういう風にイタズラしたりとかした事なかったから…。本当に今楽しいんよ」

海未「…希」

希「エリチがいてにこっちがいて穂乃果ちゃん、ことりちゃんがいて真姫ちゃん、凛ちゃん、花陽ちゃんがいて…海未ちゃんがいて。…本当に奇跡や」

希「で、結局エリチは怒っちゃったけど5人で夜食事をしてな。やっぱり次は9人で来ようってエリチと言ってたんよ」

海未「…希」

希「だから、海未ちゃん。明日空いとる?皆で遊びたいんやけど?」

海未「明日どうでしたかね?」

希「え?…海未ちゃん」

海未「なんて、空いてますよ」

希「う、海未ちゃん!」

海未「全く希はチョロすぎますよ?」

希「そ、そんな事ないやん?」

海未「先程のお返しです」

希「うちとした事がやられたな~」

海未「明日は金曜日ですから。次の日は練習も休みですしね。あっ、イタズラは勘弁して下さいよ?」

希「わかってるよ」

海未「フフッ、喋り方変わりましたね」

「ケンカ 補」

花陽「あのぉ~、海未ちゃん?」

海未「どうしたのです?」

花陽「実は私ね、海未ちゃんに謝らなきゃいけない事が…」

海未「また太ったのですか?」

花陽「あぅ…違うの…こないだの話なんだけど…」

海未「はい」

花陽「絵里ちゃんが大学合格したでしょう?」

海未「そうですね」

花陽「それでね、にこちゃんと希はまだだけどとりあえず先に簡単にお祝いしとこうと思って…こないだ、海未ちゃんが弓道部に顔を出してる時に計画したの」

海未「そうでしたか」

花陽「でね、穂乃果ちゃんがいい事を思い付いたって言うから穂乃果ちゃんに任せちゃったの」

海未「そこが運命の別れ道と言うわけですね」

花陽「そんな言い方しちゃうと良くないんだけど…」

海未「いえ、穂乃果には少しはっきり言った方がよいのです」

花陽「でね、とりあえず用意するものがあるからって私と凛ちゃんと3人でお買い物する事になったの」

海未「ほう」

花陽「サプライズだからって日曜日の午前中に集合としか教えてくれなくて…」

海未「普通サプライズは絵里に内緒にしとくだけでいいのでは?」

花陽「うん…そうだよね?」

海未「しかし、花陽も花陽です。少しは穂乃果に意見をしなさい」

花陽「うぅ、それは…」

海未「全く、それで?どうしたんですか?」

花陽「えっと、日曜日8時から駅前で集まったんだけど…」

海未「穂乃果が遅刻しましたか?」

花陽「うん…30分遅れてきたんだ」

海未「こんどお説教ですね」

花陽「優しくね?」

海未「甘やかすと癖になりますから」

花陽「それで、穂乃果ちゃん遅れてきたんだけど…私、お腹すいちゃって」

海未「朝食をとらなかったのですか?」

花陽「食べたよ?」

海未「なのに?」

花陽「うん。そしたら、穂乃果ちゃんがコンビニで何か買おうって」

海未「遅れてきて…」

花陽「でね、私はおにぎり買ったんだ」

海未「花陽はお米が大好きですね」

花陽「うん。そこのコンビニのおにぎりはね、普通のコンビニのおにぎりとちがってそのお店で炊いたお米をそのお店で握っているの」

海未「………花陽?」

花陽「それもね、魚沼産のコシヒカリ。具もバリエーションが豊富なんだけど実はそこはしおむすびが絶品なの。炊き加減塩加減が最適でね…」

海未「…花陽、もういいですから」

花陽「海未ちゃんも今度食べてみて」

海未「…そうですね」

花陽「凛ちゃんと穂乃果ちゃんにも勧めたんだけど…」

海未「何となくその場の光景が想像できます」

花陽「…?でね、その後に穂乃果ちゃんがケーキ屋さんに行くって言うの」

海未「お祝いにケーキは良いと思いますけどね」

花陽「で、穂乃果ちゃんショートケーキを見てるからそれを絵里ちゃんにプレゼントするのかなって思ったの」

海未「自分の分でしょ?」

花陽「さすが、海未ちゃん。穂乃果ちゃんの事は何でもお見通しだね」

海未「…そう言うことにしときましょう」

花陽「でね、絵里ちゃんの分は何を買うのかなって思ったらアップルパイだって」

海未「…」

花陽「アップルパイが悪い訳じゃないんだけどお祝いでアップルパイか~って思ったの」

海未「まぁ、美味しいですけど」

花陽「で、いざ買おうと思ったら先に穂乃果ちゃん自分の分のショートケーキ買ってるでしょ?」

海未「はい」

花陽「私はおにぎり買ったでしょ?」

海未「はい」

花陽「二人ともお金なくて」

海未「ですが、おにぎり買っただけでしょ?」

花陽「いっぱい買ったの」

海未「にしても」

花陽「………」

海未「これ以上は聞きません」

花陽「だから、凛ちゃんが持ち合わせあったから凛ちゃんが代表で買ったんだけど」

海未「凛は良く持ってましたね」

花陽「それが…凛ちゃんは個別に絵里ちゃんにプレゼント買おうと…」

海未「あなた達…」

花陽「わかってるから…海未ちゃん…言わないで?」

海未「しかし、凛は健気な子ですね」

花陽「わかる、海未ちゃん?凛ちゃんはね」

海未「り、凛の話しは今度聞きますから」

花陽「そう?でもね、買い終わって少し休憩してたの。で、ちょっとお手洗いに行こうと思ったの」

海未「はい」

花陽「それで、お手洗いから帰ってパイが大丈夫かなと思って中身を何となく見たら…ないの」

海未「…凛」

花陽「そう、凛ちゃんが食べちゃったの。穂乃果ちゃんがショートケーキを食べてるの見て我慢できなくて」

海未「…あの子待てが出来ないんですかね?」

花陽「海未ちゃん、凛ちゃんは犬じゃないんだよ!」

海未「分かってますよ」

花陽「ネコなんだよ?」

海未「人間です!!」

花陽「それでね、凛ちゃんまだ持ち合わせあるからってまた買い直したの」

海未「もう、完全に絵里へのプレゼントは買えませんね」

花陽「うぅ、反省してます」

海未「そ、そんなに落ち込まなくても。きっと気持ちだけで嬉しいはずですから」

花陽「そ、そうかな?」

海未「ええ、きっと」

花陽「えっと、でねその後穂乃果ちゃんについて歩いてたら絵里ちゃんがいたの」

海未「まるで、示し会わせたようですね」

花陽「で、亜里沙ちゃんもいたんだけどケンカしてるって言うか絵里ちゃんが叱ってると言うか…」

海未「絵里が亜里沙を叱ってるイメージが想像つきませんね」

花陽「亜里沙ちゃん、絵里ちゃんに向かってずっとポンコツって連呼してて」

海未「絵里が言われて一番傷つく言葉ですね」

花陽「実は穂乃果ちゃんの指示で亜里沙ちゃんが絵里ちゃんを足止めしてたの」

海未「にしても、やり方は他にないのですかね?」

花陽「でも、私と凛ちゃんはそんなの知らないから…どうしようと思って」

海未「そうなりますね」

花陽「そしたらなぜか、穂乃果ちゃんがテレビのバラエティの話をしはじめて」

海未「唐突に?」

花陽「そう、突然に」

海未「なぜ、言い換えたのですか?」

花陽「あの、深い意味はないの。ごめんなさい」

海未「いちいち、こんな事で謝らない!」

花陽「そ、それでね穂乃果ちゃんがバラエティの話をしてる最中に真姫ちゃんから電話が掛かってきて、ビデオカメラを持ってことりちゃんと待機して
るけどまだかって連絡が…」

海未「それも、花陽達は聞いてなかったのですか?」

花陽「…うん」

海未「あなた達も少しは穂乃果の行動に注意してください」

花陽「そんなこと言ったら可哀想だよ」

海未「私の方が可哀想なんです!」

花陽「え、えっとそれでね、急に穂乃果ちゃんがアップルパイを取り出して絵里ちゃんに駆け寄ってくの」

海未「嫌な予感…しなかったのですか?」

花陽「したよ。でも、呆気に取られて…。急にだから。穂乃果ちゃん、絵里ちゃんに向かって絵里ちゃーんて叫んで」

海未「振り返った瞬間にパイを顔面にですか?」

花陽「うん。穂乃果ちゃんのバラエティの話しはきっとここに繋がったんだって思ったの」

海未「なら、止めようがあったでしょう?」

花陽「真姫ちゃんの電話で途中までしか聞いてないから」

海未「そ、そうでしたか」

花陽「アップルパイだから顔に林檎が少し着くだけだし何より痛そうだしあの絵里ちゃんが思わず泣いちゃって」

海未「よほどびっくりしたんでしょう」

花陽「亜里沙ちゃんも絵里ちゃんがわんわん泣くから…初めて見たのかな?びっくりしてた」

海未「いや、穂乃果の行動にひいてたのでは?」

花陽「どっちもかな?でね、とりあえず凛ちゃんと穂乃果ちゃんと3人でおめでとうって言おうとしたら隠れてた真姫ちゃんが出て来て説教始めちゃったの」

海未「全面的に真姫が正しいです」

花陽「それを、ことりちゃんがなだめてたんだけどね」

海未「ことりは甘すぎます」

花陽「真姫ちゃんは怒ってるし絵里ちゃんは泣いてるし穂乃果ちゃんはあたふたしてる亜里沙ちゃんは固まってるし…」

海未「カオスな光景が目に浮かびます」

花陽「とりあえず、穂乃果ちゃんは絵里ちゃんに謝ってた。絵里ちゃんは気持ちが嬉しいからって許してくれたんだ。リンゴと鼻水だらけの顔で…。」

海未「最後のいります?」

花陽「と、とりあえず穂乃果ちゃんにはこれからやる時は事前に言ってって」

海未「それが正解です」

花陽「で…この計画に海未ちゃんが参加してないのは…」

海未「私はすぐに顔にでるのでサプライズにならないと穂乃果が思ったのでしょう?」

花陽「海未ちゃん…自分でわかってたんだ」

海未「穂乃果に聞いたのです。あなた、ちょくちょく毒舌を吐きますね?」

花陽「ご、ごめんなさい」

海未「ですから、怒ってないです」

花陽「ほ、本当に?」

海未「ええ」

花陽「それでね、今度はにこちゃんをサプライズでお祝いしたいんだけど…海未ちゃんに計画を」

海未「任せてください」パァ

花陽「海未ちゃん…顔に出てるよ?」

海未「へ?」

「パワースポット 補」

凛「ねえねえ、海未ちゃん」

海未「どうしまた?」

凛「こないだねー凛パワースポットに行ったんだ」

海未「…そうですか」

凛「興味ない?」

海未「いえ、そう言う訳では」

凛「どこだと思う?」

海未「さあ、パワースポットは神田明神くらいしか知りませんから」

凛「え?神田明神ってパワースポットなの?」

海未「…知らなかったのですか?」

凛「だから希ちゃんはパワーありふれてるんだね」

海未「で、どこに行かれたのですか?」

凛「…えっと、どこ?」

海未「私は知る訳ないでしょう」

凛「近くに和菓子屋さんがあったにゃ。でも、穂乃果ちゃん家じゃないよ?」

海未「穂むらの近くなら私も知ってるでしょう」

凛「そっか。意外とするどいにゃ」

海未「意外とはなんですか」

凛「そこのお饅頭凄く美味しかったよ。はい、海未ちゃんの分」

海未「あ、買ってきてくれたのですか?」

凛「食べて」

海未「では、いただきます」

凛「どう?穂むらと比べて」

海未「そうですね、穂むらと似ていて甘さは控え目なんですね。しかし、私は幼い頃から穂むらのお饅頭を食べているのでどうしても贔屓目に見てしまいますね。しかし、凛が買ってきてくれたと言うだけでこのお饅頭の美味しさが何倍にも膨れ上がる気がします。凛の優しさの味ですね」

凛「海未ちゃん…」

海未「なんですか」

凛「そんな事言われると言いにくいけど…それ穂むらのお饅頭…」

海未「…は?」

凛「引っ掛かるかなと思って」

海未「…つまり私はほむまんを別のお饅頭と思い込んで食べてほむまんとほむまんを比較してたのですか?」

凛「…うん」

海未「…今日の練習は疲れますよ?」

凛「ちょっとした出来心にゃ~」

海未「全く。それで?イタズラをしに来ただけですか?」

凛「違うにゃ。パワースポットの話だよ」

海未「あなたと穂乃果は話がすぐに脱線する所まで似ているのですね」

凛「あそこまでお気楽じゃないにゃ~」

海未「あっちも同じ事を思ってますよ」

凛「それでね、えっと神社なの」

海未「パワースポットが?」

凛「うん。なんか30年くらい前に…えっと…猿のお姫様がいてね…恋をしたんだって」

海未「は?」

凛「だから、恋愛運が上がるらしいよ」

海未「違うでしょう!30万年前にネアンデルタール人でしょう?」

凛「あ、それにゃ!」

海未「全然違うじゃないですか。30年前の猿の恋愛ってなんですか。30年前じゃ音乃木坂学院より歴史
浅いじゃないですか」

凛「凛、英語苦手だから…」

海未「ネアンデルタール人は英語じゃないでしょう!カタカナだけど」

凛「アイドルも?」

海未「それは…英語です」

凛「へ~。区別がむずかしいにゃ」

海未「そ、そんな事はどうでも良いのです。話の続きは?」

凛「それでね、えっととりあえず皆でお参りしたの」

海未「へ~、皆で」

凛「あっ、違うよ…皆じゃないにゃ。いない人もいたよ」

海未「私でしょう?」

凛「さ、さぁ?」

海未「まあ、いいです。別に気にしてなんかないですし。忙しかったのですから、私は…」

凛「そ、それでね、凛は~ラーメンが一杯食べれます様にって」

海未「恋愛は?」

凛「凛はラーメンに恋してるにゃ~。…あ、一杯って沢山ってことだよ?1杯じゃないよ?」

海未「それくらいわかります!」

凛「やっぱり結構するどいにゃ~」

海未「しかし、あなたはラーメンの事ばっかりですね」

凛「他にも頼んだよ。にこちゃんの胸が少しでも大きくなりますようにとか真姫ちゃんのツンデレ病が治りますようにとか絵里ちゃんのポンコツが治りますようにとか」

海未「そう言うのを余計なお世話って言うのですよ」

凛「大丈夫!声には出してないから。後、海未ちゃんのラブアローシュートが見たいってお願いしたよ」

海未「な、何の話ですか?」

凛「そのままの意味だよ?」

海未「し、知りません」

凛「動揺してるにゃ」

海未「ま、全く人を小バカにして」

凛「あと、μ'sの皆と友達にしてくれてありがとうって」

海未「ありがとう?」

凛「うん。だってもう皆凄く仲が良いからお願いじゃなくて神様に感謝したの」

海未「そうですか…なんだか、怒る気が失せました」

凛「短気は損気だからね。あっ、凛は運気を上げにいっんだけど 」

海未「それ、流行っているのですか?」

凛「知らない」

海未「そうですか」

凛「それでね、希ちゃんがスピリチュアルでね浮いてるの」

海未「その場の雰囲気からでしょう?」

凛「それ以外あるの?」

海未「いえ、別に」

凛「希ちゃんの格好がね…あれ?なんだったっけ?裸?」

海未「そんな訳ないでしょう」

凛「海未ちゃんその台詞多いよね」

海未「あなた達が言わせるのでしょう?」

凛「そうかにゃ~」

海未「巫女の衣装だったのでしょう?神田明神の!」

凛「そうにゃ、そうにゃ。バイト抜け出して来たから」

海未「そこまでして…私は呼ばれてないのに」

凛「で、でねその後皆でおみくじひいたの。やっぱり希ちゃんは大吉で」

海未「さすが、スピリチュアルですね」

凛「穂乃果ちゃんが中吉で、凛が吉でかよちんが末吉でことりちゃんが凶だったの」

海未「はい」

凛「凛ね、今年は恋愛が上手くいくって。ラーメン食べ放題にゃ~」

海未「どう考えても違うでしょう!」

凛「で、真姫ちゃんの番になって流れ的に大凶でしょう?大吉引いちゃったの」

海未「良いじゃないですか。あなた達は真姫をリアクション芸人だと思ってるんですか?」

凛「思ってないよ。でも、その後希ちゃんと穂乃果ちゃんとからかってたらイミワカンナイって泣いちゃって」

海未「なんでそうなるのです」

凛「真姫ちゃんって気が強いくせに結構すぐ泣くよね」

海未「あなた達が質が悪いのです」

凛「その後、絵里ちゃんが大凶引いたにゃ。さすがだよね!」

海未「そんなんで褒められたくないですね」

凛「ちなみににこちゃんは白紙を引いたけど誰も見てなかったにゃ」

海未「にこ…」

凛「で、絵里ちゃんが可哀想だって穂乃果ちゃんがお賽銭してあげるって。絵里ちゃんのお金で…」

海未「優しいのか図々しいのか」

凛「穂乃果ちゃんお金を屋台で使っちゃったんだって」

海未「後先考えないのですね」

凛「でね、穂乃果ちゃん絵里ちゃんのお財布からお金だそうとしたら手を滑らせて落としちゃったの。賽銭箱に」

海未「絵里…怒ったでしょう?」

凛「泣いてたよ。真姫ちゃんと一緒に。神社の人に凄い謝ってたにゃ」

海未「さすが、大凶」

凛「でね、結局何が言いたいかって言うとね」

海未「何です?」

凛「海未ちゃんっていつも作詞して練習の段取りして活動日誌書いて生徒会やってラブアローシュート
して弓道部に行って」

海未「途中変なの混ざりましたけど」

凛「お家に帰っても日舞のお稽古とかしてるんでしょう?穂乃果ちゃんが凄く心配してて凛も心配で…」

海未「…凛」

凛「ほんとはね、穂乃果ちゃんが渡すはずだったんだけどなんか恥ずかしくて海未ちゃんに渡せなかったって。はい!御守り!みんなで内緒で買いに行っったの」

海未「私に?」

凛「うん。いつもありがとう。体を壊さないでね?」

海未「凛…ありがとうございます」

凛「へへへ~。照れるにゃ~」チラッ

海未「…!?穂乃果、いるのでしょう?」

穂乃果「バレちゃったか~」

海未「いつもは人前でベタベタする癖に」

ことり「本当に心配だったから恥ずかしかったんだよね~?」

海未「ことり…あなたもいたのですか?」

希「いくら海未ちゃんが凄いっていっても花の女子高生やしな~」

花陽「いろいろ押し付けちゃってごめんね?」

海未「希、花陽。押し付けるだなんて…そんな」

真姫「まったく、たまには素直に弱音ぐらい言っても良いのよ?」

にこ「真姫ちゃんに言われたくないわよね~?」

真姫「こっちこそ」

にこ「まあ、たまにはこの宇宙No.1アイドルのにこにーを頼りなさい」

海未「フフッ、にこは実はしっかり者ですからね」

絵里「とにかく、あなたは少し甘える事を覚えなさい?私たちは仲間なんですから」

海未「絵里…」

穂乃果「と、とにかく海未ちゃんいつもありがとうね。迷惑ばっかりかけちゃうけど」

海未「穂乃果のおっちょこちょいは今に始まった事ではないでしょう?ホラッ!」

ことり「…交通安全祈願?」

凛「間違えちゃったの?」

穂乃果「あちゃ~」

海未「けれど、凄く嬉しいです」

穂乃果「…海未ちゃん」

海未「絵里、希、にこ、凛、真姫、花陽……ことり、穂乃果…ありがとうございます。大好きです。」

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ええなあ

やらかしほのかわいい

乙!

乙、こういうのすき

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