イヤミ課長「死に戻り……?」 (33)
※注意
すごーくキャラ崩壊注意(番組あんまり見てないからイヤミに特に注意)
すこーしネタバレ注意かも
書き溜めなし、一週間更新がなかったたらエタったと思って下さい。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1476101625
会社からの帰り道
イヤミ「♪」
イヤミ(今日も部下に仕事を任してきたおかげで定時に上がれたな。ま、あいつらも私の部下やってるおかげで使えないのにあの会社にいれるんだから私に感謝するべきだ……っと)
イヤミ「んー?」
部下1「こんばんは」
イヤミ「こんばんは……って、なにやってるの君。私の任せた仕事は終わって……そんなはずもないか。ごめんごめん、君がそんなに優秀じゃないことは私がよーく知ってることだった。で、なに?」
部下1「……今日、課長に任された仕事ばっかりやってたせいでほとんど自分の仕事出来なかったんですよ。でも、明日俺たちがやった仕事全部自分の手柄にして部長に提出するんですよね?」
イヤミ「なにか勘違いしてるね君。部下の手柄は上司の手柄。使えないお前らの面倒みてやってるんだからそれくらい当然でしょ」
部下1「……課長のミスをこっちに押し付けられたこともあったんですけど」
イヤミ「そりゃ、本当なら私がミスするはずなんてないもの。そこに理由があるとすればお前らの面倒みてるせいでしょ。……っていうか文句いいにわざわざ会社からここまで来たの?無駄足ご苦労様、私になにか言いたかったら少しは使えるようになってから来てね。はい論破。じゃ」
部下1「く、はは……無駄、確かに無駄だったな……最初からこうしておけばよかったんだ」
イヤミ「なに?話すならしっかり話し……」グサッ
イヤミ「……は?え?おま。お前これ」
部下1「見れば分かるだろ?お前の腹にナイフが刺さってるんだよ!お前は!これから死ぬ!誰にも悲しまれないままこんなただの道で死ぬんだ!」
イヤミ「ちょ、冗……談……は……ゴフッ!」ドサッ
部下1「あんたの部下全員が俺のアリバイを作ってくれる。お前は死んで俺は普通に生きていく!あは、あはははは!!」
イヤミ「死に……たく……な…………」
イヤミ(意識が遠ざかって……嫌だ嫌だ、こんなところで死にたくない!)
部下1「あはははは!!」
イヤミ(許さない……よくも私を……私を……!!)
イヤミ「私が、必ずお前をーー」
イエーフー、ウエーヘー(いつものBGM)
おフランスはいいとこザンス
あ
ファッ!
???「ーーくん、ーーミくん、イヤミくん!!」
イヤミ「うわああ!?」
部長「おおう!?ど、どうしたんだイヤミくん。急にぼーっとして。ほら、今は朝礼だぞ。シャキッと!」
イヤミ「は、はい!」
イヤミ(これは……あの日の朝?)
部長「それじゃあ今日から入社する新人4人の挨拶だ。4人とも前に出て挨拶を」
4人「はい」
イヤミ(そうだ、新人が入ってきた日の帰りに私は部下に殺されて……?)
イヤミ(いや、でも生きてる。ってことは……夢?そうだ、夢だ!ちょっとリアルで正夢も入った夢だったんだ!)
部長「それじゃあ、挨拶は君から順に」
エミリア「はい。私の名前はエミリア。ナツキ・エミリアです。周りの人からはすごーくおっちょこちょいと言われますが、そんなことはないのでしっかりと頑張っていきたいです。今日からよろしくお願いします!」
レム「本日からお世話になります、ナツキ・レムです。至らぬ点もあると思いますが、ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い致します」
ラム「ラムよ。よろしく」
ロズワール「私はロズワール・L・メイザースだーぁよ。私の広く深い見識では色々ご迷惑をかけるかーぁもしれませんが、ぜひとも仲良くおーぉ願いします」
パチパチパチパチ
部長「ということで今日からこの4人が社員として加わることになった。新しい仲間として仲良くしてやってくれ。それじゃ、今日も頑張ろう!」
ガヤガヤ
社員1「今日からよろしくね、エミリアさん。それにしても綺麗な銀髪ね……なのに日本語はとても上手だし、もしかしてハーフ?」
エミリア「は、はい……ハーフ、です」
社員2「よろしくね、レムさん!ところで、レムさんってエミリアさんと同じ名字だけど……姉妹なの?」
レム「いえ、どちらかというと……ライバルでしょうか」
社員3「あ、ラムさん。ラムさんとレムさんって双子だよね?社員証には『ラム』としかないけどナツキ・ラムさんってことでいいのかな?」
ラム「ラムはラムよ、ナツキ・ラムなんかじゃ断じてないわ」
社員4「ロズワールさんって凄い髪の色ですよね。目も綺麗なオッドアイだし……外国の方ですか?」
ロズワール「そうだーぁよ。……まあ、出身国についてはノーコメントってーぇことでよろしく」
部長「それじゃあイヤミくん、あの四人の教育係頼んだよ」
イヤミ「ええ、きっちり教育いたします。そういえば、ロズワールくんは社長の親戚ですよね?」
部長「ああ、遠い親戚だそうだ。だからといってあまり贔屓しすぎるなよ?」
イヤミ「もちろんです。ビシバシいきます」
イヤミ(ま、そんなことはしないけど。最低限指摘するところは指摘してあとはお膳立てしておこう)
イヤミ(女の子三人も……全員美少女だし、仲良くしといて損はないか。あとでお昼に誘おう)
部長「ほら、いつまでも新人たちと話していないで仕事仕事。ただでさえ仕事が遅いんだから時間を無駄遣いするんじゃないよ」
社員達「は、はい……」
イヤミ「行った行った。……いやぁ悪いね、うちの部下達があんなのばっかりで。いつも時間は有効に使えって言ってるのに、私と比べるとどうも頭が弱いみたいで全然覚えてくれないのよ」
エミリア「べ、別に嫌だったわけじゃないので、そこまで言わなくても……」
イヤミ「いいのいいの。バカにはバカって言わないと自覚してくれないんだから。……ところでロズワールくん、今の時点でなにか質問はある?」
ロズワール「そーぉですねえ。質問らしい質問は今の段階でなーぁんとも。あ、強いて言えばひとつだけ」
イヤミ「なにかな?」
ロズワール「その質問、なぜ私だけに?新人は四人もいるのに」
イヤミ「えっと……」
ロズワール「そーぉんなに難しい顔をしないでも、社長に言いつけたりしないですよ」
イヤミ「そ、そうか。ま、まあ特に深い意味はないよ。同じ男だったから話かけやすくて」
イヤミ(しまった、早速ご機嫌取りをしようとしたのが裏目に出た……!今の理由で納得してもらえるか……?)
ロズワール「……なるほど。そーぉれなら納得だ。ただ、この三人も私の知人。あーぁんまり邪険にしないでいただけるとありがたい」
ラム「……知人、ですか」
ロズワール「ラム、そんなに怖い顔をしないように」
ラム「失礼しました」
イヤミ「? と、とにかく、ロズワールくん、君の意見ももっともだ。三人も質問はあるかな?聞いてくれれば丁寧に説明するよ」
三人「……」
イヤミ「さすがにまだ質問することは思い付かないよね。まあ時間ならたっぷりあるし、あとで何か聞きたいことがあったら聞いてちょうだい。それじゃ、今日一日は私が仕事の説明をするから……まずは社内の案内かな」
部下1「え、ちょっ、課長。一日ずっと新人さんたちに付き添いですか?今日が締め切りの書類作成とこの案件、課長と一緒にやるって話だったんですけど……」
イヤミ「はあ……お前さ、この会社に何年いるわけ?そんくらい一人で出来るでしょ」
部下1「作るのはできますけど……量が多くて一人じゃ……」
イヤミ「なら他のやつに依頼すればいいでしょ、どうせ暇なやつばっかりなんだから。あ、このあとまた部長からなにか依頼されるかもしれないからそれもそっちでやっといて」
部下1「い、いやでも……」
イヤミ「でももなにもないの。お前のせいで新人達困ってるでしょ。私になにか言う暇があったらその時間を有効活用できないの?だからお前は平社員なんだよ。これからもこの先も。ほら、わかったらさっさと行く」
部下1「……」
イヤミ「なに、まだなにかーー」
【お前は!これから死ぬ!誰にも悲しまれないままこんなただの道で死ぬんだ!】
イヤミ「」ゾクッ
イヤミ「ま、まあどうしても無理ならケータイにかければアドバイスかなにかならするし、本当に終わらないっていうなら手伝いに来るから」
部下1「え、あ……わ、分かりました」
イヤミ「じゃあ、案内してくる。……あ、ごめんねお待たせしちゃって。それじゃ行こうか」
レム「……いいんですか?部下の方々、忙しそうにしてましたが」
ラム「そうね、仕事をフラれる前から忙しそうだったわ。あれ以上仕事が増えてうまく回るとも思えませんが」
イヤミ「なんとかなるから大丈夫。あいつに言ったとおり最悪私が手伝うんだからどうってことないよ。さ、まずは一階から案内して行こう」
四人「…………」
テクテクテクテク
部下1「……実行はまた今度にしてやるか……」ボソッ
***
イヤミ「さて、じゃあ午前はこのくらいにして……午後はまだ案内してないとこの部署を回ろうか。みんなお昼はどうするの?よかったら美味しいところ紹介するけど……」
エミリア「あ、私たちはお弁当を持ってきてるので……」
イヤミ「ふーん、そう」
ロズワール「よーぉろしければ私とその美味しいところにご一緒しませんか?」
イヤミ「お、じゃあこのあたりで有名な天ぷら屋さんに一緒に行こうか。……君たち、優しい私だったから良かったけど、普通目上の人に誘われたらこうやって着いていくものだよ。別に弁当なんてどうとでもなるんだから」
ラム「……弁当”なんて”?レムの作った弁当をなんだと……」
レム「姉様」
ラム「……大丈夫よ。それではロズワール様、お任せいたします」
ロズワール「ああ、任せたまーぁえ」
イヤミ「?」
ロズワール「さ、では行きましょうか」
イヤミ「あ、ああ。ところで、レムくんが君に様付けしていたけど……」
ロズワール「……そこについては、あまり踏み込まない方がご自分の為かと」
イヤミ「そ、そう。じゃあ行こうか」
***
ロズワール「あはぁ、じーぃつに美味でした。まさか、オプションでマヨネーズまで付けられるとは」
イヤミ「喜んでもらえたなら結構。あ、お代は……」
ロズワール「私の分は自分で」
イヤミ「いやいや私がーー」
ロズワール「自分で、出しますので」
イヤミ「そ、そう。分かったよ」
ロズワール「そうそう。仕事関係ではありませんが、会社に戻る前に一つ、質問をしても?」
イヤミ「なんでもどうぞ。私も人生経験は豊富だから悩みごととかでも構わないよ」
ロズワール「『ナツキ・スバル』という名前に心当たりはございますか?」
イヤミ「……?いや、知らない名前だね。お友達?」
ロズワール「いえ、ご存じでないのであれば特には。そーぉれより午後も、よろしくお願いします」
イヤミ「あ、ああ」
イヤミ(いったいなんの質問だったんだろう……?)
***
イヤミ「と、これで一通り回れたかな。じゃあ明日からは早速実際の業務について説明していくから」
四人「はい」
イヤミ「もう定時だし今日は帰っていいよ。私もそろそろ帰るから」
四人「お疲れさまでした」
イヤミ「じゃ、私もお先に」
部下1「か、課長……朝お話しした件なんですけど……」
イヤミ「……なに?ホントに終わらなかったの?はああ……」
部下1「課長にしか分からないところもあって……お電話したんですけど繋がらなくて……」
イヤミ(あ、マナーモードにしてて気付かなかった)
イヤミ「仕事が遅いのを人のせいにするんじゃないの。どれどれ……うわ、一日使ってこれだけって……お前、仕事云々以前に人としての基礎能力が低すぎるんじゃないの?これだから最近の若いのはーー」
部下1「…………」
イヤミ「……」ゾクッ
部下1「?……課長?」
イヤミ「あ、い、いや、仕事が終わってないのは分かった。まあ朝に手伝うって言っちゃったし、私もやっていくよ」
部下1「え……!?」
ザワザワ
イヤミ「……手伝わなくていいの?」
部下1「あ、いえ!ぜひお願いします」
イヤミ「最初からそういえばいいの。無駄に判断が遅いから仕事もできないんだよ」
イヤミ(なんかあの夢のせいか、こいつの前にいると今日落ち着かないなあ……先に帰すか)
イヤミ「今やってるとこまでの説明終わったら今日もう帰っていいよ。回りがうるさいと集中力散っちゃうし」
部下1「はい!ありがとうございます!」
イヤミ「ほら、じゃあさっさと説明」
部下1「はい。まずこれがーー」
***
イヤミ「はあ……」
イヤミ(せっかく今日はかわいい女の子と社長の親戚の子とお話ができたのに、あいつらの仕事やってたせいで帰りがこんなに遅くなっちゃった……)
イヤミ(まあ、あの変な寒気がしなくなったしいいか)
ギャーギャーザワザワ
イヤミ(……?あの路地裏ずいぶんと騒がしいな……)
???「おら、出すもん出せっつってんだよ」
???「その立派なスーツに血の染みなんて付けたくねえだろ?なら従っとけよ」
イヤミ(カツアゲ……関わらない方が無難だな。通り道だけど、素知らぬ顔して通り過ぎよう。周りの人もそうしてるし)
ロズワール「おーぉやおや、そこにいるのはイヤミ課長じゃーぁありませんか。こんなところで奇遇でーぇすね」
トンチンカン「ああ!!??」
イヤミ(カツアゲされてるの知り合いだったー!!)
チン「おいオッサン、てめえこいつの上司か?部下が困ってんだ、助けてやらねえのか?今なら有り金全部で勘弁してやるぜ」
イヤミ「え、あ……」
イヤミ(ど、どうする!?金だけで助かるなら出しておくか……?それに今の所持金は失っても社長の親戚に恩を売れるなら結果的に見ればプラスに)
チン「おらとっとと出せやぁ!切られてえか!?」
イヤミ(あれは……ナイ、フ……?)
【あは、あはははは!!】
イヤミ「ひ、ひぃ!!」ダッ
カン「なっ!逃げやがった!!」
トン「警察にでも行かれたら厄介だな」
チン「くそっ、俺が追ってくるからここ任せたぞ!……おい待てそこのクソおやじ!」ダッ
トン「はあ、ったく。どうして俺たちがこんな目に……」
ロズワール「いやーぁ、災難だったねーぇ」
カン「元はと言えばてめえのせいだろうが!」
ロズワール「まあそうカッカしないで。……さて、これからどうなるかな?」
***
イヤミ(こ、殺される!殺される殺される!)
チン「おい待て!待てって!てめ、話を聞きやがれ!!」
イヤミ(あれは夢なのに!恐怖と痛みが鮮明に思い出せる!なんで……なんで!!夢なのに全部はっきりと覚えてるんだ!!)
チン「っておい!!前見ろ前!」
イヤミ(死にたくない死にたくない!!あのナイフから逃げないと!!)
パッパ-
イヤミ「え?」
キイイイイ……ドン!!!
イヤミ(ぶつかった……?何に?車か?私は倒れてるのか?)
イヤミ(……痛い、痛い痛い痛い!!!腕が痛い肩が痛い胸が痛い脚が痛い足が痛い痛い痛い!!死ぬ!この痛みは本当に死ぬ!!)
チン「だから前見ろっつったのに……。ま、こいつだしこれが妥当か」
イヤミ(妥当?私が死ぬのがどうして妥当なんだ!お前が……お前が私のなにを知っている!私が社会にどれだけ貢献したと思ってるんだ!こんな……こんな死に方が妥当なはずか……!!)
イヤミ(……や、ばい。意識が遠く……これで意識を失ったら死……ぬ……)
チン「ま、来世じゃもっといいやつになるんだな」
イヤミ(生き……た…………い………………)
イヤミ(………………………………………………)
***
???「ーーイ、ーーナイ」
???「オーーヲ、ーーナイ」
???「ゼッーー二、ーーイニ」
???「ゼッターー、ーーエヲ、ユーーイ」
???「ゼッタイニ、オマエヲ、ユルサナイ」
今日はここまで
乙
ファッ!
???「ーーくん、ミくん、イヤミくん!!」
イヤミ 「うわぁぁあああああ!!!!」
部長「!? ど、どうしたイヤミくん!?」
イヤミ「え……あ……?」
部長「急にぼーっとして何かあったのか?具合が悪いなら……」
イヤミ「いえ……だ、大丈夫です……」
イヤミ(また夢……?いや、でも一回目も二回目もしっかり覚えてる……)
部長「それじゃあ改めて。今日から入社する新人4人の挨拶だ。4人とも前に出て挨拶を」
イヤミ(またこの日の朝……。死んだ途端、ここに戻ってきた……)
イヤミ(死んで時間が巻き戻った?そんな、でもそれ以外に説明がつかない……。この現象は……)
イヤミ「死に戻り……?」
新人四人「……………………」ジッ
イヤミ「じゃ、じゃあ今日は私が社内を案内するから。ただ、私も仕事がある身だから、今日は午前だけで残りは明日にするよ」
部下1「課長、この案件は……」
イヤミ「……わかるところだけやっといて。残りは午後に私も手伝うから」
部下1「えっ……?あ、えっと分かりました」
イヤミ(少し手伝うって言っただけでなんでそんなに驚くんだよ……私の事をなんだと思ってるんだこの恩知らずが……!)
イヤミ「行き詰まったら周りに聞くように。周りが忙しいそうだったら私に電話していいから。じゃ、頼んだよ」
部下1「は、はい」
イヤミ「じゃ、新人さんたち着いてきて。案内するから」
部下1「なあ、今日のイヤミおかしくねえか?」
部下2「やっぱりお前もそう思う?なんか今日」
部下1「妙に優しいっていうか……無理して気を使ってるっていうか……」
部下2「……もしかして」
部下1「……今日のこと、バレたのかもな」
部下2「ま、別にあいつの様子だと誰かに相談してるってわけでもなさそうだし、少し実行に間を空けるか」
部下1「ああ。……あいつが今更いいやつになったところで俺たちにしたことが消えるわけじゃない」
部下1、2「「あいつは絶対殺す」」
~~~
イヤミ「もうこんな時間か……。社内案内はとりあえず今日はここまで。これからお昼だけどご飯はどうする?よかったら美味しいお店案内するよ?」
ラム「ラム達はお弁当を持っているので」
レム「はい。恐れ入りますがレムと姉様は食堂でお弁当を食べてきます」
ロズワール「わーぁたしも今日は張り切ってお弁当を作ってきたのでーぇね。お食事会はまた次回ということで」
イヤミ「そう。エミリアさんは……」
イヤミ(ロズワールくんが弁当を持ってきてるのに前回来たのは気を使って……?まあいいや。確かエミリアくんも弁当を持ってきてたはずだし、今日はゆっくり一人でーー)
エミリア「あ、私今日おべんと忘れてきちゃったので……ご一緒してもいいですか?」
イヤミ「……?あ、ああもちろん。苦手なものはある?」
エミリア「ピーマ……ピーマンがちょっと……」
イヤミ「じゃ、それのないとこ行こうか」
エミリア「はい!」
イヤミ(エミリアくんと二人でご飯に行けるのは嬉しいけど……なんで前はダメで今回はいいんだ……?なにかこうなるような行動を私がとったからだと思うが、この数時間の間にそんなことはしてないが……)
イヤミ「……気にしてもしょうがないか」
エミリア「?」
イヤミ「なんでもない、じゃあ行こう」
~~~
エミリア「ごちそうさまでした」
イヤミ「ん、よしじゃあ出ようか。ああ、会計は私が……」
エミリア「あ、大丈夫です。私の分はちゃんと払います」
イヤミ「え、ああいやいいよ。これくらいは……」
エミリア「大丈夫、です」
イヤミ「そ、そう」
イヤミ(ロズワールくんといい彼女といい、私に奢られるのがいやなのか?……ああ、そういえば二人とも親がが外国人だったり育ちが日本じゃなかったりするんだっけ)
イヤミ(なら、もしかしたらその国じゃ奢られるのはダメなこと、みたいなしきたりがあって二人もそれを守ってるってこともありえるかな……)
イヤミ(まあ他国の文化なんてどうでもいいけど、金出さなくてすむならそれでよし)
エミリア「あ、あの……ひとつだけ仕事と関係ないことで質問いいですか?」
イヤミ「ん?いいよ」
エミリア「さっきの朝礼で課長がいってたことについてなんですけど……」
イヤミ(ナツキなんちゃらってやつについてじゃないのか?)
エミリア「『死に戻り』ってなんですすか?」
イヤミ「……………………え?」
エミリア「朝礼の時に呟いてましたよね。聞きなれない単語だったのでどういうなんのことかすごーく気になっちゃいまして」
イヤミ「あーあれは……」
イヤミ(聞かれてたのか……適当に誤魔化してもいいと思うが……いや、信じてもらうもらわないは別にして、なにか今後の参考になるようなことがあるかもしれない。新人の彼女に多少変なことを言ったところで、社内での私の立場に影響があるとも思えないし……デメリットがないなら試すだけ試してみよう)
イヤミ「実はーー」
イエーフー、ウエーへー
イヤミ「ーー」
イヤミ(うご、かない……いや、世界そのものが止まったみたいに)
手「」ズズズ
イヤミ(黒い手?なんで全部止まってるここでそれだけが動いて……)
手「」ズズズズズズ
イヤミ(ひっ、手が心臓にま、待てっ、それはーー)
ハ-トキャッチ!
イヤミ(ああああああああああああ!!!!)
イヤミ「っ!はあっ、はあ……」
エミリア「か、課長……?」
イヤミ「……それについては、聞かないでくれ」
エミリア「わ、分かりました」
イヤミ(助言を求めることもできないのか……いやでもあれに関してはなんとか方法は思い付いてるから問題はないか)
イヤミ「ま、なんとかなるでしょ。じゃあ帰ろうか」
~~~
イヤミ「後は私がやっとくから。人がいるとうるさくて集中できないからお前らはもう帰っていいよ」
ザワザワ
イヤミ(ああもう!だからどうしてこいつらは私が少しこういう反応をしただけで天変地異の前触れかのようにざわつくんだ!私の優しさがそんなに珍しいのか!)
部下1「あ、えっと……お先に失礼します」
部下2「失礼します……」
ロズワール「そーぉれでは、私たちもお先に」
三人「失礼します」
ゾロゾロ
イヤミ「ふう……」
イヤミ(やっと帰ったか……これで落ち着ける……)
イヤミ(アレへの対策は簡単だ。違う道を行けばいい。時間をずらす手も考えたけど、いつからいつまであそこにいるのか確証がないし、それなら同じ時間に違う道を行く方が確実だろう)
イヤミ(ロズワールくんには悪いけれど、まあ金さえ払えば見逃してくれると言っていたし大丈夫でしょ。それに、彼って殺しても死ななそうな感じだし)
イヤミ(さて、じゃあとっと仕事終わらせて帰宅時間を調整しますか)
~~~
帰り道
イヤミ(確かこの前も帰宅したのはこれくらいの時間だったはず……まあ一分、二分を争わなきゃいけないってわけでもない。念には念をってことでだいぶ遠回りして帰ってるし問題ないでしょう。はあ、なんで私がこんな目に……)
ギャーギャーザワザワ
イヤミ「うげ、こっちも騒がしい……」
イヤミ(この前は素通りしようと近くを歩いてしまったから巻き込まれたんだ……何があるか知らないけど、今回は道を変えてもっと違うところから――)
チン「おいオッサン!そこの縮こまって歩いてるオッサン!!」
イヤミ(……私じゃない私じゃない……)
チン「おい!!待てっつってんだろ!!」
イヤミ「も、もしかして私のこと?」
トン「他に誰がいるんだよ」
イヤミ(なんで!なんでこいつらがここに!違う道を通ってきたのに!!)
チン「なあオッサン。このあたりでよぉ、ちょっと背が高くて変態オーラ出してるやつ見なかったか?」
イヤミ(ロズワールくんがあそこから逃げてきたのか……!どうしてよりにもよってここに!!)
イヤミ「さ、さあ……?」
チン「……嘘じゃねえよな?」ジャキッ
イヤミ(ひっ!!またナイフ……!)
イヤミ「ほ、本当です!!この辺りじゃそんなの見たこともないし聞いたこともないです!!」
チン「…………」
イヤミ「…………」ガクガク
チン「っち、違うとこに逃げたのか。くそっ、どこにーー」
ロズワール「おーぉやおや、これはこれはイヤミ課長じゃーぁありませんか」
イヤミ「えっ……」
ロズワール「まさか私のようなもののために、課長自らが身を挺してくださるとーぉは……感動のあまり隠れることすら忘れて出てきてしまいました」
イヤミ(どこが感動だ……明らかに余裕じゃないか!それによりにもよってこのタイミングで……!)
チン「てめぇ……いい度胸じゃねえか!この状況で嘘ついてどうなるか分かってんだろぉな!!」ジャキッ
イヤミ「ひ、あ、嫌だああああああああ!!!!」ダッ!
カン「あーあ……やっちまったな」
イヤミ(逃げないと逃げないと逃げないと!!ここから早く……できるだけ車のないと……ころ……へ…………?)バタッ
イヤミ(な、なんでこんなときに足に力が入らなく……いや体中から力が抜けて……)
イヤミ(なんだ、脇腹が熱い?……この感覚はまるで……あのときみたいにナイフが刺さってるような……)
チン「あんな近距離でナイフ向けられてんのに、急に暴れりゃそうもなるだろ。ちっ、面倒な手間増やしやがって……クソがっ!!」ドゴッ
イヤミ「がはっ!」
イヤミ(や、やっぱりナイフが腹に……きゅ、救急車を……)
イヤミ「ろ……わーる……きゅ、きゅうしゃ……」
ロズワール「ふーぅむ。これだけの傷では、救急車でも……たとえレムが居ても治療は難しいでしょう」
イヤミ(なんでここでレムくんが……?いや……そんなことより)
チン「おいお前ら、サツが来る前にこいつの体どっかに隠すぞ……てめえも手伝え!!」
ロズワール「やれやれだーぁね。仕方ない」
イヤミ(な……んで……)
ロズワール「ああ、そうだイヤミ課長。最後にひとつ。――次の私にも、どうぞよろしく」
イヤミ「あ…………?」
イエーフー、ウエーへー
今日はここまで
スマホから送ろうとすると文章量かなり少しにしないと投稿成功しないから、今後ちょっと見づらくなるかも
すまんの
しかしムカつくなコイツラ
おつです。
しかし、見るタイミングを間違えた。
このモヤモヤ感と先を考えさせられる展開を持ちながら、仕事に行かなきゃならないのは……
ファッ!
イヤミ「あああああああああ!!??」
部長「!?どうしたイヤミくん!?」
イヤミ「あ……?ぶ、部長……?」
部長「そ、そうだが……だ、大丈夫か?調子が悪いなら今日は……」
イヤミ「だい、じょうぶ、です……」
部長「む、無理はするなよ。えー、では改めて今日から入る新人のーー」
イヤミ(いつものくせで大丈夫と言ってしまったが……今日はもう帰ってしまおうか。……いや、今日帰ったところで殺されるのが明日以降に延びるだけだ。結局意味がない)
イヤミ(……それなら、これから何が起こるかが分かってるうちになんとかするべきか……?)
部長「ということで今日からこの4人が社員として加わることになった。新しい仲間として仲良くしてやってくれ。それじゃ、今日も頑張ろう!」
ガヤガヤ
部長「イヤミくん、一応今日は新人くん達の案内を任せようと考えているんだが……無理なら今日は誰かに任せるし、帰っても……」
イヤミ「いえ、少し寝不足でさっきはあんな失態を見せてしまいましたが、もう大丈夫です。ところで……ロズワールくんは確か、社長の遠い親戚ですよね」
部長「ああ、それがどうかしたのか?」
イヤミ「いえ……」
イヤミ(面倒だな、ただの社員なら……それも新人ならやりようがあるかもしれないけど、社長の親戚となると……)
イヤミ(……というか、社長の親戚がどうしてわざわざ私を殺そうとするんだ?いや、実際に殺したのはあの不良達だけど、絶対に仲間みたいだったし……)
イヤミ(部下1みたいに、自分の無能を私のせいにして殺しに来るなら分かるが……彼とは初対面だ。ならなんで……ダメだ、どれだけ考えても理由が思い付かない。もう無差別にターゲットを選んでるとしか思えない)
部長「それじゃあ、案内頼んだぞ」
イヤミ「は、はい」
イヤミ(とりあえず理由についてはもういい。それよりは私が助かる方法を考えないと)
ロズワール「そーぉれでは、本日はよろしくお願いいたします。イヤミ課長」
イヤミ「……うん。じゃあ今日の予定はーー」
~~~
イヤミ「よし、今日の社内案内はさっきも言った通り午前中だけね。午後は仕事を一通り見てもらって、明日は今日回れなかったところ見るから。それじゃあ……」
イヤミ(今回は一人で食べて状況整理したいなあ)
イヤミ「私はお昼に予定が入っちゃってるから、昼御飯の案内ができないんだけど……」
エミリア「あ、今日はおべんと持ってきてるので……」
ロズワール「私たちのことはおーぉ気になさらず。どうぞごゆっくり」
イヤミ「そう。あ、もし外に行くなら気をつけてね。最近この辺り刃物を持った不良がいるらしいから」
ロズワール「そーぉれは恐ろしい。気を付けるようにしーぃますよ」
イヤミ(白々しい……まあ牽制くらいにはなったか?)
イヤミ「それじゃ、また午後ね」
~~~
イヤミ(現状を整理しよう。私が死ぬ理由は大きく分けて2つ)
イヤミ(1つ目は部下1に殺されること。これについては残業をさせずに返すこととその残業を私が代わりに引き受けることで解決……というか問題の先送りはできる)
イヤミ(問題は2つ目。あの不良達だ……。今までの会話からしてあの3人組とロズワールくんはグルだろう。ロズワールくんを襲ってるフリをして、やって来た私に攻撃する……)
イヤミ(しかも普通に帰っても道を変えても多分意味がない。私のいるところに来るようになっている。つまり……こちらからアクションを起こして彼らを何とかしなければ……)
イヤミ(彼ら、というよりあの3人組か。ロズワールくんは直接私になにかしたわけではないし……それなら)
イヤミ(気になるのはロズワールくんの最後の発言だな……まるで私の死に戻りを知っているかのような……まあこれについては気にしてもしょうがないか)
イヤミ(よし、今回は殺されないようにするぞ!)
今日はここまで
これ最初に書いておくべきだったんだけど、この話は俺がスカッとジャパンでスカッと出来ないから、嫌なやつをもっとひどい目に遭わせてスカッとしようって話なんだ。
だからあまり深く考えずに、「俺の嫌いなやつもこれくらいひどい目に遭わなかなー」程度に読んでね。
夜
部下1「では……お先に失礼します」
部下2「お疲れさまです」
イヤミ「はいはい、お疲れまた明日」
イヤミ(さて、これで部下達に殺されるルートはなくなったわけだが……肝心のもう一個のルートをどうするか……)
イヤミ(普通の帰り道を通ってもダメ、通らなくてもダメ。……あれ、詰んでない?)
イヤミ(やっぱりなんとかしなきゃいけないわけだけど……。あ、そういえばあいつら確か……)
イヤミ(……………………)
イヤミ「……いける!これなら!」
~~~
イヤミ(最初と同じ時間、いつもの帰り道。これなら間違いなくあいつらに会える)
ギャーギャーザワザワ
イヤミ(ほら、最初と同じ場所で同じようになってる。きっと中も……)チラ
カン「おら、出すもん出せっつってんだよ」
トン「その立派なスーツに血の染みなんて付けたくねえだろ?なら従っとけよ」
イヤミ(やっぱりだ、最初と同じ。これならこの方法で助かる!なぜ最初に思い付かなかったのか不思議だが……)ピポパ
プルルルル
イヤミ「あ、もしもし。今偶然カツアゲの現場に出逢わせてまして……はい、警察官の方を、はい、お願いします。場所はーー」
イヤミ(困ったときは110番。犯罪を見たら警察を呼ぶのは当然のことだ。本当は殺人で捕まえてほしいところだが、起こってもいない事件で逮捕してもらえるわけもないし……少し不満は残るけどまあーー)
チン「おいおっさん、なにしてんだよ?」
イヤミ「!?」
イヤミ(なっ……見つかったらヤバイと思って少し離れて隠れてたのに!なんで見つけれらるんだ!)
ロズワール「こーぉれはこれは、イヤミ課長ではあーぁりませんか。このようなところで奇遇……おや?その携帯は、もしや警察をお呼びに?」
チン「なっ、てめえ!」
イヤミ「ち、ちがっ……違うんだぁ!!」ダダッ
トン「逃げやがったぞ!」
カン「俺たちも逃げた方がいいだろ!」
ロズワール「そうだーぁね、ここは離れた方が良さそうだ」
チン「ちっ、一旦バラけていつもの場所で合流だ!おい、てめえは……」
ロズワール「心配せずとも私は私でどうにかするさ。君たちこそ気をつけて」
チン「行くぞお前ら!!」
ロズワール「さーぁて、と。私も成すべきことをしようか」
~~~
イヤミ(せっかくこれで終わったと思ったのに!これじゃあダメだ!あの三人が拘束されないといけないのに!!)
ロズワール「そんなに逃げなくてもまだ殺したりしーぃませんよ」
イヤミ「な、なんっ……!」
ロズワール「これでもスポーツは得意でしてーぇね。課長に追い付くのもそれほど難しくはありませんでしたよ」
イヤミ「そうじゃ、ない……完全に見えないところまで離したのに……どうして場所が!発信器でもつけてるのか!?」
ロズワール「そーぉれは企業秘密というやつだーぁね。残念ながら教えることはできません」
イヤミ「……いや、そうだ、そんなことはどうでもよかったんだ……目的は……」
ロズワール「ーーお話がしたいだけですよ、課長」
イヤミ「お話……?」
ロズワール「そーぉうですとも。ただお話がしたかっただけですよ。少しサプライズを過剰演出しすぎたせいで大変怯えさせてしまったよーぉうですが」
イヤミ「お話……サプライズ……?し、信じられるかそんな……」
ロズワール「むしろ、出会ったばかりの課長に私が危害を加える理由がなーぁいと思いますが?」
イヤミ「それは……!」
イヤミ(……ちょっと待て。よく考えれば、二回彼らのせいで死んだが、二回とも彼らに直接殺されたわけじゃない……私が焦って車に轢かれたのと、変に動いてナイフが刺さっただけ……つまり)
イヤミ「ほ、本当なのか……?」
ロズワール「当然でーぇすとも。私はあなたとはできるだけ仲良くやっていきたいと思っているのですよ?」
イヤミ「は、ははは……」
イヤミ(なんだ……答えを聞かされればこんなものだったのか……)
イヤミ「と、突然あんなことをされれば誰だって怯えるに決まってるじゃないか。まったく君も人が悪い。あの不良くんたちは役者か何かかい?」
ロズワール「私の故郷での友人でしてーぇね。まあ昔は色々ありましたが、今ではあの通り仲良くやっていますとーぉも」
イヤミ「さすがはロズワールくん、顔が広いね。ははは!」
ロズワール「そーぉれほどでも」
イヤミ(よかったよかった。私は殺されそうになっていたわけじゃなく、彼のお眼鏡にかかっていただけか。……これはむしろいい兆候じゃないか?このまま社長の親戚である彼に気に入られれば出世は間違いない。そうすればあんな無能な部下たちとはおさらばだ!)
イヤミ(ははは!ようやく私の実力が認められるんだ!これで私もーー)
ロズワール「まあ、お話次第では死んで頂きますが」
イヤミ「……え?」
ロズワール「さて、ではどこか静かな公園にでも場所を移して……」
イヤミ「ちょ、ちょっと待って!今、あまり面白くない冗談が聞こえてきたんだけど」
ロズワール「おや、それは幻聴ではあーぁりませんか?」
イヤミ「そ、そうなのか……?」
ロズワール「ええ、私は冗談など言っていませんから」
イヤミ「ーーーー!!」
ロズワール「誰かに見つかる前に早く場所を移しましょう」
イヤミ「い、いやだ!」
ロズワール「どうされました?そんなに震えて」
イヤミ「も、もう死にたくない!!あんな思いはしたくないんだ!!」
ロズワール「残念なーぁがら、あなたに拒否権はあーぁりませんよ」
イヤミ「あ、ああ……誰か……誰か……!」
エミリア「ーーそこまでよ、ロズワール」
ロズワール「……おや」
イヤミ「エミ、リア……さん?」
エミリア「ロズワール、やりすぎよ。怖がってるじゃない」
ロズワール「あはぁ、それが目的なのですから当然でーぇすともエミリア様。むしろまだまだこれからですよーぉ?」
エミリア「それでもよ。だっておそらく彼は……」
ロズワール「だからこそ、さらに発破をかけようと思ってーぇの行動だったのですが。まあ、あなたに止められてしーぃまえば、私もこれ以上やるわけにはいかないですね。ーーイヤミ課長。エミリア様の甘さが、あなたに明日をもたらしました」
イヤミ「……た、助かった……?」
ロズワール「ええ。……ああいや私はもとから殺そうだなんてだいそれたこと、考えておりませんでしたーぁが。ただのイタズラですとーぉも」
エミリア「ロズワール……」
ロズワール「では、やることもなくなりましたし、我々は帰るとしましょーぉうか」
エミリア「……ええ」
イヤミ「ま、待て!君は……君たちは一体……」
エミリア「……自己紹介で言った通りです。私はエミリア。ナツキ・エミリアです。……それ以外の何者でもありません」
イヤミ「ナツキ……」
イヤミ(その苗字、どこかで聞いたような……)
エミリア「だからこそーー私は絶対にあなたを許せない」
イヤミ「え……」
ロズワール「それでは帰りましょうか、エミリア様」
エミリア「そうね。……それではイヤミ課長ーーまた明日」
怒濤の一日目 完
次、激動の一週間も考えてるけど書くのが何年後になるか分からないっす
一応一ヶ月以内に書けるよう努力します
それではノシ
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