男「禁煙する!絶対にだ!」 妹、姉「「えー?w」」(23)

男「決めた禁煙する!」

妹「無理でしょw」

姉「無理だよねぇーw」

期待ww

姉、男、妹の兄姉でお願いします

男「なっ……いきなり無理とか言うなよ!やる気削がれるだろ」

姉「あんたが禁煙wwやめなやめな無理に決まってるから」

妹「仕事場で一箱。家で一箱。一日合計40本吸うお兄ちゃんがいきなり止められるワケないよね」

男「止めるったら止めるんだよ!俺だって男だ、一度決めたらビシッとやり通す!」

姉「……本気みたい(ヒソヒソ」

妹「何だか真剣になる理由があるんだよきっと(ヒソヒソ」

男「そこ、あからさまに部屋の隅でこっち見ながらヒソヒソ話すんなよ。あてつけがましいんだっての」

妹「ねぇ聞いていーい?煙草、大好きなお兄ちゃんが何で急に禁煙なんて言い出したの?」

男「秘密。まぁそうだな止めないとと思った理由があるって事で、追及しないでくれると助かる」

姉「ふぅーん……?」

姉「じゃあ聞かないであげる、でもあんた本気で止められるの?それこそ16から吸い出してもう禁煙歴4年目突入、1ミリのメンソールからスタートしたのが今じゃ20ミリ越えのロング平和愛煙者じゃないの」

男「ああ……正直俺も止めようと決心しても難しいのは理解してるんだ。
そこでさ姉ちゃん、妹。頼みがある。家で俺が吸いそうな気配を感じたら注意してくれないか?」

妹「注意?うーん阻止?」

男「それでもいい。何なら物理的でもいいんだ、とにかく俺は煙草を止めたい。職場では絶対吸わないように頑張る、幸い親方や周りの人に事情話せば阻止してくれるだろうしな


…………………ああ、物理的に(さめざめと涙」

姉「あんたの建設会社の人達、その手の人達のご多分に漏れず豪快だしね(汗」

妹「私前にお兄ちゃんにお昼届けに行った時泣きそうになったもん、みんなお顔怖くて……」

男「顔や仕事中は怖いけどいい人達だぞ?それはともかく、職場では恐怖によって何とか抑えられそうだ、問題は家でなんだ。帰って来てホッとして気が緩んで……」

姉「風呂上がりに一服。寝る前に一服」

妹「朝起きて一服、出勤前に一服」

男「そうなんだよぉぉぉ……ついついさ」

男「そんな訳だから頼むよ、この通りだ!」

妹「わ、分かったよそこまでお願いされたら……」

姉「ん、ならやってみなさいあたしらも協力してあげるから」

男「恩に着る!さーて俺はやるぞ!
俺は!煙草を止めるぞーーーーー!」

※その日の晩

男「飯美味かったなー♪風呂も入ったしさてまずは一本」シュボッ

姉「させるかぁ!」ガコンッ!

男「べぶらっ!?ね、姉ちゃん金属補強された洋書の角は殺人兵器だぜ!?これがSSじゃなかったら夜中から早朝のニュースに載る!」

姉「あんたが阻止しろって言ったんでしょうが。てか試すつもりであんたの残ってる煙草捨てずに置いといたらやっぱりこれね」

男「あ、あぶねぇつい無意識に!?」ダラダラドクドク

妹「お兄ちゃん脳天から流れ出てる血と冷や汗が混ざって凄い事になってるよ」

男「大丈夫、職場じゃこんなんしょっちゅうだwそれよかこれは捨てておく、あーまだ14本残ってるけど仕方ないなぁ」ダラダラダラダラ

姉「あたし、普段あんたが働いてる現場の光景見てみたいわ……」軽く引き

※二日目の朝

男「ふぁぁ……おはよ」

妹「おはよ!朝ご飯出来てるよ、早く顔洗って食べてー」

男「おー……その前にっと」

妹「へいへーいお兄様。お兄様はお箸を煙草のように加えるクセがおありなので?」

男「んっは!?あ、あれ俺今これくわえてた!?」

妹「長さと重さで気づこうよ……ヘビースモーカーの人ってみんなこうなのかな?」

男「やべぇ喫煙の習慣怖い」

姉「おふぁよぉー……」

男「姉ちゃんおはよう聞いてくれよ俺今さ、箸を煙草みたいにくわえてたって」

姉「アホじゃん」

男「ひ、一言で返すな!まだ笑われた方がいいわ!」

妹「あはははは!ほら二人とも早くご飯食べて着替えてお仕事行く!」

姉、男「「アイ・マム!」」ビシッ

期待


※三日目

親方「おら男ぉ!さっさと杭打てや日が暮れっぞ!!」

男「はい親方ぁ!ふん!」ドゴッ!

同僚のおっちゃん「男ー、おめぇ禁煙始めたんだろ?そろそろ休憩時間だけどどーすんだ?」

男「ふん!あ、いや、ふぉっ!俺ガムありますんで、ふぬぉ!それも沢山入ってるボトルガムってやつッス!ぬおりゃあ!」ズドン!ガゴン!

同僚の若い人「ボトルガム?あ、悪ぃな男それもしかしたらこれか?」

男「蓋空いて皆噛んでらっしゃる!?返せ、返して俺の698円!」

親方「差し入れかと思って空けちまったwめんごめんごw」

男「ひでぇー……しゃあないッスじゃあ吸うか」スースー

同僚の爺さん「これ!お前さんそいつは壁に打つアンカーじゃろ!」

男「ノォォォォ!!また妙なもんくわえちまってた!」

親方「てめー煙草やめるから止めろって頼んできやがったクセにてめーが未練タラタラとはどういう了見だこんにゃろう!
『親方奥義・若いもんへの愛の鉄拳』!ぶるわぁぁぁ!」ズドーン!

男「ガム勝手に食っといて理不尽げふぅっ!?」

※四日目

男「吸いてぇ……吸いてぇよ……」

妹「お兄ちゃんお願いだからスーパーでゾンビみたいな顔と足取りでカート押さないで……まだ四日だよ?」

男「四日が一年に感じちまうぜ……」

妹「精神と時の部屋でも計算合わないよ(汗)でもそんなに辛いの?あ、お肉籠に入れて、安いやつね」

男「えーとグラムそこそこで値段安いやつはと……んーやっぱりいつも吸ってたから吸わなくなるとさ、何か無性にワナワナしたり」

妹「ワナワナ?イライラじゃなくて?」

男「まーな」

男(本音言えば凄まじくイラついて仕方ないけど、イライラしてるなんて言ったら心配も迷惑も掛けちまう。でもワナワナて……自分の脳内単語ストックの無さ呪うわ!中学の時ちゃんと国語勉強すりゃ良かった)


男「……ん?」

レジに煙草

男「」フラフラ

妹「カート・アタック!」ガツン!

男「店内交通事故しかも俺0相手10割!?」

妹「煙草に吊られてフラフラしたお兄ちゃんの自業自得でもあるから4:6だねw」

男「てか俺にゾンビみたいに云々言っといて店内でカートぶつけるのはどうよ……痛たたた」

妹「四日でこれじゃ先が思いやられるなぁ」

男「おう、やり方はともかく引き続き誘惑に負けそうになったら頼むわ……」

※その夜

男「んごー……んごー……」

姉「寝た?」

妹「お仕事疲れてたみたい、ご飯食べたらぐっすり」

姉「まだ四日目、四日目にしてこれじゃあねぇw
……で?あんた、どう思う?」

妹「急に禁煙始めた理由でしょ?分かんないけどとても本気になっちゃう事?」

姉「あの何があっても一日も欠かさず吸い続けてた男がいきなりよ?よっぽどの理由なのよね多分」

妹「正直に言うとお家の中がヤニ臭くなくてちょっと助かるけど」

姉「まーねwでもそれがあいつの楽しみだったんだから言わないであげて、楽しみは人それぞれたから」

妹「うん」

姉「それはそれとして!ねぇ気づいた?あいつ今日ずっとソワソワしてたじゃない。明日多分どこか出掛けるわね」

妹「明日?」

姉「ズバリあたしの直感が告げてるわ、禁煙する理由に関係している事があるに違いない!ってね」


妹「お姉ちゃんが言うと信憑性ないなぁ」

姉「シャラップ!てな具合で明日、こっそり後を尾けるわよ」

妹「えーー!?ダメだよそんなの!」

姉「……口ではダメと言いつついそいそと用意してるのは何かしら?」

妹「集音マイクと小型カメラとお兄ちゃんが寝てる内に仕込んでおきたい盗聴器。それからお姉ちゃんスマホ借りるねGPSで位置が分かるよね」

姉「あんた将来いい大人になるわ」

妹「そんな褒めちゃやだよぅ」テレテレ

姉(どこで育て方間違えたかしら……)

※翌日の朝

男「おはよ、今日は用事あって出掛けるから。昼は済ませてくるからさ」

姉、妹「「行ってらっしゃーいwww」」

男「お、おう(汗)やけに爽やかだなぁ……ま、いいや行ってくるよ」バタン


姉「……服装チェック?」

妹「いつも作業着かジャージしか着ないお兄ちゃんがいざという時キメる為に着る勝負服でした隊長殿。
因みにお兄ちゃんきちんとすればガチなイケメンです妹の贔屓目抜きにしても」

姉「姉の贔屓目抜きにしても評価するわ。勝負服、さり気なく靴も余所行き用の勝負靴」

妹「髪型もきっちり整えて『ガテン系お兄ちゃん』から『爽やか煌びやかお兄ちゃん』にメタモルフォーゼ……これはもう、あれでしょう」

姉「あれよね」

姉、妹「「ズバリ!女!」」

姉「しかもあの結構堅物な男がのめり込むような!」

妹「真相を解明する必要があります隊長殿!」

姉「ザッツライッ!行動開始よ妹隊員!」

妹「ガンホー!ガンホー!ガンホー!」

※駅前

男「ソワソワ」

姉「めっちゃソワソワしてるわね」

妹「しきりに服装直したり辺り気にしたり」

子供「ママー、あそこに迷彩服着た変なお姉ちゃん達がいるよ」

お母さん「しっ!見ちゃいけません!ミリヲタ女子は数は少ないけどいたらいたで面倒なのよやたら詳しいから!」

姉「………気分付けのつもりで着てきたの間違いだったかしら?」

妹「えー?私は好きだよこれ」

姉「しっ!どうやらお相手が来たみたいね」

幼馴染み「待った?」

男「いや(↑)!?ぜぜぜ、ぜんっぜん!」

妹「キョドってる!凄くキョドってるよお兄ちゃんw」

姉「思わず声裏返るほどねwほうほうお相手は近所のあの娘かぁーw」

妹「なーんだお兄ちゃんは幼馴染みお姉ちゃんにホの字だったんだねw」

姉「あんた今時ホの字って(汗」

幼馴染み「じゃあ行こうよ」

男「お、おう!ちょっと洒落たの売ってる店調べてきたんだ」

幼馴染み「へー?でも男の選んだお店だからちょっと怪しいなぁw」

男「んなっ、見くびるなよ幼馴染み。俺の下調べに間違いはねぇ!」

姉(デートで下調べとか口にする時点でアウトォォォォォ!!!!)

妹(これが幼馴染みお姉ちゃんじゃなかったら確実にドボォォォォォォン!!!!)

姉「にしてもあの娘とはねぇ……いえ不思議じゃないけど。あいつが中学時代荒れてた時もずっと仲良くしてたし」

妹「むしろ規定路線?王道?」

姉「ともかく後を追ってみましょ、面白そうだしw」

妹「異議なーし!w」

男「お前こういうの好きだろ?ちょっと何の動物か判別不能なキャラクターとか」

幼馴染み「ひどいなぁこれは得体の知れないUMAじゃなくてボ○太くんだよっ、それにこっちはキュ○べぇだってば」

男「え……その熊だかネズミたかだかのがボン○くんで、そのウサギだか猫だかわかんねぇのがQ○?」

幼馴染み「んーとね、これ部屋に置いておきたいなぁ買おうかな?」

男「あ、ハネ○ロー!これなら知ってるぞチビの頃見てたからな」

幼馴染み「可愛いよねハネジ○ーwパムパム鳴いてモフモフしてるし」

男「しかしお前結構守備範囲広いなw」

幼馴染み「可愛いはジャスティスがモットーなのw」

姉「ふふん。なかなかいい感じじゃない?良きかな良きかな」

妹「デート開始から一時間……あのお兄ちゃんが煙草吸いたいそぶりを見せてない!?」

姉「そういえばそうね。ひょっとして禁煙の理由は幼馴染みちゃん?」

妹「かもね、というか確定?」

男「結局ハネ○ローと、えっとラス○ルってアライグマ買ったんだな」

幼馴染み「可愛いもんwで、次はどこに連れて行ってくれるの?」

男「次か?次はな……」

続けて

寝落ちしてたorz

妹「隊長殿、ターゲットは楽しそうにお喋りしてるであります」

姉「そして幼馴染みちゃんが気づかないくらいさり気なく煙草の自販機に目を……」

幼馴染み「あ、私飲み物買ってくるよ男はポカリだっけ」

男「ああ、サンキュー頼む」

男「……はぁ……」ジー

姉「見 w て w る wめちゃくちゃ自販機見てる!」

妹「吸いたいのねお兄ちゃん、とても吸いたいのねもう、すごく、切なくて張り裂けそうなくらい!」

男「……」小銭入れ見る

男「ぬぐ……っ」堪える表情

姉「煙草買える額の小銭があると見た!そして思わず買いたくなる衝突が男を襲う!」

妹「買うかー?買ってしまうのかー!?あーっと手が改めて小銭入れを握り締めて……」

男「っ!」ガツン!

姉、妹「「小銭入れ持った手で自分の顔ぶん殴ったぁぁぁ!?」」

男「っあー……お、俺の意思ナメんなよ!」ヒリヒリ

姉「弟が男から漢にクラスチェンジした瞬間です」

妹「お兄ちゃん……そこまで」

幼馴染み「お待たせーってどうしたの顔!赤くなってるよ!?」

男「ん?いや顔に蚊が飛んで来てさ叩いたらついグーでwイテテ」

幼馴染み「ほらジュース、これで冷やして。もうドジなんだから」

男「悪いな世話かけちまって」

幼馴染み「思わずまた誰かと喧嘩したのかと思っちゃったよ。昔みたいに」

男「あー……そっか」

幼馴染み「もう喧嘩、してないよね?」

男「たまにとんでもなくムカつく奴はいるけれど喧嘩は売ってねぇし買いもしてねぇ。約束はちゃんと守ってるよ。
俺はやはり破るの嫌いって知ってるだろ?」


幼馴染み「そうだねぇ……中学の時あれだけ不良君でも誰かとした約束は絶対守ってたよねw」

男「自分でもよくもまぁ荒れてたなと思うけどあの頃も約束破るのだけはしちゃいけないって思ってたからな。
それに俺もう二十歳だしいつまでも血の気多いのも問題だろw」

幼馴染み「あ、向こうに男を睨み付けてる怖いお兄さんが」

男「んだと!?」

幼馴染み「残念ハズレ♪」

男「あ、てめハメやがったな!」

男、幼馴染み「「あはははは!」」

妹「隊長殿、これはなんて言う青春ゲームでしょうか?」

姉「弟が青春真っ最中な中何であたしらは迷彩服着て尾行してんのかしらね」

姉「けどこれで分かったわあいつの禁煙理由。大方、幼馴染みちゃんと禁煙するっていう約束したのよ」

妹「そういえば幼馴染みお姉ちゃんは煙草の煙苦手だったね、他にもお兄ちゃんのヘビースモーカーっぷりを注意してたし。身体に悪いからって」

姉「男にも春が。しかも昔からの付き合いで気心知れた娘さんが(ホロリ」

妹「お兄ちゃんの幸せを思うと嬉し涙がツーっと。でもちょっと複雑な部分もあるこのジレンマ(ホロリ」

姉「あんたブラコン気味だもんねぇwじゃあ今はこれで退散してあいつが帰って来たら問い詰めてやりましょう」

妹「賛成!」

※その日の晩飯前

男「ただいまー。ふぅ暑かった」

姉「おかえりー♪」

妹「おかえりー♪」

男「帰って来たらお姉様と妹様が素晴らしく良い笑顔で出迎えておられるこの恐怖」

姉「いやいやそんなw」

妹「怖がる事無いでしょおw」

男「嘘だッ!お前らのそのエエ顔は何かある時の顔だろ主に俺が被害にあうパターン的な!」

姉「さぁさご飯にしましょw」ズルズル

妹「聞きたい事もあるしねーw」ズルズル

男「助けて!斬首台はイヤだー!」ドナドナドーナードーナー

姉「で、で?今日はお楽しみだったの?」

男「はい?」

妹「お姉ちゃんとお買い物行ったらね、お兄ちゃんと幼馴染みお姉ちゃんが仲良く歩いてるの見かけたの」

男「げっ!?見てたのか!!うぁあぁ……身内に見られるとかこそばゆいわぁ」orz

姉(すまん男尾行してたんだけどねw)

姉「驚いたわよあんたがあの娘とデートしてるとか」

男「デッ、デートだとかそんな(///)」

妹「お兄ちゃんキモい」

男「」

姉「急にあんたが禁煙したいっての、ぶっちゃけ彼女が理由なの?」

男「あ、まぁ……まぁなそこは認める」

妹「ねーねーどうして?どうして?」

男「どうしてってそりゃお前、あいつは煙草の煙弱い体質だしさ、しょっちゅう身体に悪いから止めろってずっと言われてたし……そんな所だ」

姉「へぇー、彼女の為に禁煙ねぇ?純愛クンめw」

男「か、彼女じゃねーし!彼女じゃねーしまだ!」

妹「まだ?え?付き合ってないの!?」

男「おう付き合って……ない(どんよりどよどよ

姉「そうなの?見た感じもう十二分に彼氏彼女じゃないあれは」

男「そうかなぁ、いや照れるなぁ(///)」

妹「お兄ちゃんウザキモい」

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