・キャラ崩壊有り
・微百合描写有り
・ドッキリSSですが、不謹慎ネタは極力避けます
以上、予めご了承の上、ご覧ください。
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曜「ドッキリって、テレビとかでやってるアレのこと?」
千歌「そう! 私、気づいたんだ! PVとしてメンバーのドッキリ映像を撮って公開すれば、ファンの人達に私たちのこともっと知ってもらえるし、楽しんでももらえるんじゃないかなって!」
曜「う~ん...。でも、みんなを騙すわけだよね? 私としては気が済まないんだけどなぁ...」
千歌「甘いっ! 甘いよ! 曜ちゃん! ドッキリと言っても色々あるんだから!!」
曜「たとえば~?」
千歌「まず思いつくのは心霊ドッキリだね! ほかにも怖い人たちに追いかけられたりとか、動物の声が聞こえるようになるとか、内容も方法もたくさんあるんだよ!」
千歌「まあ、ターゲットの人を無視したり、誰かが死んじゃったって嘘をついてみたり、なんていうのもあるんだけど、PVとして公開するのは難しいけど...」
曜「なるほど、スクールアイドルとしてそういうところで攻めて反感を買うのは避けたいからね。なんだ、千歌ちゃん結構考えてるんじゃん」
千歌「む~!! なにその言い方~! ちゃんと考えたから曜ちゃんに相談したのに! ふんっ、良いもん。曜ちゃんが嫌なら梨子ちゃんに頼むし!」
曜「怒んないでよ、千歌ちゃん。ヨーソロー!! この船、乗った!」
千歌「...えへへ、ありがと! じゃあさっそく今日の昼休みからスタートするからね!」
曜「りょ~かいっ!」
ー昼休み・体育用具室ー
曜「ほえ~...。すっごい本格的だね」
千歌「全部、鞠莉さんに借りてきたんだよ? もちろん、ドッキリのことは内緒にして、ね♪ 」
曜「さすがお嬢様...。というか、何で私たちは体育用具室に...」
千歌「部室から送られてくる映像のデータを受信するためにココくらいしかちょうど良い部屋がなかったんだよ...。ゴメンね? 狭いし、暑いけど...」
曜「いや、私は全然良いんだけどさ」
曜(千歌ちゃん近すぎだって...。こんなに引っつかれて私、ドッキリどころじゃないよ...)
千歌「曜ちゃん? あ、そうそう! 記念すべき1人目は花丸ちゃんだよ!」
曜「花丸ちゃんかあ。こう言ったらアレだけど、簡単に騙されそうだね...」
千歌「ドッキリの内容もバッチリ花丸ちゃんに合わせてみたから期待しててね! あ、きたきた! ふふ、ドキドキするね?」ニコッ
曜(本当だよ、もう...)
ー昼休み・部室ー
ガラガラガラ...
花丸「こんにちは~。 って、ずら? 誰もいない...?」
花丸(ずら...? 千歌さんに新曲のことで話があるって呼ばれたの、まるだけずら?)
花丸(というか、千歌さんもいないし...。1人でどうすれば...)
花丸「ん...?」
花丸(机の上に手紙...。千歌さんの字ずら。ええと...『急用ができて来れません。コレの中に新曲が入ってるので、聞いて感想ちょうだい!』?)
花丸「コレって...」
【iPod】
花丸「いったい何ずら?」
花丸「うぅ...、見たことない機械ずら...」
花丸(形は家にある携帯ラジオに似てるけど...。ええと、とりあえずイヤホンを耳に付けて...)スッ
花丸「......」
花丸(何も聞こえないずら...。電源が入ってないのかな...)
花丸「はっ! そういえば電源ボタンは光ってるモノだって前に部室で聞いたずら!!」
花丸「......」ジー
花丸(どこも光ってない...)グスン
花丸「はっ!」
花丸(電源が切れてるんじゃなくて、もう電池がないとは考えられないずら!? ということは、まず電池を入れ替えないと!!)
ゴソゴソ...
花丸「電池入れるところもどこにもないずら...」グスン
~~~
ちかよう「何この可愛い生き物」
千歌「音楽聴くためにここまで真剣に考えられる女子高生は多分花丸ちゃんだけだね」
曜「もう、行動のひとつひとつが愛くるしいね」
千歌「ダメ元でイヤホンだけ付けて音が聞こえてこないかなって待ってた時の花丸ちゃん」
曜「たまらないね...」
千歌「電池がどうとか、言ってたね?」
曜「電池が切れてるって疑ってるのかな? けど最近の機械はだいたいが充電池なんだよ...」
千歌「ん? あれ? 花丸ちゃん、窓際に移動した?」
曜「何やってるんだろ? iPodをかざしてる」
千歌「...もしかして、ソーラー電池と勘違いしてる?」
曜「ふふっ、確かに電源切れてる液晶はそう見えなくもない、ね」プルプル
千歌「が、頑張れ! 花丸ちゃん!」フルフル
~~~
花丸「はぁ...」
花丸(授業で習ったソーラー充電かと思ったけど...やっぱり違うのかな...? もう、ルビィちゃんか善子ちゃんに聞くしか...)サワサワ...
ヴンッ!
花丸「うひゃあぁっ!!!」ビクーッ
花丸(つ、ついた!? よく分からないけど電源が入ったずら!!)
花丸「み、未来ずら~!!」ガッツポーズ!
花丸(い、イヤホンを...!!)
花丸「......」
花丸(聞こえない...。落ち着くずら! 最大の山場はもう乗り越えているはず。...! そうだ! 多分再生ボタン的な何かがあるずら!!)
花丸「となると、怪しいのは...!」
花丸(この真ん中の丸いボタンずら!!)
花丸「え、ええ~いずらーっ!!」
ポチッ!
【音量MAX】
花丸「はぅっ!?!?!?!?」ビクビクビクーッ!!
花丸「ずらぁ...」ドサ
~~~
ーしばらくして・部室ー
花丸「もーっ!! もーっ!! 千歌さんも曜さんも酷いずらーっ!! 本当に、本当にビックリしたんだからぁっ!!」ポカポカポカッ!
千歌「あはははっ、ゴメンね? でも本当に花丸ちゃん可愛かったあ!」
曜「電源入った時の反応なんてもう...!!」
花丸「言わないでーっ!!」
千歌「ふふっ、でもすごく良い映像が撮れたよ! さて、じゃあそろそろ次のドッキリの準備を始めないと!」
曜「次は誰がターゲットなの?」
千歌「ふふー、善子ちゃん、だよ! 花丸ちゃんも協力してね♪」
花丸「ま、まるも!? ...わ、わかったずら!」
ー夕方・善子の家ー
善子「堕天使ヨハネよ。今日は普段より魔王ルシファーの声がはっきりと聴き取れるわ...。さあ、リトルデーモン達! 今宵もこの醜悪な世界を慈愛の漆黒に染めるための黒ミサを執り行うわよ!」
『わこつー』
『ヨハネちゃーんっ!』
『厨二病可愛い!!』
『リトルデーモン参上しました!』
善子(うぅ~っ、またやってしまったぁ! でも、しょうがないのよ、津島善子! 定期的にヨハネを発散しないといけないんだからっ!)
善子「さて...今宵はこの無銘祭祀書に記されし、邪悪なる神々を降臨させる儀式を行うわ」
『クトゥルフ乙!』
『堕天使とは』
『いえーい!』
『やったれーっ!』
善子(クトゥルフって何? この本、ずら丸から借りたばかりで内容把握してないんだよね...。ええと、コレをココに置いて、この記号をここに書いて...)
『やめろ』
善子「えっ?」
善子(何だろ、今のコメント...見間違い?)
善子「さあ、コレで準備は整ったわ...。 あとはこの蝋燭の火を吹き消して...」
『ん? 今、ヨハネの後ろ何か通ったくね?』
『!?』
『いやいやいや』
善子(...え?)
善子「な、何を言っているのだ蒙昧なリトルデーモンども。此処は堕天使ヨハネの聖域。何人たりとも立ち入ることはできぬ...」
『そうだそうだ』
『いや、でも確かになんかいたぞ』
『え、もしかしてマジで?』
善子(な、何これ...。みんな本気で言ってるの...?)
ガチャガチャ!
善子「っ...!?」ビクッ
『なんだ今の音』
『ヨハネちゃん! なんかやばいよ!』
『ドアノブ動いた気がしたんだが』
善子「えっ...、あ、えっと...! 儀式は中止に...っ!」
『もう遅い』
善子「え...?」
『もう遅い』
『もう遅い』
『もうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそいもうおそい』
『ニガサナイ』
ガチャガチャガチャガチャガチャ!!
善子「いやあああああああっ!!!」
善子「なにっ!? なによぉっ!? なんでこんなことっ...!!」
ミタコトーナイユーメノキドーオイカーケテー♪
善子(着信? 千歌さん!!)
ピッ
善子「もしもしっ!! 千歌さんっ、助けてっ...!!」
千歌『ふえ? 善子ちゃん? どうしたの?』
善子「な、何か変なのっ...! いつも通り儀式してただけなのにっ...本当に何か呼び出しちゃったみたいで...こわいよぉっ...!ひぅっ...ぐす...」
千歌『わ、わかった! すぐに助けに行くから! そこで待ってて!!』
トントン
善子「ひゃっ...!」
千歌『善子ちゃんっ!? どしたの?』
善子「ど、ドアが...」
トントン
花丸「善子ちゃん! 助けに来たずら! 早く開けて!」
善子「ず、ずら丸っ!! 待って! すぐ開けるからっ...!」パァァ
千歌『だめぇっ!! 開けちゃダメ!! 善子ちゃん!!』
善子ちゃん「な、何でっ!? もう1人は嫌なの! ずら丸ぅっ!!」
花丸『善子ちゃん! まるは千歌さんと一緒ずら!! 騙されないでっ!!』
善子「へっ...?」
トントン
花丸?「善子ちゃん! 助けに来たずら! 早く開けて!善子ちゃん! 助けに来たずら! 早く開けて!善子ちゃん! 助けに来たずら! 早く開けて!善子ちゃん! 助けに来たずら! 早く開けて!善子ちゃん! 助けに来たずら! 早く開けて!善子ちゃん! 助けに来たずら! 早く開けて!」
花丸?「 ア ケ ロ 」
ドンドンドンドンドンッ!!
善子「あ、あははは...。ぁ...」フラッ...パタリ
~~~
ーしばらくして・善子の家リビングー
善子「...」ムッスー
千歌「善子ちゃん、ゴメンね!? まさか、あんなに怖がるとは思ってなくて」
善子「馬鹿なのっ!? 怖いわよ普通に!! 誰がこんなドッキリにママまで加担して友達に家の鍵貸してるなんて思うの!?」
曜「気絶した時は本当にやり過ぎたと思ったよ...。ゴメンね、善子ちゃん」
花丸「ゴメンずら...」
善子「ずら丸のが一番怖かったんだからね! いつもおっとりしてるアンタの低い声聞いたせいで意識飛んだんだからねっ!!」
花丸「えへへ」
善子「褒めてないっ!! ばか丸!!!!」
曜「しっかしこんなドッキリ良く思いつくね、千歌ちゃん」
千歌「うん、動画サイトで似たようなの見たことがあって♪」
善子「あの生放送のコメントは千歌さんたちが自演して誘導...。ずら丸は電話に出たのが本物でノックしてたのは曜さん。ずら丸の声は録音を流してただけ...。種明かしを聞くととんだ子供騙しだけど...。とにかく、もう心霊ドッキリは禁止! ルビィなら本当に死んでるところよ!?」
千歌「は~い...」
ー次の日の昼休み・体育用具室ー
千歌「善子ちゃんには昨日の夜、お泊まりすることを条件に許してもらいました」
曜「本気で怖がってたもんね。夜も結局3人川の字で寝たし...」
千歌「けど、生放送の評判はかなり良かったみたいだよ! 普段見れない善子ちゃんが良かったとか、怯えてる顔がたまらなかった! とか」
曜「それ、喜んでいいのかなあ...」
千歌「さて、じゃあ今日もドッキリ行きましょ~!」
曜「心霊ドッキリじゃ...?」
千歌「ありませんっ!! 今回はちょっと趣向を変えたドッキリだよ! ターゲットはルビィちゃんと梨子ちゃんでーす♪」
曜「2人同時なんだ? 仕掛け人は?」
千歌「それもルビィちゃんです!」
曜「ん? どういうこと?」
千歌「見ればわかるよ♪ ほら、梨子ちゃん来たよ! ドッキリスタート!」
~~~
ー部室ー
ガラガラガラ...
梨子「こんにちは。ってあれ? ルビィちゃんだけ?」
ルビィ「ふぇ!? は、はははぃ...。千歌さんと曜さんは急用ができたらしくて...」
ルビィ(うぅ、私が仕掛け人だなんて緊張するよお...。で、でもでも大丈夫! 千歌さんからもらったこの『仕掛け人とらの巻』にどうやったら良いかは全部書いてあるって! よし! がんばルビィ!)
ペラ
千歌『ゴメンね! 良いの思い浮かばなかったからアドリブで!!』
ルビィ「...」
ルビィ「ぴぎゃっ!?」
梨子「ん? どうしたの? ルビィちゃん」
ルビィ「いいいいえ、なななな、なんでもないですよっ?」
ルビィ(は、嵌められました...っ! どうしよぅ...)
~~~
曜「これはひどい」
千歌「名付けて、アドリブドッキリ! ルビィちゃんにはこれからその場の思いつきで梨子ちゃんにドッキリしてもらいまーす♪」
曜「人選に悪意を感じるんだけど...」
千歌「そんなことないよ! ルビィちゃんだからこそ、このドッキリが活きるんだよ? 他の人にアドリブなんてさせたら、ものすごい悪質なのする人いそうだもん!」
曜「誰のことを考えてそれ言ってるのかはあえて聞かないけど、千歌ちゃん。それココだけの話にしようね?」
千歌「も~、冗談だよ~」
曜「まったく...。ルビィちゃん、固まっちゃってるけど」
千歌「多分、人を騙すなんてしたことないだろうから、必死にドッキリを考えてるんだと思うよ」
曜「大丈夫かなぁ...」
千歌「きっと大丈夫! ルビィちゃん、ああ見えてやる時はやるんだから! がんばルビィ!」
~~~
ルビィ(うぅ...いくら考えても出てこない~っ! もう、当たって砕けろ、です!)
ルビィ「あのっ! 千歌さんと曜さんは来れないみたいですし、お昼っ! 食べませんか?」
梨子「ん、そうだね? 一緒にお弁当食べよっか」
ルビィ「はいっ!」
ルビィ(作戦第1段階は成功です! 次は...)
ルビィ「あっ...」
梨子「ルビィちゃん? どうかした?」
ルビィ「お箸、忘れちゃいました...」
ルビィ(本当はもちろん持ってきてますけど...)
梨子「そうなの? どこかでもらってこようか?」
ルビィ「ううん、いいですっ...。その代わり...」
ルビィ「梨子さんが食べさせてくれませんか...?」
梨子「えぇっ!?」
ルビィ(名付けて『ルビィわがまま大作戦』です!)
梨子「さ、先にお箸使う? まだ私は口つけてないから...」
ルビィ「ええと...、やっ、イヤです! 梨子さんに食べさせてもらいたいですっ!」
梨子「う、うぅ...」カァァ
ルビィ(梨子さん、赤くなってます...。順調ですねっ!)
梨子「わ、わかった...食べさせてあげる..」
ルビィ「えへへ、本当ですか? なら...」ピト
梨子「ふぇ!? な、ななな...何で私の膝の上に座るの?」
ルビィ「離れてたら食べさせてもらえないじゃないですか。だから、ここで食べます。...いけませんか?」ウルウル
梨子「」キュン
ルビィ「いけませんか?」
梨子「う、ううん...食べよう?」
ルビィ「えへへ、それじゃ梨子さん、あ~ん...」
梨子「ルビィちゃん...あーん...」テレテレ
~~~
曜「ルビィちゃん、恐ろしい子っ...!」
千歌「梨子ちゃんをあんなに恥ずかしがらせるなんて...。私たちは眠れる獅子を起こしてしまったのかもしれないね...」
曜「うん、梨子ちゃんのあんな姿見たの始めたかも...」
千歌「これが名家黒澤家の力なんだね...!」
曜「...なんか梨子ちゃんは顔が真っ赤だけど、ルビィちゃんは意外とノリノリで甘えてない?」
千歌「ちょっとダイヤさんと梨子ちゃん、似てるところがあるからかな? 真面目そうなところとか。甘えることには慣れてるのかも」
曜(ダイヤさんと梨子ちゃん、似てるかなあ...?)
千歌「でも、何か...」
曜「うん...」
ちかよう(もうこれ完全に恋人同士の雰囲気だよね...)
~~~
梨子「る、ルビィちゃん...? 美味しかった?」
ルビィ「はい、美味しかったです♪ けど、そのお野菜は美味しくなかったです...。残りは梨子さんが食べてください」
梨子「へっ? お野菜ってこれ? 食べかけだけど...」
ルビィ「美味しくなかったので私は食べたくないですっ」ツン
梨子(いや、そうじゃなくてこれ間接キス...)ハム...
ルビィ「...か、間接きす、ですね?」
梨子「っ~!!! ごほっ! ごほっ!!」
ルビィ「わあぁ!? 梨子さん、おみず! おみず飲んでくださいっ!」
梨子「あ、ありがとう...ルビィちゃん」
ルビィ「えへへ」テレテレ
梨子「...っ。る、ルビィちゃん...?」ギュ
ルビィ「ぴぎっ...? 梨子さん...?」
梨子「ルビィちゃん...!!」メツムリ
ガラガラガラ!!
千歌「ど~ん!!!」
曜「ドッキリ! ドッキリだからね!? ドッキリ大成功!!」
~~~
梨子「ど、ドッキリ...? 道理で...。もう、悪趣味だよ?」
千歌「いや、その...なんかごめん。けど、あそこで止めないと何か色々とまずい気がして...」
梨子「うん...。それは感謝してる、ありがとう。完全に我を忘れてた...」ズーン
ルビィ「どうしたんですか?」キョトン
曜(ダイヤさんのあのデレデレさ加減の秘密がわかった気がする...。ルビィちゃんは年上をダメにするタイプだ...!)
梨子「ちなみに...全部、見てたんだよね? 私とルビィちゃんのこと...?」
千歌「バッチリね!! 録画も完璧だよ!!」
梨子「嘘だと言って...っ」
ルビィ「...? 梨子さんはすごく可愛かったと思いますよ?」
梨子「ああああああ...」
千歌(トドメを刺したね...)
曜(むごい...)
ー放課後・体育用具室ー
千歌「とうとう最後のドッキリだよ!」
曜「これで最後? ってことはダイヤさん、鞠莉ちゃん、果南ちゃん全員がこのドッキリに関わってるってこと?」
千歌「その通りだよっ! ターゲットは鞠莉さん。仕掛け人はダイヤさんと果南ちゃんにお願いしてるよ! ...かなり交渉は難航したんだけど、何とか」
曜「ダイヤさんはともかく、果南ちゃんが渋るって...。何かすっごい嫌な予感がするんだけど」
千歌「んー...3年生のみんなはやっぱりオトナな魅力をアピールしていくべきだと思ったから、ちょっとアダルティーな内容ではあるけど...。まあ、大丈夫大丈夫!」
曜「...PVで流せる内容だよね?」
千歌「...多分」
曜「千歌ちゃああああん!?」
千歌「あ、案ずるより産むが易し! だよ! ほら、鞠莉さん来たからドッキリスタート!!」
~~~
ー部室前ー
鞠莉「ンー...♪ 今日も疲れたけど、やっと果南に逢えると思ったらそれも吹き飛ぶわ」
『...い...ゃだ...っ...! ダイ...っ...!』
鞠莉「...? 部室に誰かいる? 果南?」チラッ
ダイヤ「...何が嫌、ですの? 私のことを振りほどきもしないくせに。ほら、トレーニングの成果を出すなら今ですわよ?」
果南「っ...! ダイヤ、ここじゃ嫌だ。せめて場所を...っ」
鞠莉(...!? な、なんで果南がダイヤに押し倒されてるの? どういうこと!?)
ダイヤ「語るに落ちましたわね? ここじゃなければ私を受け入れるということですか? 鞠莉さんが聞いたら泣きますわよ?」
果南「ま、鞠莉の話はしないって約束でしょ!? そ、それに今のは言葉の綾ってやつで...!」
ダイヤ「...女々しいですわね?」グイッ
果南「っ...!!」
ダイヤ「認めなさい? 果南さん? 貴女は私を欲しているの。もう、どうにもならないのですから...」スッ
果南「あ...、ダイヤ...っ」メツムリ
鞠莉(だっ...)
ガラガラガラ!
鞠莉「だめええええええっ!!!」
ダイヤ「...鞠莉さん。デバガメとは、あまり褒められたものじゃありませんわね?」
鞠莉「...果南ちゃんに何してたの?」
ダイヤ「はい? 見てたなら分かるでしょう?」
鞠莉「私のっ...! 私の果南に何をしていたの!?」
果南「ま、鞠莉っ...! 落ち着いて!!」
鞠莉「落ち着けっ!? あんなの見せられて落ち着ける訳っ...」
ダイヤ「女の嫉妬は見苦しいですわよ! ...鞠莉さん、ぶっぶーですわ。果南さんは、いえ、果南はもう私のモノなんですから...」
鞠莉「な、何言って...!!」
ダイヤ「...鞠莉さん、貴女が留学してからの果南を知っていますか?」
鞠莉「えっ...」
ダイヤ「見ていられませんでしたのよ? まるで死人か、廃人か...。心をなくしてしまったようで...。そんな姿の友人を、放っておけると思いますか?」
鞠莉「っ...」
ダイヤ「私は放っておけませんでした。卑怯でも姑息でもいい。大事な友達を助けるためなら、泥棒猫にだってなってやろう、そう思ったんですの」
鞠莉「...そ、そんなこと言われたって...っ、私はっ...!」
果南「...うん、鞠莉は何も悪くない。全部、私が弱かったのが悪いんだよ」
鞠莉「果南...、違う、違う...の! そんなことを言いたかったんじゃなくて...っ!」
ダイヤ「勘違いしないで欲しいのですけれど、最終的に私を受け入れたのは果南です。先ほどの行為も、両者合意の上なんですのよ? ...部室だからって抵抗はされましたが」
鞠莉「嘘...うそ、うそうそうそうそ! そんなの嘘っ!! 果南は、果南は私だけの果南なのっ!! 私だけを優しく抱き締めてくれるの!」
果南「っ...」
鞠莉「ねっ...そうでしょ? 果南...。ねえ...?」
果南「...ごめん」
鞠莉「あ...」ヘナヘナ
ダイヤ「ふふ、結論は出ましたわね。さ、果南、続きをいたしましょう? 素敵なゲストもいることですし...よーく見せつけて差し上げましょう?」
鞠莉「やっ...やだ! 果南っ...好きなの! 果南っ!!!」バッ
【ドッキリ大成功!!】
ダイヤ「ほら、よーく見なさい」
鞠莉「...?」
鞠莉「なんなの、これ」
鞠莉「ドッキリ...?」
~~~
ダイヤ「本当に...」
果南「ごめんっ!」
曜「す、すみませんでした...」
千歌「ぜ、全部私が考えました...。みんなは悪くないんです...」
鞠莉「シャイニー☆ マリーは全然怒ってないから安心して?」ニコニコ
曜「ひぃっ!?」ガクガク
千歌「あうあうあう...」ガクガク
鞠莉「千歌っち、カメラを借りて何に使ってるかと思えば...。これはお仕置きは免れないわね?」ニコッ
千歌「」
ダイヤ「はあ...。こうなるとは思っていたのですけど、ね」
果南「いっつも飄々としてる鞠莉の素顔が見たいって、しつこく千歌たちに頼まれて、結局折れちゃったんだ。...私のためにどこまで本気になってくれるのか、気になったっていうのも、少しはあるし...。私も共犯だよ」
鞠莉「そ、そんなこと! 今更確認する必要もないはずよ? もうっ...」フンッ
果南「ふふ、全くその通りだよ。鞠莉、ごめんね?」ギュッ
鞠莉「果南...。ハグはズルい...っ」ギュウゥ!
ダイヤ「さて、もう分かっているとは思いますが、一連のドッキリの映像については外部に出さず、速やかに処理すること。良いですわね?」
千歌「ええっ!? 他のも、全部!?」
果南「千歌?」ジー
鞠莉「千歌っち?」ジー
千歌「...はい、わかりました」グスッ
ダイヤ「全く...。...でもルビィの可愛らしい姿を見れなかったのは少し残念かも...」
曜「ダイヤさん...?」
ダイヤ「な、なんでもありませんわ! さあ、さっさと練習の準備に取り掛かりますわよ?」
千歌「あ~あ...失敗したなあ...」
鞠莉(...)
ー数日後・浦の星女学院2年教室ー
千歌「あ~...」
曜「どうしたの? 千歌ちゃん」
千歌「どうしたもこうしたもないよぉ...。せっかくの力作だったのになあ...。そりゃあ、ちょっとやり過ぎだったかも知れないけど...」
曜「まだ言ってるの? 改めて考えると私たちはスクールアイドルだよ? ドッキリでファン増やしてどうすんのさ...」
千歌「そうだけどぉ!! あ~...」
タタタタタッ!
梨子「た、大変なの! 千歌ちゃん、曜ちゃん! 早く部室に来て!!」
千歌「えっ?」
曜「ん?」
ー部室ー
千歌「ら、ラブライブへの出場が取り消し!? な、なんで!!」
鞠莉「...千歌っち、心当たり、あるよね?」
曜「な、何で千歌ちゃんなの!? そ、そんなわけないっ! ね、千歌ちゃん!?」
ダイヤ「例のドッキリの映像が何故かネットに上がっていますの」
千歌「え!? し、知らない! 私じゃないよ!!」
ダイヤ「...今となってはそれは些細な問題です。動画はすでにラブライブ運営委員会に発見され『歌とダンスではない方法で不当にファンの数を増やそうとしている迷惑行為』としてAqoursに3ヶ月の活動停止処分が下りましたの」
千歌「3ヶ月...。 そ、それじゃあ...」
果南「ラブライブへの出場は無理だね...」
ルビィ「ま、待ってください...! それじゃあ...」
花丸「浦の星女学院の統廃合は...どうなるずら!?」
善子「そ、そうよ! ヨハネの居城が無くなるなんて、承服できない! 何とかならないの!?」
鞠莉「...残念だけど、もう」
千歌「そ、そんな...」ペタン
千歌「あっ! う、嘘だよね? ね、ドッキリなんでしょ? ねぇ! ねぇ!?」
鞠莉「...ごめんね、ドッキリって言いたいけど」ポロポロ
千歌「...あ、あはは、本当、なんだ?」
梨子「千歌ちゃん...」ギュ
千歌「私、バカだ...。目先のファンの数とか、ランキングの順位とか、そんなことばっかり気にして...取り返しのつかないことしちゃった..」
千歌「全部私のわがままのせいで、あんな思いつきのせいで...。大好きな浦の星女学院もAqoursもなくなっちゃうの?」
千歌「やっ...! そんなの嫌だよぉっ...」グスッ
果南「...千歌。顔をあげなよ」
千歌「果南ちゃ...」
【ドッキリ大成功!!】
千歌「ぇ...?」
千歌「うぇ...」
千歌「うぅっ...ああぁ....!!」ポロポロ
鞠莉「ゴメンね、でもコレで分かったでしょう? 私たちが、本当は何をするべきか」
千歌「えぐっ...ぅん、よく、わかった、よ...!」
ダイヤ「ふふ、それならば良し、ですわ。雨降って地固まるという言葉もありますし」
果南「いつまでも泣いてないの、ね?」
千歌「うんっ...! うんっ...!」
千歌(みんな、ゴメンね)
千歌(それに、ありがとう)
千歌(もう間違ったりしないから!!)
~~~
千歌「みんな行くよ! Aqours!」
『サンシャイン!!』
終わりです。
思った以上にドロドロしてしまって、すみませんでした...
HTML化依頼してきます。
面白かった!
特に三年生組の演技は凄かったなw
これは控えめに言って素晴らしい
ちょろ梨子
ずら丸可愛いすぎだろ
このSSまとめへのコメント
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