【安価】晩夏の頃に不思議な話を【都市伝説・怖い話】 (74)


安価の設定を参考にして都市伝説や怖い話を書き綴るスレ。

荒唐無稽な内容ばかりになるかと思われますが、どうぞよしなに。

 

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472996802


【怖い話or都市伝説】

>>4


【舞台】



【キーワード】

 

ksk

トトロの正体


【怖い話or都市伝説】

トトロの正体


【舞台】

>>7


【キーワード】

kskst

保育園


【怖い話or都市伝説】

トトロの正体


【舞台】

保育園


【キーワード】



【怖い話or都市伝説】

 トトロの正体


【舞台】

 保育園


【キーワード】

>>11

ksk

失敗作


【怖い話or都市伝説】

トトロの正体


【舞台】

保育園


【キーワード】

失敗作

期待


ええ、ええ……。 お気持ちは充分にお察ししております。

大切なお子さんをお預かりして発達を促すのが、私たちの勤める保育園の役割なのですから。

ですが、お母さん。 貴方がお子さんをそのような風に言うのは心苦しく思うのです。

どうかご自身の大事な宝物を“失敗作”などという悲しい言葉で言わないでもらえると嬉しいのです。


ええ、そうですね。もちろん分かりますとも。

まだ発達期の子どもたちは、親御さんの意にそぐわない行動や考え方をしてしまいますよね。

ですが、それは年齢を経て成長していくと自然と変わっていくのですよ。

落ち着きの無い子が急に大人しくなって社交性を表すようになったり、

それとは逆に本の虫だった子がオリンピックで金メダルを獲るまで活発になったりと、子が持つ可能性は無限大なんですから。

だから、大丈夫です。

きっと良くなります。


見えない人とお喋りをする、という癖は。

 


『となりのトトロ』という有名な映画はご存知かと思われます。

小さな子供たちが不思議な森の住人と触れ合うという、心温まるお話のアレですね。

そんな映画で、以前とある噂というか都市伝説が真しやかに語られていたのは知っていますか?

ああ、その部分はご存じないと。 失礼致しました。

これはですね、あの可愛らしい森の住人は死神だった、という噂が著書やネットで話題になったことがあるのです。

あの少女たちにしか見えていない住人は、元々死んだ人にしか見えない。

そんな存在と喋ったり触れ合ったりできたのは、実は既に主要人物が亡くなっているから。

不自然に落ちていた靴や、ラストシーンの病院で姿が感知されなかった点など、辻褄が合ってしまうんですよ。

まぁ、この話は実際の制作会社から直々に否定されている話なので、今では笑い話ですね。


おっと、脱線してしまいました。

この映画で何が大事なのかと言いますと、『子どもにしか森の住人は感知できない』という所なんですよ。

 


心理学の用語に“イマジナリーフレンド”という言葉があります。

日本語に訳すと、空想上の友達。 

頭の中に自身で設定をした友人を作り出す、という心の動きを学術的に捉えたものです。

これは発達期の子どもに見られる症状でして、六人に一人は昔これを体験した事があるというポピュラーな事例ですね。

『となりのトトロ』で子どもにしか正体が見えなかったのも、実はこれを表しているんじゃないかというのが私の見解。

本当は居ないんだけれど、こんなに不思議で面白いものが子どもには見えるんだ。

小さい子の空想は素晴らしいので、大人は健やかにこれを育んでいこうというメッセージのようなものですかね。


だから、お母さん。 

貴方のお子さんはきっと“頭の中のお友達”と一緒に過ごしているだけなんです。

大切なのは、それを受け入れてあげること。

そしてそのお友達が居なくなるその日まで、大切に想像力を培ってあげることが親の役割なのではないでしょうか。

 

え?

少し違う?


息子が、知らない子に向かって楽しく話をしている内容を聞いたら、自分を殺そうという算段をつけている?

「お母さんが居なくなったら、君ともっと遊べる。 高い所にいたとき背中を押せばいいの?」

そう言っているんですか?



大丈夫、大丈夫です。

きっと、そのうち治りますから。




――END――
 


【タイトル】

>>20


【舞台】



【キーワード】

ksk

ふむ

靴が片方の少女


【タイトル】

靴が片方の少女


【舞台】

>>23


【キーワード】

ksk

海辺


【タイトル】

 靴が片方の少女


【舞台】

 海辺


【キーワード】

>>27

あの日の思い出

良スレだな
安価は竹馬

連鳥になるか
↑で

ジャングルジム

↓2とかでいいんじゃない?


【タイトル】

 靴が片方の少女


【舞台】

 海辺


【キーワード】

 竹馬

 


真夏の海は、日の高い時間帯であれば何処を彷徨っても人で溢れている。

かと言って視界のあやふやな夜に泳ごうとするのは非常に危険だ。

だから、大抵の人は我慢を添えてビーチを埋める人波に紛れていく。

多数派の俺もその中の一人だ。 

チリチリと髪を焦がす音が聞こえそうな照り付ける太陽を浴びつつ、夏の休暇を利用して友人たちと一緒に海へ向かった。

少しでも人が少ない場所を選ぼうとして、聞いたことも無いような遊泳地に目的地を定めてみた。

海までの道のりで迷うことはないだろうとタカを括っていると、予想よりも曲道や山道を経由してしまい

昼過ぎに到着予定だったのに結局着いたのは午後三時を回る頃だったのという事はよく覚えている。

 


予定よりも大幅に遅れての到着だったが、昼過ぎの時間帯が功を奏したのか、客足は既にまばらになっていた。

周りを見渡すとパラソルを片付けている家族連れか、地元の中学生らしき子どものスクール水着くらいか。

両手の指で事足りるくらいの人数なので、俺を含めた男三人だと少し浮いてしまいそうな面々だったが、

旅の恥は掻き捨てと言わんばかりに海の青さにはしゃぎまわった。

だいたい二時間ほど泳ぎや潜水を楽しんだあたりで、さて最後に釣りでもして帰ろうかと波止場に向かおうとしたとき。

ふと気付けば客がほとんど出払っていたのだ。

割と広いビーチなのに、まだ夏の日の高い時間帯でここまで人気が居ないと妙に気味が悪く感じてしまう。

それでもまぁ考えすぎずに、竿と餌の準備をしようと俺は一人で車の方へ向かった。

海辺の方では友人二人が楽しそうに泳いでる。


その光景を背にした瞬間、後ろから声が突然聞こえなくなった。

 



慌てて振り返ると、そこには友人たちの姿が見当たらない。

もしかして溺れているのか。悪い想像ばかりが頭をよぎり、焦燥感を抱きつつも漣の立つ海辺へ駆け寄った。

そこではっと気づく。

海の色の、異様なまでの赤さに。

赤潮のような茶色く濁ったような錆色ではなく、どこか見慣れた真っ赤な色。

辺りに漂っていた磯の香りとは明らかに違う、鉄の臭いが鼻腔を刺激する。

一体なんだ、これは。

不可解な目の前の出来事に気が遠のきそうになっていると、後ろから声が聞こえてきた。


「にいちゃ、にいちゃ。 さがしておくれ。 わたしのくつと、おかあさん」


その声の方を振り返ると、そこには全身ずぶ濡れになった女の子の姿があった。

着ている服の端々はボロボロで、長い髪は表情を見せない。

背の高さと声質から鑑みると、年の頃は十歳前後か?

何かを隠しているかのように両手を背中に添えていた。
 



先ほどは何かを探してくれと言っていたが、当面こちらはそれどころではない。

だが元来どうにも頼まれたら断れない性質なので、焦る頭で話だけでも聞いてみようと思った。

君は誰か。 何を探してほしいのか。 友人を知らないか。

この三つを早口で訊ねると、その問い全てに答えが返ってきた。

ねね、とだけ彼女は名乗る。きっと名前なのだろう。

靴とお母さんを探してほしい、と言った。よく見れば片方の靴が脱げているではないか。

俺の友人について、どこにいるか知っているとの事だ。

早く教えろと声を荒げそうになる気持ちを抑え、どうすれば教えてくれるのか聞いた。

するとその女の子はこう言った。


「あなたの くつを ちょうだいな。 ちょうだいな、ちょうだいな」

 


そう言った女の子は、初めて笑った。 にちゃり、と。

べっとりと顔に張り付いた髪の隙間から、口内に生えた歯が見える。

明らかに普通の人間ではないギザギザした鮫歯は俺の心を怖気だたせた。

気味の悪さから思わず履いていたビーチサンダルの片足分を投げつけてしまう。

しまった、と思ったそのとき。


「ありがと、 ありがと、  もらった、 もらった  うけけ」


頬を歪ませて女の子が笑っていた。

臓腑の腐るようなとてつもない不快感で、胃から酸っぱいものがこみ上げてきそうになる。

それでも、なんとか声を振り絞ってきいた。俺の友達はどこだ、と。


「にいちゃのともだち、たけうま、たけうま、  くつくれなかったから、たけうま、たけうま」

 


意味が分からない。

なんだ、竹馬とは。俺が知っている竹馬でいいのか?

意図が掴めず、その子に対する嫌悪感だけが残留する。

ふと女の子が背中に手を隠しているのが気になり、何か後ろにあるのかと聞いてみた。

少女は右頬だけを軽くあげ、さも見せびらかさんとばかりに俺に向けてきた。




友人二人が履いていた靴を。


その靴に付着している、足首を。



「ぽっくり、ぽっくり。 たけうま、たけうま」



糸を通して作られた竹馬で遊ぶような素振りで、

少女は血の滴る足が付いた靴を自分で踏んづけてこちらへ向かってゆっくりと歩いてきた。
 



気がつけば、俺は駐車場のアスファルトに倒れていた。

たまたま近くを通った地元の住民から起こされて我に返り、急いで友人を探してもらうよう通報等を頼み込んだ。

最低の白昼夢でありますようにという祈りも虚しく、友人たちは鬼籍に入って発見された。

死因は溺死。どうやら二人とも海中の藻に絡まったのが要因との事だ。


ただ、何故か両者とも片足が見つからなかった。

傷跡からサメに食いちぎられたのだろうとは、後日知った話だ。



それから月日は流れ、俺はどうにか日常に戻ることが出来た。

もう二度と海で泳ぐことはないのだろう。

あの出来事も自分が爺さんになる頃までには風化してくれると思いたい。

そうでなければ気が狂ってしまいそうになるから。

ただ一つだけ、気にかかる事がある。



「にいちゃ、にいちゃ。 さがしておくれ。 わたしのくつと、おかあさん」



俺はまだ、もう片方を見つけていないのだ。



――END――
 

少し休憩、一呼吸。


寝る前に開くべきではなかったかもしれない


【タイトル】

>>43


【舞台】



【キーワード】

人面犬

人間公園


【タイトル】

 人間公園


【舞台】

>>46


【キーワード】

テーマパーク内にある小さな公園

中学校


【タイトル】

 人間公園


【舞台】

 中学校


【キーワード】

>>50

選択

加速

呪い(まじない/のろい)


【タイトル】

 人間公園


【舞台】

 中学校


【キーワード】

 呪い(まじない/のろい)

 

即興でこのクオリティは羨ましい


滋賀県の大津市内にある某中学校の美術準備室には、やや大きめのサイズの金庫がある。

所々に錆が見受けられるとの事から、少し見ただけで型落ちした古いものであると分かるらしい。

金庫の中には貴重品や骨董品など、大抵は取られては困るものが保管されてあるのが常だろう。

実はこの金庫の中身は誰も知らないのだ。

正確には校長先生と美術の教師のみが代々その中身を前任者から教えてもらい、保管物を把握している。

ただ、中身は見たことがない。 

そもそも金庫があること自体を秘匿しなければならないのだとか。

本当の意味で門外不出のモノがずっと県立中学校の美術準備室で埃を被って眠っている。


その存在が公になってしまったのは、当代の美術教師が夏休み前の学内大掃除で、

ついうっかり金庫の事を失念したまま準備室の掃除を生徒に一任してしまったのが原因だ。

年頃の少年少女は気になってしまうだろう。

学内に昔から在った謎の金庫の中身の所在が。

 


この手の話に尾ひれと背びれが付くのは定石で、それどころか翼すら生えてしまう事もある。

曰く、金塊などの埋蔵金が入っている。

曰く、むかし遊びで入った生徒が閉じ込められて人骨が納まっている。

曰く、開けてしまうと恐ろしい呪いが学校に振りまかれる。

実に様々な噂が思春期の男女の間を飛び回っていた。

金庫が発見された当初は携帯電話も普及されていなかったので、人は口づてに語っていった。


そもそも準備室自体が日常的に開放されていないから、生徒間ではそこは開かずの教室扱いになっている。

そんな部屋にある金庫が怪しくないわけがない。

開かずの部屋にある、開かずの金庫。

いつしかそれは七不思議の一つとして共有されることになった。


この状況に困ったのは、当時の校長と美術教員。

生徒が吹聴している話が全てデマであれば放置していれば問題なかった。

つまり、問題があるのだ。


生徒の語る話に、一つだけ真実に近いものがあるからだ。
 



人間公園。


そう題名に付けられた一枚の絵が、金庫には収められているらしい。

昭和五十五年卒のとある美術部員が書いた卒業制作の一作。

これが何故に金庫に厳重に保管されているのか。

理由は簡単。

迂闊に触ると死んでしまうからだ。


最初は大きな公園に男子中学生が佇んでいるだけの絵だったとか。

しかして製作者が卒業してから、その絵に一つのジンクスが添えられた。

「この絵に触れた後にある事柄を執り行うと、絵の中に取り込まれる」。

どこの学校にもありそうな、ごくありふれた学校の怪談に卒業生の作品がモチーフにされる。

そんな戯言で済む筈だった。

それが生徒の間で噂されるようになった年、学内で三名の生徒が亡くなった。

一人亡くなっただけでも由々しき事態なのに、悲惨な事故が立て続けに三件も起こった。

うち二名は階段から足を滑らせるものだったが、場所が共通して美術室前の東階段。

さらに三名の生徒には共通点があった。

事故に合う直前、件の絵に触れている。

そして、何者かに追われている所から逃げるように慌てふためいている姿が目撃されていた。

 


そしてある日、美術室の片付けをしていた生徒が悲鳴を上げながら職員室に駆け込んでいた。

彼女が言うには、噂されている絵に異変が起こっているとの事。

まさかと思い、諸先生方がその絵を確認してみると。


増えていた。

一人だけ佇んでいる筈の絵に、生徒が更に三人増えていたのだ。


更に翌年は卒業生が一人亡くなり、翌々年は二人も鬼籍入りしている。

その都度に増えるのだ。

人間公園に描かれている人物の数が。


噂だと何らかの事柄が事故、ひいては怪奇現象の起因となるらしいが、何を持ってそうなるのかは分からない。

お祓いをしようにも、どこのお寺でも引き取ってもらえない始末。

なので、昭和末期に金庫に入れて、厳重に保管しているのだとか。

 


そして現在、それが生徒たちの手によって暴かれようとしている。


当代の校長と美術教師は結託して、一時的に金庫を持ち出して隠していた。

生徒たちには処分したと吹聴を行ない、数年経ってから改めて準備室に戻した。

某中学校の任期を五年で終えて別所に向かう事になった美術教師と、校長先生。

彼らはここでまた一つミスを犯す。

手元に長らく無かったので、金庫の存在を次代の先生に伝えそびれていたのだ。




この話は、飲み屋でたまたま相席になった壮年の男性から私が聞いたものだ。

聞けば件の美術教師がまさにその人だとか。

彼はけっきょく教師を辞めて、美大の予備校講師として今は勤めているとのことだった。

私はついぞ気になって、その金庫の行方を聞いてみた。

彼が言うには今もその学校にあるらしい。

どうやら罪悪感により、教師のOBとして数年経ってからその学校に赴いてみて

その代の美術教師に金庫の事を聞いてみたのだと。

すると返ってきた答えは予想だにしないものだった。



「あるにはあったんだ、その金庫」


「ただ、空っぽだったんだ」


「業者を呼んで、金庫、開けてやがってさ」


「その絵、その学校の踊り場に飾ってあった」


「どうやらそれが抽象画に見えたんだとよ」



「実際に初めて“人間公園”を見たとき、血が凍った」




「もうな、その公園、人間で埋め尽くされて、絵なんて呼べるもんじゃなかった」




――END――
 

そろそろ眠ろうと思うので、起きてからまたすぐ取り掛かれるよう、安価を先に置いておきます。
お題や感想等々、気軽に書き込んで頂けると幸いです。


【タイトル】

>>62


【舞台】

>>65


【キーワード】

>>68

遅くまでやってんだな

無題

飛び出し注意

サンジェルマン伯爵

kskst

安価下

廃墟

ドラキュラ

st

禁忌

承知しました。安価の協力に感謝を。
所用で外出しなければならないので、また夜辺りにゆるりと書き綴ってみます。

待ってるよ

はよ

夏が終わるぞー!急げー!

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