凛「すくすく!まりはなちゃん」 (32)
◆ひなビタ♪SSです
◆7月28日にひなビタキャラカラコレが発売されるようです
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凛「えっと、これかしら……」
凛「洋服屋も、意外と目ざといというか……」
凛「……飼育系スマホアプリ、『すくすく!まりはなちゃん』」
凛「どうやら「まりはな」という植物をを育てていくゲームのようだけど……」
凛「容姿とかそっくりだし、レコード屋は許可を出したのかしら……?」
凛(っていうか全然植物っぽくないわ)
凛「『まりはなちゃんを育てて、パンを収穫しよう!』……」
凛「パンを収穫……?」
凛「あ、ダウンロード終わったみたい」
携帯「すくすく!まりはなちゃん!」テレー
凛「やっぱりレコード屋そっくりよね……だから洋服屋が薦めて来たのだけれど」
凛「『面白い育成ゲームを見つけたしっ』って……全く……」
携帯「植えるパンを選んでね!」
凛「あら、意外と種類があるのね……えっと、メロンパン、コロネ、ジャンボメロンパン、ちくわパン、塩パン」
凛「5種類……?」
凛「私、そういう相談は受けた覚えないわよ……」
凛(というかパンで発芽って……)
凛「まぁ訴訟とかそういうのは後でいいわ」
凛「えっと……確かレコード屋が生えるのはメロンパンよね……」ポチ
携帯「さあ、種が発芽するよ!」
凛「ほう」
携帯「……」
凛「……結構間が開くのね」
凛(隠しコマンド入力時間だったりしたのかしら)
ペカー
まりはな「やほほやほっ!」
凛「はっ!レコード屋そっくりのまりはなが植木鉢から顔を出したわ!」
凛「大分デフォルメされたレコード屋って感じで……どことなく声も似ているような?」
まりはな「ぐー……おなかすいたよう」
凛「あ、生まれたばかりだものね、お腹空いてるわよね……」
凛(でも植物なのに……?)
凛「メニューを開いて……『水』『お日様』『道具』『おかし』『お友達』」
凛「植物だから水でしょう」ポチ
まりはな「~♪」ニコニコ
凛「かわいい」
凛「あ、お腹ゲージもちゃんと上がってるわね」
凛「ごきげんゲージもまぁ中間くらい」
凛「確か、この二つのゲージを高い値を保つ事によって、メロンパンがいっぱい収穫出来るのよね」
凛「さっきの水でお腹ゲージは上がるとして、ごきげんは……?」
凛「この『道具』がそうかしら」ポチ
凛「えーっと『テレビ』『ぬいぐるみ』『鉄アレイ』『本』『なわとび』……」
凛「本とか渡してもレコード屋のごきげん上がるかしら……?内容にもよると思うけれど……」
凛「キーボードとかあれば喜びそうなのに……」
凛「もしかして道具とかって増やせるのかしら……」
凛「……ちょっと見てみましょう」
凛「成程、このゲームには課金要素もあるのね」
凛「『貴方のまりはなちゃんが一瞬にしてごきげんでお腹いっぱいに!ちくわパフェ10個セット 500円』
『まりはなちゃんのごきげんを長く保ちたい時はコレ!Nord Electro3 500円』……他にも多々……」
凛「ふむ、高性能なアイテムはなるべく課金で提供することにより自信の利益を発生させるという寸法ね……」
凛「全く、実に愚昧だわ、小手先の手段では永続的な利益は見込めないというのははっきりとした事実なのに……」
凛「それとも小遣い稼ぎ程度に考えているのかしら……」
凛「あ、キーボードを使用した際のスクリーンショットが付いてる」
凛「……!」
凛「こ、これは……!!」
まりはな「ひまー」
まりはな「ふふー♪」ポロリンポロリン
凛「ふ……私とした事が……手持ちの金銭を電子空間の彼方に飛ばしてしまったわ……」
凛「でもまぁ、スマートフォンの中のレコード屋は嬉しげにキーボードを引いているわね……」
まりはな「キーボード、とってもたのしいよっ!」
凛「ふふふ……ボイスもどこかレコード屋そっくりね……」
凛「ごきげんゲージもマックスだし……でもお腹はまだ中位ね」
凛「お水の方が効率的で成長速度もいいらしいけど……折角だし課金して購入したちくわパフェを与えてみましょう」ポチー
まりはな「ふぉおおおおおっ!ちくわパフェだよおおっ!」
凛「あらあら、そんなに喜ぶなんて……」
凛(よく考えたら、ごきげんゲージがマックスなのにちくわパフェを与えたのは勿体無かったかしら?)
凛「で、このゲーム、別に付きっきりである必要は無いのよね」
凛「何か異常があれば、通知をオンにすれば教えてくれるし……」
凛「眠らせたいならこの『お日様』ボタンを押してオフにすれば……」ポチ
まりはな「あれれ?もうおやすみのじかんかな?おやすみぃ……」
凛「……と寝付きの良いレコード屋はすぐ眠ってしまうのよ」
凛「寝ている間はごきげんゲージの下がり方が緩やかになるらしいわね」
凛「おなかゲージは結構な勢いで減るみたいだけど……」
凛「あんまり中毒にもなるのもよくないから、程々のしておきましょ」
凛(出来るかしら……)
……
凛「……」
一舞「やっほーりん!あれ、本じゃなくて携帯弄ってるんだ」
凛「うっ……あ、貴方のせいでしょう」
一舞「やっぱりドハマりしちゃってるねえ、どんな感じ?」
凛「まだ始めたばかりだし、チマチマ進めているわ」
一舞「どれどれ……うわっあんたキーボードあるじゃん!高いのに!」
凛「500円じゃない……」
一舞「え?現金で買ったの?はー……そうなんだ」
凛「?」
一舞「一応ゲーム中にも通貨があるから、それを溜めても手に入るんだし」
凛「そうだったの、知らなかったわ」
一舞「最初の方に書いてあるでしょー」
一舞「このゲーム通信機能があるからさー、一緒にやると特典が得られるんだよね」
凛「あ、だから提案して来たの?」
一舞「まぁその理由もあるけど……」
凛「この『お友達』っていうやつかしら?」
一舞「うん、それを押すと通信画面になるから、あたしのスマホと通信して」
凛「うん」
ピキュー!
まりはな「あれれ?だれかきたよ?」
いぶばな「よー」
凛「あれ、レコード屋じゃない……」
一舞「まりか似のはもう育て終わったからさ、別のを育ててるんだし」
まりはな「えへー」
いぶばな「ふふ」
一舞「歩けないから植木鉢に車輪が付くんだね」
凛「で、これにどういう意味が……」
一舞「まぁみてれば分かるって」
まりばな「えへー」
いぶばな「ふふー」
携帯「二人は仲良くしてるよ!」
一舞「ほう、相性は悪くないみたい」
凛「……」
携帯「チャリーン!40コイン手に入ったよ!」
凛「コインが手に入るイベント?」
一舞「いや、貰えるものはランダムらしいし」
凛「へえ」
一舞「運が良ければレアパンが貰えるとか……今回はそうじゃなかったみたい」
凛「ふむ……」
一舞「……りん」
凛「何よ」
一舞「今度はりんに似たやつで通信してあげるからさ、そんなムッとしないで」
凛「な、っ……!」
一舞「あれ?違うの?」
凛「そ、そんな訳ないでしょう……!」
一舞「ふうん?」
凛「全く、これは植物であって、レコード屋ではないわ……」
一舞「そういう設定だね」
凛「というより洋服屋、私似のもあるの?」
一舞「あるよ、りんぱなって言うんだし、なんか別のもの想像しちゃいそうな名前だよね」
凛「えーっとこの会社の電話番号は……」
一舞「訴えようとしないで」
凛「私そんな話聞いてないわよ……」
一舞「ま、まあまあ、もうちょっと様子見とこうよ、ね?」
凛「むう」
凛「ところでこれってどこがゴールなのかしら……」
一舞「一応延々と育てる事は出来るみたいだよ」
凛「そう?」
一舞「でも寿命もあるらしくて、その時になったら終わりみたい」
凛「寿命……」
一舞「確か10日程度だったかなー、ランダムで短くなったり長くなったりするらしいし」
凛「長生きして欲しいわ」ポチ
まりはな「わあいマカロンさんだよぉっ!」
一舞「それも課金アイテムだよね?」
……
チュンチュン……
凛「ん……朝……」
凛「さて、レコード屋の様子は……」
まりはな「メロンパンがみのったよぉっ!」
凛「あら、アホ毛に立派なメロンパン……」
凛(どういう仕組みなのかしら)
まりはな「うえーん、届かないよー」
凛「デフォルメされたような体型だし、手がメロンパンに届かないのね……」
まりはな「えいっ!えーいっ!」ピョンピョン
凛「跳ねて取ろうとしているようね……」
まりはな「とれないよぉ」ビエー
凛(かわいい……)
凛「じっと眺めていたいくらいだけど収穫してあげなきゃね」
凛「これをタッチすれば取れそうね」ポチ
携帯「メロンパンを一個収穫した!」
まりはな「わあい!メロンパン!メロンパン!」
凛「喜んでるわね……」
凛「えーっと、『お菓子』の欄に追加されてるみたいね……」
凛「植えればまたレコード屋が生えてくるのかしら……?」
まりはな「メロンパンほしいなー」
凛「……」ポチ
まりはな「わあいメロンパン!メロンパンだー!」
凛「かわいい……」
まり花「ん~……りんちゃん?」
凛「あ、まりか」
まり花「朝から何一人で喋ってるのー……?」
凛「まだ早い時間だから、無理して起きなくてもいいのよ」
まり花「それもとっても楽しそうにして~……」
凛「ま、まりか?」
まり花「最近暇さえあれば携帯さん弄ってない?」
凛「そ、そう、かしら……?」
まり花「そうだようっ!もうりんちゃんったら!」
凛「ああ、ご、ごめんなさいまりか、最近始めたものだから、つい……今後は気をつけるわ……」
まり花「むー……で、何やってるの」
凛「あら、話してなかった?」
まり花「なんかこのまりはなちゃん?わたしにそっくりだね」
凛(ってことは無許可……)
まり花「ちっちゃくてかわいいけど……他のもあるの?」
凛「ええ、洋服屋とか私のそっくりのがあるらしいわ」
まり花「ふうん……ちょっとわたしもしてみようかな?」
凛「ええ、それはお好きに……」
まり花「でもなんとなくりんちゃんが夢中になっちゃったのも分かる気がするなー?
このまりはなちゃん、かわいいもんね!」
凛「え、ええ、まあ……///」
まり花「照れてる」
まり花「でもねりんちゃんっ」グッ
凛「え、ま、まりか?」
まり花「こういうのに夢中になるのもいいけど、わたしと一緒の時は、わたしを見てて欲しいなっ?」
凛「え……」
まり花「ん」チュ
凛「!!」
まり花「ふふふ、もう、何驚いてるのかなっ?昨日もいっぱいしたよ?」
凛「急にされたら、誰だって驚くでしょう……」
まり花「そっかー」
まり花「ふふふ、今のりんちゃんかわいいっ」
凛「あの、まりか……?」
まり花「ねえりんちゃん、だめ?」
凛「な、何を」
まり花「もー、言わせるつもりなのっ?」
凛「う……い、いいけど」
まり花「わあいっ!じゃありんちゃん、またちゅーしよ?ちゅー……」
凛「ちゅー……んん……」
まり花「ちゅっちゅー」
チュッチュッチュッチュッ……
…………
……
…
凛「最近レコード屋の調子が悪いのよ」
一舞「え?まりかなら朝から元気よく遊びに行ってたじゃん」
凛「いやそっちじゃなくて、スマホアプリの方」
一舞「え?あーそっちかあ」
凛「なんかぐったりしてる感じがして……」
一舞「そうなの?ちょっと見せて」
まりはな「うー……」
一舞「あー確かに……飼育して何日目かな?えっと……2週間!?」
凛「そういえば寿命は10日前後だったわね……」
一舞「んー、もうすぐ死んじゃうかもよ?」
凛「れ、レコード屋が……!?」
一舞「まりはなだけどね……平均を4日もオーバーしてるし長生きした方だよ」
凛「で、でも」
一舞「まぁ優しく弔ってあげてよ」
凛「具体的にはどうすれば……」
一舞「あたしもよくしらない」
凛「何で?貴方も最初はレコード屋だったんでしょ?」
一舞「そうだったんだけどー、寿命はちょっと怖いから、なる前に種にしちゃった……」
凛「……」
一舞「あ、コインも幾らか貰えるよ?」
まりはな「うう……わたし、もうだめみたい……」
凛「!!」
一舞「ま、まりか!」
まりはな「わたしをそだててくれて、ありがとぉ」
凛「な、何言ってるの!しっかりしてまりか!まだ希望は……」
一舞「そうだし!延命処置を……」
まりはな「じゃあ、またね」
携帯「まりはなは空に昇っていきました」
凛「」
一舞「」
凛「」
一舞「」
凛「わ、わああああああああああ!?」
一舞「ああああああああああ!?」
凛「まりか!まりかあ!まりかああっ!」
一舞「うああああああ、まりかあああっ!!」
凛「うう、ごめんなさいまりかあ」
一舞「ま、まだだし!まだ希望が無くなった訳じゃ……!」
めう(なんかうるさいめう)
……
一舞「あの演出は縁起でもないっていう意見が多発したから」
凛「……」
一舞「遠くに旅に出るっていう演出になったってさ」
凛「ふうん」
一舞「……今度は何育ててんの?」
まりはな「みてみてー、えんそうできるようになったよー」ソラミレドレドレ
一舞「またまりかなんだ」
凛「いいじゃない」
まり花「あ、イブーっ!」
一舞「やっほまりか、どしたの?」
まり花「りんちゃんと通信するんだよっ!」
一舞「え、ああ、まりかもまりはなちゃんやってるんだ」
まり花「じゃありんちゃん、通信しよー」
凛「ええ」
ピキュー!
まりはな「あれれ?だれかきたみたいだよっ?」
りんぱな「わたしよ……」
一舞(まりかはりんなんだ)
一舞(ってこの流れ……)
まり花「……」
凛「……」
携帯「やった!レアなパンを手に入れたよ!」
まり花「やったー!」
一舞「いいなあ」
凛「でも、私はレコード屋以外育てる気ないし」
まり花「そうなの?わたしはみんな育ててるよっ?」
凛「貴方が一番可愛いからいいのよ」
まり花「そっかー」
一舞(人前でいちゃつきやがって)
一舞「まあ、まりかとりんの相性の良さが伺えるっていうか……よかったね」
まり花「でもイブ、わたしね、りんちゃんとする前にさきちゃんと通信したんだよっ」
一舞「ふうん?」
まり花「さきちゃんはさきはなを育ててねー」
一舞「自分なんだ」
まり花「通信したら、パンがもらえたよー」
一舞「えっ」
凛「……」
まり花「……ぐ、偶然だよっ!多分大丈夫だよっ!」
一舞「そう言われると余計に不安になるしっ!」
凛(大丈夫よ、絶対大丈夫よ……うん……)
おわり
お疲れ様でした
何も言わず今日投稿された放送局を見ましょう → https://www.youtube.com/watch?v=JChwxyknyRw
まりはなというなんとまあ危険な響き
痛印買った(?)りんりん先生なら重課金間違いなし
下手するとまりりグッズコンプリートしてそう、お疲れ様でした
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