佐倉「決めた!! 私、毎日牛乳飲む!!」御子柴「なんだよ急に」 (12)

佐倉「身長を伸ばしたいの!! 今のままじゃちっちゃいまんま! 大きくなりたいもん!!」

御子柴「お前にそんな願望あったなんてな……」

御子柴「でもまぁ伸びたら大人っぽく見えるからな」

佐倉「大きくならないと野崎くんと至近距離で話す時に見上げなきゃいけないもん!!」

御子柴「そこかよ!!」

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御子柴(しかし……佐倉がおっきくねぇ……)

御子柴(……)

御子柴(まぁ普通のになって160センチぐらいか)

御子柴(160センチの佐倉……)

御子柴(……)

御子柴「駄目だ!! どう頑張っても箱の上に乗ってる姿しか想像できねぇ!!」

佐倉「へ?」

佐倉「……」ゴクゴクゴクゴク

御子柴「おいおい、それで何杯目だよ。 腹壊すんじゃねえのか?」

佐倉「それは大丈夫!! 私の脳内野崎くんが応援してくれてるから!!」

御子柴「脳内野崎……?」












野崎『牛乳を飲んでるマミコを描きたいんだ、頑張って飲んでくれ』スラスラ

野崎『……うーん、その飲み方はあまりマミコっぽくないな。 やっぱりここは御子柴に飲ませるか』















佐倉「嫌だよ野崎くん!!」ゴクゴクゴクゴク

御子柴「」

佐倉「……」ゴクゴクゴクゴク

鹿島「千代ちゃん、最近牛乳ばっか飲んでるね」

瀬尾「なんで?」

佐倉「うん!! 背を伸ばしたいの!!」

鹿島「背を……」

瀬尾「伸ばしたい……?」

鹿島「もしかして千代ちゃん……」

瀬尾「もしかして千代……」











佐倉『背が高くなりました!!』

堀『俺の代わりにヒロインになれるのはお前しかいねぇ!! 流石俺の見込んだ女だぜ!!』

鹿島『そんな……先輩が私よりも千代ちゃんを可愛がってる……』












佐倉『これだけでかくなればバスケで暴れられるわ!!』

部員『うわーーーーー!!』

瀬尾『千代……私の負けだぜ』













鹿島・瀬尾「まさか千代(ちゃん)がライバルになるとは……」

佐倉「へ?」

鹿島「堀先輩! 牛乳飲まないんですか!?」

堀「? なんでだよ?」

鹿島「だって背が伸びるんですよ!! そしたら演劇で主演もできるし……」

堀「今更飲んだところで伸びねぇよ」

鹿島「そんな!! そこを言わずになんとか!!」

堀「いや……別に俺はもう伸ばしたいって願望はねぇよ」

鹿島「……!! そっか、今はヒロインになりたいから背を伸ばす必要は……」

ドカァン!!!

瀬尾「あー私ももっと大きくなりてー絶対楽しいだろーなー」

若松「ええっ!?」

若松(……っは!! 待てよ、もし大きくなったら……瀬尾先輩に高身長という数少ない長所が生まれる!!)

若松(……いや!! でも大きくなったらバスケ部に乱入する時に厄介なことになる!!)

若松(かといって先輩が何もいいことがない可哀想な人になるのは……)

若松「先輩!! 応援してま……いや!! やっぱやめてください……あっ!! でも……」

瀬尾「お前今何と戦ってるの?」

佐倉「……」ゴクゴクゴクゴク

野崎「……」

佐倉「……」ベタベタベタベタ

御子柴「……」

佐倉「……」ゴクゴクゴクゴク

野崎「……」

佐倉「……」ベタベタベタベタ










野崎「御子柴……佐倉は牛乳が動力源になったのか?」

御子柴「いや……ちげぇと思う」

野崎「何っ!? 佐倉は背を伸ばしたがってるのか!?」

御子柴「ああ、らしいぜ」

野崎「うーん……俺は佐倉に身長は伸びてほしくないな……」

御子柴「!!!」

御子柴(こいつまさか……『そのままの佐倉が一番好き』とか『小さい方が可愛い』とかか!?)

野崎「大きくなったら邪魔扱いされるだけだぞ」

御子柴「……すげえ説得力あるな」

御子柴「なぁ野崎、お前から佐倉に言ってくれねぇか?」

野崎「俺が?」

御子柴「ああ、これ以上牛乳飲んでばっかの生活送ってたら佐倉がヤバイことになりそうな気がすんだよ」

御子柴「俺が言っても聞かねえんだよ。 お前が言ってくれたらなんとかなりそうな気がすんだよな」

御子柴「お前しかいねぇんだよ……頼めるか?」

野崎「!!」










マミコ『私……もう鈴木くんしかいないの!!』










野崎「俺に鈴木役が務まるかどうか……」

御子柴「なんの話だよ」

佐倉「……」ゴクゴクゴクゴク

野崎「佐倉」

佐倉「あ、野崎くん!! おはよう!!」

野崎「……今日も牛乳飲んでるのか?」

佐倉「うん!! 大きくなりたいの!!」

野崎「……佐倉!! 俺は今のままのお前がいい!!」

佐倉「え、ええっ!!?///」

佐倉(ちょ、ちょちょちょちょっと待って!! それって……)

野崎「これ以上飲みすぎて腹を壊してベタ担当不在になったら困る!!」

佐倉「野崎くん!!!」

理由はどうであれ嬉しかったです。

御子柴「……そんで野崎が言ったからやめたってわけか」

佐倉「うん!! 野崎くんが今のままの方がいいって言ったから身長伸ばすのはやめる!!」

御子柴「そっか」

御子柴(……つーか牛乳飲む以外にも身長を伸ばす方法なんていくらでもあったろ)












野崎「……」ゴクゴク

佐倉「あ! 野崎くん、牛乳飲んでる!!」

野崎「参った……思ってたより腹にくるな」

佐倉「へ?」

野崎「これ以上は飲めないな……かと言って捨てるのも勿体ないし……」

佐倉「!!!!」











御子柴「いやー……今日は久しぶりに牛乳を飲んでねぇ佐倉に会えるな」

佐倉「……」ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴク

御子柴「!!!?」

~終わり~

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