向井拓海「生み出せ、チャンスを」 (37)

※このSSにはやきう要素が多大に含まれております。
 また登場する人物は、実在の人物には一切関係がございません。
 一応モバマスです。


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【某日】

<ガチャ

拓海「うぃーっす」

ちひろ「あら、拓海ちゃん。今日は早いのね」

拓海「まあな……ん、誰か客来てんのか?」

ちひろ「プロデューサーさんのお友達の方が来てるのよ」

拓海「ダチ…?」


拓海(Pのダチ……どんなヤツだ?)ヒョコッ



P「まあ、そっちも今大変だよなぁ」

?「いうても俺が折れたら終わりやからね」

P「キャプテンってのも一苦労だな」

?「俺からしたらプロデューサー業の方がシンドイ思うで」


拓海(ん……? Pと話してるヤツ、どっかで見たような……?)


P「ん? お、拓海。もう来てたのか」

拓海「お、おう」ビクッ

?「ん? タクミ?」

P「ああ。2人もこの場にタクミがいるからややこしいな」

拓海「アンタもタクミって言うのか?」

?「せやで」



「どうも。クリヤマタクミです」



拓海「クリヤマって…おい、ライオンズの!?」

クリヤマ「お、流石に知ってもらえとるか」

P「そりゃお前、プロ野球で15年もやってる人間だろ」

クリヤマ「いやー、言うてもメヒアとかアサムラよりも地味やからなぁ」ケラケラ

拓海「つーか、プロ野球選手とダチってどういうことだよ」

P「だって、高校時代から知り合いだし」

クリヤマ「同じ兵庫でヤりあった仲やからなぁ」


拓海「高校球児だったのかよ…」

P「まあ野球は大学でやめちゃったけどなぁ」

クリヤマ「もったいないわホンマ。プロ行けたやろ?」

P「ムリムリ。肘も腰もボロボロですぅー」

クリヤマ「高校から直接プロ行けばよかったんや」

P「元々プロ志向じゃないしなぁ」

クリヤマ「いやー、もったいないわ」


拓海「つーか、Pはプロ行けるような選手だったのかよ」

クリヤマ「凄かったでホンマ」

P「あの頃が全盛期だったよ。そこからは落ちてく一方」

拓海「そんなふうには見えねえなぁ」

クリヤマ「スケベ根性丸出しでプロデューサーになってもうたからなぁ」

P「誰がスケベ根性だ」


P「ん? 拓海、そろそろレッスンの時間じゃないか?」

拓海「あ、そうだな。そろそろ行くか」

クリヤマ「お、レッスン行くん?」

P「そうだな。よかったら見に来るか?」

クリヤマ「見せてもらえるんやったら行きたいわぁ」

拓海「意外だな。そういうヤツに興味なさそうだけど」

クリヤマ「いやいや。ボクたちもファンありきの仕事をやっとるからね。学べることはあるやろ?」

拓海(プロ意識高えな…)


【レッスンルーム】

<ガチャ

P「おーい、皆やってるか?」

莉嘉「あ、Pくん!」

美嘉「お疲れ様プロデューサー★」

クリヤマ「おー、レッスンルームってこうなってるんやね」

莉嘉「あー! タクミくんだー!」

美嘉「」


クリヤマ「おー、城ヶ崎姉妹もボクのこと知ってるんやね」

莉嘉「すごーい、本物だー!」

美嘉「」

P「おーい美嘉、帰ってこーい」

美嘉「えっ、えっ?」

クリヤマ「意識が飛んどるね」

莉嘉「だってお姉ちゃん、タクミくんのファンだもん☆」


クリヤマ「え、ホンマか? 嬉しいなあ」

美嘉「えっ、あの、ええっとその」

クリヤマ「落ち着いて落ち着いて。はい、深呼吸」

美嘉「」スゥーハァーン

クリヤマ「はい、OK」

美嘉「あの、握手してください!」

クリヤマ「はい」ギュッ

美嘉「」

拓海「あ、また気絶した」

クリヤマ(おもろいなあこの子)ニギニギ


きらり「にょわー? お客さん?」ニョワッ

クリヤマ「うおっ、デカいなこの子!」

拓海「きらりはウチでも一番デカイからな」

クリヤマ「うちのメヒアとええ勝負しとるなぁ」

莉嘉「さすがにメヒアの方がおっきいよ☆」




諸星きらり:186.2センチ
エルネスト・メヒア:196センチ

クリヤマタクミ:177センチ




クリヤマ「いや、ボクが小さいみたいな紹介はやめてや!」

莉嘉「どうしたのー?」

クリヤマ「いや、何かツッコまなアカン衝動に駆られて」

きらり「あー! ライオンズの」

クリヤマ「おっ、知ってくれとる子多いなぁ」

きらり「アキヤマショウゴちゃん!」

クリヤマ「誰がウナギイヌやねん」

きらり「あるぇー?」


莉嘉「きらりちゃん。クリヤマ選手だよー」

きらり「あー! 1500本打った人だにぃ☆」

クリヤマ「そこは知っててくれるんやね」

莉嘉「きらりちゃんはヤクルトファンなんだよー☆」

クリヤマ「そうかぁ。せやったらパリーグはライオンズ応援してくれへん?」

きらり「ごめんなさい……きらりはシンゴちゃん一筋なんだにぃ」

クリヤマ「カワバタ一筋かぁ。ならしゃあないな」




きらり「違うにぃ。タカツシンゴちゃんだにぃ☆」

クリヤマ「渋いわこの子!? 見た目に反して渋すぎるやろ!」

莉嘉「きらりちゃんだけはガチだからねー☆」

クリヤマ「最近のアイドルって怖いな」


P「それじゃ、そろそろレッスン始めますか」

拓海「うっし、やるか」

莉嘉「あ、Pくん。アタシたちもやってっていい?」

P「いいけど…疲れは大丈夫か?」

莉嘉「ライブ近いからもう少し動作の確認したいの!」

P「……本音は?」

莉嘉「タクミくんがいるから☆」

P「正直でよろしい」


P「美嘉ときらりはどうする?」

美嘉「やってく」

きらり「もうちょっと振り付けの確認がしたいにぃ☆」

P「んじゃ、全員続行でいいか…」

クリヤマ「楽しみやなぁ。ライブの裏側を見れるようなもんやろ」ウキウキ

P「クリヤマウキウキでワロタ」






莉嘉「ッ!」バッ

P「莉嘉! 左腕が下がってるぞ!」

美嘉「…」チラッ

P「美嘉! クリヤマ選手をチラチラ見ない!」

拓海「ッ!」キュッ

P「拓海! テンポが速くなってるぞ!」



クリヤマ「うひゃー……凄いなぁ」

P「どうですかね。生レッスンの感想は」

クリヤマ「身体もちっこいのに、このド迫力。御見それしましたわ」

P「光栄」


クリヤマ「にしても、あの子凄いわぁ……きらりちゃんやっけ?」

P「ああ。きらりがどうした?」

クリヤマ「あの巨体でシュパシュパ動くもんなぁ」

きらり「にょわー☆」バッ

クリヤマ「速いなぁ……本気出した時のカブレラ並やね」

P「オマエ本当にカブレラ好きだな」

クリヤマ「ボクはカブレラ一筋やで」

P「違う意味に聞こえるからやめて」






P「よーし、それじゃ今日のレッスンはここまで」

莉嘉「あー! もう脚パンパンだよー!」

P「張り切ってレッスンしたからな。ケアはちゃんとしとけよ?」

莉嘉「はーい☆」

クリヤマ「いやー、凄いなアイドルって」

美嘉「ど、どうでしたか、アタシのダンスは」

クリヤマ「凄いキレキレやったね。流石カリスマギャルやわ」

美嘉「あ、ありがとうございます…」シュウウ


きらり「にょわー…ちょっと疲れたにぃ」

P「……」

クリヤマ「……」

P「4番ファースト」

クリヤマ「ピッチャー一択やろ」

P「いっそ二刀流は」

クリヤマ「ええなそれ」

拓海「何の話してんだよ」

きらり「にょわー?」


P「つーかお前、時間大丈夫か?」

クリヤマ「あっ」

P「おい! 全体練習何時からなんだよ」

クリヤマ「いや、全体練習は全然間に合うけど昼飯食べる時間なくなるわ」

拓海「あー……だったらよぉ、アタシが送ってくか?」






クリヤマ「いやー、悪かったわ。時間見るの忘れてたね」

拓海「別に構わねえよ」

クリヤマ「おかげで昼飯食べる時間も確保できたわ」

拓海「随分前から準備始めるんだな。今日の試合ってナイターじゃねえのか?」

クリヤマ「ボクみたいなオッサンは、アップを入念にやっとかなすぐケガしてしまうからね」

拓海「タイヘンなんだな…」


クリヤマ「ボクみたいな選手は、目一杯背伸びして、ようやく土俵に立てるんよ」

拓海「……」

クリヤマ「メヒアみたいにスタンドに放り込むパワーはない。アキヤマみたいに肩も強くない。ましてやカネコみたいな脚もない」

クリヤマ「そんな選手が同じグラウンドでプレーするにはどうしたらいいか。こう見えても毎日が勝負なんよ」

拓海「クリヤマさん…」


クリヤマ「毎日が勝負ってのはキミらもおんなじやろ?」

拓海「ああ…そうだな」

クリヤマ「頑張ってな。キミらのこと、応援しとるで」

拓海「ありがとな…クリヤマさん」



拓海(獅子軍団のリーダーは、ファイティングスピリッツの塊のような男だった)




【後日】

莉嘉「ねえPくんー、またタクミ君呼んでよー」

P「無茶言うな。アイツ今仙台だぞ」

莉嘉「うー…」

美嘉「……」ポワンポワン

美嘉(握手してもらっちゃった握手してもらっちゃった握手してもらっちゃった)

P「コイツはいつまでトリップしてんだ」

拓海「会った日からずっとそんな調子だぜ」




拓海(オールスターのファン投票の結果が出て、数日が経過した)

拓海(クリヤマ選手は外野手部門で5位。僅差でファン投票選出を逃した)

拓海(だが…)



P「お……監督推薦の発表か」

莉嘉「あ! タクミくん選ばれてるー!」

美嘉「え、マジ!?」

拓海(監督推薦でのオールスター出場を決めた)


拓海(できることを磨き上げ、できないことを改善する。言うのは簡単だが、それを15年と続けるのは簡単じゃねえ)

拓海(あの人はそれを体現してる。それがどれだけ凄いことなのか…アタシにもよくわかる)

莉嘉「勝利にむかーって☆」

美嘉「進め今こそー★」

拓海(生み出せチャンスを…)

『いざクリヤマー!』

おわり。

栗山巧ちゃんがオールスター出場を決めたので書きました。
あまり知らない人は、これを機に知っていただけると幸いです

読んでくれた人はありがとう。それじゃ

終身名誉ブルーウェーバーにして構成員が恐れる栗山さんじゃないですか

本人が出場を熱望してるのに一度も選ばれなくてネタにされる栗山はもういたいんだね


http://i.imgur.com/0ZiBsGW.gif

http://i.imgur.com/89gCJLX.gif
http://i.imgur.com/tUdJaFb.gif
??N1!

>>35
このガッツポーズかっこよすぎて何度見直したかわかりません

すげぇ・・・

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