セイバー「全自動卵割り機?」(27)

時空は適当です

商店街
セイバー「・・とはどのようなものなのですか?」

店主「ほう。これはお嬢さん、お目が高い。これはとても便利なものだ。まさしく一家に一台の代物と言える」

セイバー「む、お前は言峰綺礼」

店員「これを使えば料理の負担が大幅に減ることは間違い無しなんだからー!プレゼントなんてしちゃったらすっごく喜ばれると思うよー?」

セイバー「む、イリヤスフィールまで」

店主「誰だそれは?私はただのしがいない店主と」

店員「ただのしがない店員だよ!」

セイバー「おや、そうでしたか。知り合いに大変似ていたもので」

店主「なぁに。気にすることはない」

店主「して、どうする?商品は残り一品のみとなっているが」

店員「どうしちゃうのー?これがあるとシロウの…ゴホン、料理を作ってくれる人の負担が減りまくりだよ?」

セイバー「なっ、それは本当ですか!」

店主「ああ。それはもう約束されたようなことだ・・・」ニヤリ

セイバー「これをシロウに・・・」

~セイバー想像~
セイバー「シロウ、これを貴方にプレゼントします」

士郎「なんてセイバーは優しいんだ!これで料理の負担が減ること間違いなしだ!ありがとう!」ニコニコ

ライダー「流石ですね、セイバー。気の利きようが桁違いです」

凛「セイバークラスの英霊となるとあらゆる点で完璧ね」

桜「セイバーさん、素敵です!」

セイバー「シロウ・・・///」

~想像終了~

セイバー「・・・」

セイバー「店主、買わせていただきます。これはいくらするのですか?」

店主「ほう・・・、この商品の価値がわかるとは、かなりの慧眼の持ち主らしいな。通常価格5万円はくだらない代物だが…。特別に1万円でどうだ?」

セイバー「1万円だと!それでは4万円も得になっているではありませんか!」

店員「とってもお得なんだよ!でもそれは期間限定!さぁーどうする?」

セイバー「くっ、欲しい。欲しい、が持ち合わせが・・・」500エン

店主「ならば仕方あるまい。諦めるしかないな」

セイバー「ま、待ってください!一度家にお金を取りに戻って来ます!」タタタ

衛宮邸
セイバー「ただいま帰りました」ガララ

士郎「あれ、セイバー。散歩にしちゃやけに帰ってくるのが早かったんだな」

桜「ニート王さん、私の先輩の二人っきりの時間を邪魔しにすぐに帰ってきたんですか?(お帰りなさい、セイバーさん♪)」

ライダー「サクラ、逆です。そして一応私もいましたよ」

セイバー「いえ、忘れ物を取りに来ただけなのでまたすぐに出かけます」ゴソ

セイバー「(今までコツコツ貯めてきたお小遣いを使う時が来ました)」

セイバー「(・・・・ギリギリ足りるようですね)」ホッ

セイバー「(これでシロウの負担も軽減されることでしょう)」

セイバー「それでは、いってきます」

商店街
店主「ほう、随分と早く戻ってきたじゃないか」

セイバー「お金を用意しました。さぁ、譲ってください」

店主「いいだろう…。さあ、これで家庭の負担を思うままに減らしてくるがいい」

店員「お買い上げありがとーございまーす!」

セイバー「ええ、確かに受け取りました。・・・・では、これで」スタスタスタ




言峰「・・・フフ、ククク、フーッハッハ!」ユエツ

イリヤ「セイバーったらおっかしー!ほんとにあんなの買っちゃうなんてねー!」クスクス

衛宮邸
セイバー「ただいま帰りました」

士郎「おかえり、セイバー」

セイバー「シロウ、貴方に渡したいものがあるのですが・・・」

士郎「セイバーが俺に?なんだろ」

桜「お金をほとんど持っていないはずのセイバーさんが・・・?」

セイバー「ええ、日ごろの感謝の気持ちをと思いまして・・・」

セイバー「あっと驚く主夫の味方です」

セイバー「どうぞ、開けてみて下さい」

士郎「ああ、ありがとう!・・・ん」ガサガサ

士郎「なんだこれ?全自動卵割り機・・・って書いてあるけど」

セイバー「はい。これでシロウの家事の負担を減らせれば、と思いまして。実際に割って見せますね。説明書を読んでみます」フムフム

士郎「あ、ああ。頼むよ、セイバー」

桜「・・・・・・手で割った方が早いんじゃないでしょうか」ボソ

士郎「しっ!桜!」

セイバー「ふむ、心得ました」

藤ねえ「なーにー?なんだか楽しそうな事やってるわねー?」ドタドタ

セイバー「丁度よかった、タイガもぜひ見てください」

藤ねえ「んー?なあに、これ?」

セイバー「まず卵を入れます。そしてレバーを引きます」

セイバー「するとこのように・・・」タマゴパカー

藤ねえ「おおー!すごーい!あたしもやりたーい!」

セイバー「ええ、どうぞ」ニヤ

藤ねえ「はぁ~。よくできてるわねぇ・・・・って、どこか引っかかるような・・・」

セイバー「?タイガ、どこか気になる点が?これがあれば卵を割る手間が省けるというのに」

藤ねえ「いや、そうなんだけどさ、そうなんだけどさ~~~。う~~ん?」

藤ねえ「・・・まあいっかー!セイバーちゃん、こんなのよくみつけてきたわね!」

セイバー「いえ、それほどでも・・・。シロウ、お役に立てそうですか?」

桜「先輩、はっきり言っておいた方がいいですよ」ボソ

士郎「あっ、あーーっとえーっと。セイバー、これは・・・」

セイバー「・・・・」シュン

士郎「流石セイバーだよ。最高だ」グッ

セイバー「!」パアッ

桜「先輩、セイバーさんにいつも甘すぎです」

士郎「だってしょうがないだろ。あんな顔されたら・・・」

セイバー「まさに一家に一台と言っても過言ではない代物です」キリッ

士郎「ああ、助かるよ。セイバー」

桜「・・・・・・」

翌朝
セイバー「ほっ、はっ、やっ」ウィーンパカウィーンパカ

士郎「セイバー、何やってるんだ!?」

セイバー「シロウ、ちょうどいいところに。朝食の手伝いをと思いまして卵を割っておきました」

士郎「それはありがたいんだけど・・・。流石に割り過ぎじゃないか?」

セイバー「問題ありません。私がきちんと食べますから」キリ

士郎「これはまずい」

柳洞寺
セイバー「それっ、えいっ」ウィーンパカウィーンパカ

キャスター「・・・・貴女、人の家で何をやっているのかしら?」ピクピク

セイバー「卵を割っているのです」

キャスター「それは見ればわかるわよ!どうして卵を割っているの、と聞いているのです!」

セイバー「決まっている。この便利な道具が普及すればよいと思っての行動です」ウィーンパカ

キャスター「ちょっと!もういい加減にs

一成「キャスターさん!何ですか、この卵は!」

キャスター「ひい!?一成君!?」

一成「宗一郎兄にこんなにも卵を食べさせる気ですか?宗一郎兄の近辺をお任せしているのですから、ちゃんとバランスを考えた食事を作って下さい!」

キャスター「こっ、これはセイバーが勝手に・・・・って、いない!?」

一成「言い訳ですか?いいですか、キャスターさん。衛宮ならもう少し栄養バランスのとれた食事をうんたらかんたら」クドクド

アインツベルン
セイバー「セイッ、セイッ」ウィーンパカウィーンパカ

切嗣「!(セイバーが卵を割っている・・・?)」

切嗣「(というか何故この家に・・・?)」

切嗣「アイリ、セイバーを止めてくれ」

アイリ「もうっ、切嗣ったらそれくらい自分で言ってってば!・・・セイバー、その機械はなあに?」

セイバー「よくぞ聞いてくれました、アイリスフィール。これは全自動卵割り機というものです」ドヤ

アイリ「まあ!そんな便利なものがあるのね!」

切嗣「(バカなのか?このサーヴァントは)」ハァ

龍之介の家
セイバー「やっ、ほいっ」ウィーンパカウィーンパカ

青ひげ「ジャンヌウウウウウウ!ジャンヌウウウウウウ!」

龍之介「COOOOOOOOOOOOOL!COOOOOOOOOOOOOL!」

セイバー「それっ、えいっ」ウィーンパカウィーンパカ

青ひげ「ジャアアアアアアアアアアア!!ンヌウウウウウ!!!」

龍之介「COOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOL!!」

バゼットの家
バゼット「なんですか、それは」

セイバー「これは全自動卵割り機です」

バゼット「ふっ、愚かですね、セイバー」

セイバー「なんだと、どういう意味だ」

バゼット「そんなもの使わずとも卵など」グシャッ

バゼット「卵など・・・」グシャッ

バゼット「・・・」グシャッ

セイバー「うまく割れませんね」ドヤ

バゼット「どうやらこの機械は相当有能のようですね」

セイバー「わかって頂けたようで何よりです」

アヴェンジャー「(なんだぁこの脳筋コンビは?)」

間桐家
オルタ「おい、それは何だ」

セイバー「これは以下略です」

オルタ「ほう。シンジ、これを使って飯を作れ」

バーサーカー「――――――――!!」

慎二「は、はい!・・・・ってなんで僕が!?そんなもん桜にでもやらせろよ!」

黒桜「フフ・・・兄さん。私に何をさせるって言いました?」ズズ

慎二「ハッハッハ!ヤダナァ?ナニモイッテナイヨ?サーテリョウリシチャウゾー!」

黒桜「それにしてもセイバーさん、まだこんな玩具で遊んでいるんですねぇ?」

黒桜「こんなもので先輩の気を引こうったってそうはいきませんよ?」

セイバー「サクラ、前に見せた通りこれは非常に便利な道具で決して玩具などではありませんよ」ドヤ

黒桜「っ!こんなもの!卵は手で割った方が早いんですよっ!」パカ

セイバー「なっ!?そんなはずは・・・!」

セイバー「オルタ、手で卵を割ってみて下さい!」

オルタ「たやすい」ギュッ グシャァ

セイバー「バーサーカー!」

バーサーカー「―――――――!!」グッシャァ

セイバー「!どうです、無理でしょう!」

黒桜「それは貴方たちがバk

真アサシン「孫娘殿―、魔術師殿のお使いを頼まれてはくれませんかー・・・って」ガララ

真アサシン「これは皆さん、お揃いでいかがいたしましたかな?」

セイバー「真アサシン!実はかくかくしかじかで」

真アサシン「ふむ、割れた卵の殻を見るに、どうやら御仁は卵を割る際の力が強すぎるようですな」

真アサシン「卵を割るのに力は必要ないのです。このように・・・」パカ

セイバー「ぐぬぬ」

黒桜「とにかく!・・・これであの玩具は必要ないってことがわかったようですねぇ?」

オルタ「ごはん」

バーサーカー「――――――!」

セイバー「そっ、そんな・・・。・・・シロウ、シロウならわかってくれる筈です!」タタタッ

黒桜「あっ!待ちなさい!」ダッ





慎二「ただいまお持ちしました~!」ガチャ

オルタ「遅いぞ」ポカ

慎二「あだっ!?」

卵割り機が売ってたら俺も買うわ!

衛宮邸
セイバー「シロウ!この卵割り機は衛宮家に不必要なものですか!?」

黒桜「先輩!いい加減はっきり言ってあげた方がセイバーさんのためだと思います!」

士郎「うわっ!?どうしたんだ二人とも・・・って桜の恰好も・・・」

セイバー「・・・」ジーッ

士郎「うっ・・・」

士郎「・・・・・セイバー。本当のことを言うと、卵を割るのは手で割った方が早いと思う」

セイバー「・・・そう、ですか」

黒桜「フフ。セイバーさん?やっとわかって頂けたようですね?これに懲りたr

士郎「でもな」

セイバー「シロウ・・・?」

士郎「セイバーが俺の為にプレゼントを買ってきてくれたってことが、すごく嬉しいよ」ニコニコ

セイバー「シロウ・・・///」

黒桜「」

後日
セイバー「シロウ!今度は全自動蟹剥き機を買ってきました!」ドーン

士郎「ぐっ!ちょっと便利だけど蟹なんて高いからそんなに食べられないぞ・・・」

ライダー「卵割り機の件からセイバーはすっかり味をしめていますね」

凛「ほんっと。どこからあんなガラクタ・・・じゃなくて機械買ってくるのかしら」ハァ

藤ねえ「やったぁ士郎ぉー!今日は蟹パーティよー!!」




商店街
オルタ「全自動ハンバーガー製造機はないのか?」

桜「全自動先輩桜ちゃん甘やかし機はありませんか?」

言峰「そんなもの・・・」

イリヤ「あるわけなーい!!!」

おわり

おつおつ

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