まほ「付き合ってくれ」優花里「えっ」 (35)
沙織「いやー明日から戦車道も冬休みだね!」
華「私は実家に帰省しますが、みなさんはどうされますか?」
麻子「・・・わたしもおばあのところに行くぞ。休み中にその・・・何かあったらたまらんしな」
優花里「う~ん・・・」
みほ「どうしたの優花里さん?」
優花里「いえ、わたしのおじいちゃんもおばあちゃんも、もういなくって・・・帰省するといっても結局学園艦に残ることになるし、少し退屈だなと・・・」
優花里「練習をするにしても、今日の練習で今年は終わりだし・・・どうしようかなと」
沙織「ゆかりん・・・」
みほ「あっあの、優花里さん!それなら、わたしと熊本に行かない?」
優花里「え。えええええ!!!!に、西住殿の実家・・・西住流の総本家へ!?」
沙織「い、いいのみぽりん?その、お、お母様との関係とか・・・」
みほ「お母さんから直々に戻って来い、って言われちゃって・・・友達もつれてきてほしいっていう話も菊代さんっていう家政婦さんの人と話してたし」
麻子「・・・確かに、秋山さんなら適任かもしれんな」
華「優花里さんの親の了承は出そうですか?」
みほ「うーん・・・確かにせっかくの年越しだし、優花里さんのご両親のことも考えると誘いにく・・・」
優花里「行きます!!!ぜったい行きます!!!了承なんて1分でもぎ取ってきます!!!」
優花里「それでは後で1週間分の荷物をまとめて西住殿のアパートへ行くので待っていてください!!では!!!」ビューン
沙織「・・・大丈夫なの?アレ」
華「心配ですねぇ」
みほ「あはは・・・」
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夜 みほの部屋
ピンポーン
みほ「はーい・・・あ、優花里さん!」
優花里「あ、あの・・・親の了承ももらえて、荷物も纏めてきたのですが・・・よくよく考えると、西住殿は本当にいいのですか?」
みほ「え?」
優花里「わ、わたしなんかがついていっても・・・」
みほ「ううん、気にしないで!優花里さんがいっしょなら心強いし、優花里さんなら楽しめる・・・と思うから」
優花里「あ、ありがとうございます!それで、いつ出発なさるのですか?考えてみればチケットなどもとってないですし・・・」
みほ「あ、もう取っておいたよ。明日の朝の船で熊本に行く予定」
優花里「わたしの分まで取っておいてくれるなんて・・・感謝感激です!!では、今日のところはこれで帰りますね!明日の朝またお邪魔させていただきます!」
みほ「それなんだけど・・・明日の朝も早いし、今日は泊まっていったらどうかな?優花里さんが迷惑でなけれb」
優花里「いいんですか!?不肖、秋山優花里!この上ない幸せです!」
みほ「あ、あはは・・・」
優花里「そういえば、西住まほ殿や西住しほ殿にはわたしのことは・・・もう?」
みほ「うん。お姉ちゃんも是非来てくれ、だって。年越しまであと4日あるし、3日間熊本の観光でもって言ってたよ」
優花里「それは・・・恐縮ですぅ」ワシャワシャ
みほ「本当は、わたしも優花里さんと居たかったんだけど・・・優花里さんと居られるのは年越しの前日からかも」
優花里「えっ・・・な、なにか・・・用事でも・・・?」
みほ「うーん、それはちょっと秘密かな」
優花里「そ、そうですか・・・それでも西住まほ殿に熊本案内してもらえるなんて、光栄です!」
みほ「うん。お姉ちゃんもいろいろ聞きたいことがあるって、期待してたよ!」
優花里(・・・よく考えたらかなりのプレッシャーなのでは・・・)
みほ「それじゃあ、電気消すね。おやすみ、優花里さん」
優花里「おやすみなさい!」
優花里「つ、ついた・・・ここが、西住殿の故郷!」
みほ「大げさだよー」
ミホー
みほ「あ、お姉ちゃんだ!おーい!」
まほ「やっとついたか、迎えに来たぞ。・・・と、こちらは昨日話していたⅣ号の装填主の」
優花里「秋山優花里です!これから1週間お世話になります!」
まほ「ああ、西住まほだ。よろしく、優花里さん」
「みほ」
優花里「・・・!あ、あなたは!」
みほ「あ、来てくれたんだね・・・い、逸見さん」
エリカ「迎えに来るって言ったでしょ?まさか私が約束を破る人間だとでも思ってたのかしら」
まほ「エリカ?どうしてここに」
エリカ「こんにちは隊長。実は、みほとこれから用事があって」
みほ「うん。わたしたち、もういくね。それじゃあ優花里さん、また後で!楽しんでね!」
優花里「・・・ええ!お気をつけて!」
まほ「それじゃあ行こうか。優花里さん」
優花里「・・・はい」
遅くなったので続きは明日
ちなみにみほゆかとエリまほと若干のエリみほとまほゆか?を含みます
何か展開が読めてきた気がするけど期待
乙、濃厚なまほゆかに期待したい。渋には微妙なまほゆかしかないし
優花里(まさか・・・三日間ほどの用事というのは・・・全て、あの逸見殿との約束事・・・?)
まほ「?どうした、優花里さん」
優花里「いっいえ。い、行きましょう!今日から宜しくお願いします!」
まほ「ああ、それじゃあ行こうか」
まほ「とは行ったものの、どこから回ろうか。もう夕方だし、近場で行くとすると・・・」
優花里「あ、あの、西住まほ殿!今日はもう遅いので、気を使ってもらわなくても!」
まほ「そうだ、なら少し早いが夕飯にしよう。菊代さんにも連絡しておく。きっとみほ達もあの様子だと夕飯は済ましてくるのかもしれないからな。それと、優花里さん」
優花里「は、はい!」
まほ「その・・・堅苦しくフルネームで呼ばなくてもいいんだぞ?」
優花里「い、いえ!恐れ多いです!あの黒森峰隊長で、西住流正統後継者となられる西住まほ殿に、馴れ馴れしくするなど!」
まほ「なら、私からのお願いだ。気軽に名前で呼んでくれ。今は戦車道とは関係ないからな」
優花里「うう・・・では、まほ・・・殿!」
まほ「ふふっ、まあいい。では夕飯にでも行こうか」
優花里「ええと、何を食べさせてくれるのでしょうか」
まほ「熊本といえば決まっているだろう?馬だ」
優花里「う、うま・・・?」
まほ「どうだった?優花里さん」
優花里「とってもおいしかったです!馬刺しは有名なので聞いたことだけはあるのですが馬ステーキやうましゃぶしゃぶまで・・・!どれもおいしそうで悩みました!結局無難に馬刺しを頼んでしまいましたが、他のものも食べてみたいですぅ~」
まほ「ふふ、まだこれから一週間もあるからいつでも食べに来れるさ。それじゃあ今日は帰ろうか、車に乗ってくれ」
優花里「こ・・・これは!キューベルワーゲン!ドイツで有名の軍用車両に乗れるなんて感激ですぅー!」
まほ「田舎道を通るから少し揺れるかもしれない。しっかりシートベルトをしておいてくれ」
優花里「了解です!」
ブロロロロ
優花里「・・・」
みほ『本当は、わたしも優花里さんと居たかったんだけど・・・優花里さんと居られるのは年越しの前日からかも』
優花里『えっ・・・な、なにか・・・用事でも・・・?』
みほ『うーん、それはちょっと秘密かな』
エリカ『こんにちは隊長。実は、みほとこれから用事があって』
みほ『うん。わたしたち、もういくね。それじゃあ優花里さん、また後で!楽しんでね!』
優花里(なんだろう、この気持ち・・・)ギュッ
まほ「・・・あの二人のことか?」
優花里「!?あ、いや、その・・・」
まほ「いいんだ。実は私も少し気になってるんだ。みほとエリカについて」
優花里「と、いうと」
まほ「・・・以前、大洗の戦車喫茶で会ったことがあると思うが・・・あの試合以来エリカはみほを軽蔑し、みほもエリカに対して若干心を閉ざしてしまったんだ」
優花里「そんなことが・・・けど、西住殿は!」
まほ「分かってる。けど、あの時私はあの子を助けられなかった・・・。戦車道の後継者としての立場か、妹を守る姉としての立場か。・・・あの時、私は選ぶことは出来なかった。そして間に合わなかったんだ」
優花里「・・・」
まほ「私が目を背けているときに、あの子はどれだけの痛みを投げつけられたかは私も知らない。・・・けど、結果としてはよかったのかも、しれない。君達という仲間に出会えたことであの子は前以上に明るい性格になった」
優花里「わ、わたしたちに・・・」
まほ「それだけにエリカとみほが・・・分からない。あの二人になにがあったんだ・・・」
優花里(・・・西住殿・・・)
まほ「ん、もうすぐ着くぞ」
優花里「え・・・う、うわぁっ!お、大きい・・・!」
まほ「ただいま戻りました」
菊代「お帰りなさい・・・あら、その方が電話で言われていた」
優花里「は、初めまして!秋山優花里と申します!今日から1週間よろしくお願いします!」
菊代「家政婦を務めている菊代です。よろしくお願いしますね、優花里さん」
まほ「部屋に案内してあげてください。私はお母様のところに行って来ます」
菊代「かしこまりました。優花里さん、こちらへ」
優花里「あ、はい!」
菊代「こちらが優花里さんのお部屋です。なにか御用があればなんなりとお申し付けくださいね」
優花里「いえ!そんなお気遣い無く・・・」
菊代「・・・少し、聞きたかったことがあるんです」
優花里「?なんでしょう?」
菊代「お嬢様・・・みほお嬢様は、お元気でしたか?そちらでも変わりなく生活できていましたか?」
優花里「・・・わたしは前まで西住殿がどんな生活送っていたのかは分かりません。けど、わたしは西住殿をその・・・傷つけたりもしてないし、それはわたしの仲間達も同じだとそう思います」
菊代「そう、ですか。・・・ありがとうございます、本当に・・・それでは、失礼しますね」
優花里「あ、はい!」
優花里(西住殿・・・愛されてるのですね・・・)
エリカ『こんにちは隊長。実は、みほとこれから用事があって』
優花里(っ!)ズキッ
優花里(・・・な、なに?この痛み・・・なんであの人が、逸見殿が出てくるんですか!)
優花里(そういえば、西住殿はまだ帰ってる様子じゃなかった。・・・ということは、逸見殿と・・・)
優花里(っっつ!!)ズキズキッ
優花里(何なんですか・・・?どうして、こんな・・・)
まほ「優花里さん」トントン
優花里「うひぅ!」ビクッ
まほ「?大丈夫か?風呂の支度が出来たから入らないかと思ったんだが」
優花里「は、入ります!入らせてください!」
優花里「はあ・・・さっぱりしたぁ・・・」
まほ「出たか。では私も入ってこよう」
優花里「・・・普通ならここで一番風呂をしてしまったことを全力で詫びなければならないとわたしの本能が叫ぶのですが・・・あれだけ浴場が広いと・・・」
まほ「気に召さなかったか?」
優花里「そっそんなことは!とても新鮮で、何より昇天しそうなほど気持ちがよかったです!」
まほ「そうか、すこし照れるな。ところで優花里さんはもう寝るのか?」
優花里「はい。明日以降のためにも疲れをとらなければですので!」
まほ「わかった、おやすみ。明日はきっと菊代さんが起こしに行くと思うから、目覚ましはいらないと思う」
優花里「う、菊代さんが・・・了解です!おやすみなさい!」
優花里(とは言ったもののやっぱり気を使うのも申し訳ないし、目覚ましかけとこう・・・)
優花里(・・・さっきの、あの気持ち・・・)
優花里(ええい、考えても仕方ない!もう寝る!)
これは濃厚なNTRですね…
まだかー
更新遅くなってごめんなさい
明日か明後日には終わらせます
てことで時間が少し空いたので少しだけ
チュンチュン
優花里(結局目覚ましよりも30分ほど早く起きてしまいました・・・)
優花里(5時かあ・・・廊下に出てみよう)ガチャッ
まほ「おや、おはよう優花里さん」
優花里「うわわっ、お、おはようございますまほ殿!早いですね・・・」
まほ「優花里さんが言えたことではないと思うが・・・」
優花里「いつもこんな時間に起きてるんですか?」
まほ「ああ、朝の訓練があるからな。去年まではみほがいつも寝坊して起こしてたから余計になれてしまった」
優花里「あはは、そうだったんですか。西住殿が・・・」
まほ「大洗でもこのくらいの時間に起きて訓練しているの?」
優花里「いえ、わたしが少し早起きなだけです。西住殿やあんこうチームのみなさんに朝の電話をかけて起こしてあげるのが私の日課です!」
まほ「そうだったのか。みほがいつも迷惑をかけてすまない」
優花里「いえっ!わたしが勝手にやっていることですので・・・」
菊代「あら、おはようございます。お早いのですね」
優花里「あっわわ、おはようございます菊代殿!」
まほ「顔を洗って朝食にしよう。今日はどこを案内しようか」
優花里「えーとと・・・す、少しわがままを言っても良いでしょうか?」
まほ「ん?」
優花里「西住殿が話してたのですが・・・く○モンスクエアとボコがコラボしたって聞いて、一度顔を出してみたいのですが・・・」
まほ「ああ、少し遠いが行ってみようか。優花里さんもボコが好きなの?」
優花里「そういうわけではないのですが・・・西住殿に何かプレゼントできたらいいなと!」
まほ「・・・あまり、妹に気を使わなくてもいいんだぞ?」
優花里「いえ!そういうわけにはいきません!本来なら西住殿と行く口約束もした覚えがあるし、なにより本当に世話になっているので!」
まほ「愛されてるんだな、みほ・・・」
優花里「?」
まほ「いや、なんでもない。それじゃあ朝食を食べに行こう」
優花里「はい!」
優花里「ごちそう様でした!」
菊代「お粗末さまでした」
優花里「そういえば、西住流師範はどこへ?挨拶もしてないのでさすがに・・・」
まほ「昨日の夜お母様は出かけたよ。また年越し前にお父様と帰ってくるそうだ」
菊代「本当は客人と挨拶して行きたかったといってましたが、急な用なもので・・・ごめんなさいね、優花里さん」
優花里「いえ!お気遣い無く!」
まほ「それじゃあ行こうか。車を出すから乗ってくれ」
ブロロロ
優花里「結局、西住殿は昨日お帰りにはならなかったんですね」
まほ「ああ。エリカと何もないといいが」
優花里「・・・」
まほ「なんだか似たもの同士かもしれないな。私たちは」
優花里「え?」
まほ「いや、なんでもない。もうすぐ着くぞ」
優花里「わぁ~かわいい!く○モンがいっぱいです!」
まほ「いまや熊本だけならず全国でも知られているマスコットキャラだからな。まさかこんなに流行るとは・・・うん?」
優花里「ん?どうかしましたk・・・!」
まほ「あそこのボココーナーにいるのは・・・みほとエリカか?」
優花里「た、確かにあれは西住殿です。一体なぜ・・・」
みほ「・・・コ・・・なあ・・・。エ・・・買お・・・」
エリカ「ほ・・・なさい・・・たく・・・から・・・」
優花里「なにやら親密そうに話してますよアレ・・・」
まほ「・・・」
みほ「っ・・・ちゃった・・・」
エリカ「みせ・・・さい。と・・・げる・・・ら」
まほ「!!」
優花里「あ・・・あんなに顔を近づけて・・・も、もしかして・・・接吻を・・・!」
まほ「・・・ここから出るぞ、優花里さん」
優花里「あ・・・あ・・・」
まほ「ほらっ早く!」グイッ
優花里「西住・・・殿・・・」
エリカ「ん?いまの・・・隊長と、それに装填主の」
みほ「ほんとだ。どうしたんだろう。わたしたちを見るなり外へ」
エリカ「気になるわね・・・行きましょう」
まほ「結局、近くの喫茶店に入ってきてしまったが・・・」
優花里「・・・」
まほ(あんなものを見せられてしまえば・・・)
優花里「昨日の、ことなんです」
まほ「え?」
優花里「西住殿が、西住殿が逸見殿と一緒にいるって、逸見殿のところへ泊まっているって考えると心が痛くなって」
優花里「最初はなんの気持ちか分かりませんでした。けど、今思えば・・・わたし・・・汚い女なんです」
優花里「嫉妬・・・してたんです。逸見殿に」
優花里「わたしの思い込みで、わたしの勘違いのせいで、こんなに傷ついちゃったんです」
まほ「・・・」
優花里「わっわたしっは、西住殿のっことが」
まほ「優花里さん」
優花里「っ」
まほ「私の話を少しだけ、聞いてくれないか」
優花里「・・・ぅ」
まほ「私は昔から西住流という戦車道の重荷を押し付けられていた。だがそれが苦に感じたことはないし、それが私の役目だと思っていた。黒森峰に入るまでは」
優花里「!」
まほ「黒森峰に入ると、みんなの見る目が違ったんだ。みんな良い目で私を見ようとはしなかった。・・・まあ、それもそうかもしれないな。入ってきたばかりの一年が急に特別扱いなんて私が普通の生徒でも良い目では見ようとはしないだろう」
まほ「友達も作れず、チームにも馴染めない。なんとかその年の全国では優勝できたがそれでもチームには馴染みきれなかった」
まほ「そんなときだったんだ。私が二年になったとき、みほ以外に私以外に話しかけてくれる人が、私を心から認めてくれる人が来たのが」
優花里「その人って」
まほ「名前を逸見エリカといった。あの子は・・・私に憧れて黒森峰に来てくれたといった」
まほ「私がその年に飛び入りで隊長になることをあの子は咎めはしなかった。むしろそのことに良く思ってなかった人たちと喧嘩すらしていた」
まほ「みほを傷つけたあの試合のとき、私はどうすればいいか分からなかった。けどエリカが私を元気付けて、そして引っ張ってくれた」
まほ「私が黒森峰で隊長を出来ていたのも、みんなを引っ張れていたのもエリカが居たからだ。私は・・・一人ではなにも出来なかったんだ」
まほ「けど・・・あいつが心から信頼できていたのはみほだったんだな」
優花里「まほ殿・・・」
まほ「あいつは自分が副隊長になることを良く思ってなかった。きっと、みほとの力の差を感じていたからだ。あのみほに対しての力強い口調も自信の無さから来てるものだったんだろう」
まほ「あいつが一番望んでいた関係は、上にみほが居てくれることだったんだ。私じゃあなかったんだ」
まほ「惨めだな。私も君と同じだよ。二人がキスしてるのをみて、いままで思い込みをしてることに今更気づいたよ」
優花里「・・・まほ、殿」
まほ「なぜだろうな、君になら何を話してもいい気がしてきた。案外似たもの同士かもしれない」
優花里「わたしも、です・・・」
まほ「頼みがある。聞いてくれないか」
優花里「はい」
まほ「さっきのをみて・・・私はエリカから離れたほうがいい気がしてきた。これからは自分の足で歩かなければいけないときが来たのかも知れない」
まほ「頼む、私の初めての・・・偽りのない、友達になってほしい。私のわがままに、付き合ってくれ」
優花里「えっ。わ、わたしが、ですか・・・?」
まほ「・・・だめ?」
優花里「いっいえ!まほ殿なら、喜んで!」
まほ「・・・そうか。嬉しいよ、ありがと・・・ん?しまった」
優花里「どうかされましたか?」
まほ「走ってきた途中で車のキーをどこかに落としてしまったかもしれない」
優花里「えええ!!た、大変ですよそれ!」
まほ「探してくる。少しこの喫茶店で待っていてくれ」
優花里「わ、わかりました・・・」
優花里(なんだろう。急に・・・つっかえが外れたような)
優花里(わたしを、必要としてくれるための人が・・・いるから、でしょうか)
ウィーン
エリカ「あ」
優花里「あ」
今日はここまで
明日には終わらせれると・・・おもう・・・
乙
乙
ここからどうみほゆかエリまほに持ってくのか
優花里「逸見殿、どうしてここに」
エリカ「あんたと隊長がこの辺の店のどこかに入ってるのを見たから来たのよ。みほも別の店を探してるわ」
優花里(・・・みほ、も)ズキッ
エリカ「ところで隊長はどこへ行ったの?」
優花里「」イラッ
優花里「そんなことお二人には関係ないでしょう?」
エリカ「・・・は?何よ、その言い方」
優花里「わたしとまほ殿がどうしてようがあなたたちには関係ないはずです」
エリカ「ま、まほ殿、ですって・・・?何様よ、あんた!」
優花里「わたしがあの方を・・・友達を、名前で呼んではいけないのですか?」
エリカ「そんなこと考えれば分かるでしょう?あの人に対して何を”勘違い”してるのか知らないけど、あんたとは友達でも一生つりあわないわよ!とにかく、あんたと隊長を二人にしておくわけには・・・」
優花里「・・・台詞をそのままお返しします。何様ですか、あなた」
エリカ「はあ?」
優花里「あの方の気持ちも知らずに、西住殿と・・・果たして勘違いしてるのはどっちでしょうね?!」
エリカ「た、隊長の気持ちってどういうことよ!」
優花里「理解できないでしょうね、あなたには!」ガタッ
エリカ「ちょ、どこ行くのよ!」
優花里「関係ないでしょう。さっさと西住殿のところへ戻ったらどうですか?」
エリカ「は、はあ・・・?あんた、いい加減に」
優花里「」ダッ
エリカ「あ、ちょっと!」
優花里「うぐっ・・・ひぐっ・・・」タッタッタッタッ
勘違いとかにせずにこのまま突っ走って欲しいものだ
まほ「このへんを歩いたはずだが・・・」
みほ「お姉ちゃん!」
まほ「!」
みほ「これ、お姉ちゃんのだよね?」チャリン
まほ「あ、ああ。みほが拾っていてくれたのか。ありがとう」
みほ「うん。・・・ねえお姉ちゃん。聞かせてほしいことがあるんだけど」
まほ「なんだ」
みほ「わたしたちのこと、避けてたり・・・してないよね?わたし見たの。お姉ちゃんと目が合った瞬間、優花里さんを引っ張って外に出て行くの」
まほ「・・・」
みほ「ねえ、お姉ちゃん!」
まほ「そのほうが」
みほ「え?」
まほ「そのほうが、お互いのためになると思ったからだ。私と優花里さん、みほと・・・エリカ」
みほ「それって、どういう」
まほ「それじゃあな。また年越し前に会おう」
みほ「まってお姉ちゃん!優花里さんとお姉ちゃん・・・そしてエリカさんとわたしってどういうことなの?説明してよ・・・!」
まほ「・・・察してくれ。じゃあ」
みほ「あっ・・・お姉、ちゃん」
まほ「ふう・・・」
まほ「!あれは・・・優花里さん?」
優花里「あっ・・・まほ殿・・・ごめんなさい、先に出てきてしまいました」
まほ「何があった?どうして泣いて・・・」
優花里「・・・エリカさんと会いました」
まほ「!」
優花里「・・・ごめんなさい、これ以上は、もう」
まほ「そうか・・・私もみほとあったんだ」
優花里「えっ、西住殿と」
まほ「ああ。・・・もうこんな時間か。今日は夜お母様が帰って来るそうだから家に帰ろう。・・・もしかしたらみほも帰ってくるも知れないが」
優花里「いえ、いいんです。行きましょう、まほ殿」
まほ「ただ今帰りました」
優花里「お、お邪魔します・・・」
菊代「ああ、お帰りなさいませ。しほ様がお帰りになってますよ」
まほ「そうですか。ちょうどよかった、行こうか優花里さん」
優花里「はっはい・・・」
まほ「失礼します」
優花里「し、失礼いたします!」
しほ「お帰りなさい。その子が、例の?」
まほ「はい」
優花里「あ、秋山優花里と申します!今日から6日間どうか宜しくお願いします!」
しほ「ええ、よろしくお願いします。そんなに畏まらないでも構わないわ」
優花里「は、はい・・・(畏まるなって・・・そんな失礼なこと出来るわけないじゃないですかぁ~・・・)」
まほ「お母様、みほの事ですが・・・今日は家に帰ってくるのですか?」
しほ「ええ、そう聞いているわ。あの子とも・・・ゆっくり話さなきゃね」
まほ「っ、そう、ですか。それでは失礼します。行くぞ、優花里さん」
優花里「は、はい!」
しほ「待ちなさい」
優花里「」ビクッ
しほ「秋山さん、でしたね。みほがいつもご迷惑をかけてはいませんでしたか?」
優花里「い、いえ、西住殿にはわたしがお世話になりっぱなしで」
しほ「・・・そう、ですか。みほを心から支えてくれていたとまほから聞きました。こんなこと、私が言える身分ではありませんが・・・本当に、ありがとうございます」
優花里「いいいっいえ!!そんな、わたしは特には・・・それに」
しほ「?」
優花里「いまは・・・みほさんを心から支えているのはわたしではありませんから」
しほ「それは・・・」
まほ「・・・それでは、失礼します」
優花里「失礼いたします」ガチャ
しほ「・・・?」
まほ「優花里さんは、夕飯の時間まではどうする?」
優花里「そうですね。わたしは少し部屋にいます!また何かあればすぐに向かいますので!」
まほ「あ、ああ。その、遠慮はしないんでいいだぞ、そんなに」
優花里「え?」
まほ「とっ・・・友達、だからな///」
優花里「あうっ//し、失礼します!」ガチャ
まほ「・・・ふう、早く慣れよう・・・」
優花里「ううう・・・早く慣れないと・・・」
しほ『みほを心から支えてくれていたとまほから聞きました』
優花里『いまは・・・みほさんを心から支えているのはわたしではありませんから』
優花里「・・・」
優花里(やっぱり、わたし、おかしいのかな)
優花里(西住殿とは大切な”友達”だったのに・・・それ以上の関係を求めようとして嫉妬してる、なんて)
優花里(けど・・・もう意味もないことなんですね。友達以上の関係を、西住殿と作っていたのは・・・)
エリカ『あの人に対して何を”勘違い”してるのか知らないけど、あんたとは友達でも一生つりあわないわよ!』
優花里「うぅ・・・ぅっ」ブワッ
優花里「だめだ・・・ないちゃだめだ・・・」
トントン
優花里「!」
みほ『優花里さん、いる・・・かな?』
優花里(に、西住殿・・・?)
みほ『・・・いない、のかな』
優花里「っ」
優花里(ダメだ。勘違いしちゃダメなんだ。よし。わたしは冷静だ・・・いける)
優花里「はい~!いますよ西住殿!いまあけますね!」ガチャ
みほ「ごめんね、疲れてるだろうに」
優花里「いえ!西住殿の御用とあらば、どんなことでもお茶の子さいさいです!」
みほ「・・・お姉ちゃんと優花里さんのこと、なんだけど」
優花里「!」
みほ「エリカさんからも喫茶店での優花里さんのことを聞いたよ。お願い、なんでわたしたちを避けてるか教えてほしいの」
優花里「うう」
みほ「エリカさんも呼んで、今頃お姉ちゃんの部屋で話してる頃だと思う。もう逃げられないよ」
優花里「い、逸見殿がまほ殿と?」
みほ「ま、まほ殿・・・?」
優花里「・・・わ、分かりました。全て・・・話します」
優花里「わたしたちは見たんです。西住殿と逸見殿が・・・その、接吻、してるのを」
みほ「えええっ!」
優花里「あの、ボコグッズ売り場で・・・」
みほ「し、してないよ、そんなこと!」
優花里「けど!あんなに顔を近づけて」
みほ「・・・も、もしかして・・・」
みほ「わぁあ~かわいい!!何買おう?エリカさん!」
エリカ「・・・これのどこがかわいいのよほんと・・・。全く、あんたのセンスは分からないわ」
みほ「ボコ好きを馬鹿にしたら・・・どうなるか分からないよ・・・?愛里寿ちゃんが襲ってくるかも」
エリカ「う。わ、分かったわよ。もう言わないから・・・」
みほ「いつっ・・・目、目が」
エリカ「何?ゴミでも入った?」
みほ「うん、たぶん・・・いたたっ」
エリカ「あーもう、見せてみなさい。とったげるから」グイッ
みほ「あだだっ、エリカさん、乱暴だよ・・・」
みほ「ふぅ、やっと痛くなくなった・・・」
エリカ「気をつけなさい、まったく」
まほ『・・・ここから出るぞ、優花里さん』
エリカ「ん?いまの・・・隊長と、それに装填主の」
みほ「ほんとだ。どうしたんだろう。わたしたちを見るなり外へ」
エリカ「気になるわね・・・行きましょう」
優花里「じゃ、じゃあ、キスをしていたわけでは・・・」
みほ「ち、違うよ!」
優花里「そ、そうだったんですか。よかった・・・じゃなくて、そう、そのキスしてるシーンを勘違いしてしまっていたんです!だから、邪魔しちゃいけないなと思って・・・」
みほ「・・・嘘。嘘だよね、優花里さん。わたし、優花里さんの嘘ならなんでも分かるんだよ?」
優花里「うっ」
みほ「それだけじゃないでしょ?」
優花里「うう・・・。わ、分かりました・・・」
優花里「わたしたちは・・・キスを見たからじゃなくて、その前からでも西住殿と逸見殿が、その・・・お付き合いしてると、そう思ってたんです」
みほ「わたしと、エリカさんが?」
優花里「・・・あの戦車喫茶での一件で、わたしはお二人の仲が決裂しているものかと思っていました。けど、実際は違っていた・・・のでしょうか。お二人は、とても仲がよさそうに・・・つ、つまり、あの、わたしは」
みほ「嫉妬、してたの?」
優花里「・・・はい。仰る通りです。けど、そこからまほ殿と友達になれたりして・・・」
みほ「あのね、優花里さん」
優花里「はひっ」
みほ「わたしとエリカさんは、そういう関係なんかじゃないよ。お姉ちゃんと優花里さんとの関係のように・・・大切な、友達なの」
優花里「え?」
みほ「あ、あの・・・エリカさん。ごめんなさい、呼び出しちゃって」
エリカ「・・・いいのよ。私もあなたと話をしたいと思ってた」
みほ「あの、わたしが去年起こしたことは、西住流として許されないということは分かってる、けど・・・!」
エリカ「そこまでよ」
みほ「っ」
エリカ「・・・去年は、ごめんなさい」
みほ「え?」
エリカ「私、あなたの気持ちも知らずに・・・傷つけてた。そして同じように隊長も傷つけてたかもしれない」
エリカ「今更謝っても許せることじゃないと思うけど・・・」
みほ「・・・ううん、いいの。もう一度、エリカさんとこうやって会話したかった」
エリカ「!」
みほ「それにわたし、もう悲しくなんか無いよ。わたし・・・いま大切な人がいるの。わたしを信じていつも付いて来てくれる、大切な人が」
みほ「その人や、大洗のチームのお陰で・・・わたし、立ち直れた」
エリカ「・・・よかった。そういってくれるだけでも・・・」
みほ「だから、お願い。もう一度、わたしと友達になってほしいn」
エリカ「当たり前でしょ?」
みほ「えっ」
エリカ「私も・・・大切な人がいるの。一生を掛けて付いて行きたい。そう心から思える人が」
エリカ「その人や、私のためにも・・・もう一度」
みほ「・・・うん!」
エリカ「ほら、それならもう行くわよ」
みほ「え?」
エリカ「昔のチームメイトに会いに行くわよ。小梅だとか、あんたに会いたがってる奴なんていまごまんといるわ。今日は家に帰れないと思いなさい」
みほ「うん!!」
優花里「と、友達・・・」
みほ「そう。優花里さんとお姉ちゃんと同じ、それ以上もそれ以下もない大切な”友達”!」
優花里「じゃあ・・・もしかしてわたしたちは本当に最初から・・・」
みほ「勘違い、かな」
優花里「・・・はぁあーーーっ・・・・」
優花里「あ、いや、西住殿!その、大切な人、というのは・・・」
みほ「・・・鈍感、だなあ」
優花里「え」
みほ「・・・///」ギュッ
優花里「あっひゃっ///に、に、にしずみどのの、なにを・・・!」
みほ「わたしね。ボコグッズ売り場に行ってたの・・・優花里さんにプレゼントしようと思ったからなんだよ?」
優花里「えっ」
みほ「ペアルックの、ボコ。ほら、可愛いでしょ?」
優花里「こ・・・これ、わたしに?」
みほ「うん。もらってくれる・・・かな?」
優花里「も、もちろんです!」
みほ「あとね・・・」
優花里「な、なんでしょう」
みほ「お姉ちゃんのこと、名前で呼ぶのずるいよ」
優花里「・・・あの。もしかして、大切な人というのは」
みほ「・・・わたしも、みほって呼んでほしいな」
優花里「み、み、み・・・みほ殿ぉっ!」ギュッ
みほ「あやや、優花里さん、泣いちゃだめだよ。どうしたの?」
優花里「うっうっ・・・うれっしくって・・・」
みほ「わたしもいま、最高にうれしいよ」ギュゥ
優花里「みほ殿ぉ・・・」
まほ「・・・か、勘違い」
エリカ「そうです。そういう関係では一切ありません」
まほ「そうか。そうだったんだな。私はずっと勘違いしてたんだな。てっきりエリカに見捨てられたかと」
エリカ「隊長っ!」
まほ「っ!」
エリカ「お願いですから・・・そんなことを言わないでください。私の・・・私の一生大切な人は隊長です。いつまでも、どこまでも付いて行きます。だから・・・そんなこと、言わないでください・・・」グスッ
まほ「・・・」ギュッ
エリカ「た、隊長?」
まほ「すまない。私はお前を信じ切れなかった」
エリカ「・・・っ」グッ
まほ「だから・・・いまからは、私は絶対にお前を信じきると誓う」
エリカ「え・・・」
まほ「こんなダメな私だが・・・。付いて来て、くれるか?」
エリカ「・・・はい・・・!どこまでも・・・!」
みほ「もうすぐ年越しだね」
優花里「ですね!今年一年は出会いの年です!みほ殿や大洗のみんな、そしてまほ殿と逸見殿にも出会えました!最高の年です~」
まほ「そうだな。私はもう卒業が近いが・・・みんなはまだ一年ある。まだまだ新しい出会いもあるだろう」
エリカ「・・・ふん。来年では叩き潰してあげるから」
優花里「なんですってぇ!?いいでしょう、断言してあげます。絶対に逸見殿には負けませんから」
エリカ「はあ?調子乗ってんじゃないわよ、弱小校風情が」
優花里「んぐぐぐ・・・」
みほ「優花里さん」 まほ「エリカ」
優花里&エリカ「う」
まほ「・・・年越しくらいは仲良くしろ。もう喧嘩する理由もないんだろう」
みほ「ほら、優花里さん」
優花里「うう・・・ごめんなさい」
エリカ「もう!悪かったわよ・・・」
まほ「もうすぐ、だな」
みほ「そうだね」
エリカ「・・・」
優花里「みなさん!」
「「「!」」」
優花里「こんなわたしですが・・・来年も、よろしくお願いします!」
エリカ「・・・ふん。試合を楽しみにしておくことね」
優花里「負けませんよ?」
まほ「ああ。友達、だろう?私たちは」
優花里「まほ殿・・・!はいっ!友達です!大切な・・・!」
みほ「優花里さん」
優花里「!」
みほ「来年だけじゃない。これからもずっと・・・支えてくれる?」
優花里「はいっ!喜んで!!」
終わったーーー
だいぶグダグダでごめん
エリみほに嫉妬してるまほゆかを書きたかっただけ
エリカは不憫とはまた別に優花里は不憫って言う新しいジャンルふえてほしいです
一応前作
エリカ「隊長~!」まほ「・・・」
もっとみほゆかエリまほ増えてくれよな~頼むよ~
ではお疲れ様でした。HTML化依頼出しておきます
乙!すげー良かった
乙でした!
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