女騎士「くっ、餅が喉に…」(20)

女騎士「早く水を飲まねば危険だ!」

わかったもういい。

キョロキョロ

女騎士「くっ、水が見あたらないぞ」

オーク「だろうな」

女騎士「オーク!」

オーク「このへんの水は俺が買い占めた。もはやお前に飲ませる水はねぇ!」

女騎士「くっ、外道とは貴様の事を言うのだな!」

オーク「さて、俺はお前が窒素するのを眺めさせてもらうとするか」

女騎士「くっ…なんて野郎だ」

オーク「そう言っている間に、お前の顔色は段々と紫になってきているぜ?」

女騎士「ち、チアノーゼか…このままでは!」

女騎士(考えろ女騎士…今、何をするのが最善策か…)

ハッ

女騎士(そういえば昨日、新しい掃除機を買ったんだった…ここから自宅までは徒歩三分程度…なら走れば…!)

キッ

オーク「ん?」

女騎士「残念だがオーク、私はまだ死んでやれんようだ…」

ニッ

オーク「お前…何を思いついた…何を思いついたと訊いているゥゥゥ!」

どうやってしゃべってんだよ…

筆談か手話かテレパシーかな(真顔)

女騎士「私は、自宅へ帰宅するッッ!」

クルリ

オーク「なっ、しまっ…」

女騎士「トゥエェイ」

ダダダッ

オーク「あの方向は…女騎士め、宣言通りに自宅へ帰宅する気だな…させてなるものか、させてなるものかよォォォ!」

ダダダッ

オーク「俺の足なら追いつけぬ理由が無い!」

ダダダッ
チラッ

女騎士「くっ、オークめ」

ダダダッ

オーク「こちらを気にしている…ふふ、どうやら追いかける側の方がプレッシャーを与えられるようだな!」

女騎士「ちっ、好き勝手いいなさる…」

オーク「そうら、もう追いつくぞ」

女騎士「このままでは…」

ヌギッ

女騎士「鎧をパージして加速するッッ!」

ビャー

オーク「加速だぁ!?」

女騎士「こちとら、全裸の年期が違うのだ…このまま逃げ切らせてもらう!」

ビャー

オーク「くそっ、なんて速さだ!」

ビャー

女騎士「見えた…自宅だ!」

ビャー

オーク「しまった…みすみす奴を帰宅させてしまうとは!」

女騎士「このまま入り口を突き破り、掃除機のある部屋まで駆け抜けるッッ!」

ビャー
バゴォォォン

女騎士「掃除機のある部屋…ここだ!」

カチャカチャ

女騎士「充電はされている…あとは吸引口を咥えて起動するだけよォ!」

カポッ

女騎士(やるさ!)

ポチッ

ウ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛ン!

女騎士(んほぉぉぉぉぉ!)

ズポポン
ズポポン

女騎士(しゅごいにょるぉぉぉぉぉ!)

ズポポン
ズポポン

女騎士(餅どころか…喉ちんこ、食道、臓物まで吸い込まれるにょるぉぉぉぉぉ!)

ズポポン
ズポポン

女騎士(ぐふっ…)

ヒエッ……

バタリ

ガチャリ

オーク「ようやく追いついたぞ女騎士…ってわぁぁぁぁぁ!」

オーク「女騎士が倒れている…女騎士が掃除機を咥えながら倒れている!興奮!興奮する!おれのそうぞうりょくがうなりをあげている!」

ムクムク
フックラ

オーク「興奮した!」

ヌギッ

オーク「やはり脱ぐよな」

フックラ

オーク「痛てててて…ふっくらおいなりさん…」





おいなりさん

強調やめい

それからなんやかんやあって
ふっくらおいなりさんのオークは
臓物が無くなった肉人形
かつて女騎士であった『それ』を
ボロ雑巾のように弄びましたとさ

――――――――――

母「めでたし、めでたし」

子「えー、もうおしまい?」

母「そうよ、この絵本は、ここでおしまい」

子「つまんないの。ていうか死体を犯して何が楽しいんだろう」

母「世の中には特殊な性癖を持つ魔物がいるのよ」

子「ふーん」

母「さぁ、もう寝なさい。夜更かししてたらオークがやってくるわよ」

子「こえぇ」



皆さんも
変態オークにはご用心…
【完】

なるほど、餅は一口ずつゆっくり噛んで食べなきゃってことなんだね

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