ちひろ「脳トロ5人衆」 (34)
千川ちひろは焦っていた。
自身より年下である入社1年目の男が社内でもトップクラスの成績を挙げ、自身がプロデューサーである彼のアシスタントという立ち位置に甘んじていることに。このままでは自身の出世に関わってしまう。
ではどうすればいいか。ならばプロデューサーを自分以上に堕落させ、ダメ人間にすればいい。そうすれば彼の信用は失墜、私は出世街道のレールに再び乗れる。
思い立ったら早速計画を練る。そして、完成した計画はここの所属アイドル5人を使った完璧なものである______
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初投稿です。
ちひろ「Pさんは来週の土日はオフでしたよね?」
モバP(以下P)「ええ、久しぶりのまとまった休日なのでゆっくりと羽を伸ばそうかと」
ちひろ「休みですね?なら、もしよろしければ今から言う5人と一日過ごしていただければと。ほら、最近忙しくてこの子たちとの時間を取れてなかったでしょう?」
P「みんな売れてきましたからね。最近彼女たちとはスケジュールの打ち合わせとかでしかやりとり出来なくて申し訳ないと思ってます・・・」
ちひろ「なら一日だけでも彼女たちとの時間を作ってあげてください!それとも子供とはいえ休日に仕事仲間と一緒に過ごすのは抵抗ありますか?」
P「とんでもない。彼女たちがいいならぜひ一緒に過ごさせてください!」
ちひろ「ありがとうございます。では彼女たちにも伝えておきますねっ♪」
P「ちひろさんの頼みはなぜか断れない。・・・それにしてもなぜこの5人なんだ?」
ちひろ「___というわけで当日はPさんをたくさん甘やかしてください。出来るだけ彼に何もさせないように。耳元で囁きかけてあげるとパフェコミュです!」
ゆかり「甘やかす・・・ですか」
小梅「Pさんの家・・・少し緊張・・・」
紗枝「うち、どないことすればPはんが喜んでくれますやろか」
まゆ「任せてください。Pさんの為ならなんでもしてあげますよぉ・・・」
芳乃「・・・」
ちひろ「既にPさんとは話をつけてきました。当日はよろしくお願いしますね」
ちひろ(人を堕落させるにはどうすればいいか。それは蕩ける声で人を包み込み、何も考えられなくなるようにしてやればいい。そのために私が厳選した声だ。そして声を持つ彼女らを動かす力を私は持っている。ネットでも「まゆの声で24時間愛を囁かれ続けたい」「紗枝ちゃんの声で脳がはんなりしてくる」「小梅ちゃんの声で俺が成仏した」「ゆかりちゃんと向かい合って愛を囁かれて俺のフルートを」「よしのんの鈴の音が響き渡るような声すき」等の評価を持つ至高の声。それらに囲まれれば彼は全てを彼女たちに委ね何も考えられなくなるだろう。あとは私のカリスマで会社・・・いや世界をまとめ上げ私は本物の女神になるのだ!プロデューサー、あなたはこの千川ちひろの創世記の1頁に刻まれることを誇りに思うがいいッ!ちーっひっひっひひひ!!!)
台詞と台詞の間は開けた方が読みやすいかなーって
期待
当日
(インターホンの音)
「「「「「Pさん、お邪魔します!」」」」」(でしてー)
P「いらっしゃい。今日はよく来てくれたね。狭い家だがどうぞ上がってくれ」
まゆ「ここがPさんのお家・・・うふっ」
小梅「ちょっと古いけど、Pさんしかいないみたい・・・」
ゆかり「えっと、まずは履物を揃えて・・・」
芳乃「・・・」
紗枝「Pはん、招いてくれはってありがとうな。これ、歌舞伎揚げどす」
P「ん、じゃあ午後に食べよっか、ありがとな紗枝」
まゆ「むぅ、まゆも作ってきたんですよぉ。クッキーとかプリンとか・・・」
P「まゆはいろいろ作ってきたな。料理は得意って聞いてたがここまでとはすごいな、まゆは」
まゆ「えへへ、昼食の夕食も任せて下さいねぇ」
小梅「まゆさんや響子さんの料理はおいしいからつい食べ過ぎちゃうの。だからいつトレーナーさんに怒られるか不安で・・・」
P「いや、小梅はもっと食べた方がいい。幸子も心配してたし」
ゆかり「適度な栄養は大切ですからね。小梅ちゃん、今度一緒にドーナツとか食べに行きますか?」
わいのわいの
芳乃「・・・」
P「悪いなゆかり、掃除とかしてもらって」
ゆかり「いいえ、前からPさんのお部屋を掃除するのは夢だったんです」
P「ウエディングドレスの仕事だっけ。最初はぎこちなかったけど、上達早かったよな」
ゆかり「あの時はいろいろなことを学びました。大切な人を支えるために必要なこと、全部。それをまずはPさんに見せたかったんです」
P「ゆかり・・・」
ゆかり「いつか本当の花嫁になるとき、私はPさんが誇れるような女性になりたい。今よりもずっと輝きますから、これからも私の背中を押してくださいね・・・」
P「ああ、これからも一緒に頑張ろうな、ゆかり!」
ゆかり「ところで、実際の家事にはアクシデントが付き物だと早苗さんがおっしゃってましたが・・・」
P「ん?」
ゆかり「その、殿方は隅の方にいかがわしい書物を隠していると教えられたので・・・場所を教えて頂ければそこは掃除いたしませんので」
P「うん、あとは俺がやるから座ってていいよっ!」
ゆかり「だ、だめです。Pさんは今日何もしないでくださいっ!!」
ゆかり(今日はPさんをしっかり休ませないと・・・皆で貴方を癒すことが今日の目的ですからっ)
小梅(見つけた?場所は・・・うん、押入れの奥の段ボール。Pさんはどんな女の人が好み・・・なのかな?)
まゆ「出来ました!まゆの特製ハンバーグと」
紗枝「うちの水菜のサラダ~」
「いただきます!!」
P「うん、おいしいな。それにバランスもいい」
芳乃「・・・」
P「芳乃も気に入ったみたいだ。よかったな二人とも」
まゆ「うふっ、本当は毎日作ってあげたいけど・・・最近はまゆもお仕事と学校がいそがしくて」
小梅「うん、学校の成績を落とすと・・・」
裕子『あー、私サイキック族だから出来ると思うんですよねー。まさに今この状況のためにあるようなものですよね~』
P『・・・』
裕子『その名も・・・緊急テレポートッ!!!!!』
(腕を掴む音)
P『ホホホ、だーめっ』
裕子『離してくださいPさん!HA☆NA☆SE!!!!』
P『流石にこの成績は酷いから勉強しろユッコォッ!!』
紗枝「Pはん、おっかないからなあ」
ゆかり「幸いここの事務所は勉強ができる大人の方が多いですからね。躓いたときは川島さんに聞いてます」
紗枝「それはこれをこうすればいいのよ。わかるかしら?」
「「「「「「わかるわ」」」」」」
(wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)
P「いきなり真顔で標準語って腹筋に悪いぞ紗枝wwwwwwッ」
紗枝「ふふ、笑美はん直伝の真顔標準語、どうどす?どやあ~」
P(ドヤ顔かわいい)
小梅「ぷふっ、今のドヤ顔、もろ幸子ちゃんだった・・・」
まゆ「やめてくださいよぉ・・・まゆ、不意打ちには弱いんですからぁ・・・くっ・・・あはははははっ」
ゆかり「まゆさんが本気で笑ってる・・・貴重ですね」
小梅「まゆさん、そ、その・・・写真・・・撮っていい?」
まゆ「だ、だめですぅ!その・・・まゆのオーラというものが・・・」
紗枝「おーら?」
P「人の尊厳みたいなものだ。みんな、写真はやめといてあげて」
「「「「「はーい・・・」」」」」
芳乃「・・・」
P「3時間も食べっぱなしだった。ごちそうさま。すごい美味しかったよ」
紗枝「おおきに。うちもPはんにお料理を振るまう思うといつもよりきばってしもうて・・・」
P「紗枝も野菜料理が得意だなんて知らなかったよ。また作ってほしいな」
紗枝「はい、次はもっと上手くなりますえ♪」
P「じゃあおやつも食べたし、次は何しよっか」
小梅「じ、じゃあ借りてきたDVDとか・・・観ない?」
P「ホラーか?確かまゆが苦手だったような」
ゆかり「あの、まゆさんはあちらのソファで・・・」
まゆ「すう・・・すう・・・」
P「寝てるな」
ゆかり「まゆさんは今日を楽しみにしていたみたいですからね」
小梅「寝られなかったのかな?か、可愛いとこがあるね」
紗枝「ほなら、うちらだけで観ますか」
P「そうだな、じゃあ俺はまゆをベッドまで運んでくるわ」
ゆかり「あ、これが噂に聞くお姫様抱っこですね」
小梅「す、少し羨ましいね・・・」
芳乃「・・・」
(ホラー映画鑑賞中)
P(わ、和製ホラーはじわじわと侵食してくるな・・・)
紗枝「きゃー、こわいどすえー」ダキッ
P「うおっ!急にどうした紗枝?」
紗枝「小梅はんのじぇいほらー、おっかないわー」
P「・・・紗枝よ、何が目的だ」
紗枝「何のことかさっぱりやわー」
P「かなり声色がわざとらしいぞ。それにどすえとはこういう意味で使わないはずだ。『怖いですねー』とかどこのライラさんか!」
紗枝「鋭いPはん、いけずぅ・・・」
P「・・・ちひろさんに何か言われたのか?」
紗枝「ちひろはんはなーんも関係あらへん。うちらはただ貴方に休んで欲しいだけどす。ねぇ・・・」
P「おい、ちょっと近__」
紗枝『プロデューサーはん・・・』
P「____ッ!!」ゾクッ
P(なんだこの感覚?思考がどんどん溶けていくような・・・)
改行を一段おきに入れてくれ
せっかくのSSが読みづらい
ゆかり(紗枝さん!)
小梅(作戦開始・・・だね)
ゆかり「もしちひろさんに何か言われてたとしても・・・」ズイッ
P「ゆ、ゆかり・・・」
ゆかり「貴方にしっかりと休息を取って欲しいのは紛うことのない私たちの本心ですよ?ねぇ・・・」
ゆかり『プロデューサーさん・・・』
P「____ッ!!」ゾクッ
ゆかり「・・・ふぅっ」
P「ま・・・また耳元で・・・」
P(これ以上やられたら脳が蕩けそうだ・・・)
小梅「うん、私たちのために頑張ってるPさんだからこそ今日は何もかも忘れて休んで欲しいんだ」
P「こ、小梅・・・」
小梅「ふふっ、必死に意識を保とうとしているPさん、可愛い・・・。大好き・・・」
小梅『プロデューサーさん・・・』
P「あ・・・ああ^~」
P(ま・・・まずい、このままじゃ・・・)
›>13 指摘感謝です。
芳乃「・・・」
P「よ、芳乃まで・・・」
芳乃「・・・」ニコッ
P「お、俺もみんなのことが・・・好・・・」
P「すぅ・・・」
小梅「Pさん、寝ちゃったみたいだね」
紗枝「ほなら、どないしましょう」
ゆかり「私たちも一緒に寝てしまってはどうでしょうか?ほら、ぴとっ・・・って♪」
小梅「か、肩・・・」
紗枝「じゃあうちは左肩~♪」
小梅「あう・・・じゃあ私は・・・」アタフタ
芳乃「・・・」
まゆ「___んっ・・・Pさんの匂いに包まれて・・・もう少しこのままで・・・ってもう夕方6時!?Pさぁん、今起きますぅ!!!」バン!!
まゆ「・・・机にはホラー映画のパッケージ。寝ているPさんの両肩に寄りかかって寝ているゆかりちゃんと紗枝ちゃん。紗枝ちゃんの肩で寝ている小梅ちゃん。お茶を飲んでいる芳乃ちゃん」
まゆ「何が起こっていたんでしょうねえ・・・」
P「・・・ぐぅ」
まゆ「もう、こんなところで寝てると風邪ひきますよ?」ズイッ
まゆ『プロデューサーさぁん・・・』
P「」ビクッ‼ビクン‼
まゆ「起きる気配がありませんね。じゃあまゆは夕飯でも作りますか・・・」
月曜日
P「おはようございまーす。ちひろさんっ!!」
ちひろ「おはようございます。・・・って、おかしいな、今日もやる気に満ち溢れていますね」
P「あいつらにたくさん元気を注入されましたからね!今日も一日がんばるぞ!!!」
ちひろ「え、ええ・・・」
ちひろ(おかしいな、今頃Pさんはあの子たち___脳トロ五人衆に骨抜きにされて何もできないダメ人間になってるはずなのに・・・)
P(あの日、最終的に俺は何もかも彼女たちに委ねてしまった。彼女たちに為すがままにされ、その現実を受け入れることで気持ちが楽になった。まさか翌日まで及ぶとは思わなかったが今はとても身体が軽い)
ゆかり「おはようございます。ちひろさん」
ちひろ「お、おはようございます、ゆかりちゃん・・・」
ゆかり「少しお時間よろしいでしょうか。大切なお話があります」
ちひろ「え、ええ。少しくらいの時間なら・・・」
ゆかり「では応接室まで一緒に来てください」
ちひろ「Pさんと貴女たちとの時間を増やしてほしい・・・ですか。それは少し難しいですね。Pさんがいないとうちの会社は回りませんから」
紗枝「ここに勤怠表があるやろ?」
ちひろ「紗枝ちゃん!なぜそれを!?誰も知らないところにしまってたのに!!」
小梅「あの子が一晩どころか10分で見つけてくれたよ?」
ちひろ「ぐ、しまった・・・」
まゆ「昨日お酒を飲んだPさんが甘えてきたんですよ。『ちひろさんは俺に仕事を押し付けすぎだぁ~せめて今の量の4分の3にしてくれ・・・』って」
まゆ「通常の休暇は週一。最後の二連休は祝日を含んだ先月の第二週。先月の残業50時間。・・・Pさんにこんな法外な量の仕事を押し付けるなんて許しません。もしどこかにばらされたくなければ私たちのお願い、聞いてくれますよねぇ?」
ちひろ「ぐ・・・わかりました。Pさんの労働量を改善することを約束します」
紗枝「おおきに。聞き分けのええ大人は大好きやわぁ」
芳乃「・・・」ニコッ
読みにくいし、別にこれよしのんじゃなくてもいいよね?なんでよしのんなん?
メール欄にsagesagaとか入れてもいいぞ
[ピザ]とか直されるから
P(後日、俺は週に2回は定時で帰れるようになった。週休もほぼ2日。だが、土日は5人のアイドルがうちに上がるようになり自分だけの時間はほぼなくなった)
P(だが俺はそれでいい。俺は彼女たちに囁かれないと眠れない身体になってしまった。今はなんとか週に6日は録音したものでも眠れるようになったが1日だけは生で彼女の声を聞かなければ駄目なんだ。そんな病に侵された俺を彼女たちは暖かく受け入れてくれる)
P(俺は今でも彼女たちにトップアイドルになってほしいと思っている。しかし、今だけは俺の手が届くところで・・・)
終わり
おつ
読みにくいからもう少し一つの文を短く区切ってみよう
おまけ
ゆかり「笑顔を見ると・・・胸が熱くなります。まるで、いつかの夜のよう・・・」
響子「少し詳しく」
智絵里「聞かせてくれますか?」
ゆかり「ふふっ。いいですよ。一緒にPさんを癒してあげましょう」
今度こそおわり
以上です。最後のゆかりちゃんのセリフはTBS上位報酬のカードのものです。
登場人物のチョイスは脳が蕩けるというコメントが流れてくる動画を参考にしました。
そして、なんとかよしのんの声が決まる前に書く事が出来ました。
見づらい等の指摘はもし次回作を作る気でいれば是非活かしていきたいと考えております。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
よしのんの台詞回しうまくてびっくりしたわ
残業50時間で週に1日休めるってホワイトじゃね?(社畜感)
つまんなかったんだが…
よしのんの台詞完璧だな、よくこんな再現できるなまじで
乙
豚トロならかな子が最適なn(潰される音)
>>29
大したことないよな。
残業50時間って一日二時間だしぶっちゃけ普通だな
週休一日が完全週休なのかで少し精神的負担は変わるけど
このSSまとめへのコメント
読みづらい