絵里「穂乃果って私のこと好きなのかしら」 (25)

絵里「ねぇ海未」

海未「なんですか?」

絵里「穂乃果って私のこと好きなのかしら?」

海未「ブゥーッ!!」

海未「い、いきなり何をいうんですか!!」ケッホケッホ

絵里「まぁ聞いてよ」

海未「いいですけど……どこから湧いてきたんですかその考えは」

絵里「理由の一つに、穂乃果は私に対してだけ毒づくことがあるのよ」

海未「毒づくですか?」

絵里「えぇ。あのおおらかさを具現化したような穂乃果が、私に対してだけは毒づくのよ」

海未「確かにめったに怒ったりしない穂乃果が毒づくとは考え難いですよね」

絵里「ええそうなのよ」

海未「ところでどんなときに毒づかれたんですか?」

絵里「電話で修学旅行を楽しんでるか聞いたときや、電話でラブライブ予選のステージを伝えたときよ」

海未「魔の電話ですね」

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絵里「そうね。電話したときに毒づかれることが多いわね」

海未「ちなみになんて言われたんですか」

絵里「前者では”嫌味~”と後者では”もうなに~”だった気がするわ」

絵里「間違えてたらごめんなさい」

海未「む~、あの穂乃果にそこまで言わせる絵里はすごいですね」

海未「毒づいても大丈夫だと信頼されている証拠じゃないですか?」

絵里「やっぱりそういう結論になるわよね!」

海未「私は幼馴染ですが穂乃果にきついこと言われたことあんまりありませんよ」

絵里「でしょでしょ、やっぱり穂乃果はわたしのこと……」

海未「でも私は喧嘩をしたことがありますね、そのときキツイこと言われたことがあります」

絵里「なん……だと……」

海未「そのときは”海未ちゃんのケチンボ”って言われた気がします」

絵里「嫌味までなんか可愛らしいわね」

海未「そうですね、思い返せばちょっと微笑ましいです」

絵里「ムー……私と海未。穂乃果はどちらを取るかしら?」

海未「はい?」

絵里「穂乃果に2回も毒づかれた私と喧嘩したうえに罵倒された海未」

絵里「どちらがより穂乃果に好かれてるのかしら」

海未「それは私じゃないですか? 幼馴染ですし」

絵里「甘いわね。そんな激甘な考えだと、私に寝首をかかれるのも時間の問題ね」

海未「幼馴染の結託力はそんなに柔なものじゃないですよ」

絵里「どうかしらね。穂乃果は私に恋をしているかもしれないわよ」

絵里「なんせsnow halationのステージ前で、泣きながら抱きしめられたぐらいだしね」

海未「抱きしめられたことなら私だって何度もありますよ!」

絵里「穂乃果にとってハグは挨拶みたいなもの。だけど泣きながらだとそうはいかないわ」

海未「くっ、そうかもしれませんが」

絵里「やっぱり穂乃果は私のことが好きなのよ!」

絵里「だからねぇ、海未」

海未「なんですか?」

絵里「それとなく本人に聞いてみてくれないかしら。私のことが好きかどうか」

海未「そんなこと自分で聞けばいいじゃないですか」

絵里「そんな恥ずかしいことできないわよ!」

絵里「お願いだから聞いてよ。ジュース奢るから……ね?」

海未「しょうがないですねぇ……マミーでお願いします」

絵里「さすが海未ね! グッド!」

海未「なんかムカつくけどジュースのためにひと肌脱ぎますか」

絵里「これで穂乃果と私が両想いだったらどうしようかしら?」

絵里「あんなことやこんなことや……ふひひ」

海未「やれやれ先が思いやられます」

海未「穂乃果、おはようございます」

穂乃果「おはよー! 今日もいいお天気だね!」

海未「ふふ、そうですね」

海未(そうだ、絵里のこと好きかどうか聞かないと)

穂乃果「なんだか今日もいいことが起こる気がするなー!」ランラランララーン

海未「穂乃果」

穂乃果「およ? なぁに海未ちゃん」

海未「穂乃果は好きな人が居ますか?」

穂乃果「私はみんなみーんな大好きだよ!」

海未「そうではなく……同性として考えて好きかどうか聞いているのです」

穂乃果「えぇ! 同性として!?」

海未「そうです」

穂乃果「そんなの穂乃果恥ずかしくて言えないよー///」

海未「言えないと言うことは好きな人がいるのですね?」

穂乃果「……///」

海未「ちなみにその人はどんな人ですか?」

穂乃果「不器用だけど心に芯がピンっと通っている人かなー///」テレテレ

海未「!?」

絵里「で、どうだった?」

海未「穂乃果は私が好きみたいですよ」

絵里「そんなバカな! なんて言ってたのよ!」

海未「不器用だけど心に真が通っている人が好きみたいです」

絵里「そう聞くと海未で間違いないと思ってしまうけど……」

絵里「私だってべらぼうに不器用だし、心に真がシャンッと通っていると思わない?」

海未「そうでしょうか、どう考えても私に気のある感じでしたよ」

絵里「覚えてないの? 私が不器用さをこじらせて、μ'sに入れなかった頃のこと!」

海未「確かにそのことを考えると不器用ポイントアップしますね」

絵里「それにこれと決めたことに一切手を抜かない完璧主義者の私よ?」

海未「絵里って完璧主義者でしたっけ? むしろちょっとポンコツで抜けてるところがあるような気がします」

絵里「うるさい! とにかく……」

絵里「海未はもう一度穂乃果に好きな人が絵里かどうか聞いてみてください!」

海未「まったくしょうがありませんね」

穂乃果「真姫ちゃーん、クレープ食べ比べしようよ!」

真姫「なんでそんなことしなきゃいけないのよ」

穂乃果「だっていろんな味楽しみたいじゃん!」

穂乃果「それとも穂乃果と食べ比べするのは嫌?」ウルウル

真姫「い、嫌じゃないけど……もうしょうがないわね!」

穂乃果「わぁい、真姫ちゃん大好き!」

真姫「まったく調子いいわね……」フフフ

海未「ちょっといいですか穂乃果?」

穂乃果「なぁに海未ちゃん」

海未「穂乃果の好きな人って絵里ですか?」

真姫「ブーッ!」

穂乃果「なななに言ってるの!?」

海未「どうなんですか穂乃果?」

真姫「聞くにしても時と場所を考えなさいよ」

穂乃果「そうだよ! もー、恥ずかしくてそんなこと答えられないよ!」

海未「唐突に聞いてしまって申し訳ありません」

真姫「唐突すぎよ……」

海未「聞き出せませんでした」

絵里「なんたる無能……奢りのジュースはなしだわ」

海未「無能だなんてひどくないですか?」

絵里「好きな人一人聞くことができない……これが無能じゃなくてなんなのよ?」

海未「好きな人を聞くのに、時と場所を選ぶなんて知らなかったんですからしょうがないでしょう!」

絵里「逆切れなんて醜いわよ」

海未「くっ……こんな嫌な思いするのなら安請け合いしなければよかったです」

絵里「とりあえず海未は穂乃果の好きな人が聞けるまでジュースはお預けよ」

海未「わかりましたよ……次こそは穂乃果が絵里のことを好きかどうか聞いて見せます」

絵里「それでこそ海未ね」

海未「私の執念をみくびらないでくださいね」

絵里「任せたわよ、海未」

穂乃果「真姫ちゃんギューッ!」

真姫「やめなさい……暑苦しいわよ」

穂乃果「えぇー、いいじゃんいいじゃん!」

穂乃果「ちょっとぐらい抱きしめたっていいじゃん!」

真姫「穂乃果は誰彼構わず抱きしめすぎなのよ」

穂乃果「だってだって自分の幸せをみんなで共感したいじゃないさ」

真姫「穂乃果はハグの敷居が低すぎるのよ」

真姫「もっと制限かけるべきだわ」

穂乃果「そっか……真姫ちゃんは穂乃果にギューってされるの嫌なんだ」ウルウル

真姫「ちょっ、もう! 少しだけなら許してあげないことないけど!」

穂乃果「本当!? ワーイ、真姫ちゃん大好きー!」

真姫「まったく穂乃果は……」フフフ

海未「穂乃果、少し時間いいですか?」

穂乃果「え? なあに海未ちゃん!」

海未「二人で話したいことがあるので、部室まで来てくれませんか」

穂乃果「うん、わかった!」

海未(これで時と場所を選んだことになりますね)

穂乃果「それで海未ちゃん。私に話したいことってなに?」

海未「驚かないで聞いてください」

穂乃果「うん、わかった」ワクワク

海未「穂乃果の好きな人は絵里ですか?」

穂乃果「えぇ!? なんで!?」

海未「好きな人を聞くのに理由がいりますか?」

穂乃果「う~ん……絵里ちゃんかぁ」

穂乃果「もちろん大好きだけど……」

海未「好きだけど……?」

穂乃果「同性としては他のひとが好きかな///」

海未「!? もしかしてその好きな人ってのは……」

海未(私……のことでしょうか?)ドキドキ

穂乃果「……真姫ちゃん」

海未「え?」

穂乃果「私は真姫ちゃんが好き///」

穂乃果「真姫ちゃんのちょっと抜けてるところとか、生き方に芯が通ってるところとか」

穂乃果「真姫ちゃんのそういうところが大好き///」

海未「かくかくしかじかです」

絵里「なんてことなの……穂乃果の好きな人が真姫なんて」

海未「てっきり私が好きなのかと思っていましたが……くっ」

絵里「どう考えても私が好きなのかと思っていたのに……」

海未「くやしいです……ポッと湧いてでた一年生なんかにかすめ取られるなんて」

絵里「うぅ……今日はもうおうち帰りたい」

海未「絵里……」

絵里「なによぉ」

海未「失恋ってこんなにも、苦く苦しいのですね……」

絵里「そうね。私もこれほど堪えるとは思わなかったわ」

海未「うぅ……ひっく……」ポタポタ

絵里「泣かないでよ……海未ぃ」うるうる

絵里「はぁー、今日は練習に身が入らなかったわ」

絵里「海未なんて欠席だったし」

絵里「穂乃果の好きな人を知るまでは飄々としていたくせに」

絵里「いざ失恋してみると、こんなにも脆く儚く壊れてしまうものなのね」

絵里「家に着いたはいいけど、全然払拭できないわね」

絵里「あーあー!! もうエリチカ気にしないもん!!」枕に顔をうずめる

絵里「はぁ……なんか胸がもやもやするわ」

亜里沙「もうお姉ちゃんうるさいよー!」

絵里「亜里沙……」

亜里沙「もう夜も遅いんだから、静かにしなきゃ近所迷惑だよ」

絵里「ごめんなさい……」

亜里沙「それで? 話したいことってなに?」

絵里「へ?」

亜里沙「悩んでることがあるんでしょ、私が聞いてあげるから話してよ」

絵里「亜里沙……」パアア

絵里「ってことがあったのよ」

亜里沙「そうなんだ。穂乃果さんに失恋しちゃったんだね」

絵里「そうなのよ、これからどうすればいいかわからないのよ……」シュン

亜里沙「お姉ちゃん落ち込まないで!」

絵里「落ち込むわよ。もう穂乃果は真姫の虜なんだから」

亜里沙「まだ決まったわけじゃないでしょ!」

絵里「え?」

亜里沙「まだお姉ちゃん思いを伝えてないでしょ!」

絵里「えぇー!?」

亜里沙「告白してないのに、振られたもクソもないじゃん!」

絵里「でも穂乃果は真姫のことが好きで……」

亜里沙「もしかしたら振り向いてくれるかもしれないでしょ!」

亜里沙「穂乃果さんだって言ってるよ。当たって砕けろだよ!」

絵里「そうしたら少しは胸のもやもやも晴れるかしら」

亜里沙「うん! 胸のつかえがとれると思うよ!」

絵里「ありがとう亜里沙。自分の思いも伝えないで振られたもクソもないわよね」

絵里「そうと決まればエリチカ頑張るチカ!!」

絵里「まずは海未に電話しましょう」プルルルル

海未「はい、園田です」ガチャ

絵里「海未、絵里よ」

海未「なんですか絵里? いま絶賛へこみ中で忙しいんですが」

絵里「何言ってるのよ! これから二人で穂乃果のところへ行くわよ!」

海未「へぇ!? なんでですか!?」

絵里「何って告白するためよ」

海未「なんで告白するんですか!? もう結果はわかりきってるのに……」

絵里「当たって砕けろだよ!」

海未「意味がわかりません!」

絵里「海未は思いを伝えないままで満足できるの!?」

海未「それは……」

絵里「振られてしまってもいい、嫌われてしまってもいい」

絵里「思いを秘めたまま閉まっておくぐらいなら死んだほうがましよ!」

海未「!!」

海未「行きます……」

海未「私も行きます!」

絵里「穂乃果!」

穂乃果「絵里ちゃん、それに海未ちゃん!」

海未「穂乃果、話したいことがあります」

穂乃果「えぇ、なになに?」

絵里(こくり……)

海未(こくり……)

絵里・海未「好きです! 付き合ってください!」

穂乃果「えぇ!?」ビックリ

絵里・海未「……」

穂乃果「海未ちゃんは知ってるよね、穂乃果には好きな人がいること」

海未「はい、私も絵里も知ってます」

絵里「えぇ、だけど我慢できなかったわ」

穂乃果「そっか……告白してくれてありがとう」

穂乃果「だけど……ごめんなさい。お付き合いできません」

絵里「結果はわかりきっていたことだけど、結構心にくるわね」

海未「はい、歩くのもしんどいです」

絵里「だけどこれでよかったのよね」

海未「そうですね、気持ちが晴れ晴れしています」

絵里「振られるのも悪くないわね」

海未「えぇ、ですが無茶をするのはこれっきりにしてほしいです」

絵里「ふふ、穂乃果には悪いことしたわね」

海未「誰彼構わずモテまくる穂乃果がいけないのです」

絵里「それもそうね」

海未「今日は二人で夜食でもどうですか?」

絵里「いいわね、二人で穂乃果の愚痴でも言い合いましょう!」

海未「今夜は長い夜になりそうですね」

おわり

これで終わるんか

その後2人は傷の舐め合いが如く組んず解れつ

え、これで終わり?

つまんねーのー

真姫ちゃんかわいい

かきくけこ

つまらないなぁ

おち…は?

もうちょい欲しい

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