加蓮父「二人の仲は認めん!」 加蓮「えー、だって――」 (29)

加蓮「―――身体が弱くて籠りがちだった私をアイドルとしてこんなにも変えてくれて、私が中学生の頃に急遽血液が必要になった時たまたま通りかかって、見ず知らずの私に快く血液を提供してくれて、お父さんの出世が掛かった大事な資料をなくした時に警察に届けてくれて、お母さんがひったくりに会った時に自分の危険を顧みずに取り返してくれたのがPさんだってわかったのに?」

加蓮P(以下、P)「いやぁ、まさか全部加蓮の家に関係していたとは・・・」

加蓮父(以下、父)「それでもだ・・・」


・書き溜めをどんどん投下していきます
・誤字脱字がありましたらすみません

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加蓮「えぇ~・・・Pさんのお父さんが実はお父さんの親友で、
『いつか子供ができたら結婚させような!』とまで約束を交わし、
Pさんのお母さんは私が幼稚園の頃に川で溺れて死にかけた時に
助けてくれた先生だってわかったのに?」

P「親父がお世話になっております」

父「・・・それに関しては本当に驚いた」

父「でもダメだ!」

加蓮「私が入院していた病院なんだけど・・・あれ、Pさんの叔父さんがやってる病院なんだって」

父「えぇ~・・・」

P「まさか叔父さんの病院に入院してたとはな・・・驚いたよ」

父「なんだこれ・・・作り話か?」アタマカカエ

加蓮「ほんと、漫画みたいだよねー」

P「偶然って怖いですね」

カチャ・・・

加蓮母(以下、母)「お父さん・・・」

父「母さん、いま大事な話をしているんだ・・・」

母「・・・実は加蓮を流産しそうになった時、適切な処置をしてくれた先生なんだけど・・・プロデューサーさんのお爺様だったわ」

P「確かに祖父は産婦人科で働いてました。数年前に辞めましたけど」

加蓮「え、そうなの!?」

父「なるほどねー」

母「そういえばこの前お義父さんが餅を喉に詰まらせた時に処置してくれた救急隊の方って・・・」

父「P君と関係してるんだろ!? ありがとね、親父の餅取ってくれて!!」

P「いえ、身内にはいないので関係ないかと・・・」

父「よっしゃっ!!」

加蓮「そーかなぁ? ちょっと調べれば何かしら関係してるんじゃない?」

父「調べなくていいっ!」

母「じゃあ私は買い物行ってくるわね」

カチャン

加蓮「まだ認めてくれないの?」

父「あぁ・・・」

加蓮「私達が二人で歩くと小鳥たちが囀るし・・・」

父「そんなのたまたまだ・・・」

加蓮「歩いた道には花が咲くし・・・」

父「そんなわけないだろ!」

加蓮「空からは大量のゼクシィが降ってくるし・・・」

父「それはお祓いに行ってきなさいっ!」

加蓮「私達がロケ先で泊まる時ってスタッフの手違いで絶対に・・・そういうホテルになるんだよね///」

父「あー、あー、きこえなーい」

加蓮「この前、Pさんと一緒に相性を占って貰ったんだけど・・・」

父「お前アイドルだろ・・・」

加蓮「あまりにも二人の相性が良すぎて、占い師のお婆さんが泡噴いて倒れちゃったんだよね」

父「逆に呪われてるんじゃないか?」

P「新しいタイプの占いだと思って、数分間放置してたんだよな」アハハ!

加蓮「ほんと! だいぶ前衛的な占いだとは思ってたんだよね~」

父「・・・」

カチャ・・・

加蓮祖父(以下、祖父)「さっきから何を騒いでいるんだ」

加蓮「あ、おじいちゃん・・・」

P「初めましてお爺様。私、加蓮さんの担当プロデューサーのPと申します」ペコリ

父「親父、いま大事な話をしてるんだ・・・」

祖父「・・・!」

祖父「・・・に、似ている」

父「またか・・・」

加蓮「誰に?」

祖父「君の親戚にQという人はいないか・・・?」

P「私の母方の祖父ですが・・・ご存知ですか?」

祖父「知ってるなんてものじゃない! 彼と私は戦時中、様々な功績を遺した最強のコンビだったんだ・・・」

P「そうだったんですか・・・今度祖父に話を聞いてみようと思います」

祖父「い、生きてるのか!? 彼は生きてるのか!?」グワッ!

P「は、はい!」

加蓮「どうしたのおじいちゃん!?」

祖父「・・・あいつは私を庇うために、自ら囮となって敵陣に駆けていった。そして帰って来ることはなかった・・・」

祖父「てっきり死んだものかと・・・」ウゥ・・

P「そう言えば祖父が『戦時中に親友がいた。死ぬ前にもう一度会いたい』とよく話していましたが、もしかしてその方って・・・」

祖父「あいつは私を・・・許してくれているのか・・・?」ウッ、ウゥ・・・

加蓮「・・・おじいちゃん」ポロポロ

P「祖父も会いたがっています。今度私と一緒に会いに行きませんか?」

祖父「あぁ・・・ありがとう」

加蓮「良かったね・・・おじいちゃん」グスン・・・

祖父「・・・私はこれで失礼する」

父「あ、うん・・・」

カチャン・・・

加蓮「お父さんと私がココにいるのは、Pさんのおじいちゃんのおかげなんだね・・・」グスン・・・

父「あ、あぁ・・・」

加蓮「これでもまだ認めてくれないの?」

父「う、う~ん・・・」

加蓮「なんでっ!? 今までの話聞いてたでしょ!?」

父「聞いてたからだよ!」

父「あまりにも関係がありすぎて逆に怖くなってきたよ!!」

加蓮「そんなこと言われても・・・ねー?」

P「現実は小説よりも奇なり・・・ですよ、お義父さん」

父「奇が主張しすぎなんだよ!・・・あと、お義父さんって呼ぶんじゃない!!」

P「困ったな・・・」

加蓮「じゃあ、お父さんが提案してよ。どんな条件ならいいのかさ」

父「そうだな・・・まず、次男であること。長男の嫁は大変だとよく聞くからな」

P「あ、僕次男なんで大丈夫d・・・父「次男と言っても、三人男兄弟の次男であること」

P「あ、下には弟もいるので大丈夫d・・・父「三人兄弟の次男と言っても、長男が結婚してなければ意味はないぞ!!」

P「あ、兄はもう結婚してるのd・・・父「結婚していても、男の子がいなくてはな!」

P「あ、最近長男が生まれたんd・・・父「でもやっぱり、加蓮と結婚したいなら総理大臣を我が家に呼ぶことのできるほどの器を持つ人間じゃないとなぁ!?」

P「・・・」

父「はぁ、はぁ・・」

P「・・・呼びましょうか?」

父「!?」

P「お義父さんに認めてもらえるなら・・・呼びましょうか?」

父「」ガクッ

父「む・・・」

父「む、娘を・・・よろしくお願いします・・・」

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―――――――――――――――――――――
―――――――――――――――

P「いやぁ~、お義父さんに認めてもらえて良かったよ」

加蓮「私もドキドキしちゃった!」

P「認めてもらわないと困るからな・・・子供のためにも」

加蓮「お父さん、ビックリするだろうな~」サスサス・・・

P「・・・たった一回、しかも三枚重ねだったのにな」

加蓮「私とPさんだから♪」

P「それもそうだな」

加蓮「私とPさんの子供だから、すごい力とか持ってたりしてね!」

P「どうかなぁ~、俺は元気に育ってくれればなんでもいいや」アハハ!


~数年後~

父「いないいな~い・・・ばぁ!」

p「キャッキャッ♪」

父「pちゃんご機嫌でちゅね~」

母「お父さんったら、ちょっと前までは猛反対してたのが嘘みたいね」

加蓮「でも、結果的には許してくれたから良かったよ」


父「もう一回行くぞ~ いないいな~い・・・ばぁぁぁ!!」

p「キャッキャッ♪」

加蓮「ちょ、p笑いすぎ」

母「な~ぜか、お父さんにすごく懐いてるのよね~」

加蓮「でも、こうやって面倒見てもらえると助かるよ」

母「あーら、もうすっかり母親ね」ウフフ・・・


父「はぁ~、なんて幸せなんだ・・・この幸せを他の人にも分けてやりたい」ボソッ

p「・・・」

父「あ、ごめんねpちゃん! いないいな~い・・・ぶわぁぁぁぁ!!」

p「・・・キャッキャッ♪」


加蓮「ほんと楽しそう・・・」フフッ

母「お父さん! そろそろpちゃんご飯の時間だからその辺にしてねー」




「緊急速報です! たった今、全国の病院に入院している患者の容態が瞬く間に回復していくという超常現象が起こっているとのニュースが入ってきました!・・・この現象に関して専門家は―――」

終り

短いですが終わりです。ありがとうございました!
書き溜めをコピペしただけなので、見づらくなってしまいました
すみません・・・

十数年後、pは額に肉マークのついたマスクを被ってそう乙

なにこれこわい

おつ

父「だって君、女じゃん…」みたいなオチになるかと思ってたら
いろんな意味で予想外だった

電車の中で笑い堪えるのが辛かったw
乙!

末は学者か総理大臣か(誇張無し)

な、なんじゃこりゃ!(褒め言葉)


極薄に極薄を重ねてもクリティカルヒットするPの遺伝子、とてつもなく濃いな…

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