シンジ「アスカー、2万円」(43)

アスカ「来週まで待ってて」

シンジ「えー先週もそんなこと言ってたじゃん」

アスカ「うっさいわね!男のくせにネチネチと!」

シンジ「ふーん。じゃあ僕たちの関係もこれまでだね」

アスカ「ぐっ、わかったわよ!それじゃあ三日後までに払うわよ!」

シンジ「ならいいけど」

アスカ「三日後って言っちゃったけどどうしよう…」

アスカ「とりあえずまたヒカリに借りるしかないか…」プルルルル

アスカ「あ、もしもしヒカリ?」

ヒカリ『アスカ…?どうしたの?』

アスカ「何度も悪いんだけど、お金貸してくれない?3万円くらい。来週には返すから!」

ヒカリ『…また?アスカ、一体何にそんなに使ってるの?』

アスカ「え、ええと、それはアレよ!アレ!健康グッズよ!」

ヒカリ『そう…あんまり言いたくなんだけどお友達同士でお金の貸し借りって良くないと思うの』

ヒカリ『今まで貸してきたお金は返さなくてもいいからこういうのは今回限りにしてくれないかな…?』

ヒカリ『これ以上やってるといずれお互い嫌な目に遭うと思うから…』

アスカ「う、うん…ありがと、ヒカリ…」プツッ

アスカ「どうしよう…ヒカリから借りれなくなったらお金をどこから調達すれば…」

アスカ「…とりあえず三日後までの分は貸してくれるみたいだし、まあいっか」

シンジ「綾波!」

綾波「碇くん」

シンジ「今度新しく水族館ができたんだけど、一緒に行かない?」

綾波「すいぞくかんって何?」

シンジ「セカンドインパクトの前にいた魚が展示されてるんだよ!」

綾波「そう」

シンジ「で、どう?一緒に行かない?」

綾波「構わないわ」

シンジ「よし、じゃあ決まりだね!で日程なんだけど、三日後は大丈夫?」

綾波「大丈夫」

シンジ「じゃあまたね!」

綾波「ええ」

アスカ「ほら、シンジ。持ってきたやったわよ、2万」

シンジ「ん、ありがとうアスカ」

アスカ「…シンジ、明日水族館に遊びに行かない?」

シンジ「あー、ごめん。それ無理」

アスカ「なんで!?デートは1万って言ったじゃない!」

シンジ「明日は外せない用事があるんだ」

アスカ「何よそれ?」

シンジ「…トウジたちと遊ぶんだよ」

アスカ「はあ?あたしとよりあいつらと遊ぶのを優先させるわけ?」

シンジ「先に遊ぶ約束してたんだからしょうがないだろ」

アスカ「嘘ついてたら殺すわよ」

シンジ「嘘じゃないよ」

アスカ「バカシンジのやつ、あたしの誘いを断るなんてどういう神経してんのかしら?」

アスカ「…せっかくチケット買ってたのに」

アスカ「ヒカリでも誘ってみよ」プルルルル

アスカ「あ、ヒカリ。お願いがあるんだけど」

ヒカリ『…今度は何?もうお金は貸さないって言ったでしょ?』

アスカ「ち、違うわよ!明日一緒に水族館なんてどうかなー?なんて」

ヒカリ『…悪いけどわたし明日は用事があるの。それじゃ』ブツッ

アスカ「…」ツーツー

アスカ「…一人で行こ」

シンジ「おまたせ、綾波!」

綾波「おはよう」

シンジ「おはよ。はいこれ、今日のチケット」

綾波「碇くんが払ってくれたの?」

シンジ「そうだよ。僕の奢り」

綾波「ありがとう…でもこれ高いんじゃないの?」

シンジ「大丈夫だよ、臨時収入が入ったからね」

綾波「そう」

シンジ「それじゃ行こっか」

綾波「ええ」

アスカ「ふあーあ。ホント今日も暑いわねー」

アスカ「シンジは…もう出かけてるみたいね」

アスカ「いただきまーす」

アスカ「はあ…ヒカリにとことん嫌われちゃったなあ…」パクパク

アスカ「ん、この卵焼きなかなか美味しいじゃない」

アスカ「今日のお弁当にも入ってるのかしら」モグモグ

アスカ「ごちそーさま」

アスカ「…準備よしっと。それじゃあ行きますか!」

アスカ「行ってきまーす」ガチャ

ペンペン「クエー」

ミサト「ンゴー、ンゴー」

アスカ「そういえば電車に乗るのって久しぶりね」

『まもなく3番のりばに××行き急行が到着いたします。黄色い線までお下がりください』

アスカ「来た」プシュー

アスカ「今、8時過ぎか…」

アスカ「シンジのやつ、今ごろどこにいるんだろ…」

シンジ「それでね、そのときトウジが『なんでやねん!』ってツっこんだんだよ」

シンジ「あのときはおかしかったなあ」

綾波「そう」

シンジ「こんな話…つまらない?」

綾波「そんなことないわ。聞いていてとても楽しい」

シンジ「そっか、よかった」

『えーまもなく××、××です。××水族館にお向かいのお客様はこちらでお降りください』

シンジ「あ、着いたみたいだよ」

綾波「ええ」

ジゴロなシンジさん?

アスカ「…」ピコピコ

冬月「おや、君は…」

アスカ「…副司令」

冬月「どこかへお出かけかね」

アスカ「えっと、今から水族館に行くの」

アスカ「副司令は?」

冬月「議会への報告だよ。まったく碇のやつめ、面倒なものは全て私に押しつけおって」

アスカ「ふーん」

冬月「…あの少年とは行かないのか」

アスカ「だっ誰があんなやつなんかと!」

冬月「はっはっは。そうかそうか」

冬月「さて、私はそろそろ降りる。久しぶりの休暇だ、楽しみたまえよ」

アスカ「うん…」

アスカ「ふう。やっと着いたわ」

アスカ「駅から徒歩15分のところみたいね」

アスカ「パンフレットによると人気なのはイルカショーかあ」スタスタ

アスカ「ふーん」スタスタ

青葉「お、アスカじゃん。どうしたんだよこんなとこで」

アスカ「…」スタスタ

青葉「シカトかよ…」

アスカ「…」スタスタ

アスカ「ん?…あれって、シンジ?」

シンジ「あ、ホラホラ綾波。アレみたいだよ、水族館」

綾波「そうね」

シンジ「楽しみだなあ、特にイルカってやつを見てみたいよ」ワクワク

シンジ「綾波は何か見たいのある?」

綾波「これ」

シンジ「なになに、『不思議な生き物、クラゲ特集』?」

シンジ「あはは、綾波らしいや」

綾波「そう?」

アスカ「え…」

アスカ「シンジのやつ、水族館に行ってたの…?しかもファーストと…?」

アスカ「あいつらと遊ぶってのは嘘だったのね…」

アスカ「あんなやつとは喜んで行くくせに…あたしとは行ってくれないのね…」

アスカ「あいつの何がいいっていうのよ…!」

アスカ「あいつもあたしのシンジをたぶらかしてんじゃないわよ…!」

青葉シカトワロタ
テンポいいので期待

シンジ「なかなか来ないなあ」

綾波「ええ…」

トウジ「いや~すまんすまん!遅れてしもて」

シンジ「遅いよ、トウジ」

ヒカリ「ごめんね、相田くん家にカメラ借りに行ってたのよ」

シンジ「なんだ、そうだったの」

ヒカリ「おはよう、綾波さん」

綾波「おはよう」

シンジ「よし、それじゃ行こっか!」

トウジ「せやな!」

アスカ「な、何でヒカリも水族館に…?」

アスカ「しかも鈴原とだなんて…」

アスカ「あたしだって誘ったのに…」

アスカ「なんでよ…」

アスカ「なんであたしがこんな目に…」

アスカ「……ふふふふふふ、ここまで来ると逆に笑っちゃうわね…」

アスカ「あはははははは!」

こども「ママ、なんであの人ひとりでわらってるの?」

母「見ちゃいけません!」

父「はっはっは、そんなことより早く中に入るぞ」

トウジ「ほえ~、めちゃくちゃデカいなこの水槽!」

ヒカリ「でも、これが割れたらって考えるとちょっと怖いね」

シンジ「大丈夫だよ、金魚鉢なんかと違ってガラスじゃなくてアクリル樹脂でできてるから強度には強いんだ」

綾波「碇くんって物知りなのね」

シンジ「いやあ、そうでもないよ」

「すごーい!セカンドインパクト前の海を再現してるなんて!」
「そうね、14年前が懐かしいわ」
「そうですねぇ」

「懐かしいわね…この青い海をまた見ることができるなんて」
「そうだな、君がそんな優しい顔するのも素敵だ」
「あ、あんた、よくも白白とそんなセリフ吐けるわね」

アスカ「…」

アスカ「どこに行っても家族連れやカップルばっかり。しねばいいのに…」

アスカ「…イルカショー見に行こ」

係員『みなさんお待たせしました!これからイルカショーを始めまーす!』

係員『今回パフォーマンスをしてくれるのはこちら!イルカのQちゃんです!』

Q「キュー」

シンジ「おおー、あれがイルカかあ」

ヒカリ「すごいねー」

係員『それではQちゃん、ジャンプ!』

バシャーン

トウジ「うおっ!水がかかった!」

綾波「びっくりした…」

係員『…はあい!パフォーマンスはこれにて終了です!ここからは質問コーナーになります!』

係員『何か質問したいひとー?』

青葉「はいはーい!」

係員『えっ…?で、ではそちらの髪の長いお兄さん、どうぞ!』

青葉「イルカとクジラの違いは大きさで決まるんですよね?」ドヤアアア

係員『は、はい。そうです…(っていうか質問じゃないし…)』

シンジ「なんでこんなところに…」

トウジ「なんやセンセ、知り合いか?」

シンジ「知らないよ」


アスカ「キモ…」

ヒカリ「じゃあそろそろお昼にしましょうか」

トウジ「せやな」

綾波「あ」

シンジ「どうしたの、綾波?」

綾波「お弁当持ってきてない…」

シンジ「大丈夫だよ、僕が綾波の分も作ってきたから」

綾波「…ありがとう」

ヒカリ「鈴原の分はわたしが作ってきたからね!」

トウジ「べ、別に嬉しくなんか!」

ガヤガヤ

アスカ「ここが食堂ね…」

アスカ「あの隅っこの席が空いてる…あそこで食べよ」

アスカ「いただきます」パカ

アスカ「…」ムシャムシャ

アスカ(シンジが作ってくれたお弁当…今日だけなんか美味しくない…なんで?)

アスカ(一人で食べてるからかな…いつもはヒカリと一緒に食べてたけど…)

アスカ(ホントはあたしと食べるの嫌だったのかな……)

アスカ「…うっ…ううっ……」ポロポロ

「うわ…なんかあの子一人で泣いてるよ…」
「マジ気味悪いよねーw」
「席移動しようぜ」

ガヤガヤ

シンジ「うわー、人多いなあ」

ヒカリ「あそこの真ん中のテーブル空いてるよ、あそこで食べようよ」

シンジ「そうだね」

みんな「いっただっきまーす!」

トウジ「で、これからどないする?」モグモグ

シンジ「そうだね、昼からはペアで分かれて行動しようか?」

ヒカリ「そうね、それじゃあわたしは綾波さんと」

シンジ「いや、洞木さんはトウジと行ってきなよ」ニッコリ

ヒカリ「えええええ?///」

シンジ「それでいいよね、綾波?」

綾波「構わないわ」

ヒカリ「す、鈴原と、二人で…」

トウジ「しゃ、しゃーないなあ」マンザラデモナイカオ

アスカ「ごちそうさま…」

アスカ「もうここでゲームしながら時間潰そうかな…」

アスカ「む、あいつらもここにいたのね…」

アスカ「あたしをこんな目に遭わせておいてのうのうとお喋りしやがって…!」

アスカ「絶対に許さない」

支援

みんな「ごちそうさまでした!」

シンジ「それじゃあ、5時に入口に集合ってことで」

トウジ「わかった、ほな」

ヒカリ「待って、その前に記念写真撮っておこうよ!」

シンジ「いいね!それ」

ヒカリ「じゃあ、カメラをセットしてっと…」

ヒカリ「5秒前!4、3…」

シンジ「ほら綾波、笑って笑って。ニコって」

綾波「にこぉ」

パシャッ

トウジ「ほな、5時に入口な!じゃあ先に行っとくで」

ヒカリ「じゃーねー!」

シンジ「二人とも楽しんできてねー!」

シンジ「さてと…二人っきりになっちゃったね」

綾波「ええ」

シンジ「綾波、クラゲが見たいって言ってたよね?そこに行こうよ」

綾波「わかった」


アスカ「二人っきりになって何するつもりなのよ…!」

シンジ「ここがクラゲコーナーだね」

綾波「薄暗い」

シンジ「そうだね…人気もないし、ちょっと怖いね」

アスカ「シンジ、こんなところで何してるの?」

シンジ「ア、アスカ!?なんでこんなところに!?」

アスカ「なんでじゃないわよ。ところで今日は鈴原たちと遊ぶんじゃなかったの?」

アスカ「あたしに嘘ついたの?」

シンジ「嘘はついてないよ、今トウジたちとは別行動してるだけだよ」

シンジ「っていうかアスカ今まで尾けて来たの?気持ち悪いよ」

アスカさん空気読もうよ…

アスカ「は?気持ち悪いのはあんたでしょ?こんなやつと水族館に行くとか」

シンジ「綾波は関係ないだろ、いい加減にしてよ」

アスカ「関係あるわよ!なんでこんなやつとは行ってあたしとは行かないのよ!」

アスカ「ちゃんと毎月二万も払ってるのに!どうせこいつは払ってないんでしょ!?」

綾波「あなた、お金で碇くんを買ってたの?」

アスカ「違うわ!シンジが喜んでくれるからしてるだけよ!」

綾波「あなたは間違ってる」

アスカ「うるさい!人形のくせにベラベラ喋るな!」

シンジ「そもそも僕はそんなに喜んでないよ」

アスカ「うそ!いつも『好き』って言ってくれたじゃん!」

シンジ「本音で言ってるとでも思ったの?そんなわけないじゃん」

シンジ「そうでもしないとアスカが怒るから言っただけだよ」

アスカ「はあああああああああああああああああああ?」

綾波「あなたはもう碇くんに近づかないで」

アスカ「消えるのはあんたのほうでしょ!あたしのシンジをたぶらかさないで!」

綾波「碇くんはあなたのものじゃない」

シンジ「僕が好きなのはアスカじゃない、綾波だよ」

アスカ「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」

シンジ「うわっ、ホントに頭おかしいんじゃないの、警察呼ぶよ?」

アスカ「…あんたよ、あんた、エコヒイキ…」ユラリ

綾波「なに」

アスカ「あんたさえいなけりゃいいのよ…あんたさえいなけりゃ…!」

シンジ「もう警察呼ぶからね」プルルルル

アスカ「あんたなんか…」

綾波「…」

シンジ「あ、もしもし警察ですか、それがですね」

アスカ「あんたなんか…」スラッ

綾波「…!」

シンジ「ナ、ナイフ!?」

アスカ「あんたなんか………!!」

シンジ「や、やめろおおお!」



「死んじゃえ!!!!!!!」

ゲンドウ「…自分が何をしたかわかっているか」

アスカ「…」

ゲンドウ「ストーカー、恐喝、殺人未遂…これらは全て犯罪行為だ」

ゲンドウ「お前には失望した」

ゲンドウ「もう顔を見ることもない」

ゲンドウ「何か言いたいことはあるか」

アスカ「死ね、女たらし」

ゲンドウ「言いたいことはそれだけか」

ゲンドウ「連れていけ」

黒服「おい、行くぞ」

アスカ「触るな!自分で歩くわよ!」

アスカ「…ふふふ」

アスカ「エヴァパイロットの登録抹消…もう生きてる意味ないわね」

アスカ「あのときの怯えてる表情可愛かったなあ…」

アスカ「必ず迎えに行くからね、シンジ」


終劇

一応これで終わりです
ノリで書いてみたんですけどなかなか続かないもんですね
ちなみに私はアスカは嫌いじゃありません(ゲス顔)


仲間はずれにしたらんといて(´;ω;`)

水族館とかいうからいつアシカになるかとドキドキしてたけど違う人だったか

俺もアシカになると思ってた

発狂してアシカになるかと思ったのは私だけじゃなかったのですね


アシカになるの待ってたんだが、違ったんだな

まあ、しょうがないよね。アスカだし

ゼルエル…ゼルエル…  ふぅ

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