前作
池袋晶葉「世のため人のため雪美のためペロのため」
※
橘ありす「タクシーフレデリカ?」
シリーズのありすとフレデリカも出てきます
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―――――プロダクション内・晶葉ラボ―――――
池袋晶葉(さて……今日は何をするかな……)
ピピピピピピピピ
晶葉「ん? 電話か」
晶葉「もしもし」
宮本フレデリカ『あ! もしもしー! アキハちゃん? フレだよフレ! フレフレ!』
晶葉「オレオレ詐欺みたいになってるぞ!?」
フレデリカ『これを聞いているということは、フレちゃんはもうスタバにはいないのでしょう……』
晶葉「こっちはそもそもフレデリカがスタバにいた事を知らないからな」
フレデリカ『1コール目で出たってことは、何をするわけでもなく椅子に座って、「さて……今日は何をするかな……」とか考えてたのかな!』
晶葉「カメラでもついてるのか!?」キョロキョロ
晶葉「それより、どうして電話してきたんだ? まあ雑談くらいなら付き合うが……」
フレデリカ『そんなヒマやあらへん』
晶葉「切るぞ」
フレデリカ『あ~! まって~! マイケルだよ~!』
晶葉「それを言うならジョーダンだろう!? なんでマイケル・ジョーダンのマイケルの方を引用してきたんだ!!!」
フレデリカ『ここでお便りが届いております! 「ツッコミが上手すぎて逆に引く」 』
晶葉「なぜ貶されなきゃいけないんだ!!!」
スレタイで伝わる未曾有のカオス
晶葉「とりあえず目的を説明してくれ……」
フレデリカ『あれは……、フレちゃんがまだ自由人と呼ばれていた時代……』
晶葉「今でもそうだろう」
フレデリカ『ええ!? マイケルでしょ!?』
晶葉「“ジョーダンでしょ!?”のニュアンスで普通に使うんじゃない! その流れはもう終わっただろ!」
フレデリカ『目覚まし時計が欲しい!』
晶葉「急に本題に!?」
晶葉「ど、どういうことなんだ?」
フレデリカ『フレちゃんねー……、この前、仮眠室でつい寝すぎちゃって、レッスンに危うく遅刻しちゃうとこだったの……』ショボーン
晶葉「それは……、まあ、大変だったな……」
フレデリカ『だから、アキハちゃんなら、起きられる目覚ましを作れるかなーって! お願い!』
晶葉(フレデリカもちゃんと反省するんだな……失礼だが)
晶葉「わかった、作ろうじゃないか」
フレデリカ『ホント!? やったー! これで遅刻しても「いえ、アキハちゃんの目覚ましのせいです」って言えるね!』
晶葉「お前ホントなんなんだ!!!」
晶葉「まったく……。といっても、現実的な改良としては、音を変えるくらいだな」
フレデリカ『ふむふむ!』
晶葉「この音・声なら起きれるっていうのはあるのか?」
フレデリカ『ありすちゃん!』
晶葉「……は?」
フレデリカ『ありすちゃんの声が聞こえると、「はっ! 起きて遊ばなきゃ!」ってなるの!』
晶葉「レッスン行ってくれ頼むから」
晶葉「わかった、じゃあありすに頼むとするよ。何かセリフは決まってるのか?」
フレデリカ『もちろん! でも、クチで言って伝えるとミスっちゃうかもだから、メモに書いたよ!』
晶葉「それが確実だな。取りに行こうか?」
フレデリカ『ううん! もう、メモはそっちに向かってるよ!』
晶葉「え? こっちに来ながら電話してるのか?」
フレデリカ『違うよー! フレちゃんはこれからお仕事なの! じゃ、よろしくしるぶぷれ~♪』
ピッ
晶葉「……」
晶葉「どういうことだ……?」
佐城雪美「どういう……こと……?」
晶葉「うーん……」
雪美「うーん……」
晶葉「……」
晶葉「……ってうわぁぁぁぁ!!! ゆ、雪美!!??」
雪美「こんばんは……」
晶葉「朝10時だが」
雪美「晶葉……ナイスリアクション……」
晶葉「寿命が犠牲になってるんだがな?」
雪美「メモが……運んで……フレデリカで……頼まれた……セリフが書いてある……来た……」
晶葉「文章力ゼロか」
晶葉「なるほど。雪美が持ってくるって意味だったのか」
雪美「そう……」
晶葉「じゃ、早速だが見せてくれ」
雪美「魔法カード発動……! 『手札抹殺』……!」ビリビリビリ
晶葉「なぜ!!!???」
晶葉「な、何をしてるんだ!? 大事なメモが!!!」
雪美「大丈夫……、今のはただの紙……。本物はこっち……」ペラッ
晶葉「単純に心臓に悪い!!!」
雪美「以上……、今日のサジョークでした……」
晶葉「毎回言うけどそれホントやめてくれ……」
晶葉「まあいい……、録音機材を用意するから、ありすを呼んできてもらえるか?」
雪美「合点承知の助」
晶葉「そういうのどこで覚えてくるんだ」
雪美「菜々が……この前……」
晶葉「わーー!!!! もういい!!! やめてやれ!!!!」
~数分後~
ガチャ
橘ありす「お邪魔します……」
晶葉「お、よく来てくれた。そこに座ってくれ」
ありす「は、はい……」
晶葉「……? なんか元気ないな? 雪美、ちゃんと説明したのか?」
雪美「もちろん……!」
晶葉「ならいいが……」
ありす「それで……私の病名は……」
晶葉「おい雪美!!!!! 伝わってないどころの騒ぎじゃないじゃないか!!!」
ありす「え?」
晶葉「ちなみになんて言われたんだ?」
ありす「晶葉さんの発明で、私の身に潜む重大な病が見つかったと……」
晶葉「雪美!!!!!」
雪美「サジョーク……」
晶葉「本日分はさっき使ったんじゃないのか!?」
雪美「別のアイドルには……ノーカン……」
晶葉「なんでもありか!!!」
ありす「え? え? 嘘なんですか?」
晶葉「決まってるだろう」
ありす「ちょっと雪美さん!! タチ悪いですよ!」
雪美「説明責任を……果たして……参りたい……」
ありす「無能な政治家の常套句みたいになってるじゃないですか!!」
ありす「で、本当はどういう理由で?」
晶葉「それがだな……」
~説明中~
橘ありすのウワサ
:フランスに行ったら過労死する気がしているらしい
ありす「デレステのローディング時間じゃないんですから!!!」
晶葉「フランス人がみんなあれではないからな?」
~説明終了~
ありす「いや……事情は分かりましたけど……」
晶葉「すまないが協力してくれ……。ありすも、フレデリカが遅刻するのを見たくはないだろう?」
ありす「まあ、そうですけど……」
晶葉「じゃあ早速……。あ、私は結局メモを見てないな。雪美、ありすに教えてやってくれ」
雪美「わかった……」
晶葉「このマイクに向かって頼む」
ありす「はい。まずは何と言えば?」
雪美『ドンペリはいりまーす!』
ありす「絶対ウソでしょう!!!」
雪美「見間違えた……」
ありす「どうしたらそんなホストクラブみたいな音声に」
晶葉「ちゃんと読んでくれ……」
雪美『朝ですよ』
ありす「朝ですよ!」
雪美『起きてください』
ありす「起きてください!」
雪美『……え? あと5分?』
ありす「……え? あと5分?」
雪美『しょうがないですね……』
ありす「しょうがないですね……」
雪美『……』
ありす「……」
雪美『……』
ありす「……」
晶葉「起こせよ!!!!! 諦めるなよ!!!!!」
雪美『起きなきゃダメですよ』
ありす「起きなきゃダメですよ!」
雪美『遅刻しちゃいます』
ありす「遅刻しちゃいます!」
雪美『……え? 一緒に……?』
ありす「……え? 一緒に……?」
雪美『し、しょうがないですね……』///
ありす「し、しょうがないですね……」///
雪美『ZZZ……』
ありす「ZZZ……」
晶葉「寝るなぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ありす「ち、ちょっと! もはや睡眠導入音声じゃないですか!」
雪美「ある意味……売れそう……」
ありす「そもそも売るために録音してません!」
晶葉(そもそものフレデリカの指示がこれなのか、雪美がふざけてるだけなのか判断できないのが恐ろしいな……)
雪美「そろそろ……、終わり……」
晶葉「ちゃんと読んでくれよ……」
ありす「引き受けるんじゃなかった……」
雪美『フレデリカさん、大好き!』
ありす「え゛え゛ぇ゛ぇ゛!?」
雪美「あれ……? 言わないの……?」
ありす「え、いや、ちょっと……流石に……」
雪美「わかった……、フレデリカには……『ありすはフレデリカが嫌いだから、このセリフだけは断固拒否した』って……伝える……」
ありす「追い詰め方に悪意しかないですよね!?」
雪美「どうする……?」
ありす「……」
ありす「フレデリカさん……大好き……です」///
晶葉(拷問か)
雪美「とりあえずは……終わり……」
晶葉「お、お疲れ、ありす」
ありす「恥ずかしい……」
晶葉「では、音声ファイルをまとめて、時計を作るかな」
ありす「……」
雪美「?」
晶葉「どうかしたか?」
ありす「1つだけ……、音声を追加してもいいですか……?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
晶葉「も、もももももちろんいいぞ! (怖っ!!!)」
ありす「極稀に出るようにしといてくださいね……」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
晶葉「あ、ああ、わかった……」
―――――後日・休憩室―――――
フレデリカ「さーって! アキハちゃんが作ってくれた目覚まし! 早速使ってみよーっと!」
フレデリカ「これで遅刻知らずのパーフェクトフレデリカだね♪」
フレデリカ「1時間後にセットして……」
フレデリカ「おやすみー!」
~1時間後~
フレデリカ(ちょっと……眠りが……浅かったかなー……?)
フレデリカ(そろそろ……鳴る……時間……?)
フレデリカ(どの……セリフ……かなー……?)
目覚まし『ピピピ』
フレデリカ(きたー……)
ありす『宮本さん、二度と私に話しかけないでください』
フレデリカ「!?!?!?!?」バッ!!!!!!!!
―――――晶葉ラボ―――――
ダダダダダダ
ガチャ!!!!!!
フレデリカ「晶葉ちゃん!!!!!」
晶葉「うおおお!? なんだいきなり!!」
ありす「騒々しいですね……」
雪美「どうか……した……?」
フレデリカ「あ! ありすちゃんとユキミちゃん! 元気~?♪」
フレデリカ「……じゃなくて!!! あんな音声は頼んでないよー!!!」
晶葉「あんな音声……って、もう引いたのか!? あれ1%以下だぞ!?」
フレデリカ「あんな音声があるって思ったらフレちゃん8時間しか眠れないよ!!!」
晶葉「健康」
フレデリカ「お願い!!! あれ消して!!!」
晶葉「……だ、そうだが」
ありす「でも目は覚めたんじゃないですか?」
フレデリカ「心拍数エグイことになっちゃうよ! ショック死まで見えたからね!? 三途の川の向こうで加蓮ちゃんが手を振ってたからね!?」
晶葉「加蓮は死んでない!!!」
ありす「ま、いいお灸にはなりましたかね……」
晶葉「じゃあ、消しといてあげるか」
フレデリカ「よかったー……」ホッ…
フレデリカ(やっぱり“大好き”は調子に乗っちゃったかなー……)
雪美「……」
フレデリカ「じゃあ、フレちゃんは失礼するねー!」ガチャ
晶葉「……ちょっとかわいそうじゃないか?」
ありす「……」
ありす「……いい薬ですよ」
晶葉「まあいいが……。あれ? 雪美は?」
ありす「あ、あれ?」
―――――廊下―――――
フレデリカ「……」トコトコ
雪美「フレデリカ……!」トコトコ
フレデリカ「あ! ユキミちゃん! どうかした? なにか忘れ物でもあったー?」
雪美「……」
フレデリカ「?」
雪美「ありすは……照れてるだけ……」
フレデリカ「え?」
雪美「元気……出して……」
フレデリカ「ゆ、ユキミちゃん……」
雪美「ね……?」
フレデリカ「ありがと!」ギュッ
雪美「! ふふっ……、2人が仲悪いと……寂しい……から……」
ありす「……」
晶葉「“照れてません!”って訂正しに行かなくていいのか?」フフッ
ありす「言わせておけばいいんです」
晶葉「そうか、優しいな」
ありす「晶葉さんまで……。もう……」
フレデリカ「ありすちゃんはツッコミ上手で優しいからすごいんだよ!」
雪美「晶葉も……ツッコミ……上手いし……優しい……」
フレデリカ「ああん!?」
雪美「なにみてんだこらー……!」
晶葉「なぜこの流れで険悪になるんだ!!!!」
おわり
過去作
橘ありす「帰ってきたタクシーフレデリカ?」
神谷奈緒「憎めない常務と五月病」
島村卯月「背伸びと立ち位置」(シリアス系)
智絵里「ほたるちゃんが」朋「風邪を引いた!?」
などもよろしくお願いします
いきなりウワサ流れてきたのが一番吹いた
ありすちゃんかわいいヤッター
乙!
毎度面白くてホントにすごい
待ってた
おつ
乙
デデン\one two three!/デデン\ダイタン3!!/
三途の川沿いは加蓮の散歩コースだもんな
乙
ありフレぺろぺろ
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