モバP「かんきつ系な幼なじみ」 (35)

モバP「かんきつ系なお隣さん」
モバP「かんきつ系なお隣さん」 - SSまとめ速報
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これとつながっています。
柚がアイドルになった直後で、あずきと穂乃香がいない状態から始まります

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1459669198

ちゅんちゅん


P「zzz」

がらっ

柚「おはようございまーす……」

P「zzz」

柚「……おやおや? 今日もぐっすり寝てるね」

柚「じゃあ、今回はどんな起こし方してあげようかなぁ〜……いつも顔に落書きするのは芸がないし」

柚「ん〜……」


P「zzz」

柚「……ふわぁ。早起きしたから眠いなぁ」

柚「起こし方は、横になって考えよう……」モゾモゾ

柚「わあ、お兄チャン高いベッド使ってるなぁ。ふかふかだ〜」

柚「アタシのととりかえっこしてほしい………な………」

柚「………すぅ」

P「………」

P「朝、目がさめると、隣の家の妹分がベッドの中にいた」

柚「すやすや」

P「こいつ、また窓から入ってきたな……アイドルになったんだから、気安く男の部屋に入ってくるなと言ってるのに」

P「ベッドにまで潜り込まれたらかなわんぞ。ほら柚、起きろー」

柚「zzz」

P「柚。制服、しわになるぞー」

柚「ぐぅぐぅ」

P「……起きないな」

P「しかしこいつ、改めて見ると寝顔かわいいな。顔のパーツのバランスがよくてうらやましい」

柚「………」ニヘラ

P「ま、柚だから寝起きに隣にいても平気なんだけどな。これが忍だと考えたら俺は平静を保てる自信がない」

柚「………」ムス-


柚「えいやっ!」グイッ

P「ぬわっ!? お前起きて……」

柚「忍チャンでエッチなこと考えるお兄チャンにはオシオキだーっ!」

P「え、エッチなことなんて誰が! 仮にそういう状況になっても俺は絶対手を出さんぞ」

柚「言い訳無用だーごようだごようだー♪」

P「こらっ、腕を引っ張るなって。ほんとに制服しわしわになる……」

どたばた どたばた

P「いい加減にしないと……」

柚「きゃっ!? お兄チャン今おっぱい触った!」

P「え、マジかごめん!」

柚「冗談」

P「ゆずぅ〜〜……!」

柚「わー、お兄チャンが怒った♪」

P「聞き分けのない子どもにはこうだっ」 コチョコチョ

柚「あははっ!? ちょ、くすぐったいてばっ」

柚「カウンターだっ!」

P「甘いわ!」

ぎしぎし どたばた




柚「そんな感じで、今日は朝から疲れちゃった!」

忍(えらく親しいスキンシップな気がするけど……お隣さんってそんなものなのかな?)

忍(というか、Pさんアタシが隣で寝てたら平静保てないんだ……こ、これってどういう反応すればいいんだろう)

忍「それだけ魅力的だと思ってくれてると考えれば……でも……ごにょごにょ」

柚「?」

ガチャリ

P「お、ふたりとも揃ってるな」

柚「学校終わってからまっすぐ来たよっ」

忍「お、おはようございましゅ」

P「……忍? どうかしたのか、そっぽ向いて」

忍「き、気にしないで……心の整理してるところだから」

P「はあ……そうか。何か悩みがあるなら相談するんだぞ」

柚「お兄チャンお兄チャン! 晴れてアタシもアイドルなワケだけど、早速ステージの上で歌ったりするの?」

P「すぐには無理だ。ちゃんとレッスンを受けて、何度も練習してからじゃないと」

柚「あー、そっか。バドミントンも練習してから試合やるもんね」

P「そういうことだ。がんばれるか?」

柚「もちろん! 面白そうだし!」

P「ははは。トレーナーさんにしごかれた後も、同じことが言えるといいな」

柚「そんなに厳しいの?」

P「俺より忍に聞いた方がよくわかると思うぞ」

忍「目をぎゅーっとつぶると涙は止まるよ」

柚「泣くこと前提なの!?」

忍「念願のアイドルデビューへの道が開けて、テンションマックスだったアタシの心がバキバキになりかけるくらいには厳しかったなあ」

柚「な、なんだか不安になってきた……」

P「珍しいな、柚がそんな顔するなんて」

忍「でも悪い人じゃないから。ちょっと愛のムチが強すぎるだけで、そこがわかれば好きになれるよ、きっと」

柚「むむむ……」

P「とりあえずツンデレと思っておけばいいんじゃないか」

柚「あ、なんか急にイケる気してきたっ!」

忍「いいんだ、それで……」

P「柚のメンタルコントロールなら俺に任せてくれ」

忍「さすがはお隣さん」

柚ほど近所の妹的存在でいてほしい存在は中々いない

レッスン終了後


柚「」チ-ン

忍「だ、大丈夫? 柚ちゃん」

柚「ツンデレじゃなくてジョオウサマだった……」

忍「あはは……ドンマイっ」

柚「忍チャン、あれ平気なの?」

忍「今も体は疲れるけど、だいぶ慣れはしたかな。あれを乗り越えた先にステージが待ってると思えば、頑張ろうって気持ちになれるし」

柚「すごいなぁ。アタシも見習わないとだね」

忍「見習うだなんて、アタシもまだ全然」

柚「でも、もうライブはやったんだよね?」

忍「それはそうだけど。うん」

柚「だったらセンパイだよ、センパイっ。アドバイスくーださい♪」

忍「せ、先輩?」

柚「そうそう! 頼れるセンパイ」

忍「先輩……先輩かあ」

忍「アタシが先輩……えへ……えへへ」

柚「ゴシドーゴベンタツよろしく、忍センパイ!」

忍「しょ、しょうがないなあ♪」デヘヘ


P「あのナチュラルボーン人タラシめ……すでに忍を落としたな」

とある休日


テレビ「これで5点目のホームイン。序盤からゲームが大きく動きます」

P「あー、また打たれた。ボコボコだな、今日は」


がらっ

柚「あ、野球見てる」

忍「こんにちは」

P「さも当然のように入ってきてるけど、そこはドアじゃなくて窓だ」

柚「? 今さらなに言ってるの?」

P「忍の認識が変わらないように釘を刺しておこうと思って」

忍「あ……ごめん、柚ちゃんのあとについて自然に屋根を通って来ちゃった」

P「まあ、べつにいいと言えばいいんだけど」

柚「だいじょーぶだいじょーぶ。ドアだと思ってるのはお兄チャンの部屋の窓だけだから!」

忍「あ、アタシもPさんの部屋以外には窓から入らないからっ」

柚「よかったね、忍チャンにトクベツ扱いされて」

P「この特別扱いは喜ぶべきなのか」

柚「で、野球は……あれ、お兄チャンの応援してるチーム負けてるじゃん」

忍「まだ3回なのに5点もとられてる……負けそう?」

P「まだわからないよ。打線は強いからな、このチーム」

忍「そうなんだ」

柚「ま、逆転したら面白いよねー」

P「ほら柚、お前も応援しろ。地元球団だぞ」

柚「んーどうしよっかなー」ザラザラ

P「なんで俺のあごひげを触っているんだ」

柚「なんとなく? ……お兄チャン、休みだからってヒゲそってないなぁ?」

P「いいだろ、休みなんだから。一日くらい剃らなくても平気だ」

柚「めんどくさがりサンめっ」

P「それより、野球見るのか? 見ないのか?」

柚「そうだなぁ……あ、そうだ。よっこいしょっと」イソイソ

P「なんで俺の膝の上に乗っているんだ」

柚「お兄チャンの上に座らせてくれたら、一緒に応援してあげよう!」

P「重いし前が見えにくいんだが」

柚「いいじゃん、たまには。昔はよく乗せてくれたしっ」

P「仕方ないな……」

柚「テヘヘ」


忍「………」

忍(あれ? これ、何か言わないとアタシ蚊帳の外にされちゃう?)

忍「ふ、二人とも、本当に仲いいんだね。なんていうか、親しげ、うん」

P「ん、そうか?」

柚「昔から、付き合い長いもんねっ。同じ釜のメシを食ったことも数知れず」

柚「付き合い長すぎてお互いの考えていることもわかっちゃうくらいだよ。へへっ」

忍「そうなの? それはすごいね」

P「俺もそれは初耳なんだが」

柚「え、お兄チャンはわかんないの? もう、柚への愛が足りないぞー」

P「そういうお前は俺の考えていることがわかるのか」

柚「もちろんっ!」

P「よし。じゃあ今俺が考えていることを当ててみろ」

柚「いいよー」

柚「むむむ……見えた!」

柚「今日も柚のぱっつん前髪はカワイイなあ! って考えてるでしょ」

P「全然違う」

柚「えーっ?」

忍「………」

忍「……昨日のオーディション。誰を合格させようかなって悩んでる、とか」

P「お、すごいな。当たりだ」

柚「えっ」

忍「昨日、それですごく悩んでたみたいだから。今日も考えてるのかなって」

P「さすが忍、たいした推理力だ」

忍「たいしたことじゃないよ。へへっ……」

柚「むー……やるな、忍チャン! さすがはアタシの永遠のライバル!」ビシィ

忍「いつからそんな関係に……?」

忍(……はっ。でも考えてみれば、同じアイドルという土俵に立っている時点で友達も関係ない……みんなライバルでもあるんだ)

忍(柚ちゃんはきっとそのことを……ありがとう、おかげで大事なことに気づけたよ)

忍「アタシ、負けないよっ!」

柚「おうっ!」

P「二人の間に明らかな温度差を感じる……」

後日


P「ということで、先日のオーディションに合格して、二人の仲間になった子を紹介する」

あずき「はじめまして! 桃井あずき、15歳! よろしくねっ」

忍「工藤忍です。よろしくね」

柚「喜多見柚です、よろしくっ。アタシと同じ元気系の匂いがするよ!」

P「桃井さんも俺の担当になったから、忍も柚もいろいろ親切にしてやってくれ」

あずき「プロデューサーさん、プロデューサーさん」

P「はい」

あずき「あずきのことも『あずき』って呼んでよ。ね?」

P「え、でもそんないきなり」

あずき「まずはお互いを身近に感じるところから始めないと。名づけてスキンシップ大作戦!」

あずき「いいでしょ? うふん♪」

柚「おおっ、セクスィーだっ! セクスィーな女の子だよ!」

忍「セクスィー……?」

あずき「ふふ、よくぞ気づいたね。実はあずき、そういうの意外と得意だったりするんだよ」

あずき「オーディションもきっと色っぽさが評価されたに違いないね」

P「いや、元気の良さが決め手だったが」

あずき「あれれ?」

忍「採用理由は、一度合格したら関係ないよ。スタートラインは同じだし、これから頑張ろ?」

柚「さすがセンパイ! センパイっぽいセリフだ!」

あずき「センパイ?」

柚「アタシとあずきチャンは新人だけど、忍チャンはもうライブとか何回もこなしてる実力者なんだよ」

あずき「そうなの? じゃあ大先輩だね!」

忍「いやいや。確かにライブはやってるけど、まだまだ新人の枠は全然出てないというか」

あずき「わかんないことがあったら教えてね。がっちりついていくから!」

あずき「名づけて、先輩リスペクト大作戦!」

柚「それイイね! アタシも参加していい?」

あずき「もちろんっ」

忍「ちょ、ちょっと」

柚「センパイっ」

あずき「せんぱ〜い♪」

柚「せーんぱい・」

忍「………」

忍「も、もう……しょうがないなぁ。へへ」

P(チョロい)

あずき「せんぱーい♪ カレーパン買ってきてくださーい」

忍「はいはい……って、いきなり先輩パシリにされてるっ!?」

あずき「あはは、冗談冗談」

柚「お兄チャン。今日の晩ご飯は、あずきチャンの歓迎会ってことでなにか食べにいかない?」

P「そうだな、それもいいか」

柚「やった♪ アタシフランス料理がいいっ!」

P「安いところな」

柚「けちー」

あずき「………」

柚「あずきチャン?」

あずき「あー……もしかして、ここではプロデューサーさんのことをお兄ちゃんと呼ばなければならないルールがあるとか」

P「ないから」

柚(その後、お兄チャンは上司の人とお話があると言って出ていった)

あずき「へえ、じゃあ柚ちゃんとプロデューサーさんは幼なじみなんだ」

柚「んー、どうなのかな? アタシは生まれた時からお兄チャンと一緒だけど、お兄チャンはそうじゃないし。年上だから」

あずき「まあ、わかりやすいし幼なじみでいいんじゃない?」

あずき「今までずーっと仲良しなんでしょ?」

柚「へへっ♪ まあね!」

柚「……あ、でも最近は」

あずき「最近は?」

柚「あんまりべったりって感じじゃないかも」

忍(え、あれで?)

あずき「ほうほう。もしかして倦怠期ってやつかも」

柚「アタシが中学に入った頃から、お兄チャンがアタシの部屋に来ること少なくなったし。おかげで、アタシが毎日こっちから行かなくちゃいけないんだよねー」

柚「お風呂も一緒に入ってくれなくなったし」

忍「えっ!? 最近までお風呂一緒だったの!?」

柚「あ、それはアタシが5歳の時まで」

忍「だよね……びっくりした」

あずき「きっと、柚ちゃんが大人に成長してるから遠慮してるんだよ」

柚「そうなのかな?」

あずき「気になるなら聞いてみれば? 彼の気持ちを知っちゃおう大作戦!」

忍「直接聞くだけなのに大作戦なんだ……」

あずき「ちなみにプランBはないよっ!」

柚「んー、聞いてみる、かあ」

その日の夜


柚「とは言っても……直接聞くのって、なんだか恥ずかしいような」

柚「おかしいなあ。いつもならフツーになんでも気軽に言える気がするのに」

柚「そもそも、お兄チャンまだ帰ってきてないし。おばさんに言われて、お兄チャンの部屋で待たせてもらってるけど」

柚「………」

柚「エッチな本、どこかに隠れてないかな?」キョロキョロ

柚「お兄チャンはむっつりスケベサンだからな〜。きっとどこかに……あれ?」

柚「引き出しが開けっぱなしだ……閉めといてあげようかな」

柚「……ん? これ……」

『こんいんとどけ おにいちゃん きたみゆず』


柚「婚姻届? これ、アタシの字……」

柚「……あ、思い出した! うん、幼稚園の頃に書いた気がする!」

柚「懐かしいなあ。昔はお兄チャンと結婚するって言ってたっけ」

柚「でも、お兄チャン今までこれ持ってたんだ。しかもホコリとか被ってないし……実は大事にしてくれてるとか」

柚(まさか、本気でアタシとの結婚を……って、それはさすがに考えすぎだよね)

柚「……えへ」

ガチャリ


P「おう、柚。来てたのか」

柚「お帰り、お兄チャン。にやにや」

P「ただいま。で、なにをニヤニヤしているんだ」

柚「へへっ♪ これ、見つけちゃった!」

P「? ああ、昔お前が書いた婚姻届じゃないか。ご丁寧にハンコまで押してるやつ」

柚「そうだよ? お兄チャン、これだーいじに持っててくれたんだね」

柚「このおませサンめー♪」

P「どういう意味だよ……それに、おませさんなのは柚のほうだ」

柚「へ?」

P「その婚姻届、大事にしろって言ったのは柚じゃないか。アタシが結婚できる歳になるまでちゃんと持ってるんだよーって」

P「十年先のことまで考えてるなんて、ませた幼稚園児だと思ったもんだ」

柚「あ、あれ? そうだっけ。でもまあ幼稚園の頃の話だし」

P「しかも定期的に釘さしてきたからな。小4くらいまではいつも確認とってきてたぞ。アレまだ持ってるよね? って」

柚「しょ、小4……?」

P「小さい頃のお前は、よっぽど俺と結婚したかったんだろうなあ」

柚「け、けつこんっ!?」

P「そういえば、来年には16歳だから一応結婚できるようになるんだな。どうだー、そこのところ」

柚「ど、どうって……」

柚「………」

P「柚?」

柚「はひゅ」

P「?」

柚「きょ、今日はもう帰るね! じゃ、また明日っ!」


どたどたどたっ


P「……行ってしまった」

P「ちょっとからかいすぎたか。あとで謝っておこう」





柚の部屋


柚「しょ、小4って……5年前だよね」

柚「うわあ、思ったより昔じゃないような……あうぅ」

柚「大事にしてたのはアタシのほうだったんだ……うぅ」カアァ

柚「うわあ……うわあ〜〜!」←ベッドの上でごろごろ転がっている

翌日


あずき「なるほど。それで返り討ちにあったと」

柚「まんまのお兄チャンの罠にかかっちゃったよ〜」

忍「罠なの?」

あずき「こうなったら……やられたらやり返す! 倍返し大作戦だっ!」

柚「倍返し……? できるかな」

あずき「こういうのは気持ちが一番大事! 常に積極的にいこうよっ」

柚「積極的に……」

あずき「任せて! あずき達も手伝うから」

忍「え?」

柚「あずきチャン……そうだね。あずきチャンの積極的なところ、アタシも見習わないとね!」

あずき「柚ちゃん!」

柚「あずきチャン!」

がしっ(固い握手を交わす音)

あずき「じーー」

柚「じーー」

忍「あ、やっぱりアタシもやる流れなんだ……」

忍「……まあ、みんなで一緒に何かやるっていうのは、好きかな。ふふっ」

柚「さすが忍チャン!」

あずき「頼りになるねっ」

がしっ

あずき「それで、大作戦のプランだけど……」

夜 Pの部屋


柚「やっほー」

忍「こんばんは」

あずき「わあ、ここがプロデューサーさんのお部屋かあ。結構きれいにしてるね」

P「もう窓から入ってここにたむろするのがお決まりになってるな」

P「それで、今日はなにしに来たんだ? あんまり遅くなると帰れなくなるぞ」

柚「………」

忍「………」

P「?」


あずき「今だっ! フォーメーションデルタ!」

しゅばっ!

P「いきなり囲まれたぞ」

あずき「てっててーてーててててててー♪」

忍「………」(無言のダンス)

P「ぐるぐる回りながら謎の踊りを始めたぞ」

柚「ゆっずゆずにしてあげるぞー!」

P「何から何まで理解不能だ」

P「で、なんだったんだ今のは」

あずき「おっかしいなあ。あずき考案の官能的なくねくねダンスでときめかせるプランだったのに」

忍「は、恥ずかしかった……」フルフル

柚「ゆっずゆずにならなかった?」

P「まずそのゆっずゆずというのがよくわからない」

あずき「仕方ない。みんな、今日は退散だよ!」

柚「さらばだーっ」

忍「おやすみ、Pさん」

がらがらっ


P「……なんだったんだ」

柚の部屋


あずき「明日はもうちょっとセクシーにいこう」

柚「セクスィーだね、了解!」

忍「二人とも。明日の夜はレッスンの復習しないと」

柚「あー……」

あずき「それもやるから、大作戦も続行で」

忍「だーめ。事務所から柚ちゃんの家まで時間かかるんだから、両方やる時間なんてありません」

忍「明日はアイドルとして頑張ること! 先輩命令だよ」

あずき「むむ……正論ね」

柚「がんばろっか。アイドルが楽しそうだから始めたわけだし」

あずき「だね!」

忍「その意気、その意気!」

数日後


柚「写真撮られるだけなのに、あそこまで緊張したのは初めてかも」

P「はは、そうか。確かにちょっと表情が固かったな。最後には自然に笑えていたけど」

柚「へへっ♪ ねえねえ、ちょっと散歩してから事務所に帰ろうよ」

P「……そうだな。それくらいならいいぞ」

柚「やった」

柚「お兄チャン。ついでに肩車してくれない? 久しぶりに」

P「肩車? さすがにそれは目立つからなあ」

柚「そっかあ。じゃあ、手、つなごうよ」

P「ああ、いいぞ」

ぎゅっ

柚「〜〜♪」

柚「やっぱり、あのセクスィーダンスには改良の余地があると思うんだよねー」

P「まだあれのことを考えていたのか」

柚「まず人数だね。三人より四人の方がおさまりがよさそう!」

柚「あと、踊りに詳しい人が加わるといいかも。たとえば……そう、バレリーナとか!」

P「どんどん妄想が広がっていくな。ははっ」

柚「あっ、ここの公園に暇してるバレリーナいないかな?」

P「そんな都合よくいるわけ……」



??「はあ……うまくいかないな。バレエ……」


P「………」

柚「よし! お兄チャン、あの子スカウトしようよっ」

P「いやいや」

P「……でも、可愛い子だな。アイドルになったら人気出そうな気も……」


柚「アイドルやってみませんかっ?」

??「はい……?」

P「って、もう声かけてるし……しかたない。これもなにかの縁かもしれないな」


P「突然すみません。わたくし、こういう者なのですが……」


おしまい

おわりです。おつきあいいただきありがとうございます
続きは思いついたら書きます

過去作もよければどうぞ
二宮飛鳥「心……お姉さん?」
二宮飛鳥「心……お姉さん?」 - SSまとめ速報
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乙!

おつ

続いてくれるとは…! おつおつ

やっぱり幼馴染柚ちゃんの破壊力はんぱないな

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