※めっさ短いです
※デレマスアイドルが実在作品を見る関係上、該当作品のネタバレを思いきり含みます
※一応続きものですがほとんど前作関係ありません。単品でオッケー。
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-比奈の自宅-
杏 「今日も比奈の家でごろごろするぞー」
比奈「パラサイト型ニートとかどういう了見ッスかね…。
で、『うめぼしの謎』の次に『超兄貴 完璧版』と。筋肉路線ッスか?」
杏 「違うって。スぺランカーのアンソロでやたら濃い作品出してたから覚えてただけ。
やー、田丸節ってこういうことなんだね。原作主人公が1話で死亡とか色々ブッ飛んでるなぁ。
こう色々面白いのにすぐ手を出せるなら、いっそ比奈の家住んじゃえば方が楽しいかもね」
比奈「いや、親御さん的には安心かもしれないッスけど…家事2人分はちょっと…」
杏 「いいじゃん、花嫁修業のつもりでさー」
ピーンポーン
比奈「はいはい、今行くッスよー」
杏 「…なんかこの流れ、この前もやらなかった?」
比奈「よく覚えてたッスね!今日もお客人でス!」
杏 「だーからそういうことを比奈と杏の仲で黙ってるなと…に、逃げるぞー!」
比奈「…杏ちゃん、のろのろホフク前進するくらいだったら座ってた方がいいッスよ」
ガチャ
紗南「お邪魔しまーすっ!」
比奈「やー、元気いいッスね。どうぞッス」
杏 「なんだ、紗南じゃん。いらっしゃーい」
紗南「あれ?杏さんいるの?」
杏 「いてもおかしい相手じゃないじゃん。それに入り浸りに来たのは一緒なんだし」
紗南「そうだけど、杏さんに言われるとなんかなぁ…思いきり床で寝てるし」
比奈「はいはい、飲み物持ってきたッスよ。杏ちゃんもソファーに戻って」
杏 「比奈ー、お姫様だっこで運べない?紗南でもいいけど」
紗南「どこのお爺ちゃんだっての…体力ゲージほとんど減ってないんだから自力で動いてよ」
杏 「ちぇー、ケチ―」
杏 「はー、超疲れた。で、紗南はなんで来たの?」
比奈「文香ちゃんがウチでアニメ観賞してる話した時に、紗南ちゃんからゲーム原作の『昔の』アニメ見たいって話が出たんスよ。
紗南ちゃんウチに来たいみたいだったし、アタシもちょうど実家からいくつか円盤持ち帰ってたんで、
じゃあ観賞会やろうじゃないかと誘ったんでス」
杏 「うわぁ………」
紗南「そこまでドン引きしなくたっていいでしょー?」
杏 「いやぁ、自分から地雷原に行きたがるとかモノ好きだなって。実写化よりはマシだけど、昔って…」
紗南「ゲーマーアイドルだったら関連してるところもきちんと知ってた方がいいでしょ。
それに大概クソゲー踏んでるからメンタルも鍛えられてるよ!」
杏 「クソゲハンターの割には『サモンライド』やってブチキレ金剛して南条に羽交い締めされてたじゃん」
紗南「ア、アレは超廃課金ゲーだなんて思わなかったから…!プレイングでどうにもできないこと以外なら大丈夫!」
比奈「まぁ、今日はそんな紗南ちゃんの期待に応える感じのを選んでおいたッス」
杏 「みんなモノ好きだなぁ…」
比奈「ということで、今日見るのはコレ!」
紗南「あ、鉄拳だ!鉄拳3Dに入ってた『ブラッド・ベンジェンス』は見たけど、
こっちは見たことなかったんだよ。一応、存在は知ってたけど」
杏 「鉄拳勢だもんねえ、紗南は。持ちキャラ平八だっけ?」
紗南「うん。サブは作品ごとに変えてるけど、多いのはマードックかな?趣味で選んでるから」
比奈(…ん?趣味でその選択って、まさかの筋肉好きッスか!?)
杏 (単に強引に抑え込む攻め方が好きなだけでしょ、平八もそうだし。まぁ可能性は否定しないけど)
比奈(杏ちゃんが読み終わったら『超兄貴』回してみるッス…!)
『鉄拳』
紗南「おおー、三島平八が昔の方の本人ボイスになってる!今の声もいいけどやっぱり落ち着くね」
比奈「平八役の郷里さん以外はゲームと違うけど、キャスト自体は中々豪華ッスよー」
杏 「ゲーム原作だとその豪華キャストの中に芸能人混ざることが少なくないけどね…」
比奈「コレはOVAなんでそういうことはないッス。芸能人起用は話題作りが目的ッスから」
杏 「あー、そりゃ安心だ。芝居の経験ない芸能人って高確率で地雷化の原因になるからなぁ。
ほら、アニメ版サムスピの覇王丸とか…」
比奈「や、やめるッス!あのグループのリーダーさん杏ちゃん達の歌カバーしてるのに!
それにリーヤ君は良かったッスよ!」
紗南「んー、ストーリーは『鉄拳2』を中心に改変加えた感じかな?一八と平八の関係が初代『鉄拳』の頃のだし。
あと、一八と準が子供時代に会ったことがあるシーン入ったけど、これ原作にはないよ」
杏 「三島一八を主人公にして、ヒロインに風間準を置こうとしてるんだろうねー。
そういう王道路線は鉄拳に似合わない気するけど、アニメにする上でやむを得なかったのかなぁ」
紗南「あたしも一八はダークサイドというか、冷血御曹司のイメージが強いね。
うーん…比奈さん、これっていつ頃出た作品だったっけ?」
比奈「1998年ッスよー」
紗南「ちょっとスマホで調べてっと…やっぱり。ちょうど『鉄拳3』の頃だね。
新主人公・風間仁のイメージを意識して、少しは親の一八がマトモな人だったってことにしたかったのかも?」
比奈「杏ちゃんはいつでも仲間をフォローするために一歩引いているだけで、
ニート体質はみんなに気を使われたくない照れ隠しなのだ!…みたいなもんッスかね」
杏 「うわぁ、美化し過ぎで引くなぁ。杏はなるべく働かずにやりたいことしてるだけだよ」
比奈「もちろんわかってるッスよ。ただ、普段マトモじゃないとたまに普通のことをするだけでやたら騒がれるって、
ひな祭りの時に拓海ちゃんも言ってたッスから」
紗南「準との交流に風間仁誕生っていう、ちょっとでも真人間らしい要素が入ったのもそのせいなのかもね。
『鉄拳4』で復活して以降バリバリ暴れてるから、結局は大悪党になるんだけど」
杏 「そんなもんでしょ。どうせ美化しても地は変わらないんだし」
比奈「…でも杏ちゃんのツンデレフォローならちょっと見たいかも」
杏 「めんどくさいから右ストレートで殴るのは紗南にパスー」
紗南「え、瓦割り崩拳とか出せばいいの?それとも鬼神拳?」
比奈「すんません、ネタなんでガチ殴りは勘弁願うッス…」
紗南「冗談だよー。あ、鉄拳大会にみんな集まってくるって流れに入って、一気に画面内のキャラ増えたね。
平八もまた出てきた…って、えええ!?」
比奈「ジェロニモが投げそうな手斧を歯で止めてそのまま噛み砕いちゃうとは…」
杏 「アンナがロケランぶっ放したシーンもだけど、こういう無茶な部分が鉄拳の持ち味だよね!あー、お腹痛い」
紗南「平八は城吹き飛ぶ勢いの爆発で生きてるくらいだからアレくらい全然アリだけど、このインパクトはスゴイなぁ」
比奈「ここからが後半ッスね。
今回はDVD版なんでまとめて見れるけど、元はVHSビデオ2本で上下巻だったんでスよ」
杏 「鉄拳大会開催のシーンで終わったから、いきなり戦闘からスタートか」
紗南「後半は既に出したキャラで戦闘とストーリー動かすのに専念する感じかな。
って言った矢先に、なんかR実験体とかいうアレックスみたいなの出てきたけど…ってちょおおおお!?」
杏 「うわぁ…ニーナと姉妹喧嘩中のアンナを喰い殺したぞ」
比奈「噛みつく直前のカットから悲鳴と大出血だけ続く形とはいえ、コレはショッキングッスね」
紗南「あたしは違うけど、アンナ使いの人にとっては封印モノなんじゃないかな…ロケラン撃つシーンはともかく。
それにアレックスがそのまま一八達襲ってるからもう大会とか意味ないよコレ!!」
杏 「しかも複数いるから絵的にジュラシックパークっぽい感じがするという」
紗南「…あ、一八がキレてアレックス相手に残虐ファイトし出した」
杏 「主人公ポジに置いてイメージアップさせても、なんだかんだで冷酷さは表現してるんだね。
口裂いて真っ二つとか、原作じゃできないやり方にしてるのはいいなぁ」
比奈「悪魔超人ばりの残虐ファイトでバンバン数減って、ラスト一体のアレックスが逃げてくッスね」
杏 「…案外リベンジするためにグローブ付けて特訓した結果が、本編のアレックスだったりして」
紗南「なんだかんだで癒しの動物枠がアンナ喰い殺してたとかヤだな…」
杏 「そうは言うけど本編のクマとかも噛みまくってるじゃん。ベアバイツとかブラッドサッカーで」
紗南「あ、そっか。じゃあアンナも無事だね!」
比奈「残虐ファイトで死屍累々のアレックスはフォローのしようないッスけどね…」
紗南「アレックス登場と退場で中盤終わって、いよいよ大詰めだね。やっぱり一八対平八!」
比奈「その平八が間接的な原因になって、会場の島が自爆態勢に入ったッスね」
杏 「話をまとめるためのお約束展開とはいえ、唐突な自爆だね…にしても平八強いなぁ」
紗南「初代じゃラスボスだからね!って一也が残虐ファイト解禁した途端フルボッコにされてるけど」
比奈「なんか残虐ファイトが奥の手みたいになってるッスね」
杏 「あー、あえて主人公っぽくしておいたのはこのためか。
原作だと最初から冷酷だから、残虐ファイトの印象強くならないよね」
比奈「まるでキン肉マンゼブラみたいッス」
紗南「最後はなんだかんだで島脱出して…あ、ラストで子供時代の仁が出てる。
でも、この状況って…」
比奈「ん?戦いが終わって子供出来てーって、ちょっと雑だけど普通に締めてると思うんでスけど」
杏 「『鉄拳3』の仁のスト―リーで、準がラスボスのオーガに襲われて消息不明になる状況と一致するんだよ。
なまじこのアニメ、子供時代の一八が平八に突き落とされるシーンで始まってるから、不幸が連鎖する感じバリバリする。
まぁ三島一族間の闘争が果てしなく続くのが鉄拳なんで、ゲーム的にもある意味きちんと締まってるんだけどね」
比奈「あー、なるほど。原作組とアニメ組の見え方の違いッスか。OVAなんで、アニメの新規層なさそうでスけど」
杏 「レンタルビデオ屋でふらっと借りる、みたいなのもあるからそうでもないよ。
上下巻で終わりだから比較的借りやすいし、完全新規作よりはまだ手に取りやすい」
紗南「それで地雷原って言ってたんだ。経験者が言うと妙に説得力あるなぁ…」
比奈「最近は映像配信で狙ったものしか見ないのが主流なんで、パッケージで手に取るって流れ自体廃れてるッスね」
杏 「地雷原から離れる代わりに、こういう割と見れる作品も掘り出せなくなるのはちょっと寂しいかもなー」
紗南「これで終わりだね。正直ツッコミ所は多いけど、結構楽しめたよ!」
杏 「全般的に戦闘シーンの尺は短めだったけどねー。
まぁ、上下巻合わせて60分しかないから仕方ないかな。ともかく地雷じゃあなかったね」
比奈「今回は紗南ちゃんにトラウマ持たせない範囲でちゃんと選んだッスから。
核地雷が希望なら今度はそっち出すッスよ?」
紗南「…例えば?」
比奈「『サムライスピリッツ 破天降魔の章』とか!」
杏 「それさっき杏が言ったアニメ版サムスピじゃん!まぁ、核地雷は保証するけどさ」
紗南「うーん…なんかそこまで言われると逆に見たくなる!よし、次見よう比奈さん!」
比奈「色々スゴイんで覚悟しとくッスよ!」
杏 「無事に楽しめたのに死地を望むとか、みんなホントにモノ好きなんだなぁ…ま、いいか」
紗南「比奈さん、今日はありがとうございました!もうちょっと時間あれば連続いけたんだけど…」
比奈「無理はダメッスよー。親御さんに心配かけたら観賞会どころじゃないッスから」
紗南「ゲームも1日にやり過ぎたらダメだもんね!じゃ、次はサムスピで!」
ガチャ
杏 「お帰りー。サムスピの後さ、今度は実写版見せたらどうなるかな」
比奈「実写はさっぱり集めてないんで見せようもないッスけどねー」
杏 「あ、そうなの?ストII・鉄拳・KOFの格ゲー実写化三連星とかどうかと思ったんだけど」
比奈「うわぁ…まぁ、ヴァンダム映画と割り切ればストIIは最初から楽しいッスけど」
杏 「筋肉好きならヴァンダムは楽勝でしょ」
比奈「そんな話もあったッスね。まずはきちんと探りを入れないと、ッス」
-後日・事務所-
比奈「紗南ちゃーん、コレとか興味あるッスか?」
紗南「なになに、『超兄貴 完璧版』…あ、ゲームのコミカライズ版だ!
シューティングにしては異様に濃いから気になってたんだよ!」
比奈「おお、喜んでる喜んでる。よかったら貸すッスよ、それ」
紗南「いいの!?じゃあ、返すのはサムスピ見る時ってことで!」
杏 「そういやアレ、原作はゲームだったね」
比奈「あの反応だと筋肉好きかどうか判然としないッス…」
杏 「気になるのはわかるけどさ、筋肉キャラってだいたいが濃いから見た目のインパクト重視ってセンもあるし、
拒否反応ないなら別にいいんじゃないかな、コレ。…あ」
比奈「…?どうしたッスか?」
杏 「いや、事務所で『超兄貴』読むなんて紗南もいい度胸してるなって。
もしかしてアレの裏テーマ知らないんじゃない?」
比奈「!?カバー見えたらちょっとマズいッスよ…って、アレはユリユリ?
ガチムチ系の本を手に紗南ちゃんの背後に迫っていらっしゃる!
そ、その子に手を出すならアタシを倒してからッス!いや、だから腐ったワケじゃないって…!」
杏 「まーた由里子に拉致られてく…比奈のこと好きだね、あの人も。
にしても、知らぬが仏って案外よくあるもんだね。鉄拳にしても、超兄貴にしてもさ」
[END]
超短いけど終わりよー
一応前作はコレになります
比奈「アニメ見るッスよー」文香「…楽しみ、です」
比奈「アニメ見るッスよー」文香「…楽しみ、です」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458405113/)
今回3人が見たOVA版鉄拳ですが、実際には初期の戸愚呂・弟みたいな見た目で男前なジャック2(CV:大塚明夫)の視点も混ざります。
完全ネタバレを避けるべくあえてそっちの話は触れてないので、気になった方は実際見ていただければ。結構楽しいよ!
ちなみに一八の声は烏丸所長とかベールでお馴染み山路和弘氏なので、ゲーム版『鉄拳2』の中田譲二ボイスより渋めです
(さらに渋くすると『鉄拳4』以降の篠原まさのりボイスに近くなるイメージなのが興味深い…)
乙
乙
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