モバP「もしも佐久間まゆが姉だったら」 (28)

※P=名前

~朝~

まゆ「Pさん、起きてください」

P「……」

まゆ「Pさんってば」ユサユサ

P「……」

まゆ「起きないとキスしちゃいますよ?」

P「……」

まゆ「キスして欲しいんですね。仕方ないですね~」

まゆ「んっ……」

チュッ

まゆ「むぅ、直前で顔動かすなんてズルい……」


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まゆ「それじゃあもう1回。ん~」

P「姉さん、何やってんの」

まゆ「あら、起きました? キスで起こしてあげようと……」

P「白雪姫じゃないんだから」

まゆ「お姉ちゃんが弟を好きじゃいけませんか?」

まゆ「ママがパパを愛するのと同じように、まゆもPさんを愛してるんですよぉ」

P「ダメだろ……それは姉弟愛とは言わないぞ」

まゆ(一応頬にキスは出来たから良しとしましょうか、うふ)

~事務所~

まゆ「こんにちは~」

千川ちひろ「はい、なにかご用ですか?」

まゆ「Pさんいますか? お弁当を忘れたので届けに来たんですけど」

ちひろ「えーっと、どちら様ですか?」

まゆ「あっ、失礼しました。佐久間の姉です」

ちひろ(姉って……年下にしか見えないんですけど)

まゆ「妹じゃないですよ、よく言われますけど。ほら、免許証見ます?」

ちひろ(生年月日は……うわっ、本当! 早苗さんや菜々さんの同類だわ!)

まゆ「あの、Pさんは……?」

ちひろ「あー、今会議中ですがそろそろ戻ってくると思いますよ」

ちひろ「ところでお姉さん、相談があるんですけど……」

まゆ「……はい?」

まゆ「あっ、Pさん。おかえりなさ~い」

P「なんでいるの?」

まゆ「お弁当届けに来たんです。それよりね、まゆアイドルになりますから」

ちひろ(グッ)b

P「ちょっと、ちひろさんですか? 何してくれちゃってんですか」

ちひろ「良いじゃないですか。新しい合法ロリ枠ですよ」

P「弟離れ出来てないから、どこでもベッタリで恥ずかしいんですよ……」

まゆ「うふふ、どうして今まで気づかなかったのかしら」

まゆ「もっと一緒に居たければ、Pさんの担当アイドルになるのが一番だって」

P「ほら~、もうその気になってるし」

P「モデルの仕事はどうするの」

まゆ「移籍しますので、先方との手続きは任せますね」

P「さらっと言ってくれちゃって」

ちひろ(と言いつつ、断ったりはしないんですねぇ。やっぱり弟は姉に逆らえないのかしら)

まゆ「……というわけで、いつもPさんがお世話になってます」

まゆ「今日からまゆもアイドル活動始めますので、よろしくお願いしますね」

島村卯月「よろしくお願いします!」

卯月「プロデューサーさんにお姉さんがいたなんて知りませんでした」

本田未央「さん付けしてるんですね~」

未央「私も弟いますけど、呼び捨てしかしたことないですよ」

まゆ「小さい頃は呼び捨てだったんですよ」

まゆ「でもあるとき、まゆにとって弟以上の存在なんだって意識して」

まゆ「それからさん付けするようにしたんです」

未央「へぇ~……?」

渋谷凛「……」

まゆ「Pさん、凛ちゃんってとっても良い子ですよねぇ」

P「ああ、そうだね」

まゆ「凛ちゃんになら、Pさんを任せても良いかなって思ってるんです」

P「姉さんがそこまで言うなら……分かった。凛、結婚しよう」

凛「ふーん、あんたが私の夫? まあ、悪くないかな……」





凛(……これだ! 将を射んと欲すればまず馬を射よ!)

未央「しぶりん、どういう意味か分かる?」

凛「えっ、ああ……多分だけど弟として呼び捨てするより」

凛「他人としてさん付けした方がいい……ってことじゃない?」

凛(他人として……つまり恋人として)

凛(どうですか、まゆさん。当たっているでしょう?)

凛(あなたの、プロデューサーを見る目は恋人のそれと同じです)

凛(でも姉弟は結婚できないから……)

凛(まゆさんの代わりに私がプロデューサーを幸せにしてみせます)

凛(弟さんを私にください!)

まゆ「渋谷凛ちゃん……でしたっけ」

凛「は、はい」

まゆ「まゆのこと良く分かってるみたいですねぇ。もしかしたらPさんより」

凛(やった! 好印象!)

まゆ「ご褒美に、Pさんにハグしてもらえる権利をあげましょう」

凛「……!」

P「オイ、俺を巻き込むんじゃあない。というか、そんなのもらっても困るだろ?」

凛「ん……くれるって言うならもらうけど」

未央(……とそっけない態度のしぶりんですが、実際には飛び上がるほど嬉しいと思われます)

卯月(うふふ、素直になれない凛ちゃん可愛い)

凛(この調子でまゆさんに気に入られれば……)

凛(プロデューサーと結婚する権利ももらえるかもしれない)

まゆ「ちなみにまゆは姉なので、いつでもPさんにハグしてもらえるんですよぉ」ダキッ

P「はいはい」ギュー

未央「慣れてる……! プロデューサーが女たらしに見える!」

P「やめて」

まゆ「女たらしというか姉たらしというか……毎朝キスしてあげないと起きないですし。うふ」

P「姉さんが勝手にキスしようとするんだろ」

卯月「な、仲良いんですね……」

凛(……あれ? これ、私が付け入る隙ある?)

~別の日~

卯月「プロデューサーさんの小さい頃って、どんなだったんですか?」

まゆ「小さい頃は甘えん坊で、お姉ちゃん子でしたよ」

未央「ほうほう。何か具体的なエピソードを一つ」

まゆ「うーん……実家のあたりって夕方になるとサイレンが鳴るんですけど」

凛「良い子はお家に帰りましょうって?」

まゆ「そうですね。突然大音量で鳴るから、怖かったみたいで」

まゆ「サイレンが鳴ったら必ず走ってきて私に抱きつくんです」

未央「へえ~」

まゆ「ちなみにこれがその時の写真です」

卯月「可愛いです!」

凛「どう考えてもこのスマホで撮った写真じゃないですよね。わざわざ取り込んだんですか」

まゆ「見てると癒されるんですよぉ」

未央「たしかにこの涙目は可愛いわー」

卯月「プロデューサーさんにもこんな頃があったんですね。って当たり前ですよね」

未央「他に写真無いですか?」

まゆ「ありますよ。えーと――」

凛「待って。まゆさん、写真どれくらいあります?」

まゆ「多分100枚くらいは」

凛「せっかくだから皆で鑑賞会しませんか?」

卯月「鑑賞会って、スマホの画面じゃ大勢で見れないですよ? せいぜい5人くらい……」

凛「応接室のテレビに写せば皆で見れるよ。たしかそういうこと出来るはず」

まゆ「そういうことに応接室を使って良いんでしょうか……」

凛「親睦を深めるためって言えば、ちひろさんは許してくれると思います」

まゆ「うーん。でも……」

未央「プロデューサーの可愛いエピソードとか聞きたいなぁ~!」

未央「きっと実の姉しか知らない話がたくさんあるんだろうなぁ!」

未央「ねっ、しまむーももっと話聞きたいよね?」

卯月「はい、聞きたいです!」

未央「同じ、弟を持つ姉として仲の良さを参考にさせてください!」

まゆ「うふふ、そこまで言われたら仕方ないですねぇ。分かりました」

未央「やったねしぶりん!」

凛「う、うん」

未央「全員参加はスケジュール的に無理だろうけど……好評だったら第2回も検討していただければ!」

まゆ「良いですよ。Pさんが皆に好かれてるなら姉としても嬉しいです」





P(いつの間にか俺の小さいころの写真がアイドル達に出回っていた)

P(しかもエピソード付きで大量に……)

P(死にたい)

~早朝 某ホテル~

天海春香「おはよーございま~す」

春香「今回の生レボドッキリは、寝起きドッキリです。そしてそのターゲットは……」

春香「人気急上昇中の新人アイドル佐久間まゆさん!」

春香「新人と言ってもずっとモデルとして活動されていたので、ご存じの方も多いと思います」

春香「ただTV番組の出演はほとんど無かったそうなので、どんなリアクションしてくれるか楽しみですね」

春香「それでは……お邪魔しまーす」

春香「コートを発見しました。ちょっと着てみましょう」

春香「うーん、さすが元モデルさん。センス良いですねー。私もこういうの買おうかな」

春香「……あれ? コートがもう1着ある」

春香「気温に合わせて使い分けてるんでしょうか」

春香(いや、そもそもサイズが違う……しかも男性物)

春香(触れないほうが良いかな? 嫌な予感がする……)

春香「えーと。ではそろそろ寝顔を拝見……」

まゆ(すーすー)

P(すーすー)

春香「……っ!?」

春香(だ、誰この人!? もしかして彼氏連れ込んでたとか!?)

春香「あ、あのっ……ど、どうしましょう!?」

春香「この人だけ起こして外に出ててもらいますか?」

スタッフ「いや、まゆさんが起きるかもしれないから」

スタッフ「それに、いるはずの人がいなかったら混乱するかも」

春香「じゃあもう2人とも起こしちゃって、まゆさん1人で寝てもらって撮り直すとか!」

春香「ヤラセになっちゃうけど、これは仕方ないですよ」

スタッフ「むしろこのまま寝起きドッキリ続けて、インタビューしちゃいましょう」

春香「ええ~っ、良いんですか!?」

春香「せめてまゆさんの担当プロデューサーさんに確認して……ああでも、こんな時間じゃ連絡つかないだろうし」



春香をスタッフが説得すること10分……



春香「じゃあ起こしますよ? どうなっても知りませんよ」

春香「まゆさん、まゆさーん。起きてくださーい」

まゆ「ん……?」

春香「おはようございます。生レボの天海春香です」

まゆ(ポケー)

まゆ「……! Pさん、Pさん起きてください」

春香(うわぁ、彼氏に助けを求めてる。そりゃそうだよ)

P「んー……?」

まゆ「こ、これっ。人がたくさん!」

P「あー……おはようございます」

スタッフ「おはようございます」

春香「何普通に挨拶してるんですか!」

P「どうでした?」

スタッフ「バッチリです」

P「春香さん、すみませんがそこのバッグ開けて、中に入ってるもの取り出してもらえますか」

春香「え……コレですか?」



ドッキリ大成功! テッテレー



春香「は!?」

まゆ「え!?」

~生レボ スタジオ~

星井美希「というわけで、実は2重ドッキリだったの」

如月千早「佐久間さんには普通に寝起きドッキリ、そして春香には……見ての通りというわけね」

千早「あの男性は佐久間さんの弟さんで、担当プロデューサーでもあるそうです」

春香「もう本当にびっくりしたよー。彼氏と信じて疑わなかったもん」

春香「普段から一緒に寝てるんですか?」

まゆ「そうですね。まあ、私にとっては彼氏みたいなものですよ。大好きですから」

美希「寝起きドッキリは初めてだったの?」

まゆ「ええ。最初何が起きてるのか分からなかったですね」

春香「私もですよ……」

まゆ「でもヤラセはダメですよ?」

春香「だって、スキャンダルになっちゃったらどうしようって」

千早「収録なんだから、本当にマズかったらお蔵入りで終わりじゃないかしら」

美希「これは……今まで春香が関わってるドッキリもヤラセの可能性が出てきたの」

春香「違うよ、ヤラセなんてしてないよぉ……っとわったぁっ!」スッテーン

美希「出た、職人芸」

千早「あざといわ」

まゆ「あざといですね」

春香「まゆさんまで!?」

~Pの家 浴室~

まゆ「Pさん、お背中洗いましょうか」

P「ああ……って、少しは隠しなよ」

まゆ「こんなふうにさらけ出すのはPさんだけですよ。姉弟なんだから良いじゃないですか」

まゆ「それとも恥じらったほうがグッときますか?」

P「……ノーコメント」

まゆ「1番と2番、どっちが良いですか?」

P「なにが?」

まゆ「質問は無し。直感で答えて?」

P「……………………1番」

まゆ(´・ω・`) ゴシゴシ

P(2番だったらどうなってたんだろう。知りたいような知りたくないような……)

P「2番だったら全身すみずみまで洗ってあげましたよ?」

P「!?」

ザバー

まゆ「はい、終わり」ピト

P「うおっ」

まゆ「ふふ……どうしたの?」

P「あ……あのね? いくら姉と言っても」

P「背中に柔らかいものを押し付けられると反応してしまってですね」

まゆ「ふぅ~ん、Pさんはお姉ちゃんの身体でえっちな気持ちになるんですねぇ」

まゆ「でも良いんですよ? 全く反応されないのも、女として屈辱ですし」

まゆ「担当アイドルで反応したことあります?」

P「無い」

まゆ「本当に~?」

P「無いということにして」

P「俺もう上がるからっ。姉さんはゆっくり温まってきて」

まゆ「あん、Pさぁん」

~チャペル~

P「姉さん、綺麗だ……」

まゆ「もうっ、違うでしょう?」

まゆ「今日からは姉じゃなくて妻なんですから」

まゆ「まゆって……呼んで」

P「ま、まゆ」

まゆ「はいっ、あなた♪」





まゆ「えへ、えへへ、えへへへへへ……」

荒木比奈「顔とろけてるっスよ」

まゆ「ありがとうございます! 期待どおり……いえ、期待以上です!」

比奈「気に入ってもらえたらよかったっス」

比奈「しかしまあ、こじらせてるっスねぇ……」

比奈(せめて漫画の中で結婚式を、なんてところはいじらしいんスけどね)

まゆ「お約束の夏コミって8月中旬でしたっけ」

比奈「そうっス。その日はどんな仕事が入っても断ってもらうっスよ」

まゆ「はい、指示されたものを買って回れば良いんですよね」

まゆ「でもそんな簡単なことが原稿料の代わりで良いんですか?」

比奈「まあ……当日をお楽しみにってことで」

比奈(多分地獄を見ることになるっス)

P「姉さん、帰るぞー」

まゆ「はぁい、今行きます」

比奈(『アイドルの弟発言は、実は彼氏である』なーんて噂もあるけど……)

比奈(この人の場合、ガチで弟=恋人なんっスよねぇ)

終わり

妹だとたいして関係が変わらないのであえて姉にしました
姉弟なので同居も混浴も全く問題ありません

まゆが姉ちゃんってのもいいな


姉まゆをもっと見たかった

姉をなめるなよ

なめたいです

まぁ大抵の場合、三次元の姉はジャバ・ザ・ハットやチャン・コーハンみたいな感じだしな(親戚筋を見つつ)

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