幼馴染「どこ行くの?」(18)

男「え? ……げ、ゲーム屋」

幼「ふーん、ゲームまだ好きなんだね」

男「ま、まぁ」

幼「どういうのやるの?」

男「えっ? あっ、rpgとか?」アセアセ

幼「ふーん」

男「じゃ、じゃあ、その、行くから」

幼「あっ」

男「ん?」

幼「あたしも一緒に……行っていいかな? その、暇だし」

男「え?」

幼「嫌ならいいんだけど……」

男「あ、べ、べつにいいけど」

男「……」

幼「なんか久しぶりだね。こんな風にふたりで歩くの」

男「そ、そうだね」

幼「高校入ってクラス離れてから、あんまり話さなくなったよね」

男「あー、そ、そうかも」

幼「クラスどう?」

男「まぁ、普通」

幼「ふーん」

男「そ、そっちは?」

幼「あたしのクラスは普通に楽しいよ。中学の頃の友達も居るし」

男「そ、そっか」

幼「うん」

男「……」

幼「……」

 ゲーム屋

幼「へー、やっぱ、最近は色々なゲームが出てるんだね」

男「うん」

幼「すーぱーふぁみこんだよね?」

男「い、いや、今は違うよ。wiiとかps3だよ」

幼「? そうなんだ」

男「ま、まぁ、スーファミも面白いのあるけど」

幼「ふーん、ぽけもんとか買うの?」

男「ポケモンは新しいのたくさん出てるよ」

幼「本当に? 見たいっ」

男「え、えっと、こっち」

幼「わ……いっぱいあるね。えっと、赤とか緑は無いの?」

男「そ、それは中古じゃないと、こっちにあると思う」

幼「箱が潰されてるんだけど……」

男「これをレジに持っていったらちゃんとしたの買えるよ」

幼「そ、そなんだ。なんかすごいね。色々変わったね」

男「そうかな?」

幼「あー、あたしがゲームやらなくなったからかな? 男くんと遊ばなくなってからは、あんまりゲームとかやらなくなったから」

男「……あ、そうなんだ」

幼「うん……そだ、ぷよぷよって売ってるかな? 久しぶりにやってみたいかも」

男「ぷよぷよなら、こっちに」

幼「物知りだね」

男「え?」

幼「ガイドさんみたい」

男「よ、よく来るから」

幼「そっか」

幼女随分と古いゲーム知ってるな

男「こ、ここ」

幼「あっ、これあたしが知ってるぷよぷよ」

男「買う?」

幼「そんなに高くないし、買おうかな」

男「でも、それスーファミ無いと」

幼「そっか。あたし、いつも男くんの家でやってたっけ」

男「あ、あのさ、貸そうか?」

幼「え?」

男「……スーファミ」

幼「いいの?」

男「う、うん」

幼「……」

男「い、嫌ならべつに」

幼「一緒にやらない?」

男「え?」

幼「昔みたいに男くんの家で一緒にゲームしたいなぁ……なんて」

男「え、えっと」

幼「だめ?」

男「お、俺はべつに……いいけど」

幼「本当? いいの?」

男「う、うん」

幼「じゃあ、買おうっと」

男「……」

幼「財布、財布……あっ」

男「ど、どうしたの?」

幼「財布……忘れたかも」

男「まじ?」

幼「ちょっ、ちょっと、待ってね。えとえとっ、あれ? さっき入れて出たはずなんだけど」ガサゴソ

男「……」

幼「焦って忘れちゃったかなぁ……こ、ここに入ってない、よね……」

男「……」

幼「あ、はは……財布、忘れちゃったみたい」

男「そ、そっか」

幼「う、うわー……恥ずかしいな」パタパタ

男「(顔真っ赤だ。本当に恥ずかしかったんだな……手うちわで仰いでるし)」

幼「ま、また来た時買っておくから、その時一緒にやってくれると嬉しいなぁ……なんて」

男「お金……貸そうか?」

幼「え?」

男「これくらいなら買えるし」

幼「い、いや、悪いよ。男くん、今日、ゲーム買いに来たんでしょ? 足りなくなったりしたらいけないし」

男「あーうん、また今度買うからいいよ。別に今すぐ欲しいってゲームでも無かったし」

幼「で、でも、悪いし」

幼女大好き

様子見

男「お、俺もぷよぷよ久しぶりにやりたいからっ」

幼「あ……そ、そなんだ」

男「うん、だから、買うよ」

幼「……うん」

 帰り道

男「お金は半分でいいから」

幼「え?」

男「俺もやるから、半額ってことで」

幼「で、でも、これ、あたしがやりたいって言ったゲームなのに」

男「ま、まぁ、そうなんだけど、俺もやるし」

幼「いや、やっぱり、あたしが全額払うよ。その、お金貸して貰って、更に半額出して貰うっていうのは」

男「そんなの気にしたくてもいいって」

幼「気にするよ」

男「俺もやりたいと思ったんだし、その、ふたりで買うってことで」

幼「え……」

男「な、なに?」

 ――回想――

男「おかねたりないなー」

幼「うん……これやりたいのに」

男「じゃあ、これならたりるんじゃないか?」

幼「え? でも、それ男くんのおかね」

男「ふたりでやるんだし、ふたりでかおうぜ」

幼「ふたりで……かう?」

男「おう、ゲームはふたりでかう」

幼「うんっ、ゲームはふたりでかうっ」

 ――――

男「どうかした?」

幼「ううん、なんでもない」

男「? ま、まぁ、とにかく、半額出すよ」

幼「うん、ありがとう」

男「え? あ、うん」

幼「男くんは昔から優しいね」

男「べ、べつにそうでもないけど」

幼「優しいよ」

男「……」

幼「……」

今の男どもりすぎじゃね?

 男の家前

幼「久しぶりに入るかも、男くん家」

男「そう、だっけ?」

幼「そうだよ。妹ちゃんはウチに来るから、あんまり男くん家行く機会無かったし」

男「そっか」

幼「うん、こうして男くんと話すのも久しぶりだよね」

男「ま、まぁ、外食とかに時々親たちと一緒に行く時ぐらいしか会わないもんな」

幼「……うん」

男「……」

幼「……」

男「は、入ろうぜ」

幼「そだね」

どうして俺のとこには疎遠になった幼馴染みが「実は小さい頃から好きでした」っていう設定引っ提げて訪れてくれないの?ねぇ?

>>16
幼馴染なんて居なかったから









俺が会いにきてやんよ

tes

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