男「マジで?!」
幼馴染「い、居ちゃ悪いの?」
男「いや別に、素直に驚いてる」
幼馴染「ふ~ん、で?わざわざ理科室に私を呼んだ理由を知りたいかな」
男「あ、うん……これ」
幼馴染「ん~?何コレ」
男「チケット、覚えてっかな?ほら、先週ちょいと話したじゃん」
幼馴染「…………あ~、映画の」
男「そそっ!これやるから彼氏と見て来いよ!」
幼馴染「えっ?いや、これ、男と」
男「いやいや、浮気はダメだろ?それは行けない事だって俺でも分かるぞ」
幼馴染「いや、あの……あ、あのさ」
男「見たら感想よろしくな?」
幼馴染「あ~、、う、うん」
男「あはは、何かゴメンな?呼び出したりしちゃって。じゃっ、楽しんで来いよ!」
幼馴染「あっ!ちょっとまっ
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~屋上~
男「なぁ友、こっから飛び降りたら俺、楽になれっかな……」
友「言うのなら誰にだって出来るぞ」
男「はあぁ……死にてぇ」
友「こっから飛び降りたら[ピーーー]るぞ」
男「確かに、事前に確認して無かった俺にも非は有るとは思う……けどさぁ、幾ら何でもあんまりじゃ無いかなぁ」
友「なぁ男っち、俺ら今年で何歳よ」
男「17だよ、それがどうしたんだよ馬鹿野郎……」
友「知ってっか?今の世の中、中学生で股を赤く染めるのが当たり前なんだぞ」
男「シャラップ!!」
友「お前が毎日、部屋でダラダラしてる時に向こうはベッドで大運動会してるんだぞ」
男「やめろ、やめてくれ」
友「お前が竿を握り締めてる時、向こうは竿を口に咥えてるんだぞ」
男「頼む、心が泣いてるからもうやめて」
友「…………ドンマイ」
男「……」
男「なぁ友、俺さ?自分で言うのも何だけどよ、絶対上手くいくって思ってたんだよ」
友「ふ~ん」
男「家、近いしさ……保育園の頃からの仲だしさ、母親同士も凄い仲良くてさ」
友「コレが現実さ、受け入れろよ」
男「………慰めてくれよ」
友「はい、じゃあ一つ質問します」
男「柔らかめで頼む」
友「目の前に穴の空いたペットボトルが転がってます。あなたはそれに水を入れますか?」
男「入れない、よ、な?」
友「そうだな」
男「…………終わり?!」
友「どうせ何やったって今は意味無いっしょ?徹底的に凹みな、これ以上凹めなくなったら俺が膨らませて元に戻してやるよ」
男「く、くそぉ……くそぉ、こんな筈じゃっ……こんな…こんな筈じゃあっ」
友「ねぇ?彼女じゃなくて、向こうの彼氏にもチケット渡してさ?要するにどうでも良い奴にお前は貢いだんだよなぁ?ね、ね?今どんな気持ち?」
男「くそぉ……ちっっくじょぉ」
~教室~
幼馴染「あっ、居た居た」
委員長「……?どうしたんです?」
幼馴染「いやぁ、あのね委員長?これ、委員長にあげる」
委員長「これ、チケット……ですよね?」
幼馴染「うん、日曜だから」
委員長「えぇっと、何故私に?」
幼馴染「う~ん………きまぐれ、かな」
委員長「嬉しいんですけど、その、2枚は」
幼馴染「大丈夫大丈夫!委員長の事だから彼氏の10人や20人居るでしょ?お気に入りの子と見に行っちゃいなよ!」
委員長「お気に入りって……そもそも私、誰とも付き合って居な
幼馴染「だったらチャンスじゃん!気になる彼と急接近!かぁあ!熱い、熱いねぇ!」
委員長「あの、幼馴染さん?」
幼馴染「そう言う事だから、どうぞ受け取りやがって下さい」
委員長「…………は、はい」
幼馴染「ねぇ委員長」
委員長「は、はい?」
幼馴染「後悔先に立たずって言葉、凄いね」
委員長「え?あっ、幼馴染さん!?そろそろ授業が」
幼馴染「生理痛で保健室に行くって先生に伝えといて」
期待
ツンデレならばスレ閉じる
幼馴染っていつもこんなのか寝とられてばっかりだな。このあとの展開なんての男と委員長が付き合うだけだろ?もっと捻りをきかせてくださいまし
もっと捻りをきかせてくださいましwww
これは期待
大体幼馴染みは可哀想だから幸せになって欲しい
また「いつもこのパターンだよな」君が居るのか
まあ気にせず書けよ
まあでも言われても仕方ないくらい使い古されたパターンだからな
でも面白いだろ
まあ面白いからこそ使い古される面もあるしな
期待
好きなくせにツンデレを拗らせて他の女に思い人を寝とられたり、ぬるま湯みたいな関係に安心しきって彼女候補を奪われるような話しって本当にスッキリするわ。超ザマぁだわ。
逆に>>16みたいな展開を予想して斜め上いく展開を見せてくれんだろ
捻ったら捻ったで「何かこう言う一回捻りました」みたいなヤツ多いよなってなるじゃん?
そんで読者様がー、作者様がーってなるじゃん?
そろそろ学んでくださいまし
捻りを加えればいいってもんでもないのに、いちいち文句を言わんと気がすまんのかね
こういう展開多いよなとか見飽きたとか言ってるのは人よりちょっと多くSS読んでると勘違いして通ぶりたいだけじゃないかな
王道がいつも使われるのは何故か?
そういう事だよ
こういうゴミはあらせればなんでもいいからな
~放課後~
友「………うん、暇だな」
友「男っちは部活だし、毎回待ってる俺ってなんて良い奴なんだ」
友「しっかし幼馴染に恋人ねぇ、居るとは思ってたけど相手は誰なのかね」
友「やっぱパイセン?同級生は………可能性は低いよな。誰にでも気軽に話し掛けてるし、仮に彼氏が居たら嫉妬で発狂するっしょ」
委員長「あっ、良いところに」
友「ん?あぁ、メガネちゃんじゃん」
委員長「そのあだ名、前から言ってるけど止めて欲しいなって」
友「あはははは、悪い悪い。で?どしたよ」
委員長「これ、友くんにプレゼント」
友「……ん?」
委員長「映画のチケットだよ、今週末だから誰かと観に行けば良いんじゃないかな」
友「あぁ、ありがと」
委員長「………あの、友くん?」
友「ん~?」
委員長「いや、受け取ってくれるんでしょ?」
友「受け取ったじゃんか、何か変かな」
委員長「変かなって、一枚しか受け取って無いよ?」
友「今週末、暇なんでしょ?」
委員長「暇っちゃあ………暇だけど」
友「だったらさ、俺と一緒に観に行こうよ」
委員長「デートの誘いってやつだよね?」
友「このチケットを手に入れた経緯とかには興味無いんだけど、委員長は観に行く相手が居ないから俺にくれたんでしょ?」
委員長「まぁ、そう…だけど」
友「俺だって居ないんですわ、だったら良いんじゃない?このプラン」
委員長「………軽くない?」
友「いやいや、アレか?もしかしてそう言う行為は付き合ってる者同士でしか行っちゃ行けないとか思ってんの?」
委員長「だってさ、映画館だよ?真っ暗なんだよ?」
友「エッチな漫画の読み過ぎだろ」
委員長「………返して」
友「ごめん、マジでごめん」
委員長「前から気になっては居たんだけどさ、友くんって軽いよね」
友「まぁ、帰宅部だし大喰らいでも無いし重たくは無いかな」
委員長「………」
友「すまん、謝るからバック返して下さい」
委員長「何て言ったら良いのかな、チャラオーラが凄いって言うか」
友「………その方が楽じゃんか」
委員長「楽って、具体的に教えて欲しいかな」
友「広く浅く付き合ってた方が良いんだよ。深く関わらず、ある程度の距離をとって接してたらさ?仮に離れられてもダメージ少ないし、逆もまた然り」
委員長「捻くれ者って認識で良いのかな?」
友「はははは、委員長には言われたくないな」
委員長「………」
友「待って待って待って、悪かったから!俺が悪かったからバック振り回さないで」
委員長「だったらさ?私を誘ったのは何で?広く浅くって事は、私は遊ばれてるだけって事で良いんだよね」
友「えぇ……ちょっと考え過ぎなんじゃねーの」
良い流れだ
委員長「いいえ、仮にも私は誘われた身です。だったらハッキリさせるのは当然なんです」
友「い、いや、まぁ……誘ったのは軽いノリっつーか」
委員長「成る程。つまり私はあなたの暇潰しの手段と」
友「………(くっそ捻くれてるじゃねーかこいつ)」
委員長「万が一、億が一、その暇潰しで私があなたに惹かれても所詮は遊びだと」
友「あぁ、もう分かったよ分かりました。もう一枚のチケットも下さい」
委員長「嫌です」
友「…………はい、じゃあこれ返す」
委員長「受け取りません」
友「!!?!」
委員長「あなたの予想通り、行く相手が居なかったから渋々あなたに渡そうとしてました。それは認めます」
委員長「ですが、幸いなのか不幸なのか、私は貴方に誘われました。暇潰しの手段として」
友「いや、だからそれは悪かったって。つーかさっきから口調変わり過ぎだろ」
委員長「怒ってるからです」
友「……(あぁ、こいつ面倒臭いタイプですわ)」
委員長「その腐り切った根性を叩き直してみたくなりました」
友「え~っと、あの、委員長……さん?」
委員長「何でしょうか」
友「結論、から言うと、俺の誘いを受けてくれると」
委員長「否定はしません」
友「あ、うん……ありがと」
男「おーい、待たせちまったなぁ!」
友「あぁ、うん……」
男「ん?どしたよこの世の終わりみたいな顔してよ」
友「俺はとんでもない地雷源に足を突っ込んじゃったのかも知れない」
男「……まぁ良いや、帰ろうぜ?コンビニで何か買って帰るべ」
友「その様子だと、何とかなったみたいだな」
男「へ?あ~、あったりめぇよぉ!何時迄も凹んでちゃ駄目なんだろ?」
友「あはは、お前らしいっちゃお前らしい……あとあまり近付くな、臭ぇよ」
男「しゃーねーだろ、陸上部だぜ?汗かかない陸上選手って居ないだろ」
友「ごもっともです。正論過ぎて逆らえません」
男「なははは、じゃあ何買って貰おうっかな~」
友「ん?はい??」
男「いやいや、お前言ってくれたじゃんか!凹まなくなったら、うんちゃらこんちゃら~って」
友「凹んでるどころか凸ってるじゃねーか」
男「漢に二言は~??」
友「ねーよ畜生!!ほら、コンビニ行くぞ馬鹿野郎」
男「ゴチになりまーす」
~自宅~
男「ただいま~」
犬「ハッハッハッハッ 」
男「お前は真っ先に兄ちゃんの所に来てくれるな~、ほら、お土産の兄ちゃんの靴下プレゼント」
犬「………」パタリ
男「はっはっはっはっ、そんなに嬉しいか」
妹「馬鹿兄貴!ペロが死んじゃうでしょ!!」
男「おう、ただいま」
妹「あ~もうくっさいくっさい。早くお風呂入ってよ、シャワーだかんね!浴槽は駄目だかんね!」
男「お~恐い恐い、兄に対して何の誠意も見せようとしない」
妹「童貞が何ホザイてんだか」
男「あ?てめぇの股を真っ赤に染めてやろうか?」
妹「はいはい、伝えたかんね。早く風呂入ってよご飯が遅くなるから」
男「へいへい、ご苦労様ですよっと」
~リビング~
男「母さ~ん、上がったよ」
母「はい、じゃあご飯の支度するからね」
妹「………!!!」
妹「もー!!っもー!!!」
男「んだよ牛の真似しても異性にはモテないぞ」
妹「なんっっっでっ!!なっっん、っで!全部とは言わないよ!!せめてパンツくらい履けって何時も言ってるでしょ!」
男「コレだからニワカは困る。あんな狭苦しい所で履くよりもな?この広いリビングで着替えた方が爽快感が有るってもんよ」
妹「んあーっ、もう!!母さん!母さんからも何とか言ってよ!」
母「あらあら、仲が良いのね~」
男「うん、俺たちは凄い仲良いからね」
妹「あぁもうっ、っもっ………はぁ、早くパンツ履いてよ汚いよ臭いよ死んじゃうよ」
男「良いかい妹よ、神様がデザインしてくれたこの素晴らしいボディを布で覆うのは神様を冒涜しているに等し
妹「良いから履け!!」
男「ははは、可愛い奴め」
妹「うっさいこのど変態野郎!」
TV「現在、近辺で痴漢事件が多発しております。犯人は男性で、フルフェイスをかぶってるとの事です。警察の調べによると」
男「痴漢ねぇ……お前も気を付けろよ」
妹「………」
男「ん?おい、返事は」
妹「ごめんね?私チンパンジーの言葉、理解出来ないの」
男「ほ~ん、ワザワザ心配してやってんのにそういう態度取っちゃう?」
妹「バナナなら向こうに有るから」
男「ほぉ~、一度ならず二度までも兄を馬鹿にすんのねぇ」
妹「テレビに集中させて」
男「…………」ブッ
妹「!!?!」
妹「あーもう!!下品なんだよ馬鹿!食事前に食欲無くす様なことしないでよ!!」
男「俺チンパンジーだから人間の言葉よく分かんねーや」
妹「!!!表出ろ!」
男「ウホッウホウホ」
妹「くっ………こんの野郎、後で恐いよ!」
男「ウホホ??」
妹「あぁああぁぁああぁぁあ!!」
~自室~
男「あ~食った食ったパンナコッタ」
ガチャ
妹「………」
男「ん?」
妹「ちょっと、教えて貰いたいとこが」
男「………」
妹「しゅ、宿題なんだけどさ…ちょっと、どうしても分からないとこが、あ、あります」
男「ウホ??」
妹「くっ……さ、さっきはごめん」
男「ウ~ホ~???」
妹「さ、先程は……スミマセンでした、お兄ちゃん、いえ、お兄さんをチンパンジー呼ばわりしてしまった事、反省しています」
男「ウホホ?ウッホ?」
妹「許してくだ、さい……そして、宿題を手伝って下さい」
男「………ウホ」
妹「………」プルプル
男「分かればよろしい。ほら、どこか教えろよ」
妹「はあぁぁぁ……ありがと」
男「あっ、菓子でも喰うか?たんまり有るぞ」
妹「プッカ有る?」
男「トッポしか無いってばよ」
寝とられとか荒らしとかどうでもいいから黙って見てろよ童貞共、折角の良SS汚すなよ
乙
ロッテのチョコは油分が、ね
おつ
仲いいじゃねえか
男ウザいww
いいね
妹「……よし、と」
男「ほれ、お茶淹れて来たぞ」
妹「せめてお菓子食べてる最中に欲しかったかな~、ありがと」
男「しっかしお前さんよ、少しは自分で考えようとしないのかい」
妹「へへへ、そいつぁ無理な要件ですぜ兄貴」
男「まぁ良いんだけどさ、頼られて嫌な気はしないし」
妹「…………ズルいよね」
男「はん??な、何がズルいんだよ」
妹「お兄ちゃんはさ、陸上部だから世間一般ではスポーツマンな訳じゃん?」
妹「それでいて勉強も出来るじゃん、ズルくない?」
男「言っても中学生の問題だぞ?分かん無い方がおかしいだろ」
妹「じゃあさ質問。学年でどれ位?」
男「どれ位って……あ~、真ん中よりちょい上だな」
妹「ほら、勉強出来なく無いじゃん」
男「真面目ですから、僕は」
妹「黒板に書いてある文字を書き写すのは一緒だよね?でも私、成績良くないよ」
男「いや、やる気の問題だろそこは」
妹「いーやズルいね、学問の才能を全部お兄ちゃんに盗まれた気さえするよ」
男「だからそれは」
妹「スポーツマンで勉強出来る、私はお兄ちゃんの搾りカスだよ搾りカス。両親は一人目に全て捧げたんだよ」
男「………」
妹「ん?どしたのさ、西野カナみたいに震えてるけど」
男「お、おまっ……お前が言っちゃいかんだろう?」
妹「へ?」
男「お前っ、そ、その容姿で愚痴言っちゃう??」
妹「容姿って、顔?」
男「な、なぁ妹よ……お前、初対面の人と会った時、真っ先に確認するのは何だ」
妹「そりゃあまぁ、顔だね、うん」
男「運動だってな、成績だってな……努力さえすれば嫌でも付いてくるんだよ」
男「……なぁ……けどなぁ、が、顔面だけは…生まれた時に全て決まってんだよ」
男「容姿にステータス全振りされた事がどれほど幸せな事か……き、貴様には分からんだろうなぁ…!」
妹「いやいや、お兄ちゃん?顔なんてお金さえ有れば誰でもキムタクになれるんだよ」
男「黙れ小僧っっ!!」
妹「いやいや、私は女の子だし小僧じゃないよ」
男「薄々な……薄々気付いては居たさ」
男「ダイヤモンドを最も輝いて見せる方法……知ってっか」
妹「は、は?急にダイヤモンド?」
男「それはな……隣に石ころを置く事なんだよ」
男「只でさえ輝いてるダイヤモンドがな……隣の何処にでも有る輝きとは無縁な石ころを添える事でより一層輝いて見えんだ」
妹「………あ、あの、お兄ちゃん?」
男「すまん、妹よ……お前に聞きたい。友の事、どう思う」
妹「友くん?う~ん、別に遊んだ事とか無いから詳しくは知らないけど、カッコ良いよね」
男「ははは、だろうな……」
妹「服にも気を使ってるみたいだし、お兄ちゃんとは月とスッポンだね」
男「…………言い過ぎだろ、流石に凹むぞ」
妹「モテそうだよね~、何回か話した程度だけど話し易いし、何よりコッチに合わせるのが上手いよ」
男「はああぁぁあ……」
妹「でも、私は嫌いだよああいうタイプ」
男「…………は?」
妹「なんかさ、臭いんだよね」
男「香水がか?」
妹「違う違う。私の勝手な偏見なんだけどさ?友くんって誰に対してでもあんな感じなんでしょ」
男「う~ん、誰にでもって訳じゃないな。あっ、でも女の子に対しては」
妹「やっぱりね。尚更無理なタイプだよ」
男「話し易いし、イケメンなのにか?」
妹「周りに笑顔振りまいてるって事は、逆に言えばヘラヘラしてるって事じゃん」
妹「きっと、いや、絶対。友くんって一人に対して愛情を注ぐタイプじゃないもん」
男「そ、それは考え過ぎじゃね?俺が女の子なら絶対あいつに惚れてるぞ」
妹「それはお兄ちゃんの場合でしょ」
男「いや、まぁ……ん、ん?」
妹「お兄ちゃんには見せてるんでしょ?友くんの本当の顔、他の誰にも見せない本当の一面を」
男「そう、なのかな」
妹「絶対そうだよ。自信持ちなよ、お兄ちゃんは友くんにとってオンリーワンな存在だから」
男「………まぁ、何となく分かるな」
妹「それにさ」
妹「ダイヤモンドって、その辺に落ちてる物じゃないでしょ」
男「………うん、だな」
妹「お兄ちゃんの挙げた例、確かにその通りなんだけどね?周りが全部ダイヤモンドって訳じゃないよ」
妹「だから頑張んなよ、石ころだって磨けば輝くと思うよ」
男「い、妹……きょ、今日初めて俺を慰めてくれたよな」
妹「………まっ、私はダイヤモンドだけどね」
男「?!!」
妹「そりゃあまぁ?周りと比べて、自分って可愛い方だなって思ってるし」
男「う、裏切り者!!」
妹「あははは、努力せずに輝いててすまんな」
男「貴様ぁああぁあ!!」
妹「くっくっくっ、石ころは石ころなりに頑張っちゃいな!!じゃあ、ありがとね、宿題」
男「あっ!ちょい待ち!!実は相談したい事があんだよ」
妹「ん~?残念ながら石ころをダイヤモンドにする方法なんて知らないよ、錬金術士じゃないし」
男「じ、実はな…」
妹「…………」
男「と、言う訳なんじゃよ」
妹「いや、まぁ、うん……ドンマイとしか」
男「!?」
妹「そんな絶望の表情を訴えかけられても困るんだけど」
男「いやいやいやいや!何か策とか無いの?!おまっ、に、兄ちゃんが恥を忍んで曝け出した相談なんだぞ!?」
妹「幼馴染さんに恋人が居てなんなの?」
男「悔しいじゃないか!!ずっと想って来たのに!これを機に一気に距離を縮めて、あわよくば俺の聖剣を幼馴染の鞘に!」
妹「それとも何?幼馴染さんを彼氏からルパン三世でもしたいの?」
男「………」
妹「夢と一緒だね、想う事なら誰にだって出来るよ。それを、幼馴染さんが誰かと付き合ってたら裏切られたとか思っちゃってるんだよね」
妹「いや~、これは酷い事だと思うよ。流石の私も肩を持つなんて出来ないし」
男「小さい頃からの付き合いなのに?」
妹「幼馴染さんにとっては、お兄ちゃんとの薄っぺらい中身の無い時間よりも、その人との時間の方が濃くて至福の時な訳」
男「あー待って、今すんごい凹んでる」
妹「いい機会じゃん、変わりなよ」
男「………は?」
妹「これを機に変わりなよ。色々と」
男「変わりなよって、何をだよ」
妹「だから言ってるじゃん、色々って。見返してやりなよ、幼馴染さんを」
男「見返す、ねぇ……」
妹「私はお兄ちゃんの事を充分に理解してるつもり。て言うか話してる機会なんて毎日なんだし当たり前っちゃ当たり前か」
妹「高校生活でもさ?もう少し明るく振る舞うとかさ」
男「と、友みたいになれって事か?」
妹「普段の友くんの事に関しては知識は皆無だけど、そこまで行けとは言わないよ。ほら、お兄ちゃんって普通なんでしょ?」
男「あぁ、自慢じゃないがエキストラだよ。映画で言う数秒だけ映る通行人Aだな」
妹「ほんの少し、ほんのすこ~しずつで良いから変わって行きなよ。徐々に徐々に、ね?」
男「徐々に、ねぇ……難しいよ、な?」
妹「あったり前じゃん!自分を変えていくなんて簡単な事じゃないよ。ほら、さっき言ってたでしょ?石ころだって磨けば輝くよって」
妹「石ころってのは輝きとは無縁な存在だけど、磨けば輝く。けど、大半の人はそんな事しないし、しようともしない」
妹「だからこそ、これを機に磨けば良いんだよ!確かにダイヤモンドには成れないけど、石ころの中で目立つ存在になれば良いんだよ」
男「………お前さん、本当に中学生かい?」
妹「ダイヤモンドです、はい」
男「うっわ、くっそムカつく一言をサラッと吐くな」
妹「少し、捻くれてんだよ私。強がってるだけなんだけどね」
男「まぁ、さっき散々捻くれた事言ってたもんな、友について」
妹「……やっぱりズルいよ、お兄ちゃんはさ」
男「ん?急に何言い出すんだよ」
妹「いやいや、私もチンパンジーになれたらな~って思ってさ」
男「!?そ、そのネタまだ引っ張るか?!」
妹「あははははは、じゃあ私も自分の部屋に戻るからさ」
男「あ、お、おぅ………ありがとな」
妹「どういたしまして」
乙
良いなぁこんな兄弟
理想の妹像だわさ
おつ
友と委員長がさかここみたいで萌える
~翌日~
男「………ん~」
友「分かるよその気持ち」
男「ん?はい?」
友「この通り、空は晴れ晴れとしてるのによ?学校に行けばくっそ面倒な授業が有るもんな」
男「あ~、うん……そうだな」
友「まぁ気を落としなさんなや。登校中から萎えてちゃ乗り切れないべ」
男「いや、そうじゃないんだよ」
友「あら、あらあら?違ったの」
男「半分正解なんだけど……なぁ友、どうやったら人って変わるもんだと思う?」
友「…………は?」
男「俺さ、少しだけ変わってみようかなと思ってんだよね」
友「変わってみようかなとって、な、何をだよ」
男「ん~~、分かんねぇ」
友「なんだよそれ」
男「それと、もう一つ。少し引っかかってる物が有ってな?」
友「普段使わないような脳を使おうとしなさんな、疲れるだけだぞ」
男「妹と話しててな?少し違和感を感じたっつーか何というか」
友「妹ちゃん?あはは、相変わらず仲が良いこって」
男「………」
友「ん?どしたよ急に黙り決め込んで」
男「いや、友の言う通りだなって思ってさ、柄じゃないことするもんじゃないな」
友「あははは、そうそう、気楽にな」
男「俺はお前が羨ましいよ、顔良いし、勉強は良くないけど」
友「褒めるか貶すかどっちかにしない?何か複雑なんだけど」
男「ん~、心配しなくても褒めてるよ」
友「………まっ、俺もお前が羨ましいべ」
男「俺の何処を羨ましがるんだか、寝言は寝て言おうぜ友さんや」
友「はっはっはっ、確かに」
男「今さ、貶されたよな俺」
友「気のせい気のせい」
~教室~
男「…………(とは言ったものの、変わるって何すれば良いんだか)」
男「どうにかして幼馴染に俺の良さ?を伝えて………伝えて」
男「駄目だな、やっぱ諦めきれねぇってばよ」
田中「おい~っす」
男「あっ、田中っちじゃん久しぶり」
田中「モブじゃ味っけ無いからな!!ちゃんと名前が有るんだぜ」
男「………なぁ田中っち、アンタの腕前を見込んで頼みたい事が有るんよ」
田中「パパラッチ部、部長の田中っちに任せなさい」
男「ははは……部員お前しか居ないもんな」
田中「で、頼みたい事って何だい?」
男「調べて貰いたい女子が居るんだよ」
田中「ほほ~う、全裸写真とかが欲しいのかい?」
男「それも欲しいけど、実はな……」
~廊下~
友「はぁ……なして俺が朝っぱらから」
委員長「私を自分の物にしたいんですよね?なら親睦を深める為、手伝いをするのは当然だと思います」
友「うぅ、別にそんなこと思って無いっての……それに、怒ってるならチケット返すからさ」
委員長「いいえ、それは受け取れません。何せ、明後日に貴方の暇潰しに付き合わされる道具ですから」
友「悪かったと思ってます、だから、せめて口調を何時もの貴女に戻して下さい」
委員長「コレが普段の私ですから」
友「……(こいつの事、あんまり知らないけどぜってー嘘。昨日の放課後からキャラ変し過ぎだろ)」
委員長「そう言えば、友く、いえ、友さん?」
友「ん、何ですかい委員長さん」
委員長「今日の放課後、空いてますよね?」
友「放課後?いや、空いて無いよ」
委員長「それは男くんを待つ為ですよね?だったら空いてます」
友「!?いやいや、男を待つんだから空いてねーよ」
委員長「少しだけ時間を下さい、すぐ済みますから」
友「……わ、分かりました」
~部室~
男「………」
先輩「おーい、何時までロッカーと睨み合ってんだ」
男「あっ、先輩。すみません」
先輩「いや、別に謝らなくて良いっての。それに、今日は顧問が居ないから自主練、適当にやろうや」
男「あははは、それは不味いっすよ」
先輩「で?何か悩みごとなんだろ?」
男「ま、まぁ……ちょっと、恋愛関係で」
先輩「え?お前は確か童貞だったよな?だったら彼女居ないだろ」
男「彼女居ない=童貞なんすか…」
先輩「間違っちゃ居ないだろう?で?片思い中とかか」
男「まぁ……そんなとこっす」
先輩「分かった、それ、相手に彼氏がいるんだろ」
男「!!す、凄いっすね先輩。ビンゴっす」
先輩「マジ?適当だったんだけど」
男「あ、あはは……」
~喫茶店~
友「少しだけ時間を下さい」
委員長「?何が言いたいのかな」
友「少し??喫茶店ってアンタ、ぜってー少しじゃないだろ」
委員長「…………」
友「いやいや、無視は酷いだろ?馬鹿らしい、帰るわ」
委員長「友くん、待って欲しいの」
友「んあ?ぁ、あ?友くんって……」
委員長「えっと、今日はその……ごめんなさい、あんな態度取っちゃって」
友「えっと、あのぉ、は、話が読めないんだけど」
委員長「と、とにかく!座って、ね?」
友「………長くなる?」
委員長「な、長く、したいかな」
友「分かった。男にLINE入れとくよ、一人で帰れバーカってな」
委員長「ひ、酷くない?」
友「自慢じゃ無いけどよ、こんなんであいつは怒らないさ」
友「…………はぁ?」
委員長「いや、だから…ほら、学校で馴れ馴れしく友くんと接してるとね?その、周りから…」
友「う~ん、それは無いと思うけど」
委員長「あ、有るよ!私、知ってるもん……その、友くんってモテるから」
友「ふふん、伊達に愛嬌振りまいてねーべ」
委員長「知ってる、かな……男くん、実はかなり周りの女の子からウザがられてる事」
友「えっ?」
委員長「ほ、ほら、何時も一緒だから。話し掛ける事が出来ないとか、あのチンパンジー、早く檻に入らないかなとか色々」
友「は、ははっ……は…」
委員長「それに、放課後も一緒に帰ってるでしょ?」
友「うっわ~、俺のせいでアイツの桜の花を知らぬ内に枯らしちまってたって訳かぁ……」
委員長「もちろん、全員が全員そう思ってる訳じゃ無いんだよ?ちょっと変な子達には寧ろ二人はお似合いだとか何とか」
友「止めろ、その話はこれから飲むコーヒーが不味くなるから止めてくれってばよ」
バリスタ「お待たせしました、エスプレッソでございます」
友「あっ、ども」
委員長「………」
友「カッコ良いよなぁ、バリスタって」
委員長「へ?あ、うん」
友「あはは、見惚れちまってた?悪い悪い」
委員長「いや、そんなんじゃなくてさ」
友「だったら何さ、ほら、ぶっちゃけちゃいなYO!」
委員長「う~ん、何処かで見た事有るような無いような気がして…」
友「ふ~ん、どっかで会った事有るのかもな」
委員長「………あれ?もしかして妬いてるのかな」
友「だったら嬉しい?」
委員長「う、嬉しい、凄く」
友「あははは、そうなると良いな」
委員長「………」
友「睨むな睨むな、コーヒーが苦くなるから」
委員長「エスプレッソって甘いコーヒーじゃない気がするんだけど」
友「違ぇねぇ………ん」
友「うわっ、美味いなこれ」
委員長「あれ、ここ初めてなの?」
友「うんうん、うわっ、マジで美味いよコレ、今迄飲んだエスプレッソの中で2番目に美味い」
男「………(友の馬鹿野郎、何が悲しくてよぉ)」
先輩「しかし、まさかお前と一緒に帰る日が来るなんてな~」
男「先輩と一緒に帰んなきゃ成らないんだよ……これなら一人の方が」
先輩「ん?なにボソボソ呟いてるんだ」
男「いやいや、何でも無いっすよ先輩」
先輩「そうかそうか、なら良いんだよ」
男「………」
先輩「なぁ男、お前、走るの好きか?」
男「そりゃあ……中学の時から陸上部だったんで好きっすよ、走るの」
先輩「そっか………なら質問を変えようか」
先輩「お前、部活は楽しいか?」
男「えっ、え?」
先輩「いやな?走るのって無言な訳じゃん?だから走ってる時は良いんだよ」
先輩「問題はそれ以外だよ、キツい言い方だけどさ、ちょいと浮いてるぞ」
男「あ、あはは……そうっすか」
先輩「そりゃあ性格ならしゃーないけどよ、もしかして虐められてんのか?」
男「いやいやいや!そんなんじゃ無いっすよ」
先輩「う~ん、なら良いんだけどよぉ、お前って俺たち歳上としか話してるとこ見ないんだよな」
先輩「つってもそこまでフレンドリーな訳じゃないが……」
男「媚び売ってるとか思われてるんでしょうね、どうでも良いっすよ」
先輩「どうでも良く無いから聞いてんだろう」
男「あいたっ!!せ、先輩?!ゲンコツは無いでしょゲンコツは!」
先輩「…………張り合いが無いからか」
男「まぁ、そんなとこっす」
先輩「あははは、素直だなお前は!嫌われて当然だわな~」
先輩「ハッキリ言うが頭一つ抜けてるもんなお前。才能って奴だわな」
男「努力っすよ!努力!中学ん頃からずっと走り回ってたんすよ?今は……サボってますけど」
先輩「羨ましいなぁおい、嫉妬するわ」
男「………先輩くらいなもんっすよ、俺にこうやって近付いて来てくれる人って」
先輩「そりゃあ可愛い後輩だからな!可愛がって何が悪いんでい!」
男「………はぁ」
先輩「あっ、そろそろだ」
男「あっ、あそこ右っすか?俺は真っ直ぐなんで」
先輩「そゆこと」
男「あ、あの、先輩、何か……ありがとうございました」
先輩「ん~?お悩み相談なら何時でも良いぞ~?お前の悲惨な恋愛事情も知れたしな」
男「だ、誰にも言わないで下さいよ?!」
先輩「分かってる分かってる、まぁ頑張りなさいな」
男「ははは……や、やれるとこまで頑張りますわ」
先輩「…………なぁ後輩」
男「ん?なんすか」
先輩「お前、自分が思ってるより嫌われて無いからな」
男「え?」
先輩「ただな、お前は構え過ぎなんだよ。牙を剥き出しにしてる犬に手を差し出そうと思うか?」
男「う~ん、しないっすね」
先輩「俺に言ってくれたよな?少しずつ自分を変えたいって。それ、その女の子の為にじゃ無くて、自分の為にと思って頑張んな」
先輩「俺は、牙を剥き出しにしてる犬に手を差し出そうとしてる奴を知ってる」
男「ん、どういう意味っすか」
先輩「早く周りにもお前を見せてやれると良いな、リア充は[ピーーー]」
男「あっ、せ、先輩!!………走って行かなくても良いだろうに」
男「最後に意味不明なこと言うしよぉ……まぁ良いや、コンビニ寄って帰るべ」
友とかいうキャラ邪魔だな
何が目的かわからんSSは読んでてモヤモヤする
友の方にスポット当たって男の話が全く進んでないからな
前にも友の話しに引っ張られて、男の話しが中途半端に終わった奴がいたな
そういう人はだいたいキャラを増やしすぎたり、モブに名前つけたりする
そんなことより架空の彼氏作っちゃって死ぬほど後悔して最終的には死ぬほどデレる幼馴染が見たいです。はい
これ面白いな
登場人物全員めんどくさいけど
なんか勿体ない
~玄関~
男「ただい
妹「お兄ちゃん!!」
男「ま゛ぁ゛?!」
犬「はっはっはっはっ」
男「いっづぅあっ、あ……ドア……頭、こ、こうとうぶぅ…」
妹「あっ!ごめんごめん」
男「お、俺に恨みでも有るのか…た、タックルは無いだろタックルは」
妹「いや~、お兄ちゃんの抱き付いてやろうと思ったんだけどね?ほら、お兄ちゃん臭いし……寸前でね?」
男「だがらっで……あ、頭から突っ込んでくるやつが居るかよ…」
妹「それだけ急用って事だね、ほら、早くシャワー浴びて!終わったら私の部屋!」
男「いや、別に今ここでも良い、だろ」
妹「良く無いから言ってるの、さっさと終わらせて来てよね」
男「ったく、要件だけ言って行きやがった……あいたたたた、これ、たんこぶコースだろ」
犬「はっはっはっはっ!!」
男「あはは、舐めるな舐めるな。ほら、舐めるなら兄ちゃんの靴を舐めな」
犬「はっはっはっ!」
犬「………」パタリ
~妹の部屋~
妹「………」
コンコン
妹「………」
ドンドンドン
妹「………」
ガチャ
男「おい、無視かよ」
妹「んあっ、ごめんごめん、暇潰しにエレキ弾いてたから」
男「それは良いんだけどよ、要件って何さ」
妹「このヘッドホン、最近新しくしたんだよ?良いでしょ~」
男「要件は?」
妹「………えっとね、恋愛相談なんだけどね?」
男「おっ、遂にお前にも彼氏の一人や二人持ちたくなって来たってか」
妹「あはははは、違う違う。友達のだよ」
男「それ、俺が力になれるのか?こう見えて俺もお前同様、冷え冷えな人生送らせて貰ってるんだが」
妹「知ってるよそれ位、つーか私も一緒にすんなっつーの……けどね?ちょっと私一人じゃ荷が重いかなって思っちゃったんだよね」
男「………それで?」
妹「お兄ちゃんはさ、私と付き合えって言われたら付き合える?」
男「あぁ、無理だ」
妹「そっ、即答なんだ!?なんかムカつくよそれ」
男「常識的に考えて、兄妹で付き合うとか無いだろ」
妹「ふ~ん、そういうの好きな癖に良くもまぁ言えるよね」
男「はいはい、俺は自分の事を棚に上げる屑ですよっと…………ん?」
妹「あっれ~?もしかして気付いて無いと思ってたのかな~?」
男「は?は?は??」
妹「4冊有るよね、いや、4種類って言った方が良いですかな~?」
男「おいおいおいおい!!は!?はぁああ!?!」
妹「月刊誌だもんね~、毎月買ってるんだよね~」
男「ぁ……っ…あ…」
妹「私も鬼じゃあ無い。だから相談に乗って欲しいんですよ」
男「に、ニヤつきながら言わないで下さい……」
妹「言っとくけど、兄妹としての立場はコッチが上だからね?勘違いしない様に」
男「………はい」
妹「………と、言う訳なの」
男「や、8つ上か…」
妹「そっ、バス停が目の前にある喫茶店有るでしょう?そこで働いてる人に想いを寄せちゃってるウチの馬鹿が居るんだよね」
男「23歳、か…」
妹「絶対相手にされる訳無いじゃん?前から相談受けててさ~?一回見に行ったんだよね、その馬鹿と」
男「おい、さっきから友達の事を馬鹿とか言うなっての」
妹「一目で分かったよ。あ、これ無理だなって」
男「………ん?なぁ妹、その子とは前から相談受けてたって、何で今更俺に相談なんだよ」
妹「それがさ、その子、明後日に告白してみるって言って聞かないんだよね」
男「いやいや、ぜってー無理だろ」
妹「だよねだよね?!だから何とかして止めたいと思ってさ」
男「う~~ん……その子はさ、OK貰えると思って告白する訳だよな」
妹「これでもさぁ、何度も止めたんだけど向こうは絶対大丈夫だからって……行く度にその人と会話してるからって」
男「それ、言っちゃなんだが接客の一種だよな」
妹「そっ。向こうからしたら客と店員なんだし……どうしよう」
男「…………ふふ」
妹「ん?何さ気持ち悪い笑み浮かべちゃって」
男「ちょっと嬉しくなってさ」
妹「嬉しくなったって、今の流れでお兄ちゃんが嬉しくなる要素なんて有った?」
男「だってよ、要するにお前は友達が不幸な目に会うのが嫌なんだろ?何だかんだ言いながらその子を想ってやってるんだなって」
妹「ま、まぁ……その…か、数少ない友達だしさ」
男「だよな、お前友達居なさそうだもん」
妹「んな!?ば、バカ兄貴にだけは言われたく無いね!そっちこそ少ないじゃん!」
男「い~や、俺の方が多いな。お前は何つーか一匹狼オーラが凄いし、俺と違う理由で浮いてそうだ」
妹「じゃ、じゃーさじゃーさ!バカ兄貴は両手より多いの!?友達!」
男「ん~、どうだかなぁ」
妹「言ってよ!逃げるな馬鹿野郎!」
男「あはははは、心配しなくても俺もお前と一緒で少ないよ。両手じゃ余る」
妹「………ふん!」
男「可愛い妹の頼みなんだ、手を貸すに決まってるから不貞腐れんなっつーの」
妹「それなら良いんだけどさぁ、実際どうすれば良いと思う?」
男「一番手っ取り早いのが告白する前に失恋、だな」
妹「言ってる意味が分かんない」
男「お前がその人を見た時、無理だなって思った理由はなんだ?」
妹「そんなの、向こうに彼女が居そう…だったから………あ、成る程」
男「そういう事だ、明日行って聞いてくれば良い。その読みが有ってれば傷付き具合は最低限で済む筈だしな」
妹「そっか~、だったら昼前に行ってみようよ!そこでお昼食べよ」
男「はい?」
妹「は?」
男「えっ、ちょっと待って待って。何で?」
妹「だからぁ、明日行こうよ、喫茶店」
男「い、行ってくれば良いじゃん」
妹「…………机の引き出しの2段目」
男「!!」
妹「ベッドの下、本棚の上、普段、全部の教科書を入れてるダンボールの中」
男「あ、明日何時?」
妹「昼前って言ったよねぇ?」
男「分かりました、では僕はその日、部屋で待機して待ってます…」
妹「そう、それで良いの」
男「………あの、い、妹さん?」
妹「なんですかなお兄様?」
男「い、いえ……そのぉ、な、何故場所を…べ、ベッドの下は確かにベター過ぎますが……ほ、本棚の上に関しましては、妹様の身長では到底届かぬ場所な故、何故そのような行動に
妹「それが今、私がお兄様に言わなければならない事なのでしょうか」
男「すみませぬ…」
~翌日~
男「んん……いまなんじだぁ」
男「9時半、か…昼前って11時くらいに出んのかな」
男「あれ?田中からLINE来てるな、何々………!?」
男「……………あっ、もしもし?田中?」
田中『おはようさん、昨日は変な時間にすまんな』
男「いやっ、あのっ!ら、LINEのアレ……マジ?」
田中『パパラッチ部を舐めんなよ?バッチリだよ』
男「すげぇよ、パパラッチ部すげぇよ!!で、で?あ、相手は……だ、誰なんだ」
田中『ふっふっふ、それは週明けのお楽しみだな、期待して待ってろよ』
男「えぇ!?ちょっと待てよ今教えてくれよ!つーか何で月曜なんだよ!今が無理なら後ででも!」
田中『すまんな、パパラッチ部はエンターテイナーなんだ。お楽しみは週明けまで取って置こうぜ』
男「えっ!?あっ、おい!!たなっ……き、切りやがった」
男「た、頼んだの昨日だぞ?もう幼馴染の彼氏が分かったとか……ぱ、パパラッチ部すげぇわ」
ガチャ
妹「準備出来たー?」
男「えっ?あっ、下で待っててくれ、着替えたらすぐ行くから」
妹「もしかしなくても寝起き?まぁ良いけどさ、早くしてよね」
男「へ~い」
妹「しっかし久しぶりだよね~」
男「ん?久しぶりって、何がだ」
妹「いやいや、こうやって二人で外に出掛けるの」
男「はぁ?たまにコンビニとか行くじゃんか」
妹「はああぁ、コレだから童貞は嫌だねぇ、ラノベの主人公かっつーの」
男「ど、童貞は関係無いだろ童貞は!?お前だって処女じゃねーか」
妹「あのさ、今は家じゃなくて外に居るんだよ?考えてから発言してよ、コッチが恥ずかしくなるじゃん」
男「あっ、悪い……」
妹「変なとこ鈍感っつーか何て言うか、それがお兄ちゃんらしさなのかも知れないけど今の私には理解出来ません」
男「久しぶりに、ぼくらの見たくなってきたな」
妹「ん?何か言った?」
男「あはは、何でも無い。でさ、その喫茶店って何時から開いてるんだ」
妹「それ、本気で言ってる…?」
男「本気だけど、何か変だったかな」
妹「本気の本気?バス停前の喫茶店、知らないの?」
男「あぁ!喫茶店なんて行く相手が居ないからな!」
妹「なんか……ごめん」
男「馬鹿野郎、そこは笑って流してくれよ惨めなんてレベルじゃ無いってばよ」
妹「そうだよね、お兄ちゃん、友達居なかったもんね…」
男「おい馬鹿、少ないが居るには居るんだぞ憐れむなよおい」
妹「喫茶店B3Gって結構人気店な筈なんだけどなぁ」
男「び、びーすりーじー?」
妹「Begegnungを略してB3Gなんだってさ」
男「へ~、‘‘出会い”ねぇ……洒落乙な名前だな」
妹「ほえ~、凄いねお兄ちゃん、ドイツ語分かるんだ」
男「もっと褒めても良いんだぞ?妹よ」
妹「まっ、皆はGは言わなくてビースリーって言ってるけどね。そっちの方がしっくり来るし」
男「つーかさ、今更なんだけどな?その人に彼女が居るか居ないか、その子は聞かなかったのかよ」
妹「聞いて無いから無茶しようとしてんの!それを止める為にこうして二人でお店に行って聞いてみるんでしょ?」
男「ははは、ですよね」
妹「サラッと聞いちゃえば良いんだよ、1回しか行った事無いけど私達は客だよ?へーきへーき」
男「う~~ん、何つーか、プライバシー云々な気が」
妹「別に嫌な客だと思われようが私には関係無いしね、ほら、早く行こうよ」
男「その無神経さが少しだけ羨ましいな」
妹「ほらー!早くー!」
男「分かってますよーっと」
期待
一つのSSに複数のSSを無理矢理詰め込んでるせいで一つ一つが薄まってる
おつ
これからどうなるんだ
どうせ大学生がDVクソ野郎ってテンプレなんだろ
男と友と妹の話を同時にやる意味が今の所全然見えないけどこの先一つにまとまるような進み方すれば凄いんだがな
がんばれ
そんなとっ散らかってるか?
俺はかなり好きだぞこれ
幼馴染み全然でてこねえな
とりあえず期待
期待
はよ
このSSまとめへのコメント
おおお
期待