城島「もっとアイドル作戦です!」 (50)



城島「うーん・・・」

山口「茂ちゃんなにオモチャ片手に真剣な顔してんの?やることいろいろあるんだから早く準備して」

城島「待ってえなぐっさん。確かに島の開拓も順調で急ぐ気持ちもわかる。でも僕らこれでええんかな?」

山口「は?」

城島「確かに自然との対話や昔ながらの伝統を皆に知ってもらうことも大事や、僕らの使命やと思うとる。
けど、今のご時世それだけでやっていけんことも事実や」

山口「うーん、まぁ採算や納期に縛られないからやれることだよね。でもだからこそ俺らの手でやることに
意味があるんじゃないの?」

城島「ぐっさんはこれまで何を見てきたんや!?全国の農家さんや町工場のみなさんがどれだけ苦労して
、試行錯誤してると思うとるんや!?僕らばっかりそんな甘えたこと言うてたらあかん!」

山口「うおっ、どうしたのよ、今日はいつになく熱いじゃない」

城島「アホなこと言うたらあかん、僕はいつでも熱い闘志を秘めとるんや」

山口「ふーん、で、何がしたいの?」

城島「これや!」

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山口「あ、それプラモ?。よくできてるじゃん。アームもシャベルもないけど、何に使う重機?」

城島「これはな、こう塹壕を乗り越えたり鉄条網を突破するのに使う・・・ってなんでやねん!
どう見ても戦車やろ戦車!」

山口「うん、Ⅳ号戦車だね。ダメだよ茂ちゃんこれそういう番組じゃないんだから」

城島「いや、僕が言いたいのはな、こうした産業技術の結晶にこそ僕らの伝えるべきことが詰まっているんやないかということなんや」

山口「確かに今使われている便利な技術や機械もこういうものが基礎になっている部分も大きいよね。今みたいに
コンピューターで自動化されているわけでもない、全部人の力でやってたんだから、本当頭が下がる思いだね」

城島「せやろ?僕らも見習って向上心を持たんといかんのや」

山口「うん、だから俺たちの力で水路を完成させようよ」

城島「せやな!…ちゃうやろ、こういうご先祖様たちの残してくれたものを大事に活用していくことが重要なんやって!」

山口「茂ちゃんのご先祖様ってドイツ人だったんだ」

城島「いや、れっきとした日本人やけども?」

山口「うん、知ってるけど。でさ、何がしたいの?怒らないから言ってごらん?」

城島「お、おう、あのな」

山口「うん」

城島「…せ、戦車道…」

山口「またすぐ影響されるんだから…それでⅣ号か」

城島「えっ、ぐっさんガルパン知ってんの!?」

山口「よくは知らないけど、ニュースになってたじゃない。大洗町の震災復興に貢献したご当地アニメって」

城島「なんやそうかあ…でもなんで戦車の名前とか知ってるん?」

山口「俺らくらいの男なら一度ははまるでしょそういうの。戦闘機とか戦艦も作ったことあるよ」

城島「そうかー。せっかく話し相手ができたかと思たんやけどなあ…」

山口「悪いね。あーでもまぁ聞くくらいならできるから、話してもいいよ」

城島「ホンマに!?」

山口「うん、だってほら」

城島「あ、雨降ってきてもうたなぁ…今日の作業まではもつかと思ってたんやけど」

山口「だから早くしてって言ったのに。少しでも何か見つけて舟屋で作業しようかと思ってたんだけど」

城島「スマン…」

山口「まぁ天気には勝てないよ。メンバーと意見交換するのも大事だしね」

城島「ぐっさん…」

山口「あーもーこんぐらいで泣かないでよ恥ずかしい」

城島「スマンなぁ…」

山口「で、戦車道ってなんなの?戦車で的を撃つの?」

城島「んー、それについては実際見てもらったほうが早いな。ちょっと待ち、BD全巻あるから」

山口「え」

城島「どこ戦がええ?僕はプラウダ戦がいっちゃん好きなんやけど、ああでも最初からの方がええかな?」

山口「何それいつも持ってきてたの?」

城島「うん、このロケ移動時間長いやろ?一話30分区切りやからちょうどええんよ。で、どれがええ?」

山口「んーじゃあドイツの戦車がたくさんでるやつ」

城島「黒森峰か…最終回になってまうけどええの?」

山口「え、なに全部見せる気?試合の雰囲気が分かればいいんだけど」

城島「そうかー。んじゃ高台に陣取っての砲撃戦のシーンがええかな」

山口「は?砲撃戦?」

城島「ちょっと待ってな。…ええで、これが戦車道や」

『まほ「想定より早く陣地を構築したな…囲め」』


山口「なにこれこわい」

城島「迫力あるやろ?」

山口「ありすぎだよ!なにしてんのこの子たち!?あぁ危ないって!」


『エルヴィン「ヘッツァーのお兄ちゃんみたいなやつ!」』


山口「なにこれ戦争アニメだったの!?あの子たち死んじゃったんじゃないの!?」

城島「大丈夫やって、戦車の中はカーボンでコーティングされてるから外の装甲や機材が壊れても中は安全なんや」

山口「なにそれすごい」


『まほ「ヤークトティーガー、正面へ」』


山口「いやでもこれ戦力に差がありすぎじゃない?Ⅳ号がいるのが主人公側なんでしょ?勝てるわけないよ」

城島「そうなんや、これまでさんざん苦労してやっと決勝まで勝ち進んだんやで?スポ根ものの王道やろ」

山口「根性でどうにかなる問題じゃないでしょこれ…」

『みほ「はい!おちょくり作戦、開始してください!」』


山口「お、ちっちゃいのがきた」

城島「カメさんチームのヘッツァーや。ちょこまか動いてかわいいやろ」

山口「戦車相手にかわいいとかちょっとわかんないわ」


『黒森峰女子「くそっ、相打ちになるから撃てない!」』


山口「なるほど、あえて敵陣に突っ込むことで敵の火力を封じる作戦なわけね」

城島「せや、大洗女子は確かに戦力も練度も他の強豪校にはとても敵わん。でもみぽりんの作戦指揮と学校を守りたいというみんなの想いで立ち向かってきたんや」

山口「え、なに負けたら学校取られちゃうの?」

城島「いやそこまで物騒やあらへんよ、大洗女子は目立った実績がなくて廃校にされそうに…あっ!あかんネタバレしてしもた…」

山口「いや別に全部見るわけじゃないし…ホント王道展開だね」

『みほ「右方向に突っ込みます!」』


山口「あれ、強そうな戦車あるじゃん。これもタイガー?」

城島「いや、これはポルシェティーガーって言ってティーガーⅠとの採用争いに敗れた戦車や」

山口「とことん戦力に恵まれてないな…」

城島「とは言っても電動機による駆動がうまくいかへんかっただけで、砲や装甲は頼りになるで?」

山口「そういえば他の戦車とエンジン音が違うね」

城島「ええとこ気づいたな!3Dモデリングによる車体はもちろん、駆動音や砲声にも凝ってるんや!」

山口「あれ、でもなんかバチバチ言ってんだけど」

城島「そこが弱点なんよなあ…でも心配いらへんで」


『ナカジマ「はいはーい、大丈夫でちゅよー」』


山口「走りながら修理してる…ムチャクチャだなこれ」

城島「うん、そこは製作スタッフが気を使ったところで、リアリティとフィクションのバランスが大事なんや。あんまりリアルにしすぎてもとっつきにくいやろ?」

山口「確かにね。テンポよく展開が進むから見てて退屈しないし、次は何をしでかすんだろうって気になっちゃうな」

城島「さすがぐっさん、ええこと言うなあ。脚本の流れは王道そのものやけど戦車戦はアグレッシブに奇抜に!それが大洗女子の魅力でありガルパンの魅力なんや!」

なるほどTOKIOの戦車道か面白くなりそう期待

『みほ「この川を渡ります!」』


山口「しかし広いねこの会場」

城島「ここは陸上自衛隊の東富士演習場やで。他にも大洗の商店街で試合したりしとって、その縁で実際の大洗町と
のコラボが実現したんやな」

山口「いちいちやることが物騒だね。お店とか壊れなかった?」

城島「ああ、見事に壊したで。そこのモデルになった旅館の若旦那もイベントの盛り上げ役を買って出てくれて、
ファンの間では有名人や」

山口「なんかもう突っ込むのが無粋な気がしてきた」

城島「うん、僕も好きやけどあんまり真剣に考えたらあかん部類のアニメやでこれ」


『桂利奈「あ、あれ…うごかない…!」』


山口「止まっちゃったよ」

城島「止まってしもうたなあ。後ろからは敵の大部隊が追ってきてる、さてどうするか」

山口「なにこの回想。前になんかあったの?」

城島「昔、みぽりんは黒森峰の生徒やったんや、でも試合を放棄して仲間を助けに行ったことで戦車道を
辞め、戦車道をやっていないはずの大洗女子に転校してきたんやけど…」

山口「今度はその学校を守るためにまた戦車に乗ることになったと」

『沙織「行ってあげなよ」』


山口「いい子たちだね」

城島「うん、もちろん試合には勝たなあかん。でもそれ以外にも大切なものがあるはず。それはずっとみぽりんが
探し求め続けてきた信念なんやで…くぅっ」

山口「マジ泣きしてるよこの人…」


『杏「西住ちゃん飛んでるねぇ~!」』


山口「わー飛んでるねー」

城島「飛んでるやろ…」

山口「俺らもこれからも頑張っていきたいね」

城島「せやな…」


『みほ「全車両、ウサギさんチームと歩調を合わせて移動してください!」』


山口「お、なんとかなったみたい」

城島「まだまだこれからが見せ場やで」

山口「始めから市街地での乱戦に持ち込むつもりだったのね。相手のキャプテンには見抜かれてるみたいだけど」

城島「せやろなあ。相手はなにしろ西住流の西住まほ、みぽりんのお姉ちゃんやから…」

山口「ほんと王道を外さないねこれ」

『沙織「Ⅲ号だよ!Hかな?Jかな?…って一目で戦車の種類がわかっちゃう私ってどうなのよ…」』


山口「偵察かね、位置を連絡される前に倒しておきたいな」

城島「と、思うやん?」


『優花里「マウスです!すごい…動いてるところ、初めて見ました…!」』


山口「いやいやいや!なにあれ反則じゃないの!?」

城島「まぁ一応試合に使えるのは1945年8月15日までに設計が完了、試作されていた車両のみって規則はあるんやけどな」

山口「さっきのポルシェティーガーみたいに制式採用されなかった戦車も活躍できるってわけね」

城島「うん。ちなみにこのマウスは規格外の重量のために既存の駆動方式じゃ無理があるってんで、これも電動方式を採用しとるんや」

山口「ハイブリッドやEV車の先駆けがこんな形であるなんてなあ」

城島「まぁ、あんまりにも重すぎて通行できる道路や橋が限られるし、輸送手段も少なくて戦略的に展開することができない欠点があったんやけどな」

山口「それは作る前に気づいてもいいような気がする…」

『左衛門佐「おのれぇー!カモさんチームの仇ィー!!」』


山口「うわっ、七両しかいないのに二両もやられちゃった」

城島「ここ一番で頼りになる三突が…もうダメかと思ったなあ」


『エーンターエーンターミッショーン♪』


山口「ここで終わっちゃうの!?いやまぁ主人公側が勝つんだろうけど…どうやって倒すのあれ」

城島「気になるやろ、続き見たくなったやろ?」

山口「むかつく顔してるなぁ…まぁいいよ続き見して?」

城島「よし、じゃあ最終話「あとには退けない戦いです!」スタートや」

『エルヴィン「我らの」カエサル「歴史に」左衛門佐「今」おりょう「幕が下りた…」』


山口「そら幕も下りるわ…」

城島「正面からではどうしようもない相手やしな。仮に別働隊が居て背後を取ったり狙撃できても貫通できないやろなあ」


『沙織「いくらなんでも大きすぎ!こんなんじゃ戦車が乗っかりそうな戦車だよー!」』


山口「お、なんか思いついたみたい」

城島「意外と無茶やるんよなみぽりんも…」

山口「まだこれ以上の無茶があんの…」


『カチューシャ「わぁーお」』


山口「わぁーお」

城島「これ実際の戦車なら死んどるよね…」

『典子「ブロック完了しましたぁ!」』


山口「その発想は無かったわ」

城島「実戦での効率を考えて一つの砲塔に一つの主砲、戦車設計が成熟した末期に開発されたからこその意外な弱点やったな。初期の大型戦車なら砲がいくつもついてたりしたんやろうけど」

山口「いやこんなのやろうとする敵がまず居ないって」


『典子「根性で押せー!」あけび「はい!」妙子「気持ちは分かるけど意味ないですから!」』


山口「あ、俺この子たち好きだな。スパッツとかサポーターつけてるけどバレー選手なの?」

城島「うん、部員が集まらず廃部になったバレー部の子たちや。戦車はあんま強いのをもらえんかったんやけど、
乗員のスペックと根性は登場チーム中随一や」

『みほ「こちらは4両です。相手はまだ14両、しかしフラッグ車はどちらも一両です!」』


山口「いよいよ正念場か。指示がビシバシ飛んでるね」

城島「うん、僕もこんな風にできたらええんやけどなあ」

山口「う、うん。まぁ俺らのリーダーのよさはまた違う面にあると思うな」

城島「せやろか」

山口「フラッグ車との一対一の機会を伺うって、それ倒したら勝ちなの?」

城島「うん、相手のフラッグ車はみぽりんのお姉ちゃんが乗っとるティーガーⅠや」

山口「それはそれで無茶っぽいけどなあ」

城島「そこは戦術と腕かな」


『みほ「それではこれより最後の作戦、「フラフラ作戦」を開始します!」』


長瀬「マジやべぇ超雨降って来たっすよ!」

国分「これじゃなんも出来ねぇよなー」

松岡「まぁ俺らだけじゃ何にも決まらねえけどなw…あん?」


『ウサギチーム「戦略大作戦!!!!!」』


山口「…よしっいけっそこだっ!」

城島「逞しくなったなあ…おっちゃん嬉しいで」グスッ

長瀬「うおっ!二人で何見てんすか真昼間っから!」

国分「いやアニメじゃんこれ、えっそういうやつ?」

松岡「どっちのだか知らないけど俺悲しくなっちゃうよ…」


『紗希「やっきょう、すてるとこ」』


山口「ちょっと静かにして、いいとこだから」

城島「僕のガルパンやで、一緒に見るか?」

長瀬「なんかいっぱいあるけどなんすかこれ?ガールズアンドパンツ…略してガルパン?」

松岡「いいね、俺そういう頭悪そうなの好きよ」

国分「あーガルパンね。リーダーキャタピラ好きだもんね」

『梓「ヤークト、西住隊長のとこ向かわせちゃいけない…!」』


城島「おっ、太一知っとんの?」

長瀬「マジっすか太一君!何色が好きなんすか!?」

松岡「太一はあれだな・・・水色とか好きだろ」

国分「黒かな。って何言わせんの!大洗の商店街でイベントやってるやつでしょ?」

城島「なんやー、太一もその口かぁ。やっぱ情報番組もっとるやつは違うなあ」

長瀬「すげぇ!ちょっと俺そこ行ってくる!何県すか!?」

松岡「いやそれはねぇよ、んじゃパンって何なのよ、パン作ってんの?」

長瀬「食うんすか!?パネェ!松岡君マジパネェ!」

城島「パンツァーや。ドイツ語で戦車って意味やで。あと太一、キャタピラはキャタピラー社の登録商標
やからクローラーとか履帯って言うのがええで放送的に」

太一「へー、リーダー詳しいね」

城島「まぁこれにハマってからちょいちょい調べたり、本で読んだ程度なんやけどな」

松岡「なに、大型特殊でも取るの?」

長瀬「えっ、島で戦車使うんすか!?何と戦うんすか!?」

城島「い、いやこれは単に趣味で、DASHとは関係あらへんよ」

山口「お前らうるさい!主に長瀬!!」

長瀬「スンマセン」

松岡「ちょっと兄ぃ、自分たちだけサボっといてその言い草はないんじゃないの」

山口「む」

城島「あー、それに関しては僕がモタモタしとったからやで。ゴメンな、ちゃんとみんなにも知らせればよかったんやけど」

国分「まー急だったしね。どのみち俺らの戻る場所はここしかないんだし」

長瀬「なんすか太一君、ちょっとかっこいいっすねそれ」

山口「悪かったよ。いやこれが意外と面白くてさ」

松岡「へー、そこまで言うなら俺も見たいな。ちょっと巻き戻してよ」

城島「ほんなら最初からにするか」

『亜美「大洗女子学園、三式中戦車!走行不能!」』


山口「あれ、さっきこんなのあったっけ」

国分「すごいとこから始まるね」

松岡「いやこれ6巻って書いてるけど?」

城島「あ、そうかこのディスクの最初からやから11話になってもうたのか」


『みほ「モクモク作戦、始めてください!」』


長瀬「なにがなんだか分かんないんすけど」

国分「どうせ見るならちゃんと最初から見たいよね」

松岡「いや今11話なんでしょ?少なくとも5時間はかかるじゃん!」

山口「キリのいいとこで切り上げないとダメだな」

城島「うーんそうやなぁ…あっ、せやせや、番外編で50分のやつがあるからそれにしよか。それなら試合の始まる前から勝敗決まるまで見られるし」

山口「うーん、さっきのも気になるけどまぁいいか。茂ちゃんあとで貸してね」

国分「試合って戦車で戦うの?死んじゃう系?」

松岡「いや死んじゃうのだったら地元とコラボとか無理じゃね?エロいのとかも」

長瀬「いやある意味商店街の皆さんの生き死にがかかってんすから、背に腹は代えられねえっすよ」

城島「あー、うんまぁ、とりあえず見てみよか」


『アンチョビ「きっとやつらは言っている。ノリと勢いだけはある、調子に乗ると手ごわい!』


松岡「なんかイタリアっぽいなここ」

国分「すげぇ髪型」

長瀬「なんかガラ悪いっすねこの子ら」

山口「今度はイタリアの戦車が出てくるの?」

城島「せやで、この話は結構細かいところまで説明してくれるから安心しい」

『アンツィオ女子「今の季節、学食のランチ売り切れ早いッスよ!」』


国分「あれ、あのマントの子リーダーなんじゃないの?」

松岡「威厳ねーなリーダー」

長瀬「リーダーがあれじゃこの先心配っすね」

山口「苦労人だなリーダー」

城島「リーダー言うのやめてくれへんかな。総帥(ドゥーチェ)って呼んだげて」


『アーイジャスフィマイウィーン アイジャスフィマイシャァイ♪』


松岡「コケたな」

長瀬「見えなかった!何色!?」

国分「わかんなかった。もっかい!」

城島「いや、コマ送りしても見えへんから」

山口「ああいう子は上下セットでけっこう派手な感じかも。ピンクとかオレンジとか」

城島「さおりんは白に決まっとるやろ!!」

一同「……」

山口「…ごめん」

城島「い、いやごめん、さっきの五人組がメインになるから覚えとき。左から装填手の秋山優花里ちゃん、戦車マニアで何でも屋やね。操縦手の冷泉麻子ちゃん、頭はええんやけどちょっと面倒くさがりなのが玉にきず。車長の西住みほちゃん、気は小さいけど実力とここ一番の度胸はあるで。通信手の武部沙織ちゃん、モテるために戦車道を始めたムードメーカーで女子力はかなりのもの、お嫁さんにしたい子ナンバーワンや。僕はそんなん気にせえへんけど、体重をいつも気にしてるからDASH島産の魚介や山菜でヘルシーメニュー作ってあげたいなあ。最後に砲手の五十鈴華ちゃん、おっとりしてるようで芯は強く、食べるのが大好きや」

松岡「いやそんないっぺんに言われても」

国分「なんとか長とかなんとか手とか、なにがなんだかわかんないよ」

長瀬「ていうか一人だけ明らかに長いんすけど」

山口「装填手は砲に弾を込める人、操縦手は運転する人、車長は指示を出す人、通信手は味方と連絡を取り合う人、砲手は砲を撃つ人だね。リーダーは沙織って子が好きみたい」

『ふーみだしったーそーらにはしってーくーひーかり♪』


長瀬「戦車とかキャラがいっぱいっすね」

城島「学校もたくさんあるし、だいたい10~20両とかで1チーム。そんで一両に4、5人乗ってるからな。そんだけ戦車も登場キャラもいっぱいおるで」

松岡「学校って部活なのこれ。それで若い子ばっかりなんだ。かわいそうに」

山口「戦車道って競技があって、とりあえず戦車の中に居れば安全なんだってよ」

国分「そのまま自衛隊に入らされそう」

城島「あくまでスポーツやからそのへん深く考えんとこな」


『やーぶれそーなこーどうつーれていくーんだー♪』


長瀬「なんすかこれかっけーすね!」

山口「おー短砲身もこうしてみると格好いいなあ」

国分「たんほうしん?」

城島「短い大砲ってことや。今みたいに太くて長い砲を作る必要がなかったころの戦車やから」

松岡「なんか悪そうな子たちが…んっ、イケてるおねーさんが居るじゃないの。この人も出るの?」

城島「あーその人はたまにしか出ないからなあ。あくまで昔の戦車がメインやから」

松岡「ちぇー」

『杏「かぁーしまー。次のステージどこ?」』


山口「待って、今なんか変なのが見えた」

国分「船の上に街・・・?」

長瀬「地球温暖化もここまで来ましたか」

松岡「ははーん、数少ない陸地をかけて戦車で戦うんだな?」

城島「そこまで深読みせんでいいから。単に学校が船の上にあるんよ」


『桃「イタリアの文化を日本に伝えようと設立された、イタリア風の学校だ」』


国分「えー、じゃあこの船いったい何mあるのよ」

城島「7,600m」

松岡「は?」

城島「7,600m」

長瀬「つれたか丸の何倍だろう」

山口「どの免許取ってくればいい?」

城島「何年も働かんと取れんからやめえや。だから深く考えたらあかんて」

『華「CV33ってわたくし大好きです。小さくって可愛くって、お花を活ける花器にぴったりです」』


国分「かわいい…?」

松岡「よしわかった、俺たちの常識が通用しないってわけだな?」

山口「知らない戦車ばっかり。イタリアって戦車持ってたんだ」

長瀬「あ!その寝てる子パンツ見えそう!」

城島「だから見えんて!フランスもやけど戦車戦術が浸透する前に退場しちゃった感じやからな」


『杏「だからこその秘密兵器かー…まぁいいや!そのうちわかるし」』


松岡「あ、サンクス」

国分「最近いろんなアニメがコンビニとコラボしてるよね」

山口「ローソンとかいつもなんかやってる気がするわ」

長瀬「バイトしながら部活かあ。偉いなあ」

城島「サンクス無くなってしまうんよなあ…」

『秋山優花里のアンツィオ校潜入大作戦』


国分「なんか始まった」

松岡「あーこうつながるわけね。最初に出てきたのが対戦相手の学校なんだ」

長瀬「着替えシーンまであるとかこの子いい子っすね」

山口「楽しそうな学校だなあ」

城島「みんないい子たちやで」


『ペパロニ「アンツィオ名物鉄板ナポリタンだよー!おいしいパスタだよー!」』


長瀬「うまそう」

松岡「おっ、いいねーいい手際だ」

国分「名古屋あたりの名物じゃなかったっけ。今度見かけたら食べよう」

山口「あれがCV33?ほんと小さいなー」

城島「あれでも大特になるんかなあ」

『アンチョビ「これが我々の秘密兵器だー!」』


長瀬「つよそう」

山口「へー、格好いいなあ。久しぶりにプラモでも作ってみようかな」

城島「このアニメに登場した戦車はことごとく品薄になるんやけどな」

国分「まぁテレビ番組じゃあよくある話だね」

松岡「しかしかわいい子多いなー」


『アンツィオ生「「「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」」」』


長瀬「リーダー!」

国分「リーダー!」

松岡「リーダー!」

山口「リーダー!」

城島「お、おう。照れるからやめてや」


『みほ「これが本当のアンツィオ戦です!」』


松岡「あ、やっと始まるのね」

国分「本当のって?」

城島「本放送時はちゃんと描かれなかったのを、後からOVAで出したのがこの作品なんよ」

長瀬「かわいそうに」

山口「へー、じゃあ結構人気あるんだねこれ」

城島「映画もやっとるしな」

んもー、すぐ免許取得の話するー

『みほ「ここもソウルネームなんだ」』


国分「何の練習?」

城島「砲に弾を込める練習やね。徹甲弾で4kgくらいあるから大変な作業や」

松岡「女の子がやるもんじゃないな」

山口「単に大きさがあるものを扱うだけでも結構大変なもんだからね」

長瀬「要するに根性だ!」


『カエサル「敵が友達だからこそ、正々堂々と情報を集めたいな。私は」』


山口「また個性的な子たちが出てきたなあ」

国分「いいこと言ってるねえ」

松岡「青春だな」

長瀬「ライバルかあ。俺らのライバルって誰だろう、中島みゆきさん?」

城島「違うと思います」


『みほ「ミハエル・ヴィットマンとジョー・イーキンス!」』

『歴女「「「「それだ!」」」」』


松岡「?」

国分「?」

長瀬「?」

山口「ヴィットマンと誰って?」

城島「ジョー・イーキンス。ノルマンディーでヴィットマンのティーガーを仕留めたファイヤフライの砲手だと言われとるな」

松岡「リーダーがすごい横文字しゃべってる」

国分「そりゃ外国の話だからでしょ」

長瀬「戦車ってすごい」

『みほ「では、Ⅳ号と89式を仮想敵として、模擬戦をやってみましょう」』


国分「やっと戦車が動くねえ」

長瀬「うわ戦車ってこんな速いんすか?」

城島「これはちょっと大げさやけどね。こういうタイプの戦車は人や物を運ぶトラックと一緒に行動できないといけないから、それなりに速くないとダメなんよ」

松岡「トラクターくらいのもんかと思ってた」

山口「今の戦車なんかもっと速いもんね」


『エルヴィン「この坂登ったら停車だ」』


松岡「今普通に撃ったよね」

国分「いまどきの女子高生は過激だなあ」

山口「あれさっき見たのは壊れてたのに」

城島「練習弾…らしいけど」

長瀬「ああこれも深く考えたらダメと」


『みほ「1500mです。じゃあ実際に見てもらいましょう」』


山口「そういやここって船の上だったよね」

松岡「そういえばそうだった」

国分「考えるな?」

長瀬「感じろ?」

城島「はい」


『沙織「だったらたまにはうちにくる?パスタ買って、みんなで食べようよ!」』


国分「何この子たち女子力高い」

松岡「指示が手馴れてるな。こりゃいい嫁さんになるぞ」

山口「尻に敷きそうだなあ」

城島「…敷かれたい」ボソッ

長瀬「腹減ったなあ」


『ナカジマ「そりゃあ無理ってもんですよー。時間かけてじっくり直させてくださーい」』


山口「あ、これポルシェティーガー?さっきの子たちだね」

城島「うん」

松岡「なんかいろんな子がいるなあ」

国分「ネコミミと瓶底メガネってどこに向けて主張してんだろう」

長瀬「すごいおかっぱ。しかも3人も」


『アナウンス『これより2回戦第4試合、アンツィオ高校対大洗女子学園の試合を開催いたします』』


国分「お祭りみたい」

松岡「ほんとこれが当たり前なんだな」

長瀬「店もあるっすね。俺にも売ってくれないかなあ」

城島「カメノテでも食うか?」

山口「気持ちだけもらっとく」

『アンチョビ「たのもー!」』


松岡「リーダーは元気だなあ」

国分「なんかおバカっぽくてかわいい」

長瀬「バカな子ほどかわいいっすからね」

山口「いやさすがにリーダーなんだからバカじゃ困るよ。ねぇリーダー?」

城島「ドゥーチェやって」


『カルパッチョ「たかちゃん!久しぶり~」』

『カエサル「ひなちゃん!」』


長瀬「なんかキャラが違う」

国分「かわいいところあるじゃん」

松岡「いいね、実にいい」

城島「尊い」

山口「なんかみんなが違う世界に…」


『みほ「パンツァー・フォー!」』

『アンチョビ「アーヴァンティ!」』


長瀬「パンツのあほー?」

国分「ぱんつぁーふぉーってなんですか?」

城島「パンツァー・フォー、戦車前進ってことです」

松岡「んじゃアヴァンティはイタリア語で進めって意味か」

山口「勉強になるなあ」

『アンチョビ「よし!このままマカロニ作戦開始!」』

松岡「マカロニ作戦って?」

国分「マカロニが茹で上がるまでに倒しちゃうぜとか?」

長瀬「見通しがいいから縁起がいいとか?」

山口「それおせちのレンコンだから」

城島「中身が詰まってないってことやない?」

TOKIO「「「「それだ!」」」」

城島「!?」


『みほ「十分注意しながら、街道の様子を報告してください。開けた場所に出ないよう、気を付けて」』

山口「なんかあからさまに弱そうな戦車なんだけど」

城島「日本が作った初めての戦車やからねえ。装甲や火力はないけど機動力や小ささを活かして頑張るんやで」

国分「バレーっぽい子たちが乗ってる」

松岡「リベロかあ」

長瀬「東洋の魔女っすね」


『典子「セモベンテ2両、カルロヴェローチェ3両、もうすでに十字路に配置!」』

国分「あれもう待ち伏せされてるじゃん」

長瀬「でも見つけたんならやっつけちゃえばいいんじゃないすか?」

松岡「いや待て、あの強そうなのがどっかに隠れてるのかも」

山口「罠を見破ったと見せかけて…か。やるじゃんリーダー」

城島「ニヤニヤ」

『あゆみ「はやーい、練習の成果だね!」優季「わぁー、もっと飛ばしてー!」』


松岡「この子たちは緊張感ないねえw」

国分「女子高生だしねえ」

長瀬「ヤンキーの彼女みたい」

山口「○ーマの助手席に乗ってる女みたいな」

城島「何もかもが懐かしい…」


『ウサギチーム「看板!?」「板だ!」「ニセモノだー!!」』


山口「なんとまぁ初歩的なミスを」

松岡「やっぱアホの子だったか」

国分「そういや特盛りって言ってたわ」

長瀬「今度から特盛り頼むのやめよう」

城島「いやそれはええんやない?」


『あや「またセモベンテ!さっきと一緒だ、騙されるもんかー!」』


松岡「こっちもアホの子だったかー…」

山口「若さだねえ」

国分「この歳になると失敗したくないもんねえ」

長瀬「今度からアタマの大盛りにしよう」

城島「サラダ食っときサラダ」

『みほ「それではみなさん、健闘と幸運を祈ります!」』


山口「カルロベローチェちっさいなあ」

松岡「おお、バレー部強い」

国分「ウサギチームは相変わらずだなあ」

城島「サラダ嫌なら汁物で野菜取るのは?」

長瀬「ポテトサラダじゃ駄目っすか?」


『ペパロニ「さすが姐さん賢いっすねー!」』


国分「あーいるいるこういう後輩」

松岡「悪気はねえんだけどな」

山口「俺らもこんなんだったのかなあ」

長瀬「…ん、何すか?」

城島「ええんやで」


『アンチョビ「あっ」』

『みほ「あっ」』


山口「ああもうめちゃくちゃだよ」

国分「あの緑の倒せば勝ちなんでしょ?」

城島「せやで。一番強いのをフラッグにするか、あえて別のにして強い車両を存分に戦わせるかは作戦次第やね」

長瀬「こっちも旗立ってんのやられたら負けなんすよね?」

松岡「ピンチがチャンスか…燃えるじゃん」

『カルパッチョ「75mm長砲身は私に任せてください!」』

長瀬「なんだこれかっけぇ!」

松岡「幼馴染対決か…面白くなってきた!」

国分「このちっちゃいのさっきから撃たれてるのになんでやられないんだろ?」

山口「うーん、いくら89式でもCV相手なら有効打がとれるはずなのに」

城島「やっぱ緊迫する戦況です!はええなあ」


『みほ「カルロベローチェは不死身なわけではありません。白旗判定の出てない車両を立て直してくるんです!」』


国分「なにこの子たちすごい」

山口「お互いの車両がうまくかみ合っちゃったんだなあ」

松岡「危なっ」

長瀬「気合入ってんなあ」

城島「さっすが豆戦車キラー」


『アンチョビ「一度!フラッグのもとに集まれー!戦力の立て直しを図るぞ!分度器作戦を発動する!」』

山口「解ってないのかよ!」

松岡「ノリだけで生きてんなあ」

国分「あわあわしてて面白いよね」

長瀬「ちょっと俺こっちを応援するっすわ」

城島「わかる」

『梓「追うよ、落ち着いて冷静に!」』

松岡「おお、やればできる子だよ」

国分「やっぱ若い子たちは長い目で見てあげないとね」

山口「一度の失敗で挫けず、次頑張ればいいんだよね」

城島「後藤又兵衛も次勝てばよしと言っているな」

長瀬「誰っすか、親戚の人?」


『アンチョビ「見せつけてやれ、アンツィオは弱くない、じゃなかった強いということを!」』

山口「なんか今更こっちに情が湧いてきた」

国分「苦労したんだろうなあ」

長瀬「ドゥーチェ!ドゥーチェ!」

城島「ドゥーチェ!ドゥーチェ!」

松岡「さおりんはどうしたんだよ」


『アンチョビ「こら、無茶するな!怪我したらどうする!?」』

国分「怪我で済むのあれ」

松岡「戦車の中は安全なんだよきっと」

山口「優しい子だなぁ」

城島「千代美ちゃんはええ子やなあ」

長瀬「ドゥーチェって呼んであげてくださいよ!」

劇場版みたらどうなるのか


『アナウンス『大洗女子学園の勝利!』』

長瀬「終わっちゃった…ウッ、ドゥーチェの夏は終わっちゃったんすね…」

松岡「泣くな、涙は来年アンツィオが優勝したときのためにとっておけ」

城島「アンチョビは3年生なんよ…」

国分「そりゃつらいなあ」

山口「そっかぁ、そうだよね。この子たちにとっては一年一年が、毎日がかけがえのない大切な時間なんだよね」


『アンチョビ「いやぁ~今年ことは勝てると思ったのになぁ。でも、いい勝負だった!」』

国分「いい子だなあ」

松岡「試合が終われば笑顔で握手か。スポーツマンシップだねえ」

長瀬「アンチョビ姐さん…見ていてください!来年は俺が優勝してみせます!」グスッ

山口「お前いくつだよってか男だろ」

城島「長瀬…もうお前に教えることはなにもない」ホロリ


『アンチョビ「諸君!試合だけが戦車道じゃないぞ!勝負を終えたら、試合に関わった選手スタッフを労う!これがアンツィオの流儀だ!!」』

長瀬「うまそう」

国分「楽しそうだなあ」

松岡「明るくてかわいくて料理もできるとかここが優勝でいいんじゃないの?」

山口「それ話終わっちゃう」

城島「That's戦車道!勝つことが全てじゃないんやで」

『カルパッチョ「お友達が心配してるみたい」』

松岡「こいつらかわいいなあ」

城島「尊い」

山口「あんたそればっかだね」

国分「友達っていいなあ」

長瀬「なんだか幸せな気分す」


『カルパッチョ「じゃあ、私はカルパッチョで」』

松岡「じゃあ俺プロシュート」

国分「アクアパッツァ」

長瀬「ハンバーグ」

山口「せめてイタリアにしとけよ」

城島「ナポリタンがええなあ」

『えーんたーえーんたーみっしょーん♪』

国分「終わりかー」

松岡「なんかあっという間だったなあ」

長瀬「他のも見たいっす」

山口「…ん、晴れ間がさしてきたね。俺らも仕事頑張りますか」

城島「ネット配信なんかもあるから少しずつ見ていけばええで」


『だーれかーをしんじたーらーばいにーなるはっぴー♪』


山口「これ小さくてかわいいね…これぐらいならなんとか」

長瀬「…はい」

松岡「今兄ぃが何考えてるかわかるよ」

国分「俺も」

城島「さて、作業に戻ろか。みんななにする?」

山口「まず資料を探して…」

松岡「パスタ食べて…」

長瀬「それからぁ」

国分「戦車作ろっか!」

城島「!?」


『ずっといっしょのみらーい♪』



~来週の『ザ!鉄獅子!DASH!!』は急きょ予定を変更して「TOKIOは砂漠でパスタを茹でられるか!?」をお送りします。お楽しみに!

終わりです。読んでくださってありがとうございました。

乙。
砂漠でパスタ自体が都市伝説なのかそれとも飲み水に使えない水を使った説が正しいのか
飲めない水で茹でたパスタって食って平気なんだろうか


ライバルが中島みゆきでワロタ

乙です

乙乙
「そこは戦術と~」ですげぇしたり顔してるリーダーが見えた

おつ
ガルパンおじさんがガルパンおじさんを作るってこんな感じなんかなwwww

さすがにガルパンおじさんが戦車は作らないだろうな…

違和感ねえなあ。おつんこ。

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