人を見る目が無い事に定評のある主任(以後貴虎表記)「ああ、では当初の企画通りに進められそうだな。ではそちらは任せる。頼んだぞ」 ピッ
貴虎「ふぅ…取り敢えずはこれで一段落、といったところか」
貴様「…」スタスタ
貴虎(大分復旧が進んだとは言え、まだまだこの街は元通りになるには程遠いな…)
貴虎(…嘆いていても始まらない。つまらん愚痴など零している暇など私には無いのだからな)
グゥ~
貴虎(…とは言え流石に腹が減ったな。思えば朝からコーヒー程度しか口にしていなかったか)
貴虎(だがまだ仕事が残っている。ゆっくり食事を取っている余裕も無いな)
貴虎(またコンビニでおにぎりでも買うとしよう。光実にまた叱られそうだが、レシートを処分すればバレはしないだろう)
貴虎(さて、では近くのコンビニを探すとするか)テクテク
貴虎「…む?何だ、この匂いは…」
貴虎(空腹の胃を刺激する醤油と肉の匂い……あれは、牛丼のチェーン店か)
貴虎(…思えばこういった店は今までほとんど入ったことが無かったな)
貴虎(よし、丁度良い機会だ。行ってみるとしよう)スタスタ
ゴッ
貴虎「くっ…!自動ドアでは無かったのか…」ズキズキ
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貴虎「牛丼を1つ頂こう」ガラガラッ
店員「注文はそこの自販機で商品を選び、食券を渡してくれ」
貴虎「何…?これのことか。成程…そういうシステムになっているのか」
貴虎(牛丼、牛丼……これだな。他にも色々種類があるようだな…折角だ、普通の牛丼をただ注文するのも趣が無い)
貴虎(このおろし牛丼というものにするとしよう。量も選べるのか……朝からまともに食べていないことだ、大盛りにしておこう)ピッ
貴虎(サイドメニューもあるのだな。玉子も欲しいところだが…温泉玉子と生卵があるとは、悩みどころだな…)
貴虎(いや、欲を掻いてはならない。ここは玉子はつけずに単品でいくとしよう)
貴虎「食券が出たぞ。これで良いのだろう」
店員「おろし牛丼大盛り。了解した。では空いている席について待っていろ」
店員「それと、食券を買ったらつり銭を回収するのが人間のルールではないのか」
貴虎「なっ…!し、しまった、不慣れだとは言えこんな油断を…」チャリンチャリン
貴虎(くっ…、とんだ醜態を晒してしまったか…)
貴虎(…幸い、他の客に笑われたりはしていないようだ。みんな自分の食事のことしか関心が無いといった顔だ)
貴虎(一人でテーブル席に座るのも店に迷惑だろう。カウンターでいいな)
店員「お茶だ。おかわりが必要ならばいつでも声をかけてくれ」トンッ
貴虎「ああ、ありがたく頂こう」
貴虎(最近急に冷え込んできたからな、温かいお茶がありがたい………うむ、当たり前の事だが安物だな。だが、不思議と悪くない味だ)ズズッ
何しれっとバイトしてるんですかチェイスさん
貴虎(…最近のファストフード店というのは、こうなっているのか…)キョロキョロ
貴虎(ほう、ドレッシングが多種多様だな。今度機会があればサラダも注文してみるか…)
貴虎(いや、よく見ると半分近くはサラダ用ではなく丼や定食につかうものなのだな)
貴虎(バーベキュー、カルビ、ポン酢…成程、どれも肉や米と相性がよさそうなものばかりだ。後で試してみるとしよう)
店員「おろし牛丼大盛り、お待たせだ」トンッ
貴虎「おお、流石に早いな。もう注文が来るとは」
貴虎「んっ?味噌汁は頼んでいないのだが、これはセットとしてついてくるものなのか?」キョロキョロ
貴虎(ふむ…、どうやら味噌汁は注文をしていなくてもついてくるようだ)
貴虎(…成程、料金を払う事によって豚汁にする事も出来るのか。よく出来ているものだ)
貴虎(この小さな木の箱は何だ?爪楊枝はこっちの箱に入っている…おお、これは七味入れか。随分趣のある入れ物だな)
貴虎(どれ、では注文も来たことだ、冷めないうちに早速…)
貴虎「いただきます」パンッ
店員「タベテイーヨ」
この飯テロ主任ならユグドラシルはもっと平和だったかもしれない
貴虎「はふ、熱いな……うん、悪くない」ホフホフ
貴虎(肉も米も当然安物だ。正直今まで俺が食べてきたものとは比較にもならん)
貴虎(だが…何なのだこの美味さは…!これが大衆から愛される味というものなのか!)ホフホフ
貴虎(肉は薄切り、柔らかく煮汁がよく絡んでいる)モグモグ
貴虎(そして何よりこのタマネギだ。トロトロになるまで煮込まれ煮汁をふんだんに吸って艶のあるアメ色に染まっている)モグモグ
貴虎(汁が染みた肉とタマネギ、肉の旨みとタマネギの甘み、そしてそれらを悠然と受け止め、確かな土台として存在感を見せる白米…)
貴虎(たかが大衆食、たかがチェーン店の丼と、これを口にして軽んじられるものか)モグモグ
貴虎(全国展開されているようなチェーン店だからこその、この追求された味のクオリティ)ングング
貴虎「…おっと、折角おろし牛丼を注文したというのに、大根おろしを忘れていたな」イソイソ
貴虎(…っ!予想以上だ、濃い口の味に馴染み始めた口の中を大根おろしのさわやかな酸味が駆け抜ける…)
貴虎(肉と大根おろし、その組み合わせの良さは当然知ってはいたが…牛丼という形で試すのは初めてだな。素晴らしい…)モグモグ
貴虎(肉に大根おろしを乗せて巻いて口にいれるのも良いな、当然タマネギや米と一緒にかきこむのも…)ホフッホフッ
貴虎(……ふぅ、合間に啜る味噌汁がまた、何とも言えん…。安物結構、十分ではないか。長く人々に愛される味というのも納得というものだ)ズズーッ
貴虎(そろそろこのドレッシング類を試してみるとしよう。さて、どれをかけてみるべきか…)
貴虎(……悩むな。何せ初めての経験だ、あまりにも情報が足りない…かと言って無策で戦いを仕掛けるなど愚か者のする事だ)
貴虎(そうだ、まずは肉一切れずつに少量かけて試してみるとしよう)
店員(……牛丼1杯で随分真剣な奴だ)
貴虎(どれ、まずはポン酢だ。……ふむ、極々普通のポン酢だな。この酸味が大根おろしとはまた違う方向から牛丼の味を引き締めると同時に軽やかにしてくれる)モグモグ
貴虎(次は、このカルビソースか。……これは良い。この甘みは果物が入っているのか。この甘辛さが肉や煮汁に加わると味がまたグッと変化するな)モフモフ
貴虎(最後はバーベキューソースだな。……他の2つに比べるとやや攻撃的だ、スパイシーというべきだろうか、この辛味はニンニクか…?)モフモフ
貴虎(ポン酢がさっぱりと食べるためだとするなら、他の2つは味の足し算の考え方だな)ムグムグ
貴虎(さて、ではどれを選ぶべきか……大根おろしがある事だ、ポン酢にいくべきか…)
貴虎(いや、待てよ?大根おろしがあるのならば逆にコッテリとしたバーベキューソースをかけておろしのさっぱり味、バーベキューソースのこってり味を相互に楽しめるようにするのも捨て難い)
貴虎(まいったな、よもやこのようなところでここまで悩む事になるとは……ここまで苦悩する選択はプロジェクトアーク以来か…)
貴虎(…どうするべきか…。いや、上に立つものが決断に迷うようでは示しがつかん。ここは恐れを、迷いを捨てて決断を下すべきだ…!)
貴虎「すまないが、このタレで何かオススメはないだろうか?」
店員「個人的な意見でいいのなら、カルビソースを押そう。適量ならば大根おろしの邪魔もしない万能選手だ」
貴虎「成程、助言感謝する」
店員「客の為に勤めるのが店員の指名ではないのか」
貴虎(丼の片側に大根おろしを盛り…)ドサドサ
貴虎(逆側にカルビソースをかけていく)チューッ
貴虎「ふふ、出来た。完璧な布陣だ…」
貴虎(あっさりと、こってりと、思うが侭に食べられるこの構え…まさに天下御免)フフン
貴虎(…おお、カルビソースが加わったご飯がまた、堪らないな。2口目は大根おろしサイドで……いかん、交互にいくと箸が止まらなくなってしまうぞ…!)モグモグ
貴虎(大根おろしの汁とカルビソースが下の米へと流れ落ちているのか、食べ進むうちに下から色づき、味の染みた米が掘り起こされてくる…この味つき飯だけで一膳軽くいけそうだ)ハフッ、ホフッ
貴虎(味噌汁の存在も忘れてはならないな。どれ、次は七味を入れてみるとするか……待てよ、七味を牛丼のほうにかけるという手段も取れるな……)
貴虎(思ったとおりだ。七味大根おろし、最高の相性じゃないか!)ハグハグ
貴虎(今までこういった店に目も向けなかった己の器量の無さを今はただただ嘆くばかりだ……今度光実も連れてくるとしよう。あの券売機の使い方も教えてやらないとな)フフッ
貴虎「ご馳走様。実に美味かった」フキフキ
店員「何よりだ。また来るといい」
貴虎「ああ、是非また立ち寄らせてもらおう。今度は弟も連れてな」
アリガトウゴザイマシター マタキテイーヨ マッテルーヨ
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貴虎「私だ、呉島だ。…ああ、そうだ。…わかった、ではそのように手配しておく」 ピッ
貴虎(さてと…、また少し時間が出来たな。朝食も取れなかった事だ、またどこかで軽く買っていくか)
貴虎(…いや、ここまで来た事だ、またあの店にいってみるとしよう)スタスタ
ゴッ
貴虎「くっ…!自動ドアでは無かったのだったな…」ズキズキ
イラッシャイマセー ラッシャーイ イラッシャイマセデスゾタケルドノォ!
貴虎「さてと、今度は何を頼むとしようか…」
貴虎(以前、家に戻って光実に自慢しようと話したら物凄い顔をされたな…。思わずまた闇落ちしたのかと心配したが)
貴虎(…む?あそこの客は席にも座らず何を……なるほど、あそこでテイクアウト用の品を受け取るのだな)
店員「お待たせしたな。牛丼特盛りつゆだく、間違いないな」
紘汰「おおっ、待ってました!」
戒斗「フン、汁に頼るとは軟弱な奴め。ボサッとするな、紅しょうがを取り忘れているぞ」
貴虎「…て、店員。あれは一体何なんだ?」
店員「ああ、あれはつゆだくだ」
店員「前もって言えば煮汁…つまり汁を多めに丼に入れて提供する」 マタキタノカ
貴虎「そ、そういうものが…」
貴虎「つゆだく!そういうのもあるのか!」
久しぶりに牛丼食いにいったら滅茶苦茶美味かったので発作が起こった だが私は謝らなごめんなさい
今日は「龍如極」買いにいかなきゃなのにこんな時間まで何やってんだよ俺…オナカスイタヨ
オツカーレ
オツカーレ
飯テロイミュードの人?
いつもながら面白い。乙!
荒らしその1「ターキーは鶏肉の丸焼きじゃなくて七面鳥の肉なんだが・・・・」
↓
信者(荒らしその2)「じゃあターキーは鳥じゃ無いのか?
ターキーは鳥なんだから鶏肉でいいんだよ
いちいちターキー肉って言うのか?
鳥なんだから鶏肉だろ?自分が世界共通のルールだとかでも勘違いしてんのかよ」
↓
鶏肉(とりにく、けいにく)とは、キジ科のニワトリの食肉のこと。
Wikipedia「鶏肉」より一部抜粋
↓
信者「 慌ててウィキペディア先生に頼る知的障害者ちゃんマジワンパターンw
んな明確な区別はねえよご苦労様。
とりあえず鏡見てから自分の書き込み声に出して読んでみな、それでも自分の言動の異常性と矛盾が分からないならママに聞いて来いよw」
↓
>>1「 ターキー話についてはただ一言
どーーでもいいよ」
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです
こんなバ可愛い信者と>>1が見れるのはこのスレだけ!
ハート「チェイス、そこのチキンを取ってくれ」 【仮面ライダードライブSS】
ハート「チェイス、そこのチキンを取ってくれ」 【仮面ライダードライブSS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450628050/)
>>1大先生の新作です!
荒らし除けにキャラ変えた癖になにも学んでないのが見ただけで判る内容!
貴虎「つゆだく!そういうのもあるのか」 【仮面ライダー鎧武SS】
貴虎「つゆだく!そういうのもあるのか」 【仮面ライダー鎧武SS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1453306136/)
乙
しかし粘着されてんなぁ
人気作者にはこの手の僻みが沸くからな
ロイミュード飯のようにシリーズ化希望
す○家か……ならばカレーも試すといい
やはり安っぽさがありながら独特の旨味にコク、一般的な並盛りを明らかに上回るボリューム、過剰なまでのバリエーション展開
なかなかどうして味わい尽くせない奥行きがあるぞ
>>14
失せろ
乙
チェイスといい主任といい飯テロPの人選は信頼出来る
貴虎「メンカタカラメヤサイダブルニンニクアブラマシマシ!そういうのもあるのか」
とかこの主任に言って欲しいな
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