※色んな意味でうわキツです
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トリップ付け忘れました
346プロダクションの執務室にて、美城常務は難しい顔つきでディスプレイをじっと見ていた。
そこに映っているのは、先週放送されたとときら学園というバラエティ番組である。
図らずも常務に敵対する姿勢を取った武内Pは
自らの下に集ったシンデレラプロジェクトメンバーの受け皿としてこの番組を推していた。
美城
(おかしい……。このとときら学園という、低俗極まりない
知性も品格すらも感じない番組が何故こんなにも人気があるのか……)
美城
(しかもこの週はとうとう、明らかにローティーンではない人間にまで
あの幼稚園児のコスプレをさせたというではないか)
美城
(アイドルとしての品格を損なう理解不能なこの番組が何故
老若男女問わず人気になっているのか、私は知る必要がある。それには……)
――収録スタジオ
愛梨「十時と!」
きらり「きらりの!」
「「とときら学園ー!」」
愛梨
「明けましておめでとう! 今日はお正月スペシャルという事で
特別に生放送でテレビの前の皆にあいさつしてるよー!」
きらり
「オッツオッツ! みんなー!
今年もきらりたちと一緒にハピハピしていこうにぃ☆」
愛梨
「それでは早速、みんなと一緒に楽しく勉強する新しい友達を紹介しまーす。
私やきらりちゃんのいる346プロでお仕事もしている凄くえらい人、美城ちゃんでーす!」
美城
「346プロでは常務取締役の役職についている美城だ。よろしく頼む」
皺のないチャイルドスモッグを身にまとい
黄色のハットを小粋に被った美城常務は
園児用ポーチを胸の間に通したまま丁寧にカメラに向かって会釈した。
美城
(敵を知るのに外から眺めてばかりいても正確な情報は得られない。
内部からも見て初めて分かる事も多々あるのだ。
それには私自らこの番組にかかわる事が一番理にかなっている。
そして、もしこの番組が我がプロダクションにとって不利益になるのであれば
ここで内部工作をして内側から崩す事も可能、という訳だ。
うむ、我ながらほれぼれとする作戦だな……)
きらり
「美城さん、ちょっと硬過ぎるからフランクにあいさつして下さい」
美城
「そうか。みんな、私はみんなよりも少しお姉さんだが
気にせず、仲良く、お遊戯を楽しもうにゃん♪」
美城(ふふふ……この時のために可愛さに定評のある
前川みくの喋り方をマスターしておいたのだ。
見ろ、私の完璧な猫語に圧倒されて、アイドルたちは驚いたまま固まっているぞ)
きらり
「はい、美城さんのあいさつが終わりましたね。
今日は新しい事をいっぱいするのでどうぞよろしくお願いします」
美城
「ああ。しかし、諸星きらり。
何だかさっきからお前の言葉遣いに違和感が拭えないんだが……」
愛梨「美城ちゃん、ちゃんと先生って呼ばないとダメだよー」
美城「むっ。すまん……先生」
きらり「みんなぁ、お待ちかねのおたよりのコーナーだにぃ☆」
愛梨「えっと、では東京都の秘密の珊瑚礁さんからです。えーとなになに……」
『とときら学園の皆を見ていると癒されます。
僕はイケメンになる道を目指しているんですが
周りによくからかわれて、よく女の子の格好をさせられています。
この前女装が趣味な男友達と仕事をした時、メイド服を着せられたんですが
その格好をいつも遊んでいる女友達に見られてしまいました。
それから遊びに誘ってもその娘は連絡をくれません。
誤解を解く一歩を踏み出せるように僕に元気を下さい』
愛梨「だって。うーん、これは困ったねぇ」
きらり
「じゃあ、一番は仁奈ちゃん!
秘密の珊瑚礁さんがハピハピになる言葉、かけてかけてぇ~」
仁奈
「まかせるですよー! 可愛いお兄ちゃんが友達と仲良くなれるように
仁奈が天使さまの着ぐるみを着て祈ってあげるでごぜーます!」
きらり
「うきゃあー☆ 仁奈ちゃんのようにかわゆぃ天使さんに
祈られたら、きっと友達とまたハピハピになれると思うにぃ☆」
愛梨「うんうん! はい、次は桃華ちゃん」
桃華「秘密の珊瑚礁さん、貴方は素敵なルックスを持っていらっしゃるのね。
でしたらその人にイケメンぶりをアピールするチャンスですわ。
女の子はいつも、殿方のかっこいい所を見たいと思っていましてよ」
きらり「うんうん、きらりもプロデューサーちゃんの
かっこいい所いーっぱい見てるからよく分かるにぃ~!」
愛梨「はーい、では次、美城ちゃん」
美城
「何を言っているんだ、秘密の珊瑚礁。
それは全て流されやすい己の弱さが招いた事だ。
言わば自業自得、そんな事でくだらないハガキを出している暇があるなら
まず己の非を認める所から始めろ。
それが出来なければお前は一生誤解の深みにはまって抜け出せない。大体だな……」
愛梨
「ストップ、ストップ!
美城ちゃん、お便りの人を追い込んでどうするの!」
美城「しかし、根本的な解決を図るためには内省を促してから……」
きらり
「美城さん。ここでは内省云々よりも
いかに人を癒し、幸せにするかの方が大事なんです。
不安を解消するのは何も根本的な解決だけが全てではありません。
それを提示したとしても一歩を踏み出せない人もいるでしょう。
その不安を和らげて明日の一歩を踏み出す活力を
カメラの向こうの人たちに与える、そういう事も重要なんですよ」
美城
「……なるほど、そういう解決法も確かにある。
しかし、諸星きらり。やはり私に対するお前の言葉遣いには違和感が……」
愛梨
「じゃあ次はチアリーディングに挑戦してみよう!
紹介する先生は若林智香先生と日野茜先生です!
生徒の皆はチアガールの衣装に着替えてきてね」
――楽屋裏。
美城
「こっ、これがチアリーディングのコスチュームか……
くっ、ストッキングを穿いてはいけないというが
流石にこの歳で生足を晒すのは辛いものがある……」
美城
「いや、以前出演していた安部菜々も、このような気持ちに打ち勝ち
この前のグラビアではビキニになっていたではないか。
平均年齢六十代の高齢チアリーディングサークルもあるし
それに比べれば私など余裕だろう。うん、余裕だ。余裕なんだ……」
美城「くっ、何とか腹のマフィン具合を隠さなくては……」
スタッフ「すいません、そろそろ本番ですんでスタジオに集合して下さい」
龍崎薫たちは元気よく返事をして足早に楽屋裏を出て行った。
美城常務は慌ててスカートを上げてマフィン肉をその中に押し込む。
途中ドアのノブに何かが引っ掛かったが、そんな事に構ってはいられない。
とにかく現場へと向かった。
――収録スタジオ
きらり
「はぁい! みんなおまたせー☆
今日みんなにチアリーディングを教える人はぁ
この元気いーっぱぁいな、二人のお姉さんたちだよー☆」
智香
「若林智香です。明けましておめでとう。
一番の応援は、自分ががんばる姿をみんなに見せることだよ! 元気よく踊ろうね!」
茜「はじめまして日野茜です!
明けましておめでとうございます!!
全身全霊、全力全身っ!!!! 体力が続く限り踊りましょうっ!!!!」
346プロダクションでも明るくバイタリティのある二人は
アイドルと美城常務に対して分け隔てなく接し、優しく指導した。
正直体力的にも態度的にも扱いづらい美城常務だが
ここまでは何事も問題なく収録は進んだ。
きらり
「にょわー☆ 次は2チームに分かれての応援対決だよー☆
みんな、練習したパワーをいーっぱい出し合ってね。
一番ハピハピな声で応援出来たチームには素敵なプレゼントをあげるにぃー☆」
愛梨「美城ちゃんにちょっと意気込みを聞いてみようかなぁ?」
美城
「ふっ、我が美城天下無敵チームに敗北は有り得ない。
必ずこの手で勝利をつかんで見せる」
薫「美城ちゃん、そのチームのお名前ダッサいよぉ」
美城「そ、そうか? 強くて勇ましいと思うんだが……」
きらりはちょくちょく真顔になってんだろうなぁ
――楽屋裏。
買い出しに行っていた武内Pは楽屋裏のドア前に何やら黒い布が落ちているのを拾った。
武内P「んっ? ……! これは……!!」
――収録スタジオ
智香「イケイケゴーゴー☆ ファイトー! オー!」
美城
(む、相手側にいる若林智香……何という完成度の高いダンスだ。
特に注目すべき点は、腋の処理!
あれほど完璧な、輝いて見える処理を一体どのように……!)
美城
(それに、相手を応援しているのにもかかわらず
それ以上に彼女は輝きを増している……!
このようなポテンシャルを持つアイドルを、私は見落としていたというのか!)
茜「ファイトーっ!!! オーっ!!!
さぁ、よく見て下さいっ!!! 毎日鍛えているこの身体をっ!!!」
美城
(しかし、こちら側にいる日野茜も負けてはいないぞ!
圧倒的な声量は、聴いている者の隠されたパワーすらも引き出してくれる。
876プロの日高愛を彷彿とさせる、何と逞しいボイスパワーか!
強引に観客のテンションを牽引し、いつしかその場のムードを
一気に自分の物とする能力は得難い)
美城
(私とした事が、能率、効率化にこだわり過ぎていて
彼女たちの魅力、現場で魅せる輝きを忘れていたようだ)
美城
(ふふ、アイドルか……流石にもう遅いが私もアイドルをやってみたくなったよ。
よし、ならこの瞬間だけでも、精一杯輝く星になろう。
今は未来だけ見上げて、視聴者の運命のドアを開けてやろうではないか!)
常務が満面の笑顔で高々と見せ場でその細い脚を上げた瞬間
武内Pがスタジオに駆け込んできた。
武内P「すみません! ひょっとしてこれは、……ああっ……!」
武内Pは近くのカメラマンにぶつかった。
カメラマンはカメラを抱えたままたたらを踏み
ちょうどズームの状態で、常務のスカートのナカを
余すところなくレンズの向こうに映し出してしまった。
────都合により、番組を変更してお送りしています────
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――執務室。
今西「つまり……あの時、常務はノーパンだった。……と、いう訳だね?」
あの衝撃生放送から数日後、今西部長と武内Pは机越しに話をしていた。
武内P
「ええ、恐らくは収録開始直前から……ショーツの紐が
何かに引っ掛かって落ちてしまったのではないかと」
床に落ちた紐付きショーツ……
緊張のあまり自身がノーパンだと気づかなかった美城常務……
チアリーディングという放送内容……
駆け込んだプロデューサーがぶつかったカメラマン……
開脚直後にスカートの中に滑り込んだカメラ……
悲劇的かつ喜劇的な偶然の連鎖で起こった今回の不適切な放送事故は
ネットで今も嫌な盛り上がりを見せていた。
可愛いローティーンアイドル見たさに画面に釘付けになっていたロリコンたちは
突如画面一杯に映った豊かなワカメを帯びた熟女アワビの襲来に集団パニックを起こした。
その精神ショックに集団めばちこになった彼らは
「目が潰れた」と番組に次々と電話突撃を繰り返したため
ネットでは「バルスアワビ祭り」と呼称されていた。
今西部長の手元にあるノートパソコンには
【ロリコン】とときら学園が放送事故その346【総ムスカ】
というタイトルの炎上スレッドが
全く勢いを殺さずに熱い議論を続けていた。
今西「……文字通りのナマ放送となった訳か」
武内P
「はぁ。既にネットでは常務のアワ……いえ、不適切なコラージュが出回っていて
削除と再投稿のいたちごっこが続いています。
……必死に我々も火消しを行ってはいますが
ツイッターではそんな我々の行動を『アワビ狩りだ』と茶化す声も……」
今西「そして、その当人は……」
すると、部屋の端で人形遊びをしていたゴスロリ姿の美女が立ち上がって言った。
美城「てんてー! みしろ、しーしー! しーしーすりゅー!」
今西「ああ、そうかい。オシッコだね。一人でトイレは行けそうかい?」
美城「ううん、イヤイヤ! このお兄たんといっしょ! いっしょにいくー!」
今西
「やれやれ……君、済まないが常務のトイレ誘導、よろしく頼む。
私はオムツを買い足してくるよ」
武内P「すみません。今回の件、元はと言えば私の……」
今西「いやいや、何でも一人で背負い込んではいけない。あれは事故だ。
それに私はトイレにいい思い出がなくてね、汚い仕事を押し付けて済まないが」
武内P「……あの、常務の事なんですが……」
今西「ん」
武内P「しかるべき病院に行ってもらうというのは……」
今西「事態が落ち着いたら、そうしてもらうさ。
ただ今は彼女の露出を極力避けたいと思っている。
事情を知らない家族との交渉も考えねばならんし……
確かにここで暮らすのは限界なんだがね……」
今西部長の背中には、慣れない介護疲れが見え始めていた。
美城「お兄たん、オムツむじゅむじゅすりゅー! しーしー、しーしー!」
武内P「分かりました。では一緒に行きましょう」
部屋にある男女兼用トイレに入った武内Pは、美城常務の紙オムツを
立ったまま取り上げ、彼女に便座に腰を下ろすよう促した。
しかし、幼児退行を起こして甘えん坊になっている彼女は手伝ってと言って譲らない。
彼は首の後ろをポリポリかいて、いつまでも下半身を丸出ししている常務を
背後から抱きかかえた。
武内P「はい、ではオシッコして下さい」
美城「うん、みしろ、しーしー。あ、ああ~~っ!」
左右に美脚を大きく開いてもらった常務は、気持ち良さそうにして便器に放尿した。
黄色い放物線が途切れたのを確認し、武内Pはトイレットペーパーを渡した。
M字に開脚したまま、彼女は空中で小水の滴る股間をゴシゴシと拭いた。
武内P「いいですか、しっかり手すりに掴まっていて下さい」
美城「はぁい、お兄たん♪」
手すりに掴まって巨尻を突き出した常務の背後で、武内Pはオムツを穿かせた。
ギャザーをしっかり立てて当てるのが横漏れしないコツだと
彼はもう何回も繰り返して覚えてしまった。
スカートを穿かせて常務はまたテレビで女の子向けアニメを
見ながらキャッキャッと笑っている。
流石にあの訳ありの笑顔には、武内Pも無条件に微笑む事は出来なかった。
以上で、「しーしーみしろ」を終わります
嫌な事件でしたね
(合掌)
悲しいなぁ
拡散ってこわいわー
悲しいなあ…
あーあもうめちゃくちゃだよ
常務改め専務もすっかりみんなのオモチャ(意味深)になったな
部長のトラウマはエジプトでか
嫌な事件でしたね…
少々年を召しているとはいえ、女性としての機能を有する美女である
閃いた
このSSまとめへのコメント
最後のオチが酷い。
キャラが悪い意味で病むオチは個人的には、有り得ない。
未だ、エロオチに徹した方が良い。