キモオタ「これ以上DQN共にプライドを傷つけられてたまるか」(4)

いやはや。

今年の夏コミは豊作だった。
何しろ一転攻勢なしのおねショタ本が3冊も変えた。

自分自信おねショタにはうるさいのでこれはかなりの収穫といえる。
同人誌の入った紙袋を右手にさげ、
背中全体を覆い尽くすようなリュックを背負った青年の名は森谷拓人。
18歳。ネット上のキモオタのアスキーアートをそのまま3次元にしたかのようなアニメキャラのTシャツに丸メガネ、そばかす、
大きく出た腹という暑苦しいいでだち。
そんな彼は意気揚々として帰路についていた。

そんな中、前方から歩いてくる集団がいた。

最近流行っているのかしらないがやたら長くさらに天辺が鳥の巣、
もしくは焼きそばかなにかみたいになっているあの不愉快な髪型。

一人は黒に金のラインが入った寝巻きの様な素材のジャージ。

もう一人はマスオさんの様なピンクの半袖シャツに健康サンダル、そして短パン。
故に汚いスネ毛が覗いている。

そしてもう一人は白のウィンドブレーカー素材のジャージ。

軒並み眉毛はそっている。
俗に言う「DQN」という連中である。

そのうち黒ジャージの一人がこちらを指差し他の二人になにやらぼそぼそ話し始めた。

しばらくしてその黒ジャージが妙ちくりんな歩き方でこちらに近づいてきた。

そしてすれ違いざまやたら勢いよく肩をぶつける。

その様子を見て白ジャージとマスオシャツはクスクスと笑っていた。

肩をぶつけられた瞬間にDQNは悟った。

ああ、かつあげ、もしくはオタク狩りというやつか。
いつぶりだろうな。

「いってぇえええ!!!」

黒ジャージが肩を押さえわざとらしい奇声をあげる。

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