紗枝「秋と言えば」 (9)
秋も深まってきたので、ここらでひとつ秋にまつわるSSを書こうと思った次第です。
温かく見守ってください。
紗枝「有香はん、秋といえば何やと思います?」
有香「そうですね・・やっぱり運動の秋でしょうか。いい汗を流したいものです。」
紗枝「なるほどなぁ。有香はんらしいわ」
有香「そういう紗枝ちゃんは秋で何を連想したんですか?」
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紗枝「うちは紅葉ですなぁ。お寺さんでぼんやりしながら紅葉みるのが好きなんよ。」
有香「なるほど、紗枝ちゃんと紅葉・・・なんだか絵になりそうですね!」
紗枝「有香はん、褒めても何もでないどすえ~」
有香「でも紗枝ちゃん最近お仕事忙しくて中々まとまった休みがないから今年は出かけて紅葉みるのは難しそうですよね・・」
紗枝「せやなぁ。でもうち、実際に紅葉見れなくても楽しめる方法があることに気が付いたんどす」
有香「写真を見るとかですか?」
紗枝「それもありやなぁ。」
有香「それも ということは写真とは別ですか」
紗枝「せやな。紅葉に関する和歌を詠んで目を閉じて、紅葉を想像するんどす。」
有香「和歌を詠む・・・ですか、すごいです紗枝ちゃん。大和撫子って感じですね!」
紗枝「大和撫子なぁ、有香はん、先日のお仕事でそういうのありましたなぁ。あの後どうしてはります?立派な大和撫子になれたやろか?(ニヤニヤ)」
有香「押、押忍、が、がんばってます!」
紗枝「相変わらず押忍ってでるんやな~」
有香「く、口癖みたいなものですから・・・と、ところで紗枝ちゃんはどんな歌を詠んだんですか?教えてください!」
紗枝「なっ・・・有香はんのいけず・・・恥ずかしくて言えへんわ。ま、まぁうちのつくったものやなくても、先人の素晴らしいものがぎょうさんありますからそれを紹介していきましょか」
有香「ひ、秘密なんですね・・・でも紗枝ちゃんがおすすめする和歌も気になりますね」
紗枝「嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 龍田の川の 錦なりけり 能因法師はんの歌やな~」
有香「なるほど、今目を閉じてみたら川に紅葉が浮かぶ綺麗な光景がひろがりました。すごいです・・・」
紗枝「有香はんは、いめーじとれーにんぐされてはりますからすんなり景色がでてくるんやろうなぁ。幸子はんにいったらカワイイボクが見えます言うてはって、それはそれで面白かったんやけど」
有香「なんというか幸子ちゃんらしいですね。他にどんな和歌があるんですか?」
紗枝「山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり 春道列樹はんの歌どすえ」
有香「おぉ・・・先ほどの歌と似ていますけど、あふれるほど紅葉があってこれはこれで趣がある光景が。」
紗枝「さすが有香はんやなぁ。川と紅葉って部分は同じなんやけど、歌の違いがでてるのが面白いと思うんよ。」
有香「紗枝ちゃん、これ面白いですよ、もっとほかの歌も教えてください!」
紗枝「せやな~ こういう歌があるんやけど・・・」
こうして2人は楽しく和歌で秋に思いを馳せたのだった
終わりだよ~
おっつおっつ
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