女「究極の愛の形」(32)


私は今、恋をしている

彼の名前は男。勉強やスポーツが得意……というわけではないが、たまに見せるドジなところがたまらなくいとおしい

最近はこうやって見てるだけで、いつの間にか一日が過ぎてる事が大半だ

男「う、うわっ!」

あ、転んだ。かわいいなぁ

女「男くーん。大丈夫?」

男「あ、女さん。あはは、また転んじゃった」

ああ、笑顔もかわいい!どんどん好きになっちゃうなぁ

女「もう……男くんはもうちょっと足下に気をつけなさいよね?心配しちゃうじゃない」

……半分嘘だけど

男「これでも気をつけてるんだけどね。考え事をしてるからかも」

女「考え事?」

男「あ、いや、別になんでもないよ」

目が泳いでるなぁ……バレバレ

女「……気になるけど、詮索しないでおくわ」

男「ありがとう。女さんは優しいね」

女「べ、別にそれほどでも……」

こ、好感度アップ!やった!

男「女さん顔赤いよ?熱あるんじゃない?」

女「大丈夫よ。なんでもない」

男「だめ!ちょっとおでこ触るね」

女「……ぁ」

おおお男くんの手が!


男「……んー、本当に熱はないみたいだね。よかったぁ」

女「だから言ったでしょう?」

男「ごめんごめん……あ、そうだ女さん。今週の土曜あいてる?」

こ、これはまさか……デートのお誘い!?

女「う、うん。あいてるけど?」

男「ほんと?じゃあ一緒に買い物に行ってくれる?」

女「わかったわ。どこに集まるの?」

男「うーんと……駅前でいいかな?」

女「いいわ。楽しみね」

男「うん!……あ、もう休み時間終わっちゃう。じゃあまたね!女さん」

女「……やった!デートの約束しちゃった!」

おっと、つい口に出しちゃった

はぁ……すごく楽しみ


それからはあっと言う間だった

女「ふふふふ!」

弟「姉ちゃん大丈夫?今朝からそんな感じだけど」

女「べっつにー?」

弟「……あっそ。あ、今日夕飯いらないから。友達の家に泊まってくる」

女「そう。楽しんでらっしゃい」

弟「うん。じゃあそろそろ行くわ」

女「行ってらっしゃーい」

弟「行ってきます」

女「……さて、私も準備しますかね」


女「……よし、バッチリ。行こっと」

駅前

女「男くん!待った?」

男「いや、さっき来たとこだよ」

女「…………かわいい」

男「え?なに?」

女「あ、な、なんでもない!早く行こ!」

男「?うん」

女「それで、今日はなに買うの?」

男「ちょっとね……プレゼントをしたい人がいるんだけど、その人女性だからなにを渡すか迷っちゃって」

女「あー……つまり私に選んで欲しいってことか」

男「うん。お願いします」

そっか……そうだったんだ

女「よし、じゃあ早く行こっか。じっくり選んだほうが、いい物買えるし」

男「ま、待って女さん!」


ショッピングモール

女「もう疲れたの?」

男「だって……女さん……速い……」

女「あはは、ごめんね。それで、どんな感じの物をあげたいの?」

男「自分の中ではネックレスとかのアクセサリー系にしたいなーって思ってる」

女「アクセサリーか……いいと思うよ。そこにお店もあるし、見る?」

男「ホントだ。見よ!女さん」

女「わかった」


男「へー……沢山あるんだね」

女「そうね」

男「女さんはどれがいいと思う?」

女「私?そうだなー……これとか、これかな」

男「へー、綺麗だね。僕はそれ、気に入ったかも」

女「プレゼントだから、相手の好みとかも考えて決めたほうがいいよ」

男「うん、もうちょっと選んでみる」


数十分後

男「……やっぱこれにする!」

女「私が選んだやつね。男くんが決めたならそれでいいんじゃない?」

男「じゃあこれ買ってくる!」

女「……誰にプレゼントするんだろ」

女「優しい人だったらいいなぁ」

男「女さん、終わったよ。行こう」

女「どこに行くの?」

男「一階のアイスクリーム屋さん。今日のお礼に」

女「あ、ありがと」

見てる

期待


男「すいません、メロン味ください。女さんは?」

女「えっと……この全種ミックスをお願いします」

男「へえー、女さんってチャレンジャーなんだね」

女「こういうの見るとつい買ってみたくなっちゃうんだよね」

男「あー、わかるかも。僕も期間限定って書いてあると、ついつい買っちゃうし」

店員「どうぞ、メロンとミックスです」

男「ん、はい、女さん」

女「ありがと」

店員「お会計は600円です。はい、1000円お預かりします。400円のお返しです。ありがとうございました」

男「女さん、行こ」

女「うん」


男「ん、美味しー。女さん、それどう?」

女「意外と美味しいよ!」

男「ほんと?ちょっと貰うね」

女「え?」

男「ん、確かに美味しい!女さん当たり引いたねー」

いいいい今の、かかかかか間接キス!?

男「僕のも味見する?女さん」

女「い、いただきます」

女「うん、おいしい……」

男「まあ安定してるからね」

正直味なんてわかんなかった……恥ずかしい

男「さてと……女さん。ちょっと話があるんだけど……いいかな?」

女「う、うん。なに?」


男「……折角だしそこの公園に行こう」

女「わかった」


公園

男「ここに座ろっか」

女「うん……」

男「ふぅー……じゃあ、話すよ」

女「ど、どうぞ」

男「女さん。僕はあなたの事が好きです!」

女「え、えっ?」

男「ダメ、かな?」

女「でも、プレゼント……」

男「これ、女さんにあげようと思って」

女「う……あ……」

男「……ごめん。僕みたいな平凡なやつ、女さんが好きなわけないよね」

女「ち、違うよ!」

男「……!」

女「男くんは、いっつもかわいくて、たまにドジな所もあるけど……そんなところも大好き」

男「じ、じゃあ!」

女「……お願いします」

男「や、やったー!」

女「ふふっ、そんなに喜ばなくてもいいのに」

男「でも、嬉しいからさ。あ、このネックレス……」

女「男くん、つけてくれる?」

男「わ、わかったよ」

女「ん……」

男「………………終わったよ」

女「……わあ、綺麗」


男「よかった。女さんに似合って」

女「……ねえ、男くん。この後なんだけど」

男「名残惜しいけど……帰ろっか?」

女「男くんが時間あるなら……私の家にこない?今日、私以外誰もいないんだ……」


女の家

男「お、おじゃましまーす」

女「そう硬くなんなくていいんだよ?」

男「女の子の家に入るのって初めてでさ……」

女「そうなんだー」

ああ、本当に男くんはかわいい

私はそんな男くんが……



「食べたい」


男「え?」

女「ねえ、男くん。蜘蛛って子供が産まれたら、子供に自分の体を食べさせるんだって」

男「……それが、どうしたの?」

女「ねえ、男くん。ハムスターって産まれた子供が弱くて、このままじゃ育っても生きられないって思ったら食べちゃうんだって」

男「ど、どうしたの?女さん……なんか怖いよ」

女「私ね……思うんだ。セックスで愛を確かめるとか言ってるけど、ただの生殖行為に愛はあるのかなって」

男「…………」

女「昔の娼婦は愛する人に信用して貰うために指を切ったんだって。でも私はそれよりも強い愛の表しかたって」









好きな人を食べる事だと思うんだ


男「こ、こないで……」

女「あれ?なんで逃げるの?待ってよ」

男「そ、そんなのダメだって。痛いだけだよ」

女「……もういいよ」

男「え?……う、うわっ!」

女「捕まえた。大事なとこでドジっちゃうなんて、やっぱりかわいいね」

男「やだっ!やだっ!離してよ!」

女「……まずは二の腕から」

男「い……だぁ……!」

女「……男くんはあんまり筋肉ついてないんだね……あむっ」

男「があっ!ぐっ……ぃあ……」


女「男くん美味しい。アイスなんかよりもずっと」

男「」

女「あれ?失神しちゃったの?……残念」

女「お腹食べれば起きるかな?……あむっ……んー!……ぶちっ」

男「ぅあえぐばあ!??」

女「あ、起きたー。……はむっ……ぐちゅ……ぶちぶちっ」

男「きはぃぁぐぉぁぇ???!!」

女「なに言ってるかわかんないよー……ぶちっ……ぐちゅ……ガリッ」

女「お、骨まで食べちゃったか。結構少ないんだね」

男「」

女「あーあ、また失神かな?いや、もしかしたら死んじゃったのかも……」

女「まあ、いっか」

女「さて、そろそろ場所を変えてみようかな。んー、おちんちんとか食べてみよっかな」

女「どれどれ……あ、意外と大きいんだね。勃起したらどんな感じなんだろ」

女「一口で食べれるかな?あむっ…………んー……ぶちっ」

女「んむっ……んー……ごくっ……ビックリしたぁ……玉を噛み潰したら精子がでてきたんだもん」

女「……ちょっと苦かったなー」

女「さて、次は……」

弟「ねえ……ちゃん?なにしてんの?」

女「あれ?弟って泊まりに行くんじゃなかったの?」

弟「な、なにしてんだよ!」

女「見ればわかるでしょ?食べてんの、私が好きな人を」

弟「う、うわああああああ!!」

女「あーあ……理解してもらえなかったか」

女「……警察呼んでくるだろうし早く食べよう」


テレビ『……では次のニュースをお伝えします』

テレビ『昨日午後六時、○○県××町にて殺人がありました』

テレビ『犯人は殺害後、その遺体を食べている所を家族の通報により捕まりました』

テレビ『その際犯人は「まだ食べ終わってない」「もう少しだけ待って」などの発言をしており』

テレビ『警察は殺人の動機や、犯人の使った凶器を捜索していますが、まだ事件に進展はないようです』

テレビ『では気象情報です……』

ふう、おしまいです
カニバリズム書きたくて唐突に建ててしまいました
やっぱこういうの向いてないですね……では

カニバリズムを書きたかった割にはその部分の描写が希薄
どちらかというと読者を裏切る意味でのインパクトを狙ったのかもしれないがそれにしてはスレタイがネタバレ気味
突き抜けるか、もう一捻り欲しかったな

でも悪くなかった乙

すいません。他のスレの息抜きみたいなものだったので

おや、ID変わってますね

カニバは気持ち濃いめで読みたかったかなあ
女があっさりしてるとこはよかった

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年07月29日 (水) 21:10:31   ID: 3o7IGKDZ

キモ

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